かじやんのヒット曲&チャートレビュー

ヒット曲を聴き続けて40数年! かじやんがお送りする、「今」のヒット曲&ヒットチャートから、「あのころ」のヒット曲&ヒットチャートまで、ヒット曲について幅広くご紹介するブログ。 自主チャートサイト"THE HITCHART NOW AND THEN"の支店ページという位置づけにいたします。

荻野目洋子

オリコンウイークリー通巻400号(1987年6月8日号)

またまた、凝りもせず、オリコンウイークリー記念号!
今回は通巻400号(1987年6月8日号)

●表紙 荻野目洋子さん
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前回の300号同様、一目で「記念号」と分かる表紙でしたね。
300号の時は、オリコンウイークリー創刊号の復刻掲載が「目玉」だったけど、400号での目玉は、何と言っても筒美京平氏のスペシャルインタビューだったろうなぁ。

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マスコミには出ない・・と公言し、当時マスコミのインタビューはほとんど断り続けていた筒美京平氏でしたからねぇ。
その筒美京平氏がオリコン誌のインタビューに登場する。これだけでもスゴいことだったしね。まあ、筒美京平氏の作曲家デビュー20周年と、オリコンウイークリー400号というタイミングがうまい具合に重なったことと、あの頃はバブルが始まっていたし、お金をかけることも出来たこともあったんだろうね。そういうことで、こんな豪華インタビューが実現したんだろうなぁ。
一時は、「幻」なんじゃないか、何人かで構成されるゴーストライター集団の総称なんじゃないか・・なんてささやかれていた筒美氏だったし、ご尊顔を拝見して感激しましたねぇ。

もう一つの、スぺシャル特集はこの当時時点までの、オリコン歴代売上げランキングの掲載でしたね。シングルについては、それまでも何度か目にしていたものの、アルバムの歴代売上げランクについては、この時がはじめて目にしたような気がする。
併せて、1968年のオリコンスタート以降の年度別の年間ランキング、シングルTOP20&アルバムTOP10の年間売り上げ枚数入りでの掲載と、データについては大盤振る舞いしてくれましたね。


●今週のランキング
えー、毎度毎度のことですが、週間ランキングの写真掲載はメンゴ。
▼シングル
1位は、おニャン子クラブ「かたつむりサンバ」が初登場首位。

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表紙の見出しにもなっているように、おニャン子クラブとして6作目の1位。
とはいえ、次の週は9位に急降下。ベスト100位内にわずか5週しかとどまれない・・というように、1位獲得したものの、この頃になると人気も完全に「一般性」を失っていた訳よ。
件の「夕ニャン」の視聴率もだだ下がりで、これから2か月後の8/31を持って終了。同時に、おニャン子クラブは解散。
・・というわけで、この曲がおニャン子クラブとしては最後のシングル1位獲得曲というわけですな。

その他ベストテン内を見ると

3位 サマードリーム チューブ
7位 IT'S TOUGH 渡辺美里
8位 モノトーンボーイ レベッカ
9位 Get Wild TM NETWORK
10位 Strangers Dream ジャッキーリン&パラビオン
と半分はロック、ニューミュージック勢と、再びロック・ニューミュージック勢の躍進が目立ってきていた頃。 
まあ、ジャッキーリン&パラビオンをロック、ニューミュージック勢の範疇に入れていいかは微妙だと思うけど、昨今で言えばシティポップスなので。。。
いずれにしても70年代終盤〜80年代初頭にかけてのニューミュージックブームの頃の、ロック第2次世代とはまた違う、ダンスビートや鋭角的で独特なグルーヴが特徴のロック第3世代の台頭が本格的になってきていたのよ。
逆にアイドルはマニア向け化が進行。いわいるB級、C級といったマニア向けアイドルの拡大が進んできていた頃ですな。
そんな音楽トレンドの変化がランキング上でも目に見えて分かるようになってきた頃ですね。

▼アルバム
1位は、 松田聖子「Strawberry Time」が前週からの1位を堅持。

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この週 
2位 SUMMER DREAM チューブ
3位 JOY AND PAIN 池田聡
4位 Mr.ASIA チャゲ&飛鳥
といったいずれも強力ラインナップの「初登場」勢を抑え、2週連続での首位。
これは、結婚以来一時活動休止していた、聖子さんが本格活動再開した際にリリースされたアルバムですわな。
前回300号の時の「The 9th Wave」でも書いたけど、聖子さんはアルバム強かったんだよね。
ちなみに、シングルの「Strawberry Time」は、前週までの1位は死守できずにこの週は2位
なお、ここに書いたのは「LP」ランキングだけども、他にCD、カセットチャートでも1位。 いわいる「3冠」達成週というわけですな。

1987年6月第1週時点では、アルバムチャートは、まだ、LP、CD、カセット、それぞれ個別のチャートとして掲載されていたけど、この年の10月からは、これら3チャートの合算ランキングとして新たにアルバムチャートがスタートすることになる。
この頃になると、LPよりもCDの売り上げの方が確実に高くなっていて、いわいるアナログレコードの下火が顕著になってきていましたしね。
ただし、シングルCDは、この時点ではまだリリースされていない。なので、シングルは、この時点ではすべてアナログの売り上げ。
CDの売り上げが拡大している中で、全体的なシングル売上げ低下が進んでいるのも当然で、一時はこのままシングルCDの発売が無ければ、そのうちシングルは無くなるんじゃないか・・なんて個人的には思っていたなぁ。
そんな危惧も、翌年2月末のシングルCDリリース開始で一気に解決しましたが。。。

でも、あの頃のアナログレコードが置かれた状況を知っているだけに、昨今のアナログレコード復権の兆しは不思議な現象・・・に感じるんだよね。
まあ、これも時代の流れなんだろうけどね。


●その他のトピックス
前回の300号でも書いたように、いわいるオリコン読者向けのための、「オリコン通信」のページ数が多くなっている時期ですね。 

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その中からオリコン読者有志による「読者集会」なるイベントが盛んになってきていたのがこの頃。今で言えば「オフ会」だよね。
まあ、ほとんどがアイドルファン同士の交流の場であったこともあり、チャートファンだったワタシは参加したことは無い。
ただ、これら「読者集会」を取りまとめていた一人である、当時奈良県在住だった「THE CHARTER☆7」さんとは、件のオリコンチャート研究会を通して、この後、知り合うことになる。
ハンドルネームでも分かるように、もともとはアイドルファンというよりは、チャートマニアでオリコンを読み始めていたこともあり、うちらのグループにも接触してくれたとの事だったかなぁ。
もう久しくお会いしていないけど、元気でしょうかね。 

ちなみに、ワタシは、この時17才 高校3年。
半年後には大学受験というのに、まだのほほんとしていた頃。
そりゃ、受験失敗するよなぁ〜。

ダンシング・ヒーロー / 荻野目洋子

えー、さっき柏原芳恵さんの「カム・フラージュ」を書いたばっかだけど、またまた1曲セレクト。
荻野目ちゃんの「ダンシング・ヒーロー」。

この曲、1曲セレクトでは、始めたばっかのごく初期に1回書いたんだけどさ。
昨年末から、例の「バブリーダンス」ですんごい事になっちゃってるでしょ。

なんで再録・っちゅうことで、再度、引っ張って来ました。
うん、ごく初期に書いた・・・ってことで、今ではそん時書いた記事がブログの深ーいところに沈んでる事もあるんで。。。 

そんじゃどうぞ。


以下、昔書いた文章どぇす
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1986_01_ダンシング・ヒーロー_荻野目洋子


今回の1曲セレクトは「ダンシングヒーロー」荻野目洋子です。

まずはデータでーす。

・タイトル    ダンシング・ヒーロー
・アーティスト  荻野目洋子
・作詞      T.BAKER   A.KYTE
・作曲      T.BAKER   A.KYTE 
・日本語詞   篠原仁志
・編曲      馬飼野康二
・リリース日   1985年11月21日
・発売元     ビクター
・オリコン最高位 5位
・売上げ枚数   32.5万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 1位
・ベストテンランクイン期間:1986年1月13日〜3月10日付、 (2018年1月11日〜 付)
※再発分が、2018年1月18日付現在もベストテンランクイン中なんで追記) 
                                     
 うーん、ほんとはね、前回もキョンキョンで、女性アイドルだったんで、別の曲を持ってこようと思ってたの。
 BUT、ジャケ写がなかなかネット上に落ちてなくてさ、急遽、この曲を持ってきました。

 まあ、ちょっと前から用意はしてたんだけどね、いつ書いてもいいように。
 ベストテン入りしてきたのも、丁度32年前の、どんぴしゃ、今ごろだったし、そういう意味でもタイミング的には丁度いいかな。

 この曲は、荻野目洋子としては、デビュー曲から数えて7枚目のシングルなんだよね。
 えー、この曲をデビュー曲と間違えている方がたまにいますが、デビュー曲ではないですゾ。

 ま、それまでが実力はありながら今一歩、パッとしなかったんだけどね。
 そのあたり、ウタも安心して聴けるという点からしても、イメージ的には柏原芳恵とダブるんだけどね。

 なに? 歌ってる曲は全然、違うじゃん・・・・って?

 うん、売れ方としてのイメージですよ。あくまで。柏原芳恵も「ハローグッパイ」でベストテン入りしたのがデビュー曲から7枚目だったしね。


 しかし、この曲は荻野目ちゃんには合ってたとは思いますよ。初めて聴いた時からピンと来たものね。
 それまで暫くの曲が、いまいっぽモヤモヤしてたからねぇ。
この曲、そのモヤモヤが一気に取り去ったようなキャッチー&クリアなディスコナンバーだったしな。

 そそそ、まあ、データを見ていただければ分かるようにアチラの曲のカバーなんだよね。
 上で、ディスコナンバーって書いちゃったけど、正確にはユーロビートかな。

 ANGIE GOLDの「Eat You Up」がオリジナルですわね。

しかし、よく、こういう曲を見っけてくるなぁ・・って感じですよね。
 でも、まあ、この曲をキッカケにして、アイドルがユーロビートをカバーして、ヒットさせる・・・っていうひとつの図式が出来たんだけどね。

 ・・・というか、この曲を歌わせた方は、目ざといですよね。
 丁度、田原俊彦の「IT'S BAD」がヒットして、アイドル歌謡にも(ブラコン等の)ビートサウンドが入り込んできたという矢先にこういう曲を歌わせるんだからさ。

 そそそ、この曲以前は、女性アイドルがユーロビートどころか、「ダンスもの」を歌うってことはあんまりなかったんだよね。
70年代〜80年代にかけての「アイドル」としての、ポップスの定義のような曲が主流だったからさ。

 ま、そういういみでは、80年代アイドルのひとつの進化系が、荻野目ちゃんのこの曲といえるのかもね。
 「おニャン子」とは、また別の次元での「正統的」な80年代アイドルの進化系っていうかね。
 結局さ、90年代以降のAvex系だって、言ってみれば起源はここなわけだからさ。

 たださ、個人的にはというと、ここから暫くダンス系が続いた荻野目ちゃんは、あんまりいただけなかったなぁ。
 「タンシングヒーロー」はいいとしても、デビュー曲の「未来航海」のようなクリアなイメージがある軽いポップスがこのヒトには、合ってるんじゃないかなぁと思ってたし。

なんやかんや言っても、ダンス系よりは、やっぱしポップス系が個人的には好きなんでねぇ。



なつかしの「ザ・ベストテン」ですわな。
雨を降らし過ぎて、すってんころりん・・・な荻野目ちゃん
でも、やっぱ、ワタシらの世代でいえば、「ダンシング・ヒーロー」というば、このころの荻野目ちゃんですねぇ。


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さよならの果実たち / 荻野目洋子

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今回の1曲セレクトは、「さよならの果実たち」荻野目洋子です。

まずはデータです。

・タイトル     さよならの果実たち
・アーティスト   荻野目洋子
・作詞       売野雅勇
・作曲       筒美京平
・編曲       武部聡志
・リリース日        1987年6月21日
・発売元      ビクター
・オリコン最高位 1位
・売上げ枚数   16.1万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 4位
・ベストテンランクイン期間:1987年6月29日〜7月27日付

3月にリリースされた「ニッポンの編曲家」の続編とも言える「作編曲家 大村雅朗の軌跡」を読んでるのね。
まあ、いわいる「業界本」ともいえるアレンジャーにスポットを当てた1冊ですね。 楽曲作成の上でウラ方の要でもあり、かつ、これまでほとんどスポットが当たって来なかった、アレンジャーに初めてスポットを当てたって言うだけでも画期的な1冊であり、だからこそ、ここに来ても売れてる1冊なんだけどさ。
(いまや業界的には「必携」の1冊どぇす 業界の方で読んでなかったらモグリよ

その続編とも言える、今回の「作編曲家 大村雅朗の軌跡」。ま、読んで字のごとく97年に若くして夭折された、ヒット曲アレンジャーとして超一流だった大村雅朗氏にスポットを当てた1冊。

まあね、内容詳細は事は別トピックスを立てるとして、率直な感想としては、そうだな、亡くなられて今年で20年ということで、こういう企画だったんだろうけど、どうしてもあの時を振り返る・・・のような感じなんだよな全体的に。
とくに、アレンジャーとしてだけでなく、コンポーザー(作曲者)として、未だに業界内外にも一目をおかけている松田聖子さんの「SWEET MOMERIES」についての記述割合が多くなってしまう。 
それはそれで仕方が無い事なのかもしれないけど、どうしても「後ろ向き」な内容であるのは、どこか引っかかってしまったワタシなんですよね。

じゃーよ、昔の曲ばっか書いてる、この「1曲セレクト」はどーなんだよ、後ろ向きの内容ばっかじゃんかよ・・っていわれれば、元も子もないんだけど。。。

ただ、現在も御健在であり、現在進行形なアレンジャーやプレイヤーの紹介の部分が多い、「ニッポンの編曲家」と比べると、どうしても後ろ向きに感じてしまった。って言うところは否めなかったですね。


あー、前置きが長くなった・・・。

今回の曲セレクトは、そんな「大村雅朗」氏がアレンジをしてたもの・・・と勘違いしてた1曲をひとつ。

荻野目洋子「さよならの果実たち」。

先週まで、ヒットしてた当時は、あんまり好きじゃなかった曲ということで80年代アイドル曲を書いてきたけど、今回の「さよなららの果実たち」も、そういう中の1曲になるのかなぁ・・・。

ま、少なくとも今まで残っていた・・・ってことは、進んで聴いてた曲ではなかったんだよな。

この曲は荻野目ちゃん自身、初のオリコン1位獲得。 あれから丁度30年。今となっては完全に忘れ去られてるような事実だけど、そうなんだよね。
大ブレイクとなり自身の代表曲でもある「ダンシング・ヒーロー」も、ロングヒットとなった「六本木純情派」もオリコン1位とはなっていない。
この曲が初の1位獲得なんですよ。 まあ、チャート上のあやと言ったらそれでおしまいなんだけど、今となってはそれほど有名ではない、この曲が初の1位獲得曲っていうのも不思議な感じはするけどさ。

ちなみに、荻野目ちやんは、この曲を含め、88年の「ストレンジャーTonight」「スターダスト・ドリーム」と3作のオリコン1位曲をもっているけど、それも今となっては忘れ去られた事実かもなぁ。

当時も今と同じように、ヒットチャートの「1位」の重みはほとんど無くなっていたからさ。そう言う時期のヒットチャートなんて、時間とともに忘れ去られるのが一般的ですからね。


↑で、当時、この曲を進んで聴いてなかった・・というのは曲の好みもある。 当時、大学受験を控え精神的に不安定でヒット曲どころではなかったこともある。
たださ、ヒットチャートの重みの無さから、楽曲自体に魅力を感じ無くなっていたってのもあるな。

不思議なもので、ヒットチャート時代に重みがあるときっていうのは、ヒット曲自体に面白さを感じるんだよね。
まあ逆に言えば、ヒット曲時代が面白いからヒットチャートに重みが出るんだろうけどさ。

それとは全く、真逆的な現象 、それは、今もそうなんだけど、当時も曲自体に魅力を感じ無くなっていたんだよね。

いつかもかいたけど、それはワタシだけではなく、古くからのチャートマニアの間でそう感じる方も少なくなく、それの時期にチャートマニアから離れて行った方も少なくない。
それは、楽曲自体に魅力を感じ無くなったからたと思うんだよな。

それは、この曲からも感じてたんだよなぁ。
正直言って、色合いが良く分かんなかったんだよね、この曲。 当時、荻野目ちゃんのシングル曲って、ちょっとドギツクなってきてたんだよな、全体的に。 それはこの曲からも感じた。

昨日書いた、黛ジュンさんの「天使の誘惑」の「昼間に向かったポップス」という表現を借りれば、この曲は、真逆に「夜の」匂いがプンプンしてたりね。
 それを考えると、おおよそ「ポップス」って言う匂いを感じなかったんだよね。 ポップスというよりはより歌謡曲の匂いを感じていた・・・というかさ。

そんな「夜の匂い」に、夏の暑さが余計堪えた・・・、そんなイメージがあるんだよなぁ、この曲には。

この曲、筒美京平さんなんだよね、作曲は。

うーむ、全体的に見て、87年・・・特にこの年の夏から秋にかけての京平さんの曲って、未だによく分かんない曲が多いんだよなぁ。
 この曲に然り、C-C-Bの「2 Much I love U」に然り、守谷香の「予告編」にしかり、マッチ先生の「泣いてみりゃいいじゃん」に然り・・・・。

今ひとつスコンと「抜けた」生理的に気持ちいい曲が少ない。 どこかにモノが挟まっているような不快感のようなものを感じたりね。
 あ、少年隊の「君だけに」は別・・・。この曲だけはこの時期としても良かった。 パワーが落ち気味でもちゃんと結果を残すところが筒美京平氏の凄さなんだよな。


メロディラインはよく分かんなくても、サウンドだけは、やけにはっきりしていたりするんだよね、この曲。
その辺が、この曲のアレンジが、大村雅朗氏と勘違いしてたところなんだけどさ。
作詞 売野氏、作曲 筒美氏ね アレンジ、大村氏っていうと、どうしても音の輪郭がはっきりした「濃い」味付けの曲を連想しちゃうからさ。
例として、河合奈保子さんの「エスカレーション」「UNバランス」とかさ。

この曲も、それらと同じような匂いを感じたんだよね、初めは。

だから、この曲のアレンジが、武部聡志氏って知ったときは、かなり意外に感じたけどなぁ。

武部氏のアレンジというと、どうしても斉藤由貴さんの、あの「ふんわり」としてやさしく上品なアレンジを想像するからさぁ。 そそそ、松任谷正隆氏の流れを汲む、いわいるハーフトーン系ってやつね。 山の手のお嬢さん的な上品さ。

それがこの曲では一切感じられないからさ。 この曲は下町の猥雑さなんだよね、感じるのは。

きっとね、その辺りもこの曲に、今一つ魅力を感じなかったひとつなのだと思う。

おニャン子以降の一連のアイドル曲に感じてたのは、猥雑さなんだよな。 下町的な猥雑さだったからこそ、ある種のパワーがあったのかもしれない。 けど、個人的に当時、欲していたのは、もっと音楽的な上品さだったのかもしれない。 その辺がのギャップがヒット曲から一歩引いてた部分があるっていのは否めないんだよね、当時振り返ると。


動画・・・昨日に引き続き、どうもリンクが弾かれちゃうなぁ・・・・っつうことで、ようつべへ直リンク

https://www.youtube.com/watch?v=VugGgZsF8xw



そーいえば、昨日書いた黛ジュンさんって、初めは本名の「渡辺順子」でデビューしたけど売れずに、のちに黛ジュンとして「再デビュー」・・って書いたんだけど、荻野目ちゃんも「再デビュー」だったんだよね。

ってか、その辺は有名か・・・。 そそそ、初めは「ミルク」っていう小中学生3人ユニットでデビュー。
荻野目ちゃんが小学5〜6年の頃って言うから1979〜1980年ですね。

↓ コレ


小学生なのに、妙に歌がしっかりしてたりして・・・。
どうりでアイドル時代も歌はしっかりしてた訳でね。


湾岸太陽族 / 荻野目洋子

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今回の1曲セレクトは、「湾岸太陽族」荻野目洋子です。

まずはデータでする。

・タイトル     湾岸太陽族
・アーティスト   荻野目洋子
・作詞       売野雅勇
・作曲       山崎稔
・編曲       西平彰
・リリース日    1987年3月3日
・発売元      ビクター
・オリコン最高位 3位
・売上げ枚数   16.2万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 4位
・ベストテンランクイン期間:1987年3月16日〜4月13日付

 ここのところ、暫くアイドル系の曲を書いてなかったんで、今回はアイドル系の曲でも持って来ましょうかね。
・・・というても、アイドル系の曲もだいぶ書いたからなぁ。だれでも分かるようなめぼしい曲もだいぶ少なくなってきた。

・・・・といつものように過去に書いた曲のアーカイブスをブツブツいいながら見まわしていたら、ありましたわ。まだ書いてない曲が。

荻野目洋子「湾岸太陽族」。 

少し前に、Babeの「Give Me Up」も書いたけど、意外と1987年のアイドルの曲ってまだ書いてない曲がチョボチョボあるようだな。 今後も引っ張ってくることが多いかも。。。

ま、なぜに書いてなかったのか・・・っていうと、恐らくそれだけ、個人的にあんまり思い入れがある曲が、この頃は少なかったからかもな。

前曲「六本木純情派」あたりから、それまでのビートを利かせた曲から、ややメロディにシフトしてきたような感じも受けてはいたんだけど、この「湾岸太陽族」は、またビート主体に戻った・・・っていう印象が強かったな。
 うーんビート⇒リズム体もそうだけど、意外とメロディラインも印象的だったのかなぁ。

いや、全体的な雰囲気としては、ちょっとアナクロな印象も強かったんだよな。
まあ、「六本木純情派」もアナクロといえば、アナクロな雰囲気だったんだけどさ。1986年当時の・・・というよりは、それよりも10年以上前の・・・って感じで。だけどなんか新鮮だった。
 でも、どうも、この「湾岸太陽族」って曲は古臭い印象が強かったんだよな。
ビート感があって、メロディも印象的だったのにねぇ。 うーん、全体な雰囲気が古臭いんだよね。
・・・・というかドキツイんだよなぁ。重いの。 厚化粧しすぎのなんとやら・・・って感じで。

「Give Me Up」の時も言及したけど、この当時はユーロビートブームで、リズム体主体のアイドル曲も増えて来ていた頃なんだけど、全体的にいえば軽いんだよね、リズム体が。

だからねぇ、余計この曲のドギツさが目立っちゃってた気がするなぁ。 荻野目ちゃんもこのあたりで、もっと軽い曲を1曲持ってきていた方が良かったかもな。今考えれば。
 
 折角「六本木純情派」でロングヒット プラス売り上げが伸びて、「さあここから」と言う感じだったんたけど、この曲で売り上げが落ちちゃったしね。
まあ、結果論と言う事で、違う路線に行ってどういう結果になっていたか・・・っていうのは分かんないけどさ。

それにしても、「湾岸」ってコトバがこの頃からクローズアップされてきたような気がするなぁ。
「湾岸」っていうとやっぱ東京湾岸って事なんでしょうかね。・・・とすると、どうしても、湾岸道路(東関東道〜首都高湾岸線)をぶっ飛ばす、太陽族っていう絵づらが浮かんできたりして。そんなブルーカラー的な光景と荻野目ちゃんとが、なんかミスマッチなような気がしないでもなかったけど、いかがなもんですかねぇ。



あわわ、大熱演の荻野目ちゃんですね。
このヒトはウタはウマいんで安心して聴いてられるってのはいい。
でもさ、テロップの作詞、作曲者が逆になっているの気がつきました?
売野氏が作曲なんて聞いたことないぞ。。。。  「夜ヒット」さんよ〜



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未来航海 / 荻野目洋子

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今回の1曲セレクトは、「未来航海」荻野目洋子です。

 まずは、データでーす。

・タイトル     未来航海
・アーティスト   荻野目洋子
・作詞       神田広美
・作曲       島津行良
・編曲       萩田光雄
・リリース日    1984年4月3日
・発売元      ビクター
・オリコン最高位  32位
・売上げ枚数    7.0万枚

 気分的に、なんか、この曲のような、大げさかつ大胆な曲があうんだよなぁ、ということで、この曲を持ってきたわけですが、

 未来航海 / 荻野目洋子

 はい、荻野目ちゃんのデビュー曲でありまする。
荻野目ちゃんに関しては、まあ、みなさん、ご存知でしょうが、デビューする前に、アニメ「みゆき」で声優をやってたり、さらに、その前、小学生のときには「みるく」というグループを組んで、非公式ながらデビューをしてたんで、厳密に言うと、これが、本当の「デビュー」というわけではないんだけどね。
 だから、デビュー曲にして、すでにほぼ出来上がった歌い方ではあったよね。
 まあ、「ダンシングヒーロー」頃からのような声に「ハリ」は、まだ無く、声質も幼いんだけど、やっぱり歌唱力は、同期デビューの中ではありましたよね。

 曲の方は、とりあえず、出だしのAメロの作りが面白かったな・・と。

♪センチメンタルなサマーブルーセイリング夏は微妙にドラマティックとても好きだから〜 ♪

 えー、ワザと文節に区切りをいれなかったんだけど、つまりここまで、一気なんだよね、メロディが。
 これが面白かったな。一気なんだけど、メロディとコトバにリズムがあるんだよね。

 それと、イントロから、結構大げさなドラマティックな展開のサウンドが終始入っておりまして、曲をよりダイナミックにしてくれています。これは、アレンジャーの萩田氏に一本食わされた・・・というか、一番とくいなパターンかもしれないですね。
 でも、アイドルの「デビュー」で、これまで、ドラマティックな展開にしているヒトも、結構珍しいよなぁ。
 ジムショ、レコード会社ともども、力入れてたんだろうなぁ。。。。

 まあ、その割りには、この曲はヒットの方はパッとしなかったんだけどねぇ。 ここから2年間は荻野目ちゃんにとっても、不遇な2年間となるわけだけど。。。

 それと、この曲の作詞をされている、神田広美さんですが、まあ、これ読んでる方は、知ってるヒトが多いと思いますが、スター誕生出身の元アイドルですね。
 77年に「人見知り」って曲でデビューしたけど、あんまり売れずに作詞家に転向したという、かなり変わった経歴をお持ちの方です。



多分、すぐに消されそうな動画ですが・・・。
夜ヒット初登場の時の、荻野目ちゃんです。 このシーンは、以前はよく使われてましたな。



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ねえ/荻野目洋子

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今回の1曲セレクトは、「ねえ」荻野目洋子です。

 まずはデータです。

・タイトル    ねえ
・アーティスト  荻野目洋子
・作詞      みかみ麗緒
・作曲      石川洋
・編曲      須貝幸夫 神永弘一 井上龍仁
・リリース日   1991年12月16日
・発売元     ビクター
・オリコン最高位 14位
・売り上げ枚数  20.6万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 14位
・タイアップ:「victoria」CM曲

 またまた参った。本当は、今回は違う曲を引っ張ってくるつもりでいたの。そしたら、リリース日が「2月25日」だった。。。 うーん、てっきり「1月21日」だと思ってたのになぁ。。。っつうか、そんなに遅かったっけなぁ。。。 うーん。

 こういう時が困るのよね。 

 で、もって、いつものように、過去のオリコンチャートをペラペラペラ・・・と捲ってたんだけど・・・、どうも、今ひとつ、いい曲がないから、って引っ張ってきたのが、今日の荻野目洋子の「ねぇ」だったりして。。ふらふら

 この曲、1992年の今頃、しつっこいくらいにかかってたよねぇ。
 「冬」といえば、例の「アルベン」の・・・・え? ちがうの? この曲は「ビクトリア」か。。。

 ま、どっちでもいいけど、この時期っていえば「スキー」のCMが花盛りって感じだったですわ、90年代。
 そーいえば、最近、アルペンもビクトリアもCM見かけなくなったねぇ。一種の「季節の風物詩」だったのにさあ。

 
 で、この曲なんだけど、最初、誰が歌ってるのか、わかんなかったんだよね。なんか、妙な曲でさあ

 ♪ ね・え〜 (ね・え〜) (インサート)  もっと強く抱きしめてください〜 ♪

 なんて、文字で書くと、こんな感じ? ふらふら

 とにかく、サビの部分で、いきなり「インサート」が入って、曲が一瞬止まるっていう仕掛けが妙でさあ。 だけど、なぜか耳に残っちゃうってさ。
 まあ、だけど、それだから、「CMソング」としては成功なんだよなぁ。やっぱ、妙であれ、なんであれ、「なにこれ?」って、振り向かれなきゃいけないわけで、CMソングとしては。

 だけど、そんな「妙」さが受けたのか、この曲、当時、長らく落ち込んでた、荻野目洋子としては、「復活」の1曲になりえたもんなぁ。
 うん、ランキング的には、最高14位止まりだったけど、それでも、結構長くランクインしてたおかげで、20万枚強まで、売り上げ伸ばしたものねぇ。




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六本木純情派 / 荻野目洋子

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今日の1曲セレクトは、「六本木純情派」荻野目洋子です。

まずは、データから

・タイトル     六本木純情派
・アーティスト   荻野目洋子
・作詞       売野雅勇
・作曲       吉実明宏
・編曲       新川博
・リリース日    1986年10月29日
・発売元      ビクター
・オリコン最高位  3位
・売上げ枚数    26.1万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 2位
・ベストテンランクイン期間:1986年11月17日〜1987年1月26日付

 このところ、暫くアイドルからは離れていたんでね。久々にアイドルを持ってきたりしました。
 この頃、1987年を中心に、いろいろ書いてきたけど、アイドルとなると、やっぱりその前の年、1986年がなんと言っても「宝庫」だよね。
 まあ、その中の何割かは、「おニャン子」なわけだけど、まだ、そのほかのアイドルもがんばっていたわけです。
 とはいうものの、そろそろ「80年代アイドル」って物に、「ほころび」が見えてた頃だわね。 86年の丁度今頃って。
 みんな疲れてたっていうかね。だんだん、オタク化が進んでいたんだよねぇ。

 例えば「オリコンウイークリー」(現Oricon Style)なんて、あのころは「完全」な「アイドル誌」だったもんね。
 チャートページ以外は、ほとんど、アイドルについてしか出てないって感じで・・・。しかもB級アイドルまで、しっかり載せてたかんね。
 なので、今でいうアイドルオタクが矢鱈と読者に多かったんだよね。 
 もう、オリコン持ってるだけで、まわりからは「アイドルオタクー」っていう目で見られちゃうって感じで・・。
(俺は、オタクの範疇までアイドルにのめりこんではなかったけど)
 そういうこともあって、純粋なチャートファンは徐々にオリコンから遠ざかっていったし、いわんや、音楽ファンは日本の音楽シーンに失望して、どんどん抜けて行ったし・・・
 まあ、そういう状況ものりこえて今日のワシがあるって感じですが・・(^^;;;;

 まあ、そんな感じで、オタク化していくアイドルのなかでも、逆に個性を発揮し、一般性を維持して、広く支持されたアイドルも、この時代はいるわけで・・。その一人が荻野目洋子ですね。
 まあ、デビューしてから、ブレイクまで、1年半以上もかかったし、決して早咲きのアイドルではなかったんだけど、その分、歌のウマさ、苦労してるだけ存在感はあったわな。

 ↑で個性って書いたけど、このヒトの場合は、80年代ディスコっていういい素材にめぐりあったよねぇ。「ダンシングヒーロー」はカバーだけど、まあ、このヒトに合ってたしね。
 
まあ、その辺は、のちのち書くとして、この「六本木純情派」ですが、最初はビックリしたんだよね。
 それまでの3作は、上であげたように基本、80年代ディスコサウンドだったわけジャン。それがいきなり、古くくせえサウンドになっちゃったんだもんね。
 ちょっと前に、サザンで、ビクターは、1曲当たると、同じサウンドを3曲続ける不文律があるってかいたけど、この場合、まさにその見本って感じだね。
 ダンシングヒーローから数えて3曲目が、この曲だけど、前の「Dace Beatは夜明けまで」が、今ひとつというところを見計らっての、路線変更だもなぁ。
まあ、この場合の路線変更はサウンド的な路線変更で、基本は変わってないけど・・。


 あ、↑で、古くせえっていうのは、アイドルとして古臭いんでなくて、サウンド的に古臭いんだよね。
 
 ちょうどこのころ、巷では、ネオGSってのが、一部で流行ってまして・・。うん、あのGSの再燃ですね。

 え? だれだ? GSを「ガソリンスタンド」って読んでるのは? (って誰もいないか・・・そんなヒト)
 グループサウンズですよね。

 で。86年から87年にかけて、ホントに一部なんだけど、ミニタリールックで、あの時代風な音楽をやるバンドが現れたりして、プラス当時のGSも再燃してた。
 ・・・・そういう時代だったんだよね。

 で、この「六本木純情派」は、まさに、その流れにのっかたんぢゃないかな・・と思えるような「一人GS」チックなサウンドでしたよねぇ。
 メロディラインもさることながら、サウンドなんですよ。音のつくりがGSというか、サイケチックっていうか、60年代っぽい音色なんだよね。

 それと、詞の意味が、いまいちよくわかんない世界なんですよ。私には。

 ♪ Who Are You 迷子たちの六本木 私 見掛け倒しでごめんね
   Who Are You 遊びなれた六本木 純情揺らすのよBoogie Woogie ♪

 しょっぱなの「Who Are You」って出た時点で、「え?」って感じでしたもんねぇ。
 それと、全体的にことはが古臭いっていうか、アナクロな雰囲気があるんだよね。
 少なくとも、86年当時でも、「Boogie Woogie」なんて言葉使わなかったよねぇ。

 いや、それが、逆に、この「ネオGS」が流行ってた時代では、時代を先取りしたような感覚があって「イマイ」(←死語)かったんだよねぇ。
 狙ったのかどうかはわかんないですけど、タイミングは、ほんと良かったよなぁ。


 ジャケットは、これが個人的には一番好きだな。 でも、ジャケ写見る限りでは、このテのサウンドっていうのは、ちょっと想像付かないよねぇ。
 全くもっての「アイドル」然としてるもんなぁ。

 「だまされた」って思ったヒトもいるのかなぁ。。。 




※2005年11月に書いたものの再掲載です。

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