今回の1曲セレクトは、「君が好き」Mr.Childrenでする。
まずはデータです。
・タイトル 君が好き
・アーティスト Mr.Children
・作詞 桜井和寿
・作曲 桜井和寿
・編曲 Mr.Children 小林武史
・リリース日 2002年1月1日
・発売元 トイズファクトリー
・オリコン最高位 1位
・売上げ枚数 51.3万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 1位
・ベストテンランクイン期間:2002年1月17日〜2月14日付
・タイアップ:フジテレビ系ドラマ「アンティーク 〜西洋骨董洋菓子店〜」挿入曲
明けましておめでとうございます! 2023年。
今年も当ブログを何卒、よろしくお願いいたします。
さてさて、新年1発目の「1曲セレクト」ですが、久々に「1月1日リリース曲」から引っ張ってきますか。
以前は、頻繁にやってた「1月1日リリース曲」シリーズも、めぼしい曲が無くなってきたので・・・という理由からしばらくやってなかったんだけども、まったく曲が無くなったわけじゃないんだよね。
最近は、「水曜日リリース」というのが定着して、特定日リリースっていうのが少なくなってきた訳だけども、「1月1日リリース」っていう曲は、未だにあることはある。
まあ、「1月1日リリース」にして、特段何かメリットがあるのかというと、そんなことも少なくなってきているし、それ以前に、表向きは「1月1日リリース」といっても、CDリリースの場合、実質的には12月25日くらいには店着することが多いわけで。。。
昔は、そんなカラクリ知ってる人って、業界関係の人ぐらいだったと思うけど、いまや、一般の方々のにも広く知れ渡っているもんね。
・・・だもんで、わざわざ「1月1日リリース」なんて言わなくてもよくなってきている訳だよね。
今回引っ張ってきた曲は、そんな「1月1日リリース」な曲だけども、個人的には、この曲聴くとあの光景がフラッシュバックしてくる・・・っていう思い出深い1曲ですね。
Mr.Children 「君が好き」
この曲、今から21年前の2002年1月1日リリース。 ミスチル22枚目のシングル。
ミスチルのシングルとしてはストレート、かつ 素直な歌詞が印象的な、ミディアムナンバーですわ。
この曲がリリースされた2002年1月1日。 この日は個人的には、いまだに忘れられないですね。
ここでも、何度か書いてるけど、当時、某公式着メロサイトの配信ディレクターだったのよ、ワタシ。
前年6月に立ち上がった公式着メロサイトとしては後発組で、初めての年越しだった。
エンタメサイトは着メロに限らず、どんな分野でもそうだと思うけど、年末年始はかき入れ時なんですよ。 そそそ、お客さんを取り込んで会員数を大きく伸ばすチャンスの時期なのね。
特に、我々のような後発サイトにとっては。ほかのサイトを出し抜いて会員を集めるチャンスでもあったのよ。
なので、年末年始目玉になるような企画はないか・・と1か月以上前から配信編成・選曲会議で頭悩ませていたんだけどさ。
そんなときに、浜崎あゆみのニューアルバム「I am」が2002年1月1日リリースというニュースが飛び込んできたのよ。
ワタシらのサイト、サービスイン直後から、特に浜崎の曲についてはダウンロード数がほかの曲よりも特段よかった。 どうも、当時の浜崎ファンの多くが、我々のサイトに付いてくれたよう・・っていうのが、それまでには分かっていたのね。
これは、逃すわけにはいかん。 と、件の会議で提案したところ1発OK。
ただし、リリース日の1月1日に収録曲15曲全曲配信できないか・・・。 当時のエライ人からの一声がかかってさあ。
通常アルバム全曲、しかも15曲全曲配信するには、当時の着メロ制作スタッフ体制を考えると2週間必要だったのよ。
しかも、年末年始でしょ。 あの当時の通常制作スケジュールを考えると、早くてもアルバム全曲リリースは年末年始休み明けになっちゃうのよ。
でも、それじゃだめだ、何がなんでも1月1日リリースにする。。
しかも1月1日 0:00に配信開始
・・・ってことになっちゃってさあ。
なんせ、普通に考えたら年末年始休みの最中なわけでさ。 ほかのサイト(会社)は、休み取っている最中のはずで、絶対にそんなことやってこない、早くても配信は休み明けっていうのが分かってたのよ。
だからこそ、ここは他サイトを出し抜いて会員数を伸ばすチャンス・・って、当時のエライ人は読んだんだろうね。
ワタシも考えましたよね。なんせ、言い出しっぺはワタシなんで。。。。
表向き1月1日リリースといっても、遅くとも12月25日にはレコード店にCDが店着、販売されることは、当時から知ってたからさ。
まず、音源制作チームに店着日の朝一番、開店と同時に制作用の音源CDを購入するようにお願い。 音源を手に入れたら、仕事納めとなる12月28日までにアルバム全曲の着メロ音源制作して納品してくれるように制作体制を作ってもらってね。
なんせ、通常なら2週間かかるところを、3〜4日で作ってもらわなきゃいけなかったんで。。。
とにかく、ほかの曲は度返しにしてでも、このアルバムの曲は最優先で作ってくれるようお願いしたのよ。
ただし、通常制作ではなく、特別に緊急制作してもらうんで制作料金は割り増しにしてさ。
制作チーム、がんばったんだよね。 予定通り12/28には全曲分の音源ファイルを納品してくれたのよ。
ここからは、我々ディレクションチームの仕事でさ。
後には配信日時を指定すれば、自動的にファイルをサーバーにアップロードして配信開始するシステムが出来たんで、特に正月などの休暇期間中の配信って楽になったんだけども、 あの頃は、そんな予約自動配信システムもなくて、全て手動配信だったのよ。
なので、前日12月31日の夜23時に「出社」してさ、配信開始の準備。
あんときは、たしか、ワタシと、ワタシのアシスタントの他、会社の社長・・・・そそそ、1月1日0:00配信開始じゃなきゃダメ・・って言った張本人ですよ・・・が、出社したんだよな。
23:50頃からカウントダウンを開始して、0:00丁度に音源ファイルのサーバーへの同期ボタンをクリック、サーバー全機にファイルが同期され、無事配信開始を確認するまでの緊張感はいまだに覚えてる。
今も多少あると思うんだけども、年越し後の数分間、いわいる「あけおめ」通信でネットワーク負荷が急激に上がって、通信速度が急激に低下してたのよ、あの当時。
こんときも実際、数分間トラフィックが発生して、通信速度が急激に遅くなったりしてさ。
浜崎あゆみ「I am」全曲着メロ、リリース当日、1月1日、0:00配信開始っていうのは、サイトに大々的に事前告知もしていたこともあって、そのままサーバーダウンなんてなったら、大変なことになっていたと思うんだけども、無事クリア。
「I am」の収録曲の着メロが一斉にものすごい件数ダウンロードされ始めているのを見て、ほっとしたな。
終わった、これで帰宅して、酒でも飲んで・・・なんて、頭は休暇モードになり始めていたんだけども、まあ、件の社長が、なんちゅうか人使い粗い人でさ
「I am」の配信完了を見届けたら、いきなりサイトのバグつぶし始めやがって。。。
ワタシらだけ帰るわけにもいかず、付き合いましたよ、サイトのバグつぶし。。。元日の昼近くまで。。。。
で、ヘロヘロになって帰宅したの覚えてるわぁ。。。
ただ、この企画の後、我々の某着メロサイトの会員数が急激に伸び始めたのも事実でさ。
大変な年末だったけども、サイトにとってはやって正解な企画だったのよ
IT企業っていうのは、こういうところなんだ・・・っていうのもこの一件からよく見えるようになっし、サイトをデカくするための運営の大変さが身にしみてわかった。
同時にエンタメサイト運営の本当の面白さもわかったような気がしたな。個人的にもありがたい企画だったんだよね、今考えると。
いずれにしても、会社で年越し・・なんて経験をしたのは、後にも先にも、この時だけですよ。
だからいまだに脳裏から離れないんだろうけどなぁ。
え? ミスチルの「君が好き」が出てこないじゃん・・・って?
いやー、あの12/31の夜中から元日の昼まで、ワタシの頭の中でぐるぐるとヘビーローテーションでなっていたのが、この「君が好き」だったんだよな。
だから、この曲を聴くと、まっさきにフラッシュバックするのが、あんときの光景なんだよなぁ。
あんとき、3人で出社だったんで、フロアのほんの一角だけ電気付けて、あとは消灯してたのよ。
そそそ、そんな半ば仄暗いフロアの中での作業でさ。
「君が好き」の サビ終わりに
♪夜の淵 アパートの脇 くたびれた 自販機で2つ 缶コーヒーを買って〜 ♪
ってフレーズがあるでしょ。 この歌詞の情景と、あんときの仄暗いフロアの光景が、なんかシンクロしちゃってさ、ワタシの中では。 どうしても、頭から離れないんだよな。
もう一つ。
実は、この曲がヒットしてた前後、いいなと思うコがいたの。
いつかもここで書いたかもしれないけど、プー太郎だった2000年、通っていた某ネットワーク管理者養成学校で、隣の席だったコ。
確か、当時カスタマーサポートセンターでオペレーターとして働きながら、ネットワーク管理者を目指して、件の養成学校に来てたんだよな。
偶然、同い年だったということもあったんだろうけど、何かと気が合ってさ。
なんちゅうのかなぁ、フィーリングが合うっていうのかな。
まだ正式な彼女とは言い切れなかったけど、付き合っていたんだよね。
このヒトなら一緒になってもいいかな・・とも思い始めていたりしてさ。
ただ、ワタシが某着メロ配信会社に入って以来、土日のいずれかが出勤になっちゃったのよ。
当時は、それぞれ専任の担当者は居たものの、システムトラブル、それに伴う、カスタマーサポートも統括しなきゃならない。何か配信トラブルが発生したら、即座に対応しなきゃならない。
まさにレコード会社のレコーディングディレクターのように配信運用「全体」をまとめなきゃいけない立場になってしまったということもあり。 実質は365日休みなしという状態。
でも、それじゃ、さすがに身が持たないので、アシスタントと土日は交代で休んだのよ。
この「君が好き」がリリースされたころ、ワタシは、土曜休みの日曜出勤だったな。
当時、なんかやたら日曜日にトラブルが多く、ワタシの方から日曜出勤を申し出たんだと思う。
ある時なんか、やはり日曜日にサーバートラブルが発生。システム設計担当に緊急連絡したら、丹沢に山登りに行っててさ。 すぐ帰ってこい・・・と呼び戻したこともあったな。夜中、たたき起こすことは日常茶飯事だったし。そんなことが続いたんで、アシスタントじゃなく統括のワタシが日曜日出勤にした方がいいってことになったのを覚えてるな。
でも、このことが、彼女とのすれ違いを生む原因になっちゃったんだよね。
向こうは土曜出勤で、日曜休み。 ・・ということで、ほとんど会えなくなってしまった。
そんなころにリリースされた、この「君が好き」って曲。
♪ そしてひねり出した答えは 君が好き 生きる上でこれ以上の意味はなくたっていい〜 ♪
ミスチルにしては、ストレートなくらい、素直、かつダイレクトなこの歌詞が、すれ違いが続いてしまった、彼女に対して、あの頃、ワタシが感じていた思いを代弁してくれていたんだよなぁ。
あたかも、2002年1月1日の夜も、東京は、今晩のようにキンとした空気が張り詰めた寒い夜だったんだよな。 そんな空気が余計切なくさせたのよ。
でも、それから間もなく付き合いは解消した。 まあワタシの方がフラれちゃったんだけどね。
原因は他にもあったんだけども、このころのすれ違いが一番大きかったんだと思う。
32才の冬。
あれ以来、このヒトとなら一緒になってもいいかな・・と思えるようなフィーリングを感じた彼女とは巡り合えず、今に至ってる。
初めにも書いたように、ミスチルのシングルの中でも、素直な曲だよね。
2001年10月期のフジテレビのドラマ「アンティーク 〜西洋骨董洋菓子店〜」の挿入曲としても使われていたこの曲だけども、このドラマの主題歌が同じくミスチルの「youthful days」。
曲調もあってか、どちらかといえば、この曲に隠れたような存在ではあったんだけどね、当初は。
そういうこともあってか、売り上げ枚数は「youthful days」を20万枚近く下回っていたりする。
ただ、個人的には、↑に書いたようなエピソードもあって、未だに残っているのは、断然この「君が好き」の方だったりするんだよね。
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