かじやんのヒット曲&チャートレビュー

ヒット曲を聴き続けて40数年! かじやんがお送りする、「今」のヒット曲&ヒットチャートから、「あのころ」のヒット曲&ヒットチャートまで、ヒット曲について幅広くご紹介するブログ。 自主チャートサイト"THE HITCHART NOW AND THEN"の支店ページという位置づけにいたします。

地下鉄にのって /猫

1973_02_地下鉄に乗って_猫











今回の1曲セレクトは、「地下鉄にのって」猫です。


まずはデータでする。


・タイトル    地下鉄にのって
・アーティスト  猫
・作詞      岡本まさみ
・作曲      吉田拓郎
・編曲      猫
・リリース日   1972年12月21日
・発売元     CBSソニー
・オリコン最高位 26位
・売り上げ枚数  11.2万枚


 電車にまつわる曲っていうのは探してみれば、結構あるかもしれないけど、こと「地下鉄」を主題にした歌って言うのは、意外と少ないかもなぁ。
パッと思いつく曲としては、斉藤和義の「メトロに乗って」くらいか・・・。


でも、やっぱり地下鉄を題材にした曲の「元祖」といったら、今回セレクトしてきた、猫の「地下鉄に乗って」だろうなぁ。


 歌詞を聴いてみれば分かるように、赤坂見附、四谷・・と出てくるんで、丸ノ内線に乗ってる・・っていうのは、すぐ分かるんだけけど、サビのコーラスで、♪丸ノ内線で〜♪って出てくるんで、そうじゃなくてもすぐ分かるんだけどね。


のんびりとしたスチールギターのイントロからして、場面は、昼下がりののんびりとした雰囲気の丸ノ内線、赤坂見附から四谷方面に向かってる電車なんだろうね。

 丸ノ内線を乗ったことがある人なら、すぐ分かるんだけど、赤坂見附を出ると、四谷の先まで、地下から地上に出るんだよね。
 だから、あの区間だけ、特に昼間のお客さんが少ない時間は、のんびりした時間が流れるんだよね。今の電車はそれほどでもないんだけど、昔の「赤い」丸の内線の頃は、冷房も効いてなかったし、だから、窓を開けっ放しだったりして、余計、田舎の電車っぽいのどかな時間が流れたんですよ、あの区間。

 その雰囲気をよく捉えてると思うなぁ、この曲は。


 ところで、「猫」っていう方たち、この曲の作曲もそうなんたけど、吉田拓郎氏の曲を歌っていたことから、まあ、吉田拓郎派の方たちということは、一目瞭然なわけで、実際、吉田拓郎のバックバンドもやってたりしたんだけど、だから、フォークの人たちかというと、必ずしもそうじゃないんだよね。


 以前に、1曲セレクトとして、このヒト達の「各駅停車」とか「雪」でも書いたんだけど、アコースティックギターがメインではあるけど、サウンドとしては、フォークというよりも、アメリカの「南部」的な匂いが強い。

 だから、時代が時代なら、B'zのようなサウスロックをやってたかもしれないって「雪」の時も書いたんだけど、その雰囲気は、この「地下鉄に乗って」でも感じますねぇ。


 イントロのスチールギターもそうだけど、この曲は全体的に、南部的な匂いのするカントリーだし、一説によると、後の「ニューミュージック」っていうジャンルは、このヒト達から始まっているとも言われていたりして。

つまり、それまでの「フォーク」とは匂いが違うんだよね。

 例えば、吉田拓郎まではさ、メロディを聴くというよりも、歌詞を聴くっていう方が強かったわけじゃないですか。それまでのフォークは。

 でも、この曲の場合、歌詞はそれほど、深い事を言ってるわけじゃないんですよね。
それよりも、サウンドを聴くっていう方が強いわけで。

 そんなところからも、それまでのフォークとは一線画したような音楽であることは違いないんだよね。



いまや、フォーク・ロック界の「重鎮」となった方々が、まだ「ブレイク」する前の貴重な映像の宝庫、テレビ神奈川の「ヤングインパルス」。
 当事、在京キー局には、出たくても相手にされなかったり、自ら出演拒否していたアーティストが、この番組だけには、出演していたこともあって、今となってはこの番組でしか見れなくなった映像も数多くあるんでね。伝説的な番組デスよね。
 ぜひ、この番組はアーカイブにして後世に伝えて欲しいですねぇ。


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雪 / 猫

1973_01_雪_猫






関東地方も明日は、雪が降るかも・・・なんて予報が出てたりします。
今年も去年みたいに「ドカ雪」が降るんですかねぇ〜。雪かきはコリゴリですよ。
雪が降って喜ぶのは、子供と犬くらいかなぁ。。。

・・・ということで、突然、1曲セレクト、「雪」猫を持ってきたりして。


まずはデータです。

・タイトル     雪
・アーティスト   猫
・作詞       吉田拓郎
・作曲       吉田拓郎
・編曲       クレジットなし
・リリース日    1972年7月21日
・発売元      CBSソニー
・オリコン最高位   25位
・売上げ枚数    16.3万枚

 猫っていうグループをご存知でしょうかね。1曲セレクトのかなり初期に、一度「各駅停車」っていう曲を書いたんだけど、それ以来だからなぁ。
 もともと、吉田拓郎のバックバンドだった方々ですわ。

 この間、1966年からの曲を、時代を下ってずっと聴いてたんだけどね、この猫の「雪」になって、それまでの曲想とガラッと変わったんだ。うん、多分、誰でも気付くくらいの変化。

 まあ、根っこの部分は「フォーク」なんだけど、それまでのフォークとは明らかに違う。

 この曲がリリースされたのは1972年夏。夏に「雪」っていうタイトルの曲もおかしいんだけど、売れたのは、「冬」になってからですよ。

 だから、約半年間は、売れなかったの。まあ、タイトル見れば当たり前かな・・・とも思うんだけど・・・。

 で、最初に戻って、この曲以前と一番どこが違うかっていうと、サウンドですね。
 それまでのフォークって、まあ、一般的に言って社会派フォークが主流で、サウンドまではあんまり言及してなかったのよ。
 「自分は今、こう思う」って言うのを、各小節にいっぱいいっぱいに詰め込んだ歌詞・・・・まあ、吉田拓郎氏がそうだよね・・・が主流だったの。
 うーん、今で言えばね「HIPHOP」がそれに近いかもしれない。

 でも、この曲は、サウンド重視だったんだよねぇ。どちらかといえば、アメリカ南部っぽい骨太のサウンド。タイトルとは異なり、当時としてはかなり太い音ですよ。
 アコギぢゃなくエレキを使っていれば、サウスロックに近いかもしれない。そうね、後年のB'zの「Don't Leave Me」とか、イメージとしては、そこに近い。

確かに形態はまるで違いますけどね。あくまで音のイメージとして。
こういう形態なのは、時代的なもので、表面上アコースティックなものが日本では主流でしたからね。時代が時代だったら、エレキでもっと骨太な音楽をやってたかもしれないヒト達ですね。

 そう言う意味では、当時の「フォークグループ」としては、かなり異端なグループだったと思うな。たぶん、この辺から、後のニューミュージックの「一端」として発展して来るんだと思う。明らかに、その頃、一番のメインストリームだった、いわいる「四畳半フォーク」とはことなるんだよね。そそそ、フォークロックだね。

 そんな曲が「雪」なんていう柔らかなタイトルの曲って言うのも、面白いんだけどね。





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各駅停車 / 猫


1974_02_各駅停車_猫





今回の1曲セレクトは、猫の「各駅停車」です。

まずはデータから

・タイトル    各駅停車
・アーティスト  猫
・作詞       喜多條 忠
・作曲       石山恵三
・編曲       瀬尾一三
・リリース日   1974年2月21日
・発売元     CBSソニー
・オリコン最高位 44位
・売り上げ枚数  5.4万枚

 みなさんは、「猫」をご存知でしょうか? え? ウチにいるって? 
 ・・・なんて、100万年前の前振りをしてみたりして。。。

 1971年結成、1972年7月吉田拓郎氏のプロデュースにより「雪」という曲でデビューした5人組のバンドです。
 吉田拓郎プロデュースというと、いかにも「フォークグループ」って言う匂いがしてきます。確かに、このバンド、アコギ中心の一見、フォークグループという感じなのですが、さにあらず! 音が「太くて濃い」んです。向こうで言うと「南部」っぽい音って言うのかな。 兎に角、フォークの繊細さよらもロックの図太さを感じさせる音です。
 「雪」の次に、72年12月リリースの「地下鉄にのって」も最高26位、11万枚セールスのいわいるスマッシュヒットを記録。
 こちらは、スライドギターを有効に使用した、一聴してフォークを超越した作品となっています。
 なにより、当時のフォークの特徴であった、いわいる「四畳半」的な、心の隅のしみったれた〜的な要素がまるでないグループだったんですよね。

 ただ、当時は、まだ、フォークに変わるジャンル用語が確立されておらず、苦し紛れに「フォークロック」という分けられ方をしておりました。
 フォークロック・・・フォークともロックとも言える曲って訳なんですが、それで、片付けられない、何かがこのヒトたちにはあったんですよね。

 その最たるものが、今回の「各駅停車」ですね。ゴスペル風味付けと、印象的なトランペットの掛け合いのイントロではじまるこの曲は、「南部」の匂いがもっとも濃い仕上がりになっています。
 よく例えられるんだけど、今だったら、B'zっぽい音楽やってんだろうなって感じ・・・あ、いや、「Don't Leave Me」のころのB'zだ・・って言えば、想像つくかなぁ。
 ・・と物の本にはよく書かれているんだけど、私的には、ZARDの「永遠」に一番近いような気がするなぁ。
 イントロは、あんなにダサクないけど。 

 兎に角、タイトルには似合わないような「ドラマティック」な仕上がりで、一度聴いたら絶対忘れられない・・・といっても過言ではない名曲です。
 その割には、セールスは全然だったんだよね。当時は、第1次アイドルブームと4畳半フォークの全盛期。
 このようなロックテイストの曲は、まだ、商業的に認められていなかった時代なんですよね。いわば、隠れた名曲って奴です。

ただ、このヒトたちの隠れファンは多く、いまでも、ラジオでは比較的人気がある曲で、年に何回かは、ラジオではかかるんで、もしかしたら1度くらい聴いたことがある人がいるかもしれないなぁ。

 実は、当時5歳だった私も、もちろん、後年ラジオで知ったんだよね。
いまでも、「絶対通じる」と思われる曲が31年前にあったとは
、ほんとに目からウロコだったですよ。

 興味あるヒトもないヒトも一度は、聴いてみる価値がありますよ。これは絶対おすすめですよ!



 最近、後で読み返すと、なにこれ? って文章が多いので、今回は、わりとマジメに書きましたわ。
それに曲も「大先輩」の曲だしね。。。




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