かじやんのヒット曲&チャートレビュー

ヒット曲を聴き続けて40数年! かじやんがお送りする、「今」のヒット曲&ヒットチャートから、「あのころ」のヒット曲&ヒットチャートまで、ヒット曲について幅広くご紹介するブログ。 自主チャートサイト"THE HITCHART NOW AND THEN"の支店ページという位置づけにいたします。

角川映画

晴れ、ときどき殺人 / 渡辺典子

1984_04_晴れときどき殺人_渡辺典子



今回の1曲セレクトは、「晴れ、ときどき殺人」渡辺典子でする。

まずはデータから

・タイトル    晴れ、ときどき殺人
・アーティスト  渡辺典子
・作詞      阿木燿子
・作曲      宇崎竜童
・編曲      萩田光雄
・リリース日   1984年4月21日
・発売元     コロムビア
・オリコン最高位 11位
・売上げ枚数   15.8万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 17位
・タイアップ:角川映画「晴れ、ときどき殺人」主題歌

久々に1日に2曲目の「1曲セレクト」。
まあ、本日は1日雨だったし、久しぶりになーんにもやる事のない1日だったんでもたまには複数曲書く日もあっていいかな・・・・と。 ここんところ、あんまり1曲セレクトも書いてなかったしな。

本当は初め違う曲を書こうと思っていたんだけどさ、84年の今頃のオリコンチャート見てたら、まだ書いてなかった曲があったのに気が付いて、急遽、曲変更。

当初書こうと思ってた曲は、今の時期、すでにランクも下降しちゃってたんで、またいずれ・・・ということで。

で、引っ張ってきた曲が

渡辺典子「晴れ、ときどき殺人」

なんとも物騒なタイトルだけど、これは、同名映画の主題歌ということで、もともとは赤川次郎の小説のタイトルですわな。

・・・と、さも小説も読んだように書いたけど、実際小説は読んでない。映画も見てない・・・ということで、一体どういうストーリーなのかも分からなかったりして。。。。

当時、薬師丸ひろ子さん、原田知世さんにつぐ、角川三人娘の一人であった、渡辺典子さんだっただけに、もちろん、これも角川映画であったわけで、その主題歌だったわけだけども。。。

正直、この頃になると、個人的には角川映画にも「飽き」が来てたんだよね。

いや、実を言えばこれ以前にも、角川映画はあんまり見てなかったんだよな。 自分で進んで映画館に見に行ったのは、81年薬師丸ひろ子さん主演の「ねらわれた学園」だけだったような気がする。

83年原田知世さん主演の「時をかける少女」は、大林宣彦監督、尾道三部作第2弾ということで、この後テレビで見たし。
薬師丸さんの「セーラー服と機関銃」や「Wの悲劇」なんて、実は最近BSで見たのが初めてだったの。

当時、邦画にはあんまり興味がなかったというのと、そもそも千葉まで行かないと映画館がなかった時代、そうそう映画を見に行くってこともしなかったというのが、一番大きかったな。

だから、この「晴れ、ときどき殺人」って映画も見てなかったわけですわ。

しかも、その主題歌だった、この曲さえ、ヒット当時は、まともに聴いてなかったんですよ、実は。

この曲オリコン最高位11位ってことで、ベストテン入りしてなかったしね。

当時のラジオのベストテン番組でも、ベストテン入りしていた番組は少なかったと思う。

唯一ベストテン入りしていない曲も、たくさんかけていた文化放送の「決定!全日本歌謡選抜」も、
高校受験対策で通い始めた「塾」の時間がかぶっちゃって、じつは、84年4月〜85年2月にかけては、ほとんど聴けなかったんだよね。 
塾が終わってチャリを飛ばして、ベストテン発表に何とか間に合うような状態だった。 

だから84年ってベストテン内の曲は、よく覚えてるんだけども、ベストテンに入らなかった曲って、あんまり覚えてないんだよな。

この曲なんかは、その「割を食った」1曲だったろうな。

サビの ♪はーれ ときどき キルミー〜 ♪ って部分は知ってたけどさ。 
だから、この曲も曲全体を改めて聴いたのは、 実はごく最近だったりするのよ。

いつぞや、ラジオでこの曲が流れてて、最初は全然、何の曲だか分かんなかったの。

まさかこの曲が、フルオーケストラのミュージカル風な楽曲だったなんて、知らなかったんだもの。

完全にタイトルに騙されてましたね。 ↑で書いたように「晴れ、ときどき殺人」なんて物騒なタイトルが付いてるじゃん。 もっとオドオドロシイ曲かと思ってたの。ずっと。

渡辺典子さんのこの曲の次の曲で「いつか誰かが」って少しサスペンスががった曲があるんだけど、そういうイメージがあったんだよな。全くイメージと違うんだもの。

 イントロだけ聴くと、「ゴールデン洋画劇場」か なんて思っちゃうし。 その後も全編にわたって、まるでディズニー映画の音楽の世界だよな。

当時の日本映画の映画音楽のイメージからするとちょっと驚きな曲調ではあるな。

そもそも特に薬師丸さんが出てきた以後の角川映画の主題歌って、たしかに曲そのもののクオリティは、普通のアイドル映画よりは高かったものの、どうしても通常の「ヒット曲」の曲想からは離れなかったし、これ以後もそうだったしな。

だから、この曲って、今に至ってもかなり特殊な曲調の主題歌だったといえると思う。 

この曲がミュージカル映画だった・・というならば、分からなくもないけど、特段そういうわけでもなかったわけですよね。
まあ、実際見てないんで、何とも言えないんだけども。

それとちょっとビックリなのは、 作詞 阿木燿子、 作曲 宇崎竜童、 編曲 萩田光雄 っていう、もろ山口百恵な作家陣ですよね。

そんな、もろ山口百恵な作家陣でありながら、このミュージカル風な楽曲だもんね。まったく想定つかない・・・というか、この作家陣を見ると、どうしても山口百恵さんのような曲想をイメージしてしまう。

いや、「出し手」側も、このお三人に曲を発注するときは、それまでは端から山口百恵さんのイメージで発注したんだと思う。 
例えば83年の柏原芳恵さんの「ちょっとなら媚薬」とかさ。 この御三方でもろ百恵さんアゲインだったわけじゃん。

でも、この曲には、そんな山口百恵さん「臭」がかけらも感じない。 ここがいいですね。

まあ、たしかにこの曲の前の「少年ケニア」にもそれに近いところは感じてはいたけど、ここに来て、完全に山口百恵さんの「残像」が消えましたよね。 
そんなところからも、80年代と言う時代がさらに深まった感がある1曲ともいえるかもしれないな。






しかしさ、角川三人娘の中でも渡辺典子さんって、どうもジミだったんだよなぁ。 口悪く言えば「パッ」としなかったというか。。。。
3人の中では一番「美人」だったんだけどねぇ。

美人ではあったけど、なんていうのかなぁ、華やかさっていうのが今一つだったのかもなぁ。

それと、歌唱力っていう点ですね・・・・。

・・・なんて、原田知世さんも当時の歌唱力はどっこいどっこいだったんだけどもね。 

ただ原田さんの場合、この後、曲ごとに彼女ならではの「味」が出てきてましたからね。そのあたりが強みだったんだと思うけど、渡辺典子さんの場合は、彼女ならではの味っていう所があんまり感じなかったのも弱点だったかもな。

結局、そういうところが、レコード売り上げにも、もろ反映してたんだよな。
結局オリコンベストテン入りしたのは1曲目の「少年ケニア」だけだったわけで、2曲目のこの曲では早くもベストテン入りできなかったですから。



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メイン・テーマ / 薬師丸ひろ子

1984_07_メイン・テーマ_薬師丸ひろ子

今回の1曲セレクトは、「メイン・テーマ」薬師丸ひろ子です。

まずはデータです。

・タイトル    メイン・テーマ
・アーティスト  薬師丸ひろ子
・作詞      松本隆
・作曲      南佳孝
・編曲      大村雅朗
・リリース日   1984年5月16日
・発売元     東芝EMI
・オリコン最高位 2位
・売上げ枚数  51.2万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 1位
・ベストテンランクイン期間:1984年5月28日〜8月13日付
・タイアップ:映画「メイン・テーマ」主題歌

あぢぃ・・・っす。。。。とろけそうな気温ですな。。。これでもまだ梅雨明けじゃないんですねぇ。
これ梅雨が明けて「本格的」なナッツ〜になったら、どうなるんでしょうねぇ・・・。

さてさて、今回の1曲セレクトは、久々に薬師丸ひろ子さんですわ。
どうも、角川映画も、今年で40周年らしいですねぇ。そそそ角川映画第一弾「犬神家の一族」の公開が1976年だったから、それから今年で40周年・・・と言う訳ですわ。
 最近は、それほど派手にCMを打つって事はしなくなったけど、それこそ、当初は毎回、めちゃくちゃスポットを打ってましたもんね、角川映画って。

で、そんな角川映画の80年代と言ったら、薬師丸ひろ子、原田知世という2大スターが華やかなりしころですわ。

・・・となると、やっぱし、このタイミングで、このヒト達の曲を持ってこなくては・・・ということで、今回は1984年の「メイン・テーマ」を引っ張ってきたわけですわ。

ただね、個人的に言えば、当時の薬師丸の曲を心の底から受け入れていたか・・・というと、そうじゃなかったんだよね。
むしろ、それほど好きじゃなかった。 この曲の前曲の「探偵物語」は、カップリングの「すこしだけやさしく」が良かったんで、唯一受け入れられたけどねぇ・・・。 
全体的に言えば、いつもなんかはっきりしないでしょ、このヒトの曲って。どこか靄ってる・・っていうか霞がかってる・・っていうか。。。

この曲に至っては、そんな霞の中から、なんか( 妖怪?)が出てきそうなイメージだったし。。。。

とは言うモノの、このヒトの曲が無いと時代を語れない・・・というかね。

うん、タイトルは「メイン・テーマ」となっているけどバイブイヤー的な存在と言うかね、絶対に「メイン」ストリームを行くような曲じゃない。
でも、少なくとも1984年の今頃を語る上では、無いとなんか落ち着かない・・・そんな存在なんだよな。

そもそも、この曲、売り上げ50万枚強もあるんだけども、当時の印象からしても、そんなに売れていたような印象が無いもの。なんか、ぬるっとチャートに入ってきて、気が付けば50万枚も売れてた・・・って感じなんだよな。

いや、それ以上に3カ月近くもベストテン内に居た・・・って言う印象も薄い。

それは、きっと、当時、個人的にこの曲があんまり好きじゃなかったんで、例えばラジオのベストテン番組でかかっても、それほど真剣に聴いてなかったからかもしれないし、それにテレビもこの曲ではあんまりでなかったしね。 だからね印象に薄いのかもしれないな。

ただ、サビの最後の ♪20年も生きてきたのにね〜 ♪ って言う歌詞は、なんか意味もなく気持ち悪くて印象に残るんだよな。


ちなみに、この曲、作曲者の南佳孝氏が歌った「スタンダード・ナンバー」とは歌詞違いの同じ曲って事は、ここ読んでくださってる方は、みなさんご存知ですよねぇ。

↓ コレ


まあパターンとしては、「セーラー服と機関銃」のオリジナルは、来生たかお氏の「夢の途中」だった・・っことと全く同じ訳ですな。
 「セーラー服と機関銃」の時は、当初は来生氏の「夢の途中」が主題歌として決まっていたところ、途中から薬師丸が得たぇことに変更になったけど、この曲の場合、当初から南佳孝氏の「スタンダードナンバー」は別曲とし存在した事が違うかな。
 それと、「夢の途中」は、ご存じのように大ヒットとなったけど、この「スタンダードナンバー」は、それほどの大ヒットにはならなかった事も違うかな。






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セーラー服と機関銃 / 薬師丸ひろ子

1981_12_セーラー服と機関銃_薬師丸ひろ子






今回の1曲セレクトは、「セーラー服と機関銃」薬師丸ひろ子です。

まずはデータです。

・タイトル    セーラー服と機関銃
・アーティスト  薬師丸ひろ子
・作詞      来生えつこ
・作曲      来生たかお
・編曲      星勝
・リリース日  1981年11月21日
・発売元     ポリドール
・オリコン最高位 1位
・売上げ枚数   86.5万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 1位
・ベストテンランクイン期間:1981年12月7日〜1982年3月8日付
・タイアップ:角川映画「セーラー服と機関銃」主題歌

 ここんところ薬師丸ひろ子づいている感じだけど、今の時期と薬師丸ひろ子っていえば、この曲は外せないよなぁ

セーラー服と機関銃。

 いままで何回かリメイクされてきた「セーラー服と機関銃」だけど、来年、橋本環奈さんで、またまたリメイクされるようですね。

・・・と言っても、ワタシらの世代と言えば、どうしても、薬師丸ひろ子さんになっちゃいますねぇ、「セーラー服と機関銃」と言えば。

映画の方はワタシも何回か見たな。テレビでももう、何回も放映されているしね。

 主演、薬師丸ひろ子。 鬼と呼ばれた故・相米慎二監督にこっぴどくしごかれただけあって、この映画が本格的に女優デビューって感じでしたね。
 ま、実際は、この映画の半年前にも、同じ角川映画の「ねらわれた学園」にも主演してたけど、半分アイドル映画って感じだったしなぁ。 
 
 主演も演じた薬師丸だけど、主題歌もこのヒト自ら歌ったんだよねぇ。
 角川映画で、主演女優が自ら主題歌を歌ったのは、これが初めてになるのかなぁ。
 逆にこれがきっかけとなって、この後、原田知世にしても、渡辺典子にしても、主演映画は自ら主題歌を歌っていくことになるんだけども。

 たださ、もともと、主題歌は、来生たかおの「夢の途中」だったようですね。
 そうですね、当時を知っている方には常識ですが、「セーラー服と機関銃」の異名同曲・・・同じ曲のタイトル違いのあの曲が主題歌だったわけです。

 うん、同曲っていっても、「セーラー服と機関銃」と「夢の途中」では若干歌詞も違ってるんだけどさ。

「セーラー服と機関銃」
 ⇒♪夢のいた場所に未練残しても心寒いだけさ〜 ♪

「夢の途中」
 ⇒♪今を嘆いても胸を痛めてもほんの夢の途中〜 ♪

 いやいや、これだけの違いなんだけどさ


 しかし、当時はさ、この曲がキライでね、ワタクシ。

 なんかさぁ、薬師丸ひろ子のファルセット唱法に、なんか薄ら寒いもんを感じたんだよなぁ。偽善者っぽいっていうかさ、生真面目というか・・・。
 どうも、その辺が生理的に「ツン」と来たんだよねぇ。

 それと、いきなり来たでしょ。人気が。 

 たしかに、薬師丸ひろ子っていう名前は、この年の始め頃から知ってたし、「セーラー服〜」の前の「ねらわれた学園」も映画館で見てるんだよね、ワタシ。
 だから、このヒト自体はキライではなかったんだけど、こと、この曲に関しては、なんか薄ら寒いもんを感じたんだよなぁ。

 なんでだろ? その辺はよくわかんないんだけどさ。

・・・って、ヒトツ思い浮かべるのは、いつかもここで書いたんだけど、この曲で「賭け」をしたんですよ。
「ザ・ベストテン」でこの曲が1位を取るか、同時期にヒットしていたJohnnyの「ジェームスディーンのように」が1位を取るか。
 ・・・で、ワタシはJohnnyに賭けたんだよね。 
BUT、結果はセーラー服と機関銃が1位を取ってさ・・・。賭けに負けたんよ、ワタシ。
 で、「セーラー服〜」に賭けた友達に500円払ったんだけどさ、それが親にばれてこっ酷く怒られたなぁ。
「小学生のクセに賭け事とは何事だ」ってさぁ。どうも、それがトラウマになっているようなんだよね。

 いやいや、私の性格からして親に怒られたことではなくて、賭けに負けたことに対しての口惜しさなんだけどさ

以前、毎週オリコンチャートのレビューを書いていた頃、チャート予想で外すと「今週のポカ」っ書いてたんだけどさ。あれの発端は、今考えると、ここが原点なんだよね。 ランク予想がはずれるとくやしくてさぁ。

だから、この曲を聴くと、あの時の口惜しさがにじみ出るんだよなぁ、わたしの記憶の中でさ。



えー、ザ・ベストテンで初登場した時ですね。 1981年12月17日放送分。
あ〜、今日でまるまる34年前だ。 偶然だけど今日12月17日も木曜日だもんね。
ところで、この時10位に初登場だったんだけど、この時の得点7219点が、ベストテンでの「10位」の最高得点だったんだよね。通常ならばこの位の得点ならば、7位位でもおかしくなかったんだけど・・・・。
この頃は「上位の壁」が異様に厚かったからなぁ。  まあ、そんなことに興味がある方は、ごくごく一部だろうけどさ。。。。


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Woman〜Wの悲劇より〜 / 薬師丸ひろ子

1984_11_Woman〜Wの悲劇より〜_薬師丸ひろ子






今回の1曲セレクトは、「Woman〜Wの悲劇より〜」薬師丸ひろ子です。

まずはデータです。

・タイトル    Woman〜Wの悲劇より〜
・アーティスト  薬師丸ひろ子
・作詞      松本隆
・作曲      呉田軽穂
・編曲      松任谷正隆
・リリース日   1984年10月24日
・発売元     東芝EMI
・オリコン最高位 1位
・売上げ枚数   37.3万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 1位
・ベストテンランクイン期間:1984年11月5日〜12月31日付
・タイアップ:映画「Wの悲劇」主題歌


え〜、今回のタイトルから、「フランク永井」の「Woman」だと思った方、ゴメンナサイ(⇒果たして類推する人が何人いるかしら。。。ふらふら)。
 今日の1曲セレクトは、薬師丸ひろ子の方の「Woman」です。

 まあ、この曲は、角川映画「Wの悲劇」の主題歌だったわけだよね。
このころは、薬師丸ひろ子と原田知世っていったら、角川映画の2大看板女優でしたからねぇ。
 このころは、必ず、この二人による主演映画の「併映」っていうパターンでしたよね。

 今調べたら、この「Wの悲劇」は、原田知世主演の「天国にいちばん近い島」との併映。公開日は1984年12月15日。85年のお正月映画第一弾として、公開されたわけですね。

 ちなみに、この前が、薬師丸ひろ子「メインテーマ」に対して、原田知世「愛情物語」(公開日84年7月14日)と、これまた、このお二人での併映・・・と。
 83年〜85年くらいにかけては、角川映画は、この二人で持ってたようなもんでしたわね。

 レコード売上げにしてもしかり。キチンと売れてたからねぇ、二人とも。さぞかしや儲かったでしょう、角川ホールディングスは。

 何分、エンターテイメント、特に音楽、映画にかけて徹底的に「ビジネス」と成り立たせたのは「角川映画」からでしたからねぇ。

 いまのaちゃんにしても、もとのビジネスモデルは全部、角川から来た流れなんだよね。

 まあ、それが、いいかわるいか・・・・っていうのは、また、別個の機会に書くとして、薬師丸ひろ子の「Woman」ですよ。

 当時の印象として、近田春夫氏の新曲論評ではないですけど、なんかもしょもしょしてて、ハッキリしない曲だな。・・・ということと、相変わらずオバちゃん声だよなぁ・・・っていう印象が強かったんだよね。

 曲想もハッキリ言って暗ーい感じのイメージだし、妙に静寂感があるし、雪が降ってる日の夜・・・雪明りの中でもや〜〜っと流れてるイメージが強い。

 はっきりいって、当時怖かったんだよね、この曲。 なんか、出てきたぞ〜 生首が〜、たたりじゃ〜 ヒェ〜・・・・っていうイメージがあってさふらふら

 角川映画でも「八つ墓村」だよね。それじゃふらふらあせあせ(飛び散る汗)衝撃

 「Woman」っていうタイトルからして、なんとなく、冷たいイメージがありません?

 ワタシだけかなぁ・・・。

 当時は、(高校)受験地獄の真っ最中。この間も書いたけど、10月〜12月は、「大殺界」の真っ只中ですからねぇ。

 どこか、いつもより神経質になっていたのは確かですね。

 うん、そういえば、机のスタンドライトの光だけの真っ暗な部屋と、石油ファンヒーターを焚いてる匂い・・・っていうイメージもあるんだよね、この曲聴くと。

 受験勉強しながら、聴いてたからなぁ。当時は、夜はずっとニッポン放送にしてたけど、結構、頻繁にかかってたイメージがあるなぁ、この曲。

 あれ? そういえば、この曲化粧品のイメージソングでもなかったっけ? ・・・と思って調べたら、ビンゴ! 資生堂84年冬のキャンペーンソングでもあったんだったっけ。

 角川もやるね、徹底的にマスコミ使ってたんだよな、映画のイメージアップの為に。

 でもさ、今聴くと、また、当時とは違ったイメージもあるのね。冷たいながらにも、仄かに感じるぬくもり・・・っていうのかな。日本的なぬくもりって言うのかな

 特にサビからの

♪あー 時の川を流れる舟に オールはない 流されてく〜 ♪

ってところのメロディラインには、そんな印象を受ける。

 この曲、作曲は、呉田軽穂⇒松任谷由実 なんだけど、当時の松任谷由実としては、結構珍しいメロディラインでもあったな。今考えると。

 当時は、自分で歌う曲では、日本的な匂いがするメロディラインはほぼ皆無。どっちかというと、音の輪郭のハッキリした、シティポップスの先端をいってたけどね。

 ただ、ずっと後年、94年になって「春よ来い」で同じような匂いをもった曲を自分でも歌うことになる。

 なんか、その「雛形」にもなった曲のような感じもするんだよね、この曲。

 プラス、この曲のベースラインの動きがまた、面白いんだよね。たんに開放の音をなぞっているだけでなく、自由自在に動くベースラインっていうのかな。松任谷正隆氏のアレンジとしても珍しいアレンジだとおもいますよ、この曲のベースラインは。



ちなみに、内容が無い・・・と酷評された原田知世の「天国に一番近い島」に対して、薬師丸のこの「Wの悲劇」は、評価が高かったよなぁ。女優開眼・・・とか言われて。
舞台女優を目指す物語だけど、実際の舞台シーンの演出は、鬼才・蜷川幸雄氏で、めちゃくちゃ扱かれた様ですからねぇ。薬師丸自身、体当たりの撮影だった、と振り返ってましたね。
 ある意味、薬師丸が、今日、女優として生き残っているのは、この映画があったからじゃないかなぁ。


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人間の証明 / ジョー山中

1977_11_人間の証明_ジョー山中






今回の1曲セレクトは、「人間の証明」ジョー山中です。

 まずはデータです。

・タイトル     人間の証明
・アーティスト   ジョー山中
・作詞       西条八十、角川春樹、ジョー山中
・作曲       大野雄二
・編曲       大野雄二
・リリース日    1977年8月10日
・発売元      ワーナーパイオニア
・オリコン最高位  2位
・売上げ枚数    51.7万枚
・タイアップ:映画「人間の証明」主題歌
・THE HITCHART HOT30最高位 7位
・ベストテンランクイン期間:1977年10月10日〜11月21日付

 この曲、一度書いたような気もしたんで、ちょっと過去のトピックスを漁ってみたんだけど、どうも、まだ書いてないようなので、改めて引っ張ってきて見ました。
 もし、書いてたら、ゴミンネ。

 さてさて、この曲ですが、ワタシと同年代以上の方には、とっても懐かしいんではないですかねぇ。

 「母さん、ボクの麦藁帽子どうしたでしょうね・・・」

・・の例のCM、当時はめっちゃ頻繁に流れてましたよね。
そう、この曲は、角川映画の同名映画「人間の証明」の主題歌だったんですよね。
 映画の宣伝PRとして、テレビCMでの大量OAという手法は、このこのろ角川映画からと言う感じだったんですが、兎に角、よく見ましたもんねCM。

 角川映画の躍進は、完全にTVスポット戦略の勝利って感じだよねぇ。
 まあ、後の傲慢経営の魁となったとも思えるんだけど、とにかく、この戦略は当たったわけですわ。

 そして「母さん、ボクの麦藁帽子・・・」は、流行語にもなったもんなぁ。ドリフでも志村がこのCMギャグってましたもんね。

 当時8歳のワタシは、意味はまーったくわかんなかったんだけども、キャッチーなコピーは、ガキもマネするんだよね。

 それと、「母さん 僕の麦藁帽子・・・」の後ろで流れていた、この曲がとっても、キャッチーでさ。高々15秒スポットのCMだけども、つい引き込まれちゃうんだよね。
 
 ♪Mama Do you remember ? 〜 ♪ ですよね。

 当然、当時はこの英語の歌詞、何言っているのかさっぱり意味はわかんなかったんだけども、単純に例のセリフ「母さん 僕の麦藁帽子〜 」を英訳してあるだけなんだよね。
 今からおもうと・・・。 それ考えると、あららら、ダサダサとか思っちゃうんだけど、そんなことどうでもいいようなキャッチーさを感じるんだよね。

 なんて、おもいっきり持ち上げちゃったけど、この曲知っているヒトは分かっていると思うんだけど、例の

 ♪Mama Do you remember ? 〜 ♪

にしても、クイーンの「ボヘミアンラプソディ」のパクリ、まんまってかんじで、まあ、もとネタが分かっちゃうと、なんとなく興ざめしちゃうんだけどさぁ。

 いや、でも、この曲の作曲者の大野氏も大胆だよなぁ。あのとうじの人気ナンバーワンのクイーンをそのまま引っ張ってくるとは。。。
 
 ちなみに、大野氏は、当時「ルパン三世」のオープニングテーマを手がけたりして、このテのアウトロー的なドラマ主題歌では一番手だったのは、ご存知の通りですわね。

 いやいや、でも、やっぱり、この曲で光るのは、ジョー山中の歌いっぷりだろうね。
 この気合の入ったボーカルは、まず、そんじょそこらのボーカリストでは真似できないですよ。
 まるで日本人離れした・・というか、正真正銘のハーフなんだけども、このグルーヴ感は、純正日本人ではちょっと難しいだろうなぁ。

 なにせ3オクターブの音域と、並外れた声量の持ち主なわけだし。


 当の本人は、この曲のリリースされる直前に覚せい剤でパクられて、この曲のヒットは「塀の中」で知ったそうだ。
 とうぜん、当時、ウタバングミ等では、この曲は一度もうたわれていない(ハズ)。

 ちょっと普通では考えられない事実だけども、逆に、実に「ザ・ゲーノー界」的なエピソードでもありますよね。




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天国にいちばん近い島 / 原田知世

1984_10_天国にいちばん近い島_原田知世






今回の1曲セレクトは、「天国にいちばん近い島」原田知世です。

まずはデータでーす。

・タイトル     天国にいちばん近い島
・アーティスト   原田知世
・作詞       康珍化
・作曲       林哲司
・編曲       萩田光雄
・リリース日    1984年10月10日
・発売元      CBSソニー
・オリコン最高位  1位
・売上げ枚数    27.6万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 5位
・ベストテンランクイン期間:1984年10月29日〜11月26日付
・タイアップ:映画「天国にいちばん近い島」主題歌

どうも、季節の変わり目っていうのが苦手なんだよね。いつも季節の変わり目になると決まって体調が悪くなるんだよな。
 やっと抜けてきたけど、先週はずっと風邪気味でノドがいがらっぽかったし、週末は腹壊したりしてね。

特に「秋」は、わたしにとってはどうも「鬼門」でして、どうも、情緒不安定になりがちなんですよねぇ。
 まあ、ワタシの場合は年がら年中、情緒不安定なのですが。。。(水爆)
 秋って言う季節は特にそうなんですよねぇ。
 
いつからなんだろ? ガキのころは、そんなことなかったんだけどね。

 考えてみれば、中学3年の頃からだと思うなぁ。矢鱈と将来の事を考え出した頃からだ。将来を考えるとトタンに不安になる。 それは、今でも変わりませんねぇ。
 まあ中3の秋ということで、目前に迫ってきた高校受験で尻に火が付いてきた頃でもありましたけどね。

 この「天国にいちばん近い島」がリリースされたころって、そんな兆候のいちばんハシリの頃でさ、どうも、この曲を聴くと、憂鬱なダルーイ気分になるんだよねぇ。
どうしても、31年前のあの感情が呼び起こされるからなんだろうねぇ。

音楽って本当に不思議だよね。曲を聴くだけで、あの時代にタイムトリップしてしまうっていうかさあ。
この曲を聴くと、そうだ、ストーブを焚き始めた頃だ・・・って、あの頃部屋に置いていた、石油ファンヒーターの燃える匂いが脳裏をかすめたり。。。 

 なんて、曲とはほとんど関係ない話をダラダラしてしまいましたが・・・


 実際の曲といえば、正直、それほど強烈なインパクトがあったわけじゃない。かといって、全くの駄作と言う訳でもない。
まあ、いつもの原田知世といえば、いつもの原田知世なんですが、そのまえの「愛情物語」とも「時をかける少女」ともちがうダルさなんですよねぇ。

 単純に、東芝EMIからCBDソニーに移ったって言うところの音色の差なのかなぁ・・?
 
 ダルイといっても、なんの「しん」も感じない、ダラーッしたダルサなんですよね。この感じ。

 それはそうと、この曲が原田知世、唯一のオリコン1位を獲得した曲なのですよね。

 え? 原田知世って1位取ってるの? って言われそうだけど、ちゃんと取っているだよね。
 ただ、すでにアーティストパワーしては、すでに峠を過ぎている頃で、これ以後は取っていない。

 まだ、「角川映画」華やかし頃の話ではあるけどね。

ちなみに、映画の方の監督は、あの大林宣彦氏。でも、大林氏のなかでは、それほど高い評価を得てる映画でもないですけどね。 このすぐ後に公開された尾道三部作の「さびしんぼう」のほうが全然良かったし。。。
原田知世と大林宣彦氏といえば、やっぱ「時をかける少女」なんだよなぁ。。。。




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探偵物語 / 薬師丸ひろ子

1983_06_探偵物語_薬師丸ひろ子







今回の1曲セレクトは、「探偵物語」薬師丸ひろ子です。

まずはデータでっす〜。

・タイトル     探偵物語
・アーティスト   薬師丸ひろ子
・作詞       松本隆
・作曲       大滝詠一
・編曲       井上鑑
・リリース日    1983年5月25日
・発売元      東芝EMI
・オリコン最高位 1位
・売上げ枚数    84.1万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 1位
・ベストテンランクイン期間:1983年6月6日〜9月5日付
・タイアップ:映画「探偵物語」主題歌


 社会現象的なヒットっていうの、何年か1度にあるよね。まあ、だいたいとその時だけの現象で、後になってよくよく考えると、「なんで、あの曲が・・・・・?」っていうこともよくあるんだけどさ。

 今回、ひっぱってきた

 探偵物語 / 薬師丸ひろ子

なんかもそうぢゃないかなぁ? 

 たしかに、あの当時の、薬師丸ひろ子フィーバーはすごかったもんね。
 当然、角川映画「探偵物語」の主題歌だったわけで、主演も薬師丸ひろ子。相手役は松田優作。

 ま、松田優作のはまり役だよね。ただ、テレビでは松田優作主演だったけど、この映画では、薬師丸ひろ子がお邪魔虫で、主役をとっちゃったっていうかね。。。

 ただ、興行収入は好調で、当時の角川映画での新記録の28億の興行収入だったんですよね。
 併映は、原田知世の出世作となった「時をかける少女」。
 ま、当時の角川映画の2枚看板ですわね。

 この「時をかける少女」に関しては、また後日ということで・・。


 で、「探偵物語」

この曲に関して、「予約枚数」は当時の新記録と騒がれたり、実際、オリコンの初動セールスは、1983年6月6日付で、140,780枚。

 今の感覚だと、なんだ、普通じゃん・・・・なんだけど、当時とはレベルが違い、週間で10万枚以上なんてのは、年に1回あるかどうかという感じだったですからね。
 それを考えると、噂どおりの人気だよな・・という印象はあったな。

 たださ、当初、予約枚数から150万枚はカタイっていう噂もあったけど、これは、いとも簡単にくずれゃった。。。
 そうね、結局、初動セールスを、2週目以降上回ることができなかったんだよね。
 ま、今のように1週目ドカンと売れて、2週目以降、一気に崩れる・・・というパターンにはならなかったものの、2週目、8万枚、3週目 7万枚、 4週目 6万枚・・・・と週を追うたび斬減して行ったんだよねぇ、その結果も結局、累積セールスも84万枚と、「セーラー服と機関銃」(86万枚)にも届かない結果で終わったりして・・・・。
 なんか、尻つぼみな印象は拭えなかったなぁ、当時は。


 でもまぁ、曲を聴けば、たしかにこれが150万枚売れるような曲・・・でもなかったんだけどさ、冷静になって思えば。。
 
 詞は、松本印のブランド物。作曲は大滝詠一大先生・・というワタシなんかにゃ、到底文句がつけられないような作品ではあるんだけど、でも、退屈なんだよね〜。 

 なんかかったるいんですよ〜曲が。もともと、ゆったりめな流れの曲じゃないですか。そこに来て薬師丸のあの、オバさん声の正当なファルセット唱法と来たもんだから、余計スローペースに聴こえちゃって、それが退屈なんですよね〜。

 第一、なんで、これが「探偵物語」なの? っていう感じだったし。。。。。
 うーん、曲内容と「探偵物語」がマッチングしないんですよ〜。

 まあ、タネあかしをすると、もともと「探偵物語」って言う曲は「探偵物語」゛はなく、「海のスケッチ」という曲だったらしいですわね。
 で、C/Wに入ってる「すこしだけやさしく」が「探偵物語」だったそうな。これは、大滝詠一大先生のお言葉。
 でも、薬師丸ひろ子は、お気に召さなかったようでようで。。。。
急遽、「海のスケッチ」の詞を差し替えて「探偵物語」にしたそうですわ。

 うーん、個人的には「すこしだけやさしく」の方を「探偵物語」にしてほしかったなぁ。
 この曲の方が好き。明るいし、季節的にさわやかだし、「セーラー服と機関銃」とイメージが完全に「タブらない」じゃん。「探偵物語」の方は、マイナー調だし、ややイメージがダブるんですよ。その分、「またか」っていう気分にもなるし。。。保守的っていうイメージになっちゃうんだよね。冒険ではないですよね。

 ちなみに、「すこしだけやさしく」は、当時のTBS系「わくわく動物ランド」のエンディングテーマ曲。
 なんとなしに、この曲聴きたさに「わくわく動物ランド」をみてた気もする。。

↓ コレ



 でも、まあ、これは個人的に感じるところでさ、やっぱ2枚続けて80万枚オーバーっていうのは、当時としては、並みの人気ではなかったってことですわねぇ。

 これも、角川商法のなせるワザだったのかもしれないけど。。。

 あ、個人的に生理的にいまいっぽ入り込めないのは、角川商法っていうのもあったかもしれない。
 
 音楽(コンテンツ)は「商品」である

と、今に通じる考え方をはっきり商売に取り入れたのが、角川商法だったから。。。
 兎に角「売ればなんでもあり」と言う考えですね。

 どうも、この考えには、賛同できない部分が未だにあるんだよなぁ、ワタシは。。。
 だから、ついつい、マイナスイメージに考えたくなったりして、曲に関しても。。。




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愛情物語 / 原田知世

1984_05_愛情物語_原田知世






今回の1曲セレクトは、「愛情物語」原田知世です。

 まずはデータです。

・タイトル     愛情物語
・アーティスト   原田知世
・作詞       康珍化
・作曲       林哲司
・編曲       萩田光雄
・リリース日    1984年4月25日
・発売元      東芝EMI
・オリコン最高位  3位
・売上げ枚数    32.1万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 7位
・ベストテンランクイン期間:1984年5月10日〜6月11日付
・タイアップ:映画「愛情物語」主題歌

 曲そのものだけじゃなく、曲のマネージメントについても興味が出てきたこの頃・・・。
 うん、まあ、それだけ、それぞれの楽曲について広く、見れるようになってきたって事かもしれないし、単に年取ってきたって事かもしれないけど・・・ふらふら

 でもさ、そういう見方にも興味を持ってきたからこそ、改めて、「おおっexclamation & question」っと疑問に思えてくることも見えてきたりして・・・。


 今回の1曲セレクトは、そんな1曲・・・。

 原田知世 「愛情物語」

 えー、この聴くからには、なーんの変哲もない、当時の「アイドル」ポップスの典型のような、この曲を疑問に思ったのはさ、「なんで、この曲だけ、東芝EMIからリリースなんねんexclamation & question

 って事だったりして・・・。


 まあ、フツーに聴いている限りでは、まーったく意味もないことなんだけどね。こんなこと考えても。。。

 でもさ、「ビジネス」的な切り口から「ヒット曲」に、そこそこの年数関わってくると、こういうところも気になって来るんだよねぇ。

 まずもって、一番、気になるのが、「どんな契約内容になってるねんexclamation & question」って事だったりして・・・。

 いまは、業界的にどういう慣習になっているかは、よく分からないけど、当時は、レコード会社移籍にあたっては、そのアーティストは「半年間はレコードをリリースできない」っていう慣習があったようなんだよね。

 まあ、もちろん、契約書上の慣習ではなかったとは思うけど、あくまでも業界上の慣習でさ。


で、然るに、この「愛情物語」をリリースするに当たってだけど、シングルリリースは、この曲の前は、例の「時をかける少女」なんだけど、これが、1983年4月21日リリースで、リリース元は「キャニオン」。

 うん、原田知世にとって、82年のレコードデビューから、ずっとキャニオンだったから、まあ、これは不思議ぢゃない。

 たださ、同じ83年11月リリースのファーストアルバム「バースディ・アルバム」は、既に東芝EMIからのリリースってなってるから、業界の慣習からして、最短で83年の5月には、キャニオンから東芝EMIに移籍してたことになる・・・。


 うん、まあ、この辺も、フムフム・・・ってところかな。


 だけどさぁ、この「愛情物語」のリリースが1984年4月21日で、次のシングル「天国にいちばん近い島」のリリースは、同じ84年の10月10日。しかも、リリース元は、いきなりCBSソニーだったりするあせあせ

 あれれれ〜、ちょっとまった・・・ということは、この曲リリース直後の1984年5月1日付で移籍したとしても、半年経ってないんですけど・・・ふらふら


ってことになったりして・・・あせあせ


 まあ、その辺が、当時の「角川」体制の強大さを感じ取れる1コマだったりして・・・。

 つまーりさ、角川のヒトコエで業界の慣習さえ、変えられた時代なのよ、この頃は。
 事実、薬師丸ひろ子、原田知世っていう「2大看板女優」を要してた当時が、角川映画の全盛期でもあったしな。

 まあ、原盤権が恐らく角川側にあったんだろうし、だから、曲制作に関しては問題はなかったんだろうけどさ。


 でさ、逆に考えれば、この曲、リリース直後に、レコード会社を移籍してた・・・ってことになれば、プロモーションもほとんどレコード会社ではしてないってことになるよね。

 事実、この曲、ほとんどテレビでは歌ってないはずだぞよ・・。

 それでも32万枚強も売れちゃってた、当時のパワーの強力さね。

 もー、ほとんど、映画主題歌タイアップとしてのみで売れちゃってたんだから、大したものだよね。

 
 なーんて、思う、今日この頃なのであります。


 うみゅ、今日の1曲セレクトは、曲の中身まで言及しなかったな・・・。
 ま、たまには良いでしょあせあせ  ・・・でも、業界に関わりのない方には、どーでもいい内容だったかな。。。



曲調からすると、晩秋から冬・・・っていうイメージなんだけど、実際のヒットし、初夏だったんだよね。
その辺のイメージのずれが、この曲の面白さかなぁ。
 サウンドそのものは、林哲司氏ならでは、「84年」を象徴している輪郭のはっきりとした音ですよねぇ。
ここでは何回か書いてるけど、「84年の音」って特徴的なんだよね。輪郭がはっきりしてクリアで。
ほとんどが、当時ブームだった、FM音源シンセ、YAMAHA DX7シリーズのプリセット音だったりね。
ま、そのほとんどが林哲司氏の作、編曲だったりするんだけどさ。


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スローなブギにしてくれ / 南佳孝

1981_04_スローなブギにしてくれ_南佳孝







今回の1曲セレクトは、「スローなブギにしてくれ」南佳孝です。

まずは、データでーす。

・タイトル     スローなブギにしてくれ
・アーティスト   南佳孝
・作詞        松本隆
・作曲        南佳孝
・編曲        後藤次利
・リリース日    1981年1月21日
・発売元      CBSソニー
・オリコン最高位  6位
・売上げ枚数    28.4万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 5位
・ベストテンランクイン期間:1981年3月9日〜4月13日付
・タイアップ:映画「スローなブギにしてくれ」主題歌

今回の1曲セレクトは、ちょっと目先を変えて南佳孝の「スローなブギにしてくれ」でいきます。

 この曲は、例の「角川映画」であった、同名の「スローなブギにしてくれ」の主題歌だったわけだけど、最近でこそ角川映画ってCMスポットをあんまり打たなくなったけど、あの当時はすごかったよね。CMスポット。
 まあいちばん有名だったのは、例の「母さん、僕の麦藁帽子どうなったんでしょうね・・・」の「人間の証明」・・。あのあたりから大量スポットを打つようになったわけですね。
 この映画もご多分に漏れずで、いや、随分CMスポット見た記憶が未だにありますねぇ。

 映画の方は片岡義男原作の同名小説の映画化。片岡義男っていうヒトも70年代、80年代は随分、名前聞いたよなぁ。丁度、赤川次郎の一世代前って感じですよね。
 で、映画の主演は浅野温子。このとき若干20才。「あぶない刑事」の5年前。W浅野でトレンディ女優ともてはやされる10年前ですな。

 それにもまして、この曲、「スローなブギにしてくれ」の存在感ですよね。
 CMスポットでも流れいた 出だしの部分

♪(ジャーン コードE+5) Want you〜 俺〜の肩を抱きし〜めてくれ〜♪

の、なんともネチッコイうたは、めっちゃ耳に残りましたよね。
 いや、その上で、あれだけスポット打たれたら、耳から離れないわけがないですよ。。。

 もちろん、ワタシもその一人なんですけど、そのまえに本格的な3連のロッカー(ミディアム)バラードの曲を目の当たりにするのは、この曲が最初だったと思う。
 プラスして付け加えると、3連独特の「クセ」のあるメロディラインを体験するのは・・・っていうのかなぁ。
 兎に角、南佳孝独特のクセのあるメロディラインでしたよね。
 メロディラインだけでなく、バックのリズム体も3連ならではの変化に飛ぶリズム体でしたよね。特にこの曲のベースラインの変化には随分おどろいたなぁ・・・

 ・・・とおもったら、この曲のアレンジは、後のゴッキーこと、後藤次利氏なんだよね。さすがにベースシストだけあって、ベースラインの動きには、気を配っているよね。

 それと、やっぱりコード進行だろうなぁ。これは、南佳孝氏の独特の感性がつまっているって言うのかなぁ、あのゾクッと来るようなコード進行は、このヒトならではって感じですよね。
 何分出だしの E+5のコードの響きと、そのあとの♪Want You〜♪って部分一言だけの独特のメロディラインがこの曲の命だよね。それがすごき決まっているし、だから、曲全体通して聴いた時もカッコよさが伝わってくるんだよね。

 うーん、オリジナリティって、この曲のような事を言う・・って感じですね。

 しかし、この「オトナ」っぽい雰囲気って言うのは、まだ小6だった、ガキのワタシの憧れだったなぁ。
・・・っていうか、あの時期、クソガキだったけど、オトナの世界を体験したって感じでしたね。音楽で。
 丁度、寺尾聰も大ヒットしてたし、とかく、「演歌」とは別の次元でオトナっぽさをみせてくれる曲が流行ってたんだよね。あの時期。

 そんな曲でしたけど、ランク的には、リリースされたのがこの年の1月21日だったけど、ベストテンまで到達のしたのは2ヶ月もかかっているんだよね。
 ・・で、映画の公開は、この年の4月7日。映画の公開にあわせて大量スポットが打たれてから、大ヒットしたって形ですね。それを見ても、CMスポットを使ったメディタイアップが功を奏したっていうかたちの曲ですよねぇ。




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