かじやんのヒット曲&チャートレビュー

ヒット曲を聴き続けて40数年! かじやんがお送りする、「今」のヒット曲&ヒットチャートから、「あのころ」のヒット曲&ヒットチャートまで、ヒット曲について幅広くご紹介するブログ。 自主チャートサイト"THE HITCHART NOW AND THEN"の支店ページという位置づけにいたします。

2021年

【キニナル曲】ハート / あいみょん 

2021_12_ハート_あいみょん




今回のキニナル曲は、これだ!

あいみょんの新曲「ハート」。

まずはデータでする。

・タイトル    ハート
・アーティスト  あいみょん
・作詞      あいみょん
・作曲      あいみょん
・編曲      田中ユウスケ 立崎優介
・リリース日   2021年11月24日 (シングルCD)
                                2021年10月20日 (ネット配信)
・発売元     ワーナーミュージックジャパン
・タイアップ   TBS系ドラマ「婚姻届に判を捺しただけですが」主題歌

シングルCDは先月24日リリースだったけど、ネット配信開始からは、すでに2か月が経とうとしているわけだけど。。。

初めは、まずもって、地味だよなぁ、ミディアムバラードだからなんだろうけども、今一つパッとしないなぁ。
今回の曲はドラマ主題歌ということで、こういう曲調なのかもしれないけど、それを差し引いても地味な印象は拭えないなぁ。。。と思ってたんだよね。


あれから2か月近く経って、少しは楽曲になれてきては来て、徐々に曲を消化できているけど。。。
でも、まだ慣れ切れない自分がいたりして。。。。

もしかすると時代との折り合いがつかなくなってきているのかもなぁ。
「マリーゴールド」の頃のようなオーラが、ここの所、薄くなってきているようにも思える。 

あいみょんの良さって、ミディアム調のポップスから繰り広げ去られる子音の声質だと思っているのね。
個人的には。
この手のバラードでは、そんな声質が今一つ生かしきれないんじゃないかそんな印象が強いんだよね。

同じような印象が昨年のヒゲダンでも感じたんだけども、彼らは今年リリースの「Cry Baby」でそれらの危惧を払しょくし、新たな領域に踏み込んだと思うのね。彼らの持ち味であるロングヒットも復活した。


あいみょんも同じように新たなステージに踏み込む時期来ているんじゃないのかな。そうんな気がするんだよね。 

確かに、これまでのイメージをつづければ、暫くは安泰かもしれないけど、だんだんジリ貧になっていくだろうし。。 
今回の曲で、配信先行、シングルCD後追い・のリリースで、よりヒットを狙ってきているようにも思えるのに、ここまでは思ったほどヒットが拡大してきていないんだよね。 

たしかに、同じバラード系の楽曲だった昨年の「裸の心」では、同様な戦法でロングヒットとなった。
けど、今のところ、この曲では昨年の「裸の心」ほどの効果が出ていないのよ。

「裸の心」だけではなく、「マリーゴールド」で顕著だったように、チャート上位ロングランというのが、あいみょんの持ち味だったわけよ。そこはヒゲダンと同じですね。

でも、今年は前作の「愛を知るまでは」でも、そうだったように、以前のロングヒットに陰りが見えてきている。それは、この曲でも同じ傾向が出て来ている。「ジリ貧」のサインが出て来ているんだよね。

で、あるならば、そろそろヒゲダンと同じように、これまでのイメージをいったん壊してでも、あらたなあいみょんを打ち出す時期なんじゃないか。 個人的にはそう思うんだよね。

今年は昨年まで程のリリースペースからは落ち着いてきているけど、Newあいみょんを打ち出すためにも、少しリリースペース落とした方がいいと思うんだよね
たしかに、あいみょん位になるとタイアップ依頼も多いんだろうし、なかなかリリースペースを落とすのも難しいんだとは思うけど、そこは、ぐっと我慢の時なんではないかな。

このまま「ジリ貧」でフェイドアウト方向に向かうのか、持ち直すのか、次の曲は分岐点になるかもしれないな。






【キニナル曲】神様 / アイナ・ジ・エンド

間髪入れず、次の「キニナル曲」は、コレだ!

2021_11_神様_アイナ・ジ・エンド


アイナ・ジ・エンド「神様」。

まずはデータです。

・タイトル    神様
・アーティスト  アイナ・ジ・エンド
・作詞      AiNA THE END
・作曲      AiNA THE END
・編曲      Singo Sekiguchi
・リリース日   2021年11月24日 (アルバム「THE ZOMBIE」より
・発売元     エイベックス・トラックス 

今週リリースされた、アルバム「THE ZOMBIE」のリード曲になるんですかね? この「神様」っていう曲は。

生業がリモートになってから1日中、家でFMをつけっぱなしにしながら仕事をしているんだけど、この間この曲が流れてきて、改めて、アイナ・ジ・エンドの魅力を感じた曲ですね。

さっき書いた、さとうもか さんとは別の意味で、このヒトの、「ハスキー」な声質にはどこか惹かれちゃうんだよな。

少し前に、今年のトレンドは「ハスキーボイス」ということを書いた。
確かに、Aimerさんや miletさんなどハスキーボイスな女性アーティストが、今年の一つの流れではあったし、このヒトもその中の一人なんだけど、なんか、このヒトのハスキーボイスは独特なんだよね。艶っぽいというか。

昔は「ハスキーボイス」と言ったら、♪ぼへみあーん♪ のような肉食系ハードチューンを、真っ先に思い出してしまったけど、このヒトには、必ずしもそういう所が当てはまらない

なにより、見た目のルックスからは、全く想像つかない。 ロック系だけどは無くポップスでも受け入れられそうな声質。これは、このヒトの最大の武器だと思うなぁ。

これは、今年のポカリスウェットのCM曲となったA_oの「BLUE SOULS」を書いた時も思ったことなんだけども。

え? あれ? 「BLUE SOULS」書いたのfacebookだけだったか。。。 


↓ コレ
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ミュージックステーション毎週見るのはキツイけど、たまに見ると、意外と発見があったりする。
A_o「BLUE SOULS」。 ポカリスウェットのCM曲だけど、なかなかいい。
今年は、ハスキーなボーカルがトレンドっぽいね。ちょっと前にいいと思った、Aimerの「地球儀」もそうだし。
なにより最近バズってきている女優の伊藤沙莉さんもドスの効いたハスキーボイスだったりするしな。
先が見えない不透明な時代に、なんか妙にフィットしてるんだよね。ハスキーな声質が。



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アイナ・ジ・エンドさん、もともとはアイドルグループ「BiSH」のメンバーなわけだけど、個人的には最近のアイドルにはとんと興味が沸かないんで、これからもソロ活動には期待していきたい、ワタシだったりします。
このヒトはもっと表に出て来なきゃ勿体ないと思うな。







【キニナル曲】Woolly / さとうもか

2021_11_Woolly_さとうもか



今回の「キニナル曲」はぁ・・・・コレ。 
さとうもか「Woolly」

まずはデータから

・タイトル    Woolly
・アーティスト  さとうもか
・作詞      さとうもか
・作曲      さとうもか
・編曲      さとうもかバンドfrom東京
・リリース日   2021年10月13日
・発売元     ユニバーサル

最近、さとうもか さんが気になる。
曲だけきくとaikoのフォロワーに聴こえる。 ぱっと聴きaikoの新曲かと思ったもの。

このヒト、なにより母音の声質が独特なんだよね。 大げさに言えばビロードの手触りというか、普通に居そうであまりお目に罹れないような声質。 まずはそこに引っかかるんだよね。
どことなく、ゲス乙女の川谷絵音っぽくも感じるし。まあ、川谷がゾッコンになるのも頷けると思う。
ただし、最新アルバムを聴いてみたけど、引っかかる曲は、まだアルバムのリード曲であるこの「Woolly」って曲だけなのは、ちょっと惜しい。
アルバム全般を聴く限り、まだ、方向性が固まっていないのかもしれないけど、イメージがとっちらがりがち。

このヒトは、この「Woolly」のような、少しR&Bっぽい曲の方が面白いと思うな。 R&Bとビロードの手触りの声質。 今まであったようでなかった感覚っていうが新鮮に感じますね。 まずは、そんな特徴を前面に出した曲でプッシュしても面白いと思いますね。

本人は、もともとR&Bに加え、ジャズ志向でもあるようで、wikiの影響を受けたアーティストを見るところでは、音楽的にはしっかりしたベースがありそうだ。
 併せて文字通りaikoファンということで、この曲のように、もろaikoフォロワーのようになっているんだろうね。

現在のところ、aikoと違うのは、曲がうんと素直だっていう事。 声の印象では一見、頼りなさそうにも思えるけど、aikoの初期の曲のように、普通は使わないような斬新なコード進行で、「なにこれ?」っていう主張やインパクトが出てきたら面白いだろうね。
川谷の他、このヒトのファンのミュージシャンも多いようだから、きちんとした方向性が定まれば、もしかするとこの先出てくるかも。 一応唾をつけておきたい一人ですね。

こういう人は、まずはライブを見てみたい気になるんだけど。。本来だったらCOUNTDOWN JAPANにでも出てくるんだったろうになぁ。。。



【キニナル曲】I'll Be There / 上白石萌音

2021_10_I'll Be There_上白石萌音



今回のキニナル曲はこれだ! 

I'll Be There  / 上白石萌音

早速データから

・タイトル   I'll Be There  
・アーティスト 上白石萌音
・作詞     いしわたり淳治
・作曲     末光篤
・編曲     末光篤 清水俊也
・リリース日  2021年10月13日
・発売元    ユニバーサル
・タイアップ:TBS系「王様のブランチ」テーマ曲

先日から、ハイレゾサブスクが熱い・・っちゅうことで、わんさわんさ騒いでいたわけだけど、昨日、PCのサウンドカードとして、外部接続のDACを購入しまして、あれこれいじっくたんで、PCから外部のアンプを通したスピーカーの音がかなり良くなりまして。。。

正式に、SpotifyからAmazonHDへ鞍替えすることにしました。

・・・で、さっきからAmazonHDのプレイリスト「FRESH J-POP」・・・つまりは、ニューリリースプレイリストを聴いてたんだけどね。

さっそく引っかかっちゃた曲がありましたわ。

それが、今回引っ張ってきた上白石萌音さんの「I'll Be There  」。

10月13日にリリースされた新曲。 最近では珍しく配信だけではなくシングルCDもリリースされ、先週のオリコンシングルチャートでは10位にランクされてきている。

いやいや、それにしても、さわやかな曲ですね。 秋晴れの空の下で聴いたらいいだろうなぁ。

少し前に、最近のトレンドはハスキーボイスと書いた。 milet とか アイナジエンドさんとか、あの手の、少しドスの効いたようなハスキーボイスが昨今のトレンドだとおもっていたし、それは今でも変わらないんだけどさ。

そのトレンドの、正反対のような声質だよなぁ、上白石萌音さんは。

兎に角、伸びやかな高音域と透明感あふれる声質。今どきこれほど素直で清涼感を感じる声質の持ち主っていうのも珍しいよね。

90年代前半に近藤名奈さんというアーティストがいた。当時のガールズポップシーンに属したアーティスト。まあ、それほど大ヒットを飛ばしたわけではないけど。

ワタシねぇ、あの人の声質が好きだったんだよね。 清涼感ある伸びやかな高音域。素直な声質。
あの時も、いまどきこんな素直な声のアーティストがいるのか? と思ったよなぁ。

そして、1994年にリリースされた「N/S」と言うアルバムはワタシのフェイバリットアルバムだった。

今回のこの「I'll Be There」と言う曲、「N/S」に収録されていた「手のひらのハーモニー」と言う曲とイメージが似てるなぁ・・とまずもって感じましたね。

↓ コレ




どこまでも広がる草原と、青空、燦々と輝く太陽、 心地いい風。 そんな風景が目に浮かぶ。

昨年来のコロナ禍で、とかく家の中で過ごすことが多くなった昨今。 
早く、こんな風景の大自然の中に戻りたい。
そんな風にも思えるような、スケールの大きな曲ですね。

個人的には一発で「推し」にしたいと思いましたわ。

ただ、客観的にヒット曲の世界を考えると、どうも、この手の、爽快感にあふれたスケールが大きい曲って、なぜか、昔から、あんまり大ヒットに繋がらないんだよね。

↑にあげた、近藤名奈さんにしたって、結局のところ大ヒットにはつながらず、「そこそこヒット」で終わっちゃったし。

やっぱ、日本人には重箱の隅をつつくようなシミったれた心情を歌った、演歌の世界の方が共感を得やすいんでしょうかねぇ。。。

いずれにしても、そんなしみったれた時代にあって、上白石さんのような声質の持ち主は貴重かもしれないな。 すくなくとも、今この手の、清涼感あふれるスケールの大きな曲が歌えるのは、このヒトくらいしかいないんじゃないかと思えるし。。。





【キニナル曲】アポトーシス / Official髭男dism

202108_アポトーシス_Official髭男dism



もういっちょ 本日2曲め「キニナル曲」はこれだ

Official髭男dism「アポトーシス」

まずはデータです。

・タイトル    アポトーシス
・アーティスト  Official髭男dism
・作詞      藤原聡
・作曲      藤原聡
・編曲      Official髭男dism
・リリース日   2021年8月11日(デジタル配信)
                                2021年8月18日(CDパッケージ   アルバム「Editorial」より)
・発売元     ポニーキャニオン

先ほど書いたAdoの「会いたくて」同様、前作「Cry Baby」とはガラッと変わったミディアムバラードチューン。

正直ね、前作「Cry Baby」のヒットチャート的なチャートアクションを見てて、果たしてヒゲダンは大丈夫なんだろうか・・と一時思ったんだよね。

少し前にやはり「キニナル曲」で「Cry Baby」を書いた時、この曲は凄い、久しぶりにホームランかもと書いたんだよね。

兎に角、全編にわたる転調の嵐の曲調は、聴き手の方にぐいぐいと迫りくるような、これまでのヒゲダンには見られなかったような攻めの姿勢を感じられたし。 それでいて曲としてまとまりがあった。完成度がかなり高いように思えたからさ。

でも、いざふたを開けてみたら、思ったほどチャートアクションが伸びなかったしさ。

やっぱり、当初から配信のみの曲は、CDリリース曲よりも広がりが少ないからなのか・・とか、プロモーションが少ないのか・・・とか、マイナスの面ばかり感じられたりしたわけでさ。

ま、結果的には、時間をかけてジワリとヒットチャートの順位を上げ、未だに上位に位置するようなロングヒットにはなっているものの、やはりプロモーション的な面では、今一つ地味さを感じたりする。

そこが残念であり、個人的には少し納得いなかったからするんだけども・・・・。


もっとも、そもそもヒゲダンのアーティストパワー問題なのかというところも危惧していたんだけども。

でも、今回引っ張ってきた「アポトーシス」のヒットチャートの急上昇ぶりを見る限りでは、やはり、ヒゲダン、アーティストパワーは、まだまだ健在と思わせてくれる。


ただねぇ、この曲、個人的には、未だによく分かんないんですよ。

悪い曲ではないんだけども、今一つ、消化しきれないでいる。

難しいんだよね曲調的に。

技術的な面から言えば、前作の「Cry Baby」で見せたような転調の嵐のほうが難しいんだろう。

この曲は、あのような転調の嵐ではないし、パッと聴き、表面的にはこれまでのヒゲダンのメロディラインを受け継いでいるような印象がある。

でも、細かく見ると藤原氏の曲をクリエイトする能力レベルが、どんどん上がってきているのか、メロディラインは確実に複雑に難解になってきているんだよな。 

この曲を消化するには一筋縄ではいかないような印象を受けるのよ。

長年「ヒット曲」を聴き続けているワタシとしても、付いていくのはかなり辛いですよ〜、最近のヒット曲は、難しくて。

あー、ロートル オヤジを感じる瞬間。。。。。

もっとも、前作「Cry baby」のように全編転調だらけのメロディラインを見事にまとるきった手腕は、驚きを感じるわけで。 あれから見ると、今回のこの曲の難解なメロディラインも頷けるところなのかもしれないなぁ。

ただ、もっと驚くべきなのは、そんな難解な曲にもかかわらず、この曲のヒットチャートの動きの良さなんだよな。

果たして、聴き手のユーザーのかたたちは、この曲を理解しきって支持しているのかなぁ。
もし、そうであれば、今の聴き手として音楽的な消化レベルは、かなり高いと思う。

いや、millennium parade の「U」がこれだけヒットしているということは、やっぱり、今の聴き手としてのユーザーレベルは確実にかなり高いってことが言えるんだろうな。

凄いですよ、今の聴き手の方たちは。




ところで、アポトーシスとは、多細胞生物の体を構成する細胞の死に方の一種で、個体をより良い状態に保つために積極的に引き起こされる、一種の自殺的な細胞死 の事。

藤原氏が、現在のタイミングでこのようなタイトルを、歌詞内容の曲を書いたのかはよく分からない。
密着ドキュメントによると、「29歳を迎え、残された20代があと1年になった時に、自分の大切な人たちはいつまで元気でいてくれるだろうか」とある。

この言葉の意味としては、コロナ禍の収束の光が見えず、世界に目を転じれば紛争が絶えず、先が見えない不透明なこの世の中を感じてからなのではないだろうかと思えてならないですね。
この曲の詞もメロディラインの難解さ同様、内容は深い。



【キニナル曲】会いたくて / Ado


202108_会いたくて_ado


今回のキニナル曲はこの曲だ!

Ado    「会いたくて」

まずはデータです。

・タイトル    会いたくて
・アーティスト  Ado
・作詞        みゆはん
・作曲        みゆはん
・編曲       みきとP
・リリース日   2021年8月12日(デジタルダウンロード配信)
・発売元     ユニバーサル
・タイアップ:映画「かぐや様は告らせたい 〜天才たちの恋愛頭脳戦〜 ファイナル」挿入曲

やおら、ミディアムバラードできますか。うーむ、なるほどねぇ。。。。
件の「うっせぇわ」以来、攻めの姿勢が強かったAdoだけに、ここで、この曲調で来るというのはちょっと予想もしなかった。

まあ、「うっせぇわ」の大ヒットには、及ばないものの、以降リリースしてきた曲も軒並みヒットチャート上上位にランクされてきているし、少なくとも今年いっぱいは、アッパーチューンで「攻め」てくるものと思っていたからさ。

ある意味、このヒトのイメージとして定着したアッパーなボーカルのの曲の方が、現状としては「安全杯」とも思えるしさ。 アーティストしてブレイクしたといっても、まだ1年も満たないわけだからさ。まだまだヒットアーティストして安定したとも言えないし。。。

これまでにない曲調にイメチェンするタイミングって難しんですよね。
これが、70年代、80年代だったら、3か月ローテーションの中で、3作は似たような曲調を続け、4作目にイメージチェンジするというのは、ある意味フォーマット的な流れではあったわけだけど、今は、ああいう、ローテーションリリースでもないしさ。イメチェンするタイミングって、より難しくなってきていると思う。

・・・かといって、いつまでも似たような曲調の曲が続けば飽きられちゃうし、アーティストの幅を広げるためにも、これまでとは違った曲調に挑戦するのも当然の選択ではあるんだけど。。。

ただ、これまでも、ヒット曲の曲調からのイメージチェンジのタイミングに失敗して、ヒット戦線から外れてしまった人たちを何人も見てきたんでね。

こういう曲調を変えてくるというのは、ある意味、「勝負」の時なんだよね。

曲調としても、比較的平易でよくありがちなメロディライン。
これまでAdoの曲の特徴の一つであった「毒」も感じるような挑戦的なメロディラインは影を潜めている。 かなり聴きやすい曲調ではありますね。

パッと聴き、Aメロなんかは、例えば片平里菜さんっぽいし、ソフトタッチ路線だけにインパクトも薄い。

だからこそ、ボーカル力が試されるわけだけど、インパクトがうすいメロディラインにしては、全般的には説得力が感じられるボーカルだし、うまくこなしているんじゃないかと思う。

あとは、「大衆的」にどう刺さるかどうかだけど、ボーカリストとしての幅を広げるためにも、一回り成長するためにも、ここは乗り切ってほしいですね。






だけどさ、この曲をクリエイトしたスタッフ一覧をYou tubeで見ると、作詞、作曲、アレンジを含め「個」の集合体で、ここまでのクオリティの曲が作れるってことに、オジサンとしては、正直びっくりですわ。

さながら、ビジネスモデルとしては、C to B的な感じだよなぁ。 
以前には考えられなかった形態なんですよね。

でも「個」の集合体として、ここまでのクオリティの曲が出来るんだったら、ホント、いわいる「職業」として音楽を作る人は必要ないよなぁ・・・と。

もちろん、1曲作るために、みんなバラバラに進めては、まとまるものもまとまらないわけで、制作のまとめ役として、ディレクションする人だけは必要だろうけどさあ。

ともかく、Adoとか、YOASOBIっていう人のブレイクのおかげで、昔では、到底考え付かなかった形で、音楽が作られ、それが大ヒットしていくっていうプロセスを目の当たりにしているんだよね。

まあ、若い人たちには、これがデフォルトなんだろうけど、古い人間にとっては、昔はちょっと考えられなかったような流れに慣れないし、それが、今の曲に近づきがたい要因でもあるんだろうな。


一方では、millennium paradeのような「プロ」の音楽集団がクリエイストする音楽も、ここの所広がりつつある。
コチラは音楽としてのクオリティは「本物」。いわば、昔ながらの B to C的なビジネルモデルの音楽っていのうかなぁ。だからなのか、聴き手としては、より安心感もあるんだよね。

まあ、どちらがいい悪いというんではなくて、音楽をクリエイトする幅というのは、昔とは比べ物にならない程広くなったということと、幅が広がった分、曲によってはクオリティ的にも高くなっていることは認識するべきなんだろうね。




【キニナル曲】地球儀 with Vaundy / Aimer

202105_地球儀_Aimer


久々に引き続いての「キニナル曲」だっ
今回引っ張ってきた曲は、Aimerの「地球儀 with Vaundy」

まずはデータです。

・タイトル   地球儀 with Vaundy
・アーティスト Aimer
・作詞       Vaundy
・作曲       Vaundy
・編曲       Vaundy
・リリース日 2021年4月14日 (アルバム「Walpurgis」)
                          2021年3月16日   (ネット配信)
・発売元  SMEレコーズ

少し前に、ここでもトピックスを上げたかと思うんだけども、遅ればせながらradikoプレミアムを契約して、エリアフリーで日本全国のラジオ局のカウントダウン番組を聴きまくっている今日この頃なんですね。

何で、今更ながらradikoプレミアムで日本全国のラジオ局のカウントダウン番組を聴きまくっているのか。

「今」の時代のヒットをリアルで感じたいからっていうのが一番の理由かなぁ。

そうであればSpotifyのプレイリストを聴きまくってもいいし、You tubeのランキングから最新動画を見まくってもいい。いまはいろんな手段があるわけで、他にも手段があるんぢゃないの?・・と思われるかもしれないけど。。。

でも、カウントダウン番組なんですね。ワタシにとっての最新曲の「情報源」は。

やっぱりテレビ・ラジオを通じての「ベストテン番組」全盛期に育ってきた、世代だからさあ。 
能動的に情報を集めるのがヘタなんだよね。 どうしても受動的に耳に入ってきた曲だよりのところがあるのよ。

それに、SpotifyとかYoutubeだと、自分に興味がありそうな曲しか聴かないじゃん。 
そうじゃなくて、本来なら自分で進んで聴きそうもない曲でも、ラジオから偶然に流れてくることによって「刺さる」ってこともあるからさ。

そう意味でも、やっぱradikoを活用したくなるわけです。

おかげで、最近の「ヒット曲」にも付いていけるようになってきましたね。 

「今」を感じるには、やっぱり実際に曲を聴かなきゃ分からないですから。
・・・なんて至極当たり前のことなんだけど、長年ヒット曲を追っかけると、ろくに曲を聴かずに頭で
理解しようとしてるところもあったんでね。

今の若いコのように、ところどころ「ぱっと聴き」で理解できるんだったら、違ったやり方もあるのかもしれないけど、ワタシ、それぞれの曲を理解する・・というか消化するのに、えらい時間がかかるんだよね。

これは、今に始まったことじゃなくて、昔っからそう。 

兎に角、1曲を何度も何度もリピートして聴いて、初めて「ああ、そうか」と分かるタイプ。
だからこれまで覚えた曲数も、持っている音源曲数もいわいる音楽好きを自認している人たちよりも全然少ないと思う。

radikoプレミアムを通して、日本全国のカウントダウン番組を聴き倒すことは、1曲を何度も聴くことになるからさ、曲を消化するためにも有効なんだよね。

80年代、ランキング番組全盛の頃は、兎に角ありとあらゆるランキング番組を聴きまくって、当時のヒット曲を消化してたからさ。それを再現しているわけなんだよね。


・・というわけで、最近radikoで全国のカウントダウン番組を聴いてて、気になっている曲が今回引っ張ってきた曲。

Aimer「地球儀 with Vaundy」。


先月リリースされた、フルアルバム「Walpurgis」のリード曲として、3月にネットでは先行配信されているこの曲。

まあ、リード曲ということと、ネットダウンロードでも配信されているということで、カウントダウン番組の対象となっているわけですね。

しかも、FMを中心にここの所、各カウントダウン番組の上位に軒並みランクしてきており、だから、耳にすることも多い。 それで引っかかったわけなんだけども。


ただね、どこに引っかかったのか・・っていうが、正直言って、まだ分かんないんだよね。

・・・・なんじゃそれ  いいかげんだなぁ・・・と思われちゃうかもしれないですけど。。。


ラジオを聴いてると、掴みどころがないんだけども、なんか引っかかる曲だなぁ・・と言う曲ってありません?

つかみどころがないんなら、本来はスルーしたくなるところなのに、妙に引っかかる・・と言う曲。

個人的には、まさにこの曲がそうなんだよな。

恐らく、この曲は、まだ私の中にないようなタイプの曲なんだろうね。 自分の中に無いから直感的には理解できない。 もし、私の中にあるような曲だったら、直感的に理解できるからさ。

今年に入ってこういう曲が多いんだよねぇ。 良くわからないけど、なんか妙に引っかかるような曲。
少し前にヒットしたヨルシカの「春泥棒」なんかもそうだったな。

きっと、今年に入って、ヒット曲の、曲としてのタイプが変わってきているのかもしれない。
すくなくとも昨年までのヒット曲の傾向にはなかったような新しいタイプのヒット曲。


ここ数年、ネット配信を中心とした、いわいる超ロングヒットが次々に生まれてきているけども、それらの曲って、概して分かりやすい曲が多いんだよね。 わかりやすいというか、とっつきやすい曲。

昨日書いたヒゲダンにしても、あいみょんにしても、 昨年大ブレイクしたYOASOBIや、瑛人の「香水」にしても、聴いた瞬間、「あ、これ・・・」って思う曲が多いんだよね。 
これは、これまで長年ヒット曲を聴いてきて、自分の中にあるような曲の感覚・・・タイプの曲だからなんだと思う。だから、逆に言えば安心して聴けるわけでさ。超ロングヒットしている理由も分かるんですよ。

今年に入っても、Adoの「うっせぇわ」とか、優里の「ドライフラワー」なんかはその類だな。
まあ、それぞれの曲の好き嫌いは別にしてさ。


その点から言えば、だからこそ最近・・・今年に入ってのヒット曲は、また一つ進んだ新たなタイプの曲が増えて来たんじゃないのか・・とも思ったりしているところなんですよ。


正直、50過ぎて、これまで自分の中になったようなタイプの新曲を聴き込んで、理解して、消化するってのは、エネルギーが要りますわ。頭が固くなってきている分理解するにも余計時間がかかるし。
10〜20代のころは、それが全く苦にならなかったし、柔軟だったんでどんどん「新曲」を覚えて行けたけどさ。

だから同年代の方々が、最近は「新曲」には向かわないで過去曲に向かうってのは、よくわかるんだよね。
よくキャリアの着地点とか言われるけど、音楽の聴き方にもそういう着地点があると思う。
あの時代の曲のほうが、今の曲より聴いてて楽しいし、シックリ来るよね。。っていう。

でも、個人的には、まだそれを許さないんだよね。だから、新しい曲にも、まだ目を向けていきたい。
確かにワタシも、過去曲聴いてるほうが聴いてて楽だし、気分的にも楽しいしんだけどさ。 どうもそれだけでは満足しない自分もいたりするんだよなぁ。まだ新曲も聴いていきたいっていう思いも強いんだよね。 
天邪鬼。厄介な性格ですわ。

あ、だからと言って、通常「1曲セレクト」で書いてるような過去曲を否定するわけではないんだけどさ。 そこは誤解しないで欲しいなぁ。




でも、なんだかよく分かんけど、引っかかる曲・・・で終わったんじゃ、あまりにも酷いんで、今の時点での引っかかるところ、キニナル点は書いておきますわ。

まずもって、MVのAimerさん本人から、この声質は想像できないなぁ・・という点。

そそそ、個人的にはAimerさんについて、よく分からないで書いてるんでさ。 

ハスキーとは少し違う、少々「がさついた」ような声質、 おおざっぱな歌い方、MVの丸眼鏡に童顔のAimerさんからは、ちょっと想像がつかないんだよなぁ。

曲調は、表面上はR&Bのような少々黒っぽさを感じたりするんだけども、純粋なR&Bとも違う。
ファンキーなベースとギターカッティングが織りなすリズム体の上に、おおざっぱな歌い方のAimerさんのボーカルが乗っかってる。

特に ♪ どうしようなんて MOTION〜 ♪ っていうサビのフレーズとかさ。

なんか不思議な脱力感を感じたり。これが今まで感じたことないような感覚なんだよね。
そこがこの曲の面白いところであり、引っかかるところなんだよなぁ。

もっと聴き込んでくれば、さらに分かってくる部分もあるかもしれないですが。。。。

ただ、言えることは単純にどういう傾向の・・と言うんではなく、この曲はいろんなタイプの曲要素が、複雑に絡み合った曲ではありますね。

wikipediaにも書いているように、かなり多岐にわたったジャンルのアーティストが好きなようだし、そんな傾向がこの曲にも出て来ているんだろうな。

まあ、このジャンルにこだわらず多岐にわたったアーティストを好み、曲を聴いてきた・・っていうのは、今の若いアーティストの特徴だと思うし、そういう幅広いフィルターを通した楽曲だからこそ、これまでかったようなタイプの曲が出てくるんだろうな・・・・というのは、この曲を聴いてると、なんとなくわかるような気がしますね。


だけども、この曲が収録されているアルバム「Walpurgis」、この曲と、intro、outroの曲以外は全曲にタイアップが付いてるんだな。これはスゴい罠。
残念ながら、個人的にはこの曲のほかは、まだ聴いてないんだけども全曲、捨て曲無しってことなんだろうな。



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筒美京平の世界 in コンサート

もしあの時、あの場所で君に出会わなかったら・・・ 

どっかで聴いたような文章(歌詞?)だよな。。
でも、もし2月、朝日新聞朝刊広告で、このコンサートの広告を見ていなかったら、 もしかしたら、ちょっと展開が変わっていたかもしれない。。。

ザ・ヒット・ソング・メーカー 筒美京平の世界 in コンサート 開催予告の一面ぶち抜き広告。

筒美京平のトリビュートコンサートだけでも凄いと言うのに、出演するアーティストの面々、だけでなく、バッグバンドの面々を見て、びっくらこいてしまった(・・・っていつの時代の表現だ

往年の超一流スタジオミュージシャンの名前がずらり。。 そして、音楽監督 兼指揮は船山基紀氏。

萩田光雄氏と並んで、70年代から80年代の筒美作品にはなくなてはならない、名アレンジャーですわ。

それでいて、チケット代は15,000円也。 

え? ですよ。 この面々を見れば、チケット代30,000円でもおかしくないのに15,000円。

以前、同じ東京国際フォーラムで開催された松本隆トリビュートの時、チケット購入をちょっと考えていたら、売り切れになってしまったという苦い思いをしていた事もあり、「やっべえ広告を見つけてしまった」と思うと同時に、早速「チケットぴあ」からチケット予約をする私が居た。。。。

そんな思いまでして、めちくちゃ楽しみしてもしていたし、 事実、実際のコンサートも素晴らしかったのに、なんでコンサートから3週間近く、ライブレビュー書いていなかったのか

これだけのコンサートでしたからね、デレビ・ラジオなど各メディアでもかなり取り上げられていたし、twitterなどのSNSでもかなり書かれていたんで、ちょっと躊躇していたとのうのが表向きな理由ではあるんだけども、本音を言えば、素晴らしいコンサートであったがゆえに、少し冷却期間を設けて、冷静にコンサートを再度見つめながら書こうと思ったからなんだよね。

鉄は熱いうちに打てとも言うし、ライブ終わりすぐに書けば臨場感も伝わるような内容も書けたかもしれないけど、歴史的なコンサートであったからこそ、ここは冷静に書きたいなと思ったのが実際のところでしたかね。
ちょっと冷静になって、もう一度、頭の中で整理して書こうかと。。。

ぢゃ、ここに来て書いているということは、頭の中整理できたの? と言われれば、正直、まだ整理しきれていないんだけども、あんまり時間置きすぎるとコンサート内容忘れそうなんで、このタイミングで書いてみたいと思います。




4/17(土) 16時過ぎ。 会場の東京国際フォーラム ホールA到着。 


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すでに人であふれている。さすがに年齢層はシニアの方々ばかり。ワタシよりも年上と思しき方が大半。 
行き慣れている野外ロックフェスとは全く客層が異なる。 いや、昨年の斉藤由貴さんのデビュー35周年コンサートとも、だいぶ異なるな。 あの時も年齢層は上だったけど、一見して私と同じくらいの年齢層と思えた。けど、今回はワタシよりも年上と思える方が大半ですね。
さすがは1960年代から音楽界を引っ張ってきた巨匠だけはある。 まあ、チケット代が15,000円ってのもありますかね。 個人的には安いと思ったけど、若い方には早々手が出そうもない金額とも思えるし。

コロナ対策ということで、出入り口は一か所に集約。 これにより、一か所の入り口に列ができる。
密状態。 大丈夫か ・・・少し心配になる。 
しかも外に向かって長い列が・・・・。 おまけに雨まで降ってきた。。 東京駅と直接つながっている国際フォーラムなんで外に並ばされるとは思っても見ず、傘持ってきてなかったのよ。泣きっ面に蜂。

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ただ、待たされることは少なく すぐに会場内に入ることが出来た。

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まずは公式サイトで確認していた、パンフレットを一部購入。なるほど、前評判通りに中身が濃いパンフレットだ。

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ちなみに、このパンフレット。ヤフオクでは現在も定価よりも高値で取引されている。まあ、一時よりは大分落ち着いてきたけども。。

指定された席に着く。 1F15列35番。

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事前に確認していた通り、舞台に対して「ど真ん中」。 前から15列ということで目の前が舞台・・と感じるような近さ。
さすがに予約開始直後にチケットを購入しただけあった。 こんな絶好の位置でのライブ鑑賞なんぞ、いままで味わったことないですわ。

ただ、コンサート開始後改めて気が付いたんだけども、 音の「芯」が頭の上をかすめて行くんだよね。後ろを振り向いてみれば、6列後ろに「PA」ブースがあった。

ライブでは「PA」を中心に音響設定をしているわけで、「PA」の位置から聴くのが一番音がいい・・・というのはライブの常識。 つまりさ6列後ろが一番音が良かったんだよね。
行き来自由の野外ライブでは、極力PA前に陣取るワタシだけど指定席のコンサートは運しだい。
しゃーない・・・と言うか、欲を出せばキリがない。。。
前から15列、しかも舞台に向かって「ど真ん中」なんて、早々当たらないわけで・・・と自分に言い聞かせて納得。

もう一点予想外だったのは、コロナ対策ということで、当然、座席は一つずつ開けての使用だと思っていた。昨年11月の「斉藤由貴35周年コンサート」の時もそうだったし。
東京国際フォーラムホールAの座席数は5000。 コロナ対策として当然前売りは1日当たり2500程度かと思ったんだよね。だから、すぐに売り切れ必至と思って販売直後にチケット予約を入れたということもあったんだけども。。。
でも、いざ会場に入ってみると、1つ飛ばしではなく全席使用であった。 
これは考えてなかった。コロナ対策として、大丈夫なんだろうか・・という一抹の不安も感じたのは本音のところですね。

でもまあ、考えてみればこれも苦肉の策ではあったんだろうね。 
なんせ、超一流のアーティスト、 超一流のバックバンド、 それでいて、チケット代が15,000円では、もしかすると5000人超満員でも儲けは出ないかもしれない。1つ飛ばしの2500ではとても開催できない・・というのは、冷静に考えればそうなんだろう。

だから「まん延防止」期間である17、18日開催でよかったのかもしれない。
これが1週遅く、「緊急事態宣言」が決まってからだったら、5000人規模のイベントなぞ開催できなかったと思う。


兎も角も・・・・。

17時。開演 さあ、いよいよ夢の世界へ

本来なら、1曲1曲細かく解説込みの感想を書くべきところなんだろうけど、SNSを読んでると、みんな1曲1曲細かい感想や解説を書いてたりするんでね。
私はあえて1曲ずつ細かい感想は割愛しようかと・・・・。その代わり総論的に、個人的に感じたことを書いていこうと思いまする。

まず、兎に角、音がいいんだよね。 まあ、「生」のライブでの音が、昨年11月の「斉藤由貴35周年コンサート」以来5か月ぶりということもあったのかもしれない。
でも、それを差し引いても素晴らしいものだった。 さすがに超一流のスタジオミュージシャンの面々ですわ。 どの曲もグルーヴ感が素晴らしい。

それと、音楽監督の船山氏が公言していた通り、レコードを忠実にアレンジということだったんだよね。
ワタシ、いちいち、指でカウントとりながら聴いていたんだけども、アレンジだけでなく、音の「間」や呼吸がレコード音源そのものなんですよね。 これは凄いと思った。

個人的には、1曲1曲かなり聴き込んだ曲ばかりだったんで、どの曲もどのタイミングで、どういう音が入ってくるというのは体にしみ込んだ曲ばかりだった。レコードを聴いてるのと、ほとんどジャストのタイミングで、音が入り込んでくる。
一流アーティストはやっぱり違うんだよね、と言うのをまざまざと感じてしまった。これだけでもチケット代払った価値があったなと感じましたね。

一流ミュージシャンの「本気」のセッションに、アーティスト側も本気でしたね。
いや、まさか、遊びでステージを行うアーティストは居ないと思いますが、バックがバックだけに、アーティスト側の本気度も違う。

いや、バックの演奏クオリティだけでなく、どの曲も「オリジナルキー」で演奏されたのも、アーティストを本気にさせたのかもしれない。

少し前に、小泉今日子さんの配信ライブで、どの曲もオリジナルキーで歌っていた。
そればかりでなく、昨年の斉藤由貴さんの35周年ライブも、全曲オリジナルキーで歌っていた。
 通常経年でアーティスト側も声のキーは変わってくるはずで、だから、リリースから時間が経っている曲はキーを下げることが普通。

でも、最近の傾向では↑で書いたように、昔の曲でもオリジナルキーで歌うアーティストが増えてきている。
先日配信リリースされた松田聖子さんの「青い珊瑚礁」だってオリジナルキーだったしね。かなり頑張って出していたように感じるけど。

そんなこともあって、今回の「筒美京平の世界 in コンサート」でも、全曲オリジナルキーでやるのかどうかと言うのも、見どころの一つだったのよ。

まあ、個人的にだけど・・・・。

やっぱりさ、聴いてるこちらとしてはリリース当時のイメージを崩したくないという思いが強いわけじゃん。
でも、そこでキーを下げちゃったりされると、なんだかなぁ・・・なんて残念な気分になっちゃうわけですよ。

結果的には、今回のコンサート実質、全曲オリジナルキーでの演奏だった。 
で、分かったことは、オリジナルキーでやるってことはアーティストにとっても奮起材料になるんじゃないかってこと。
最近、ライブでの演るときにオリジナルキーでプレイが多い理由も分かりますね。

これに加えて、一流のバックバンドによる一流の演奏。 これがさらに各アーティストの本気度を高め、素晴らしいグルーブ感を生んだんではなかったか・・ということ。これは大いに感じましたね。

なによりも、それぞれの曲は、オリジナルキーでの演奏が一番引き立つようにチューニングされているんだよね。 それは今回のコンサートで一番感じたことですね。


今回のコンサートでこれは・・と思ったアーティスト。
NOKKOさんなんかは凄かった。声質は全盛期のレベッカ時代から比べると細かったけど、声の伸びは全盛期を思わせるほどだった。

野口五郎氏も歌唱力と言う点では本気度感じた。文句なしに素晴らしかったな。

そうそう、当初、ホントに声が出るんだろうか・・・と危惧していた松本伊代さんが、結構ちゃんと歌っていたのにも、ちょっと驚きではあったな。

でも、考えてみれば、松本伊代、早見優、森口博子の三人で、今もちょくちょくコンサート開いてるんだよな。いわば「現役」で歌っているってこと、ずっかり忘れていたわ。


逆にオリジナルキーだったからこそ、苦しいなぁ・・・と思えるアーティストも見られたんだけども。

麻丘めぐみさん、ジュディ・オングさんはそんな感じに映りましたね。

いや、現役というならば、麻丘めぐみさんも、「夢」グループのコンサートで今もちょくちょく歌っているはず。
どうなんだろう? 他のステージでは原曲キーでは歌っていないのかしらん? 良くわからないけど、でも、原曲キーだった、このステージではちょっと厳しかったですね。

心配だった点と言えば、C-C-Bのリュウ氏は、少し前NHKで放送された筒美氏の追悼番組で体調が悪そうだったんで、大丈夫か? なんて思っていたんだけども、今回のコンサートでの全盛期同様のドラムプレイと、ドラムを叩きながらの歌唱を見せてくれ、心配を払しょくしてくれましたね。

個人的に一番感激したのは、公式サイトに事前に公表されていなかった曲も聴けたことかなぁ。
公式サイトでは「and more」になっていた曲ですね。

その「and more」の曲が悉く、個人的なツボにはまったりして。

・麻丘めぐみさん 「私の彼は左きき」
・太田裕美さん 「九月の雨」
・庄野真代さん 「モンテカルロで乾杯」
・野口五郎氏 「グッドラック」
・郷ひろみ氏 「裸のビーナス」

まさか、これらの曲が聴けるとは思っても見てなかったし。

特に庄野真代さんの「モンテカルロで乾杯」なんて、まったく予想もしていなかった。

太田裕美さん、郷ひろみ氏は、もしかしたら数曲、歌うのかな・・と言う予想もしなかったわけではないけど、庄野真代さんは、全然予想もしていなかったから。

そもそも「モンテカルロ〜」なんて、今からすれば、「死角」に入っているようにも思えるしさ。
何分、庄野真代さんと言ったら「飛んでイスタンブール」のインパクトがデカいですからね。

私としても、ヒット曲の世界には足を踏み入れた丁度、そのころのヒットだったんで、
期せずしてきけて「生」歌に、感激もひとしおだったな。

これ、野口五郎氏の「グッド・ラック」にも同じことが言えるんだけどさ。

コンサート全体を通して感じたのは、、今回のコンサートを一言でまとめれば「1978」というキーワードだったかな・・・と。

そう、1978年のヒット曲の割合が多かったんじゃないかと・・・。

・東京ららばい 
・リップスティック
・青い地平線
・グッド・ラック 
・時代遅れの恋人たち
・海を抱きしめて 
・たそがれマイ・ラブ
・飛んでイスタンブール
・モンテカルロで乾杯 

アンコールを含めて全42曲中、9曲が1978年のヒット曲だった。特に「グッドラック」から「モンテカルロで乾杯」まで6曲続けて1978年のヒットだったし。

偶然だったのかもしれないけど、やっぱり1978年と言う年は筒美京平氏にとっても特別な年だったんだろうね。
世間一般的には「ザ・ベストテン」が始まり、1970年代アイドルが成熟し、ニューミュージックが台頭した年。 そんなヒット曲界としては、ものすごく中身が濃い年であり、アイドル、ニューミュージック問わず、ジャンルを超えた幅広いアーティストに、文字通り大車輪の活躍だった年でもあったわけですわ。

ただ、逆に言えば、筒美氏の第2の黄金期ともいえる1980年代の曲は、やや層が薄かったんじゃないかな・・・というキライも感じたなぁ。

まあ、確かにC-C-Bの「Romantic〜」や松本伊代さん「センチメンタルジャーニー」、早見優さん「夏色のナンシー」、斉藤由貴さん「卒業」、トシちゃん「抱きしめてTONIGHT」などの、筒美氏の80年代の「代表曲」と言える曲は聴けた。

でも、「スニーカーぶる〜す」をはじめマッチの一連の筒美作品は聴けなかったし、船山基紀氏の代表アレンジ曲ともいえる少年隊の「仮面舞踏会」も聴けなかった。

筒美氏作曲、船山氏アレンジということで言えば榊原郁恵さんの「ロボット」や、沖田浩之氏の「E気持」、柏原芳恵さんの「ト・レ・モ・ロ」なども聴けなかった。

音楽監督が船山氏ということであれば、当然この辺の曲もやるんじゃないか・・という思いもあっただけに、これらの曲がセットリストから漏れたことはちょっと意外でしたね。

それらを含めて、今回のコンサートは1980年代が少し手薄だったような印象があるな。

でも、今回やらなかったってことは、もしかして、今回聴けなかった曲を含め1980年代中心の「筒美京平の世界コンサートVOL.2」も視野に入れているんでしょうかねぇ。

今回のコンサートの出発点は、「ブルー・ライト・ヨコハマ」だったけど、それ以前のヴィレッジ・シンガーズやジャガーズ、オックスなどのG.Sの曲も1曲もやらなかったし。
今後はそれらG.Sの曲中心のコンサートも考えられる。

そう考えると、第2弾、第3弾・・というのも期待できる・・いやいや、期待したくなるんですよね。

それだけ筒美氏のヒット曲は膨大だし、今回のコンサートで終わらせるのはいかにも勿体ない。
コロナ対策としての席の売り方など考えてほしい点はあったものの、是非とも第2弾、第3弾と続けてほしい、そう思わずにはいられないコンサートでしたわ。


蛇足。先日のマッチのジャニーズ退所。 これで先にジャニーズから抜けていたトシとのジョイントがかえってし易くなったんじゃないですかね。
もし、第2弾があったなら、80年代の旗手でもあるマッチ、トシ中心でやってほしい。
今回の、郷ひろみ氏、野口五郎氏という新御三家の二人がジョイントしたように。
期待は膨らむんだけどね。

しかしさ、野口五郎、郷ひろみという二人の大物が、今のこの時代に同じステージにいるとはね。奇跡に近いですよね。これで西城秀樹氏が居い新御三家がそろい踏みだったら、さぞかし盛り上がったろうなぁ・・・。筒美氏は新御三家三人とも曲提供してましたからね。



●筒美京平の世界 in コンサート 4/17セットリスト
▽第1部
1.
ブルー・ライト・ヨコハマ (原曲:いしだあゆみ)/伊東ゆかり 1969年
2.
誰も知らない / 伊東ゆかり 1971年
3.
雨がやんだら (原曲:朝丘雪路)   /夏木マリ 1971年
4.
真夏の出来事 / 平山三紀 1971年
5.
芽ばえ / 麻丘めぐみ 1972年
6. わたしの彼は左きき / 麻丘めぐみ 1973年
7. 赤い風船 / 浅田美代子 1973年
8. にがい涙 (原曲:Three Degrees) /AMAZONS 1974年
9. セクシー・バス・ストップ (原曲:浅野ゆう子)  / 野宮真貴 1976年
10. 木綿のハンカチーフ / 太田裕美 1975年
11. 九月の雨 / 太田裕美 1977年
12. 東京ららばい (原曲:中原理恵) / 森口博子 1978年
13. リップスティック (原曲:桜田淳子) / 森口博子 1978年
14. 青い地平線  / ブレッド & バター 1978年
15. 哀愁トゥナイト (原曲:桑名正博) / 大友康平 1977年
16. セクシャルバイオレットNo.1 (原曲:桑名正博) / 大友康平 1979年
17. ドラマティック・レイン / 稲垣潤一 1982年
18. センチメンタル・ジャーニー / 松本伊代 1981年
19 夏色のナンシー / 早見優 1983年
20. あなたを・もっと・知りたくて (原曲:薬師丸ひろ子) / 武藤彩未 1985年
21. 卒業 / 斉藤由貴 1985年
休憩20分 
▽第2部
22. Romanticが止まらない / C-C-B 1985年
23. Lucky Chanceをもう一度  / C-C-B 1985年
24. WAKU WAKUさせて(原曲:中山美穂) / AMAZONS 1986年
25. Oneway Generation(原曲:本田美奈子) / Little Black Dress 1987年
26. 抱きしめてTONIGHT(原曲:田原俊彦) / 藤井隆 1988年
27. 人魚 / NOKKO 1994年
28. AMBITIOUS JAPAN! (原曲:TOKIO) / ROLLY 2003年
29. 17才 (原曲:南沙織/森高千里) / 松本伊代, 早見優, 森口博子, 武藤彩未 1971年
30. 男の子女の子 / 郷ひろみ 1972年
31. よろしく哀愁  / 郷ひろみ 1974年
32. 甘い生活 / 野口五郎 1974年
33. グッド・ラック / 野口五郎 1978年
34. 時代遅れの恋人たち / 中村雅俊 1978年
35. 海を抱きしめて  / 中村雅俊 1978年 (「時代遅れの恋人たち」c/w)
36. たそがれマイ・ラブ / 大橋純子 1978年
37. 飛んでイスタンブール / 庄野真代 1978年
38. モンテカルロで乾杯  / 庄野真代 1978年
39. さらば恋人(原曲:堺正章) / 松崎しげる 1971年
40. 魅せられて / ジュディ・オング 1979年
アンコール
40. 雨だれ / 太田裕美 1974年
41. 裸のビーナス / 郷ひろみ 1973年
42. また逢う日まで (原曲:尾崎紀世彦) / 松崎しげる +全員でコーラス(原曲キー+1) 1971年


▼バックバンドメンバー
Co :  船山基紀
G : 土方隆行、増崎孝司
A.G :  吉川忠英
B :  高水健司
Dr :   山木秀夫
Key :  中西康晴、安部潤
Per  :  斉藤ノヴ
Tp :  ルイス・バジェ、竹内悠馬
Tb  : 鍵和田道男
Sax :  アンディ・ウルフ
Str  : 石亀協子Strings
Cho :  AMAZONS


  

【キニナル曲】2992 / millennium parade


2021年2月_THE MILLENNIUM PARADE


今回の「キニナル曲」はこれだ

・作品タイトル   2992
・アーティスト   millennium parade
・作詞       ermhoi
・作曲       Daiki Tsuneta
・リリース日   2021年2月10日(デジタル配信 2021年1月8日)
アルバム「THE MILLENNIUM PARADE」より
・発売元     アリオラジャパン
・タイアップ:NHKスペシャル「2030 未来への分岐点」テーマ曲

先々週のSpotify Release Radar聴いていて、これは凄いと思ってたmillennium paradeの曲。タイトルを控え忘れていて、どの曲だかわからなくなっていたんだけど、たまたま、さきほどNHKスペシャル「2030 未来への分岐点」の再放送を見ていて、「これだ‼」と改めて分かった。

millennium parade「2992」。
NHKスペシャル「2030 未来への分岐点」テーマ曲。
ハードなバンドサウンドと生楽器によるオーケストレーションとの融合。 
たしかに昔、X JAPANのYOSHIKIもやっていた形態ではあるけど、この曲はあのようなメロウな響きではない。もっとハードだ。電気楽器と生楽器によるオーケストレーションのハードなせめぎあいが今までありそうでなかった響きを醸し出してくれてる。それが新しい。
さすがは東京芸大出身(中退のようだが)の常田だけのことはあると思う。
この番組が提言している、2100年地球環境クライシスの分岐点と言われる2030年問題に向けての警鐘をよく表現している。

それにしても、今この番組を見ていて、2100年地球環境クライシスのシミュレーションを見ているといささか怖くなりますね。
SDG'sと盛んに言われている今、これを否定する人も結構いるみたいだけど、地球環境持続化のためにも我々も今から出来ることをやっていかなくゃいけないんだよな・・と改めて気づかさせられるな。 少なくとも大学で生物多様性という柱の下、動物生態を専攻してきた一人としては。。。(←ワタシのことです。。。)


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【キニナル曲】dawn / LiSA

2021_01_dawn_LiSA



さてさてさて、先ほどのヒゲダンに続いての「キニナル曲」は・・・・この曲だい

LiSAの新曲「dawn」

まずはデータです。

・タイトル     dawn
・アーティスト   LiSA
・作詞       LiSA
・作曲       草野華余子 堀江昌太
・編曲       堀江昌太
・リリース日    2021年1月13日(デジタル配信1月11日)
・発売元      SACRA MUSIC
・タイアップ:MXTVアニメ「バック・アロウ」オープニングテーマ

え? まだ「炎」がヒットチャートトップを驀進しているのに、もう新曲?

・・・なんて思えたLiSAさんの新曲。 

鉄は熱いうちに打て・とばかりの連続リリース。攻めてきますね。

いいんじゃないですか? この攻めの姿勢は。
とかく売れたら守りに入りたがるじゃないですか。 まあ、あまり攻めすぎると飽きられも早いわけで、その辺の自制コントロールも大切ではありますけどね。

それにしてもLiSAさんデカくなりましたね。
昨年の日本レコード大賞受賞は、このヒトを、一回りも二回りもデカくしましたよね。

この曲にしても存在感は半端ない。 当然のように売れてくるような気がする。

まあ、前曲の「炎」や、その前の「紅蓮華」を超えるようなヒットは、なかなか難しいところではあるだろうけど。

現に、ここまでのオリコンシングルデイリーチャートも驚くような動きではない。前作「炎」の動きからすると物足りなさを感じるだろうな。

そもそも、こんかいの新曲はMXTVのアニメ主題歌ですわ。「炎」や「紅蓮華」の「鬼滅の刃」という超強力なタイアップとは、やはり違うわけで、その分メディアミックスパワーは落ちるしね。

・・ということは、LiSAさんの現在のアーティストパワーと楽曲パワーで勝負ということになる。

いや、でも、現在のLiSAという、真のアーティストパワーを図るにはもってこいの楽曲では無いか。

正直、楽曲としては、個人的に、まだいいのか悪いのかよくわからない。このヒトの曲の場合、個人的には「紅蓮華」にしても、「炎」にしても、聴き込むたびに良さが分かってきたところがあるんで、この曲もそうなのかもしれない。
ただ、現時点でも楽曲としてのパワーは感じる。 イントロからしてキャッチーだし、思わず引き込まれますね。前曲「炎」があのように究極のバラードだったわけで、そのギャップから、この楽曲の持つヘヴィーな部分は際立ってるしね。





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