えー、年も明けて3日となりーの、すっかり2018年モードになった方も多いと思いますが、ようやっと2017年年間ランキングについてレビュりました。

なお年間ランキングとは、ワタシめで独自集計しておりますヒットチャート THE HITCHART HOT30
( http://www.kajiyan-net.jp/)の2017年1月5日〜12月28日付ランキングトータルランキングに基づくものです。予めご了承くだされ。



 上記期間でランクインした曲数は、トータルで1364曲。 昨年2016年が1377曲に比べるとやや減。
そんな傾向から、相対的に1曲あたりのトータル得点はほんの少しアップ。 例えば50位の得点は、今年は3万点、 100位で2万点をオーバーしました。
 上位の得点傾向は、依然として70〜90年代の往年のヒット曲に比べるとあられもない得点だけど、こと100位以下の得点については、昔の年間チャートそれほど遜色が無いレベルまで復活したように思えます。

ただ、逆にベストテン内を見ると、層の薄さを感じずには居られない印象がつよいですね。
昨年2016年の年間は1位のSMAP「世界に一つだけの花」が10万点オーバーだったし、それに続く曲も10万点に近い曲が多数出てきた訳で、久しぶりにランキングらしいランキングを展開した。
 それに比べると、確かに10位の得点は昨年並み土手あったものの、2位の得点が6万点台と、今一つインパクトがね。。。。。
このあたりから層の薄さを感じちゃうんだろうな。


そんな中で星野源「恋」が13万点強を獲得し年間1位。
昨年の年間が3位だったわけで、2年連続で上位をキープしたのは兎に角リッパ。昨年リリースでありながら今年に入っても4月までベストテン内をキープという無類の安定性を示し、ランクイン週数もトータルで49週と、ほぼ1年間ランクインのロングヒット。
累積得点も20万点をオーバーし、ここ最近では異例の大ヒットとなっている。

「恋」チャートアクョン


ちなみに、今年は久しぶりに「楽曲」の年間ランキングとは別に「アーティスト別ランキング」も作成してみた。
はい、ビルボードチャートに「感化」されてしまいました。。。

それによると、星野源はアーティスト別ランクで、欅坂46につぐ2位。
うーん「恋」の大ヒットからして、アーティスト別でも1位かなぁ・・と思ったけど・・。やっぱり「恋」の大ヒットが別次元だったのかなぁ。

楽曲ランキングでみると、年間2位がミスチル「himawari」、3位が倉木麻衣「渡月橋 〜君 想ふ〜」と、ベテランアーティストの復権が目立った年間チャートだったよなぁ。
特に倉木麻衣「渡月橋」の年間3位っていうのは、予想もしなかったような展開だったかも。 たしかに楽曲もジミだし、ランキング的にも派手な動きは無かったものの、比較的ロングセラーとなったのが年間上位に躍進した大きな要因。 
下図に示したように、10月にネット配信で再ランクインしてきて以来、ジワリと再浮上の気配があり、累積得点はさらに伸ばしてきそうだ。
「渡月橋」チャートアクション



それと2017年頑張ったといえるのは、やっぱり欅坂46の躍進だろうなぁ。
4月にリリースされた4枚目のシングル「不協和音」が年間5位。 続く5枚目のシングル「風に吹かれても」が
10月25日リリースにもかかわらず、早くも年間14位。 昨年11月にリリースされた3枚目のシングル「二人セゾン」が年間18位・・と、今年2017年にランクインした曲はいずれも上位に進出。
アーティスト別ランキングでも、堂々の首位となっている。

欅坂46チャートアクション



また、同じ「坂グループ」のもう一方「乃木坂46」も同様に活躍が目立った1年。 3月リリースの「インフルエンサー」が年間9位とベストテン入り。 その他、10月リリースの「いつかできるから今日できる」が12位。8月リリースの「逃げ水」が16位。今年リリースしたシングル3枚ともベスト20以内にランクインさせて来ている。
アーティスト別ランキングでは4位だったが、2位の星野源、3位のミスチルとほとんど差が無い4位。ランキングの面では安定した動きが目立った1年ではなかったか。レコード大賞受賞も当然だったと思う。

乃木坂46チャートアクション


「坂」グループの両者共に今年のチャートアクションで特徴だったのは、一度ランクダウンしても再浮上してくる曲が多かった事。これがトータルポイントを伸ばす原動力にもなっているようだ。 今年2018年はどのような動きを見てくるのだろう

坂グループが強さを見せた反面、昨年までアーティスト別で強さを発揮していたAKB48は、パッとしない1年だった。 昨年2016年でアーティスト別1位だったが、2017年は6位に後退。週間ランキングでも、結局1曲も「総合1位」を取れないままで終わった。
今年に限ってみれば、「秋元プロデュース」グループの明暗は、はっきりと分かれたような形となった。今年2018年、AKB48の巻き返しはあるのか、それともこのままフェイドアウトして行くのか、いずれにしても時代の分かれ目の年となりそうだ。


これら2017年活躍したアーティストがいた半面、ロングヒットと言う面では、昨年2016年の上位にランクインしたそれぞれの曲が、「超」がつくようなロングヒットだったのに比べ、今年はロングヒットが少なかった。
そこが、昨年に比べるとインパクトに薄い印象が強かった第一の印象だったんだろうね

つまりはさ、今年2017年リリースの曲は、ヒットと言う面では振るわなかったと言えるんじゃないかなぁ。

特に今年はの後半は、これと言ったヒットが少なかった印象。 今年、特に今年後半になるに従って、上記のようなロングヒットが減少の傾向、再度、週ごとにランキングが大きく変動するチャートアクションが復活してきている。 つまりさ、ヒット規模は、再度縮小の傾向にある印象が強いんだよね。

来年2018年は、現在のこの状況を、如何に打破し、昨年のような「大ヒット」の印象に残る曲が如何に出して来るかが、一つの課題になって来るだろうなぁ。

そのためには、フレッシュなアーティストが如何にヒット戦線に出てくるかなんだよね。 今年、ランキングのみならず、楽曲的に印象に薄い曲ばっかりだったか・・・その要因の一つは、フレッシュなアーティストの大ヒットが少なかった事。

例えば昨年だったら、年間のベストテン内に、RADWIMPS、星野源、林部智史、藤原さくらなど、初めてベストテン上位にランクインしたアーティストが目白押しだった。

 それに比べると、今年の年間上位には、フレッシュさが無いんだよね。 年間2位がミスチル、3位が倉木麻衣、10位も平井堅・・とまるで2000年代のような面々。
年間ベストテンにランクインしてきたのは、DAOKO、米津玄師、WANIMAの3組いる事は居るんだが、今一つ印象に薄いんだよね。
これは、やはり結果的に上位に来たものの得点的にも今一つだった事が一番大きいだろうな。、

ま、たしかに、これらベテランアーティスト勢の復権というのは素晴らしいものがあった。でも、個人的にはこれでいいのかなぁ・・・という疑念もあったんだよね。

例えば、最近のランキングでも、例の「バブリーダンス」フィーバーによって、荻野目ちゃんの「ダンシング・ヒーロー」が32年ぶりにチャート上位にランクイン。さらに、CM効果でスピッツの「楓」が20年ぶりにチャートに返り咲き・・と「過去」の大ヒット曲がチャートに再ランクインしてくるケースが増えて来ている。

まあ、当時を知らない若いコ達にとっては、昔の曲もフレッシュに感じるんだろうし、古いヒトにとっても懐かしさを感じられるだろう。ヒット曲の再認識というころでは効果も大きいのかもしれない。

でも、時のベクトルは、未来へしか向かっていない訳で、であれば、ヒット曲も未来へ向かうベクトルが主流になるべき。でも、現状の傾向は、全く逆に向かっているわけでしょ。
 なんで、そう言う傾向になっているのか・・・と言えば、結局のところ、現在の曲よりも、昔の曲の方がインパクトが強い、引っかかりが大きい・・つまりはキャッチーってことなんだろうね。
これは、ヒット曲が未来へ向けて発展すべき、という点では危険な事なのよ。 過去の曲なんて、石油と同じで「資源」は限られている訳だし、掘れば掘るほど枯渇する訳で。。。

なりより、「フレッシュ」さという点では「新曲」に勝るものは無い筈なんだよね。

その辺が、今年2017年で大ヒットが少なかった、ヒット規模が停滞した、一番の要因だったんじゃないかなぁと思うんだよね。

かといって、最近の曲が全部ツマンナイかというとそうじゃないんだよね。 

個人的に・・と言うところだけど、aikoの新曲「予告」、安室の「Showtime」なんか新鮮だったしさ、アイドル然としてはリトグリなんかは良いと思う。安心して「ウタ」が聴けるし。
あ、そうそう、最近ではOfficial 髭男の「LADY」が、瑞々しさにあふれてて良かった。

また、2017年アーティスト別ランクで9位に急上昇してきた米津玄師にも期待。
↑で書いたように2017年は結果的にアーティスト別でベストテン入りしてきたが、今一つ存在がジミという実感。
本当のブレイクと言えるのがどうか、なんとなしに中途半端な存在の印象なんだよね。
2018年はもう一段でかいヒットを飛ばし時代の中心になる様な躍進を期待したい。その時本当のブレイクと言えるんぢゃないかなぁ。

2018年は、いままでヒットチャートの上に来た事が無かったようなアーティストが、如何にヒットを飛ばしてこれるのかだろうね。 特に上で上げたリトグリなんかが、もっとブレイクしてくると面白いんだけどねぇ。
 音楽を聴いてるこっち側としては新しいアーティストの登場は常に期待しているところだしさ、実際的にそう言うアーティストの登場、ブレイクによって、2017年停滞気味だったヒットチャートは、もっと活性化してくるはず。
2018年はこの辺に期待したいですね。