かじやんのヒット曲&チャートレビュー

ヒット曲を聴き続けて40数年! かじやんがお送りする、「今」のヒット曲&ヒットチャートから、「あのころ」のヒット曲&ヒットチャートまで、ヒット曲について幅広くご紹介するブログ。 自主チャートサイト"THE HITCHART NOW AND THEN"の支店ページという位置づけにいたします。

久世光彦

ひとりじゃないの / 天地真理

1972_07_ひとりじゃないの_天地真理


今回の1曲セレクトは、「ひとりじゃないの」天地真理です。

まずはデータです。

・タイトル     ひとりじゃないの
・アーティスト   天地真理
・作詞       小谷夏
・作曲       森田公一
・編曲       馬飼野俊一
・リリース日    1972年5月21日
・発売元      CBSソニー
・オリコン最高位  1位
・売上げ枚数   60.1万枚
・ベストテンランクイン期間:1972年6月5日〜8月21日付

あぢぃ〜ですわぁ、え〜 ホントに梅雨明け前なんですかい、これで。。。 どうも今年一番の暑さだったらしく。。。 さすがにねぇクーラーに強くないワタシも、この暑さぢゃ、クーラー無しは堪えますわい・・・っちゅうことで、今日は1日中クーラー三昧。
あー、来月の電気代がコワイ・・・なんて相変わらずケチケチな性格は治らず・・・なんだけど、熱中症になると思えばね・・・。

・・・ということで、今回の1曲セレクトは、夏っぽい曲を・・と思ったんだけども、ここんところ80年代アイドルばっか書いてたんで、今回は時代を遡ってみますかい。

そーさねぇ、今から45年前、1972年の今頃のヒットをひとつ。

天地真理「ひとりじゃないの」

45年前の今頃、一番売れてた曲ですわ。当時のオリコンをひも解いてみると、1972年6月12日付から6週連続で1位を獲得したこの曲。 今頃は4週目の1位って頃でしたわな。 まさにヒットのピークって言う時期ですか。

ま、如何にも見てきたように書いてるけど、ワタシゃ当時2才10ヶ月。うーむ、まだまだ物心ついてない時期ですねぇ・・・。 ってわけで、流石にこの曲がヒットしてた頃はリアルタイムでは聴いてなかったですけどね。

もちろん、後付けでこの曲の存在は知った訳だけど、ま、当時のトップアイドル、天地真理さんの3枚目のシングルであり、最大のヒット曲っていうことになりますわね。 そそそ、この曲、売り上げは60万枚だけど、これが最大だったんだよね。

うーん、これが、こんなに売れてたのか・・・と取るのがいいのか、思ったほどでもない・・と取るのがいいのか・・・ちょっと迷うところなんだけど。
 個人的には、こんなに売れてたのか・・・っていう感想なんだよなぁ。 いつかも書いたけど、70年代アイドル、そうね。70年代前半のいわいる「第1次アイドルブーム」の頃は、アイドルって言われる人たちの場合、50万枚って言うのが一つの壁だったんだよね。
当時は、大ヒット曲も数あるけど50万枚以上のヒットとなると極端に数が減るんだよね。いわんや60万枚以上は数えるほどしかなかった訳でさ。その中の1曲が、この曲だった訳なんだよね。

 当時シングル盤1枚、500円。ちょっと調べてみたら、この72年から400円から500円に値上がりしてたんだよね。 ちなみに当時の大卒初任給は平均で5万2千円。 
今の時代に置き換えてみれば、シングルレコード1枚2000円位の「価値」なんですわ。 高けぇわなぁ〜。

それに加えて、当時はレコードプレーヤー持っているヒトって、今と比較にならないくらい限られていたんだよね。
当然、アイドルのメインの支持層である10代の人たちでレコードプレーヤーもってる人なんて限られてただろうし、仮に持ってても個人的な・・・というより「家」に一台・・・つまりは家族全員の共有物だったろうし・・・。

そんな時代なわけで、当時のアイドルのヒット規模で、50万枚が壁になっていたのもある意味納得できるところなんだよね。 つまりは、第一に当時のティーンエイジャーにとってはシングル1枚にしろ高かった事、それと、かりに買えたとしてもプレイヤーがあるヒトは限られていた事・・・っていう壁だよね。

まあ、そんな時代の60万枚だからさあ、これは、数字以上に売れた曲・・・って言えるんじゃないかなぁ。



・・なんてマーケティング的な話は置いといて・・・。

肝心の曲だよね。
うーん、どーなのかなぁ・・・・。正直言って、個人的には、やっぱり古さは隠せないんだよなぁ、この曲。
うん、いい曲なんだけどね、ところまでも素直だし、明るいし・・・。一点の染みもないような純白さって言うの?
「ソニーの白雪姫」って言うキャッチでデビューした天地真理さんには、これ以上なないような曲ではあるんだけどね。

でも、個人的には、今一つスッキリしないものを感じちゃったりするんだよなぁ。

いやー天邪鬼かなぁ。普通なら、これはこれでいいじゃんって言うべきなんだろうけどさぁ。 どうしてなんだろうねぇ。

ま、その主な原因は↑で書いたように「古さ」を隠せないって事なんだろうな。 楽曲自体のBPMもその一つなんだけどさ。 ヒット当時、この曲のポップと思えたのかどうか・・っていうのは、リアルタイムで経験していないんで何とも言えないんだけど、個人的な感覚から言えば、かなりゆっくりな曲・・って言う印象なんだよなぁ。 だから、ポップスなのかって言われるとちょっと躊躇しちゃったりね。
 それと、メロディラインですね。もう一つナチュラルじゃないって言うのかなぁ。この曲より前の歌謡曲にはよく見られた、いわいる4-7抜きのメロディとまでは言わないけど、それに近いような印象があるんだよなぁ。どこか中国音階の匂いがするって言うかさ、うん、香港とか台湾あたりのヒット曲には良くあるよねって感じの・・・。

そう言う意味も含めて、1972年って言う時代は、まだまだポップスも発展途上だったんだなぁ・・・って言う印象を強く感じちゃったりね。 これが次の73年になると、もう少しナチュラルになるんだよね、ヒット曲のメロディラインが。

この曲を聴くと、そんな事が頭をよぎるワタシだったりするんだよねぇ・・・。 あーやっぱり天邪鬼か。。。

ちなみに、この曲の作詞者の小谷夏さんとは、ドラマ演出家の、かの久世光彦氏のペンネームですね。
・・・ってか、ここ読んでる方は、そのくらい、既にご存じかなぁ、今さら書かなくても。

ま、丁度、TBSドラマ「時間ですよ」で隣のマリちゃん役で出演してたこともあって、この曲を書いたんだよね。





それにしても、今見るとオバちゃん風に見えちゃったりするけどさあ、当時はトップアイドルだったんだよね、天地真理さん。丁度人気絶頂の頃ですね、72年〜73年にかけては。
やっぱり髪型のせいもあるんでしょうかねぇ。 おばちゃんパーマ風で・・って、当時はこれが流行りだったんだよね。
この頃の私の母親の写真見ても、やっぱ同じような髪型してるもの。 おばちゃんパーマにつけまつげ。
やっぱ天地真理さんを意識してたのかなぁ。
当時、既に30を超えてた筈なんだけど、若造りだったんだよな、ウチの母親。



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コバルトの季節の中で / 沢田研二

1976_10_コバルトの季節の中で_沢田研二






今回の1曲セレクトは、「コバルトの季節の中で」沢田研二です。

 まずはデータです。

・タイトル    コバルトの季節の中で
・アーティスト  沢田研二
・作詞      小谷夏
・作曲      沢田研二
・編曲      船山基紀
・リリース日   1976年9月10日
・発売元     ポリドール
・オリコン最高位 7位
・売上げ枚数   23.2万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 4位
・ベストテンランクイン期間:1976年10月4日〜11月15日付

 運動会の季節ですね。今日は、近所の小学校で、近隣地区の運動会が行われておりましたわ。
 今は小学校も児童が少ないせいか、他校と合同でやることが多いみたいですね。ワタシたちの頃は考えられなかったけどね。
 午前中、散歩がてら、小学校の前を通りかかったんだけど、最近は、競技のBGMも普通の「ヒット曲」使うんだなぁ。これにはちょっと驚き。 ワタシが通りかかった時には、嵐の「Happiness」が延々とかかってました。

 ちょっとまてよ〜、運動会のBGMに「嵐」かい? なんか変なの。。。
・・・とともに、なんかセンスねぇなぁ。ワタシだったら、おなじヒット曲使うんでも、競技にあわせて、もうちっとましな選曲すっけどな、時代に関係なく。。。

 ワタシたちが小学生の頃は、行進曲とか、リレーの時のBGMってある程度決まってたもんだけどね〜。

 かくいう、ワタシ、小学校の4年〜6年まで3年間、放送委員だったのよ。で、5年、6年の時は、運動会、学芸会の放送係で効果、BGM担当だったんですわ。 運動会の時はねエラソーにテントの中でふんぞり返ってた・・・・というわけでぢゃくなくて、お皿回し(レコードかけね)してたんですわ。

 まあ、今風に言えば「ディレクター」ですわ。担当の先生がさしずめ「プロデューサー」かな。(お年を召してて、おっかない先生だったんだ)
 6年の時は放送委員長やってて、今で言えば「チーフディレクター」って所か。

 これがね、結構大変なんですよ。大体、運動会とか学芸会・・・って予行演習ってやるぢゃない? こん時にレコード大量に持ち込んで、競技にあわせてBGM選曲したり、タイミングを計ったりするの。

 この競技にはこの曲ね・・・とか、入退場から競技開始のタイミング計ったりさ。ただ、ダラダラ音楽流してれば良いってわけぢゃないなだよね。じゃないと、運動会全体の雰囲気がダラダラになってメリハリつかないでしょ。(幸いアナウンスは、同級生の女の子がやってくれたんで、アナウンス原稿は書かなくて済んだんだけど。。。。)
 本番は、ターンテーブル(レコードプレイヤーです。。)2台とカセットレコーダーを用意して、それぞれのターンテーブルに次に使うレコードのっけといて、曲の頭に針のせて置いて、前のBGMをフェイドフウトさせながら、タイミング見計らって、次のターンテーブルスタンバイしたりさ。もうそりゃ戦場なのよ。
 うん、クラブのDJと同じよ、基本は。BGMで場を盛り上げなきゃいけないからさ。

 みんなは、テントにふんぞり返っていいな・・・なんて言ってたけどさ。こっちだって、命張ってたんですぞ。

 運動会はまだいいけど、学芸会の時は、ほんとに戦場だったな。劇だと使う曲は多いし、効果音も入れなきゃいけないし・・・。運動会より、タイミングが細かいし・・・。プログラム内容も全部覚えなきゃいけないんですよ〜。
 おまけに緞帳の上げ下げ、照明効果などのPAも全部、ワタシらのチームでやってたんだもん。舞台裏の放送室は、まさに戦場ですよ。

 でも、なぜか、それがワタシ的には楽しかったんですよねぇ〜。性にあってんのかな?

 小学校の謝恩会では、全部自分たちで企画して、選曲、効果、照明、全部自分たちでやったもん。この時が、さしずめ選曲プロデューサーデビューだったのかな・・・。なんてね。

 だから、のちのち仕事で着メロ、着うたサイトの楽曲運用統括の仕事してた時は、実際は楽しかったんだよね。まあ、やっぱり現場は戦場なんだけどさ。



あららら、今回もセレクトとは、全然違う方向に話がいっちったな、、、反省。

 でも、今回引っ張ってきた、ジュリーの「コバルトの季節の中で」ってまさに、運動会シーズンの今ごろ聴くにはピッタリの曲ですわ。

 メジャー系の、爽快でやさしいポップスでさ。秋のさわやかな温度感いっぱいの曲だよね。

 コバルトっていうと、なんとなく、金色に輝いた秋の陽光っていうイメージがあるけど、これは、秋の空の高い青空のことですね。コバルトって、実際は淡いブルー色だから。

 でも、なんとなく、個人的には、秋の日の金色に輝く陽光を思い浮かべちゃうんだよなぁ、この曲。


 でもさ、実際、このころののジュリーって、低迷期に当たってたんだよね。
 75年8月の「時の過ぎゆくままに」でジュリーで最高の91万枚のセールスを記録してから、77年5月の「勝手にしやがれ」の間の約2年間は、ジュリーにとっては「壁」の時期だったんですわ。
 76年はスマッシュ級のヒットは出ていたものの「大ヒット」は出てない。
現に、この年はレコード大賞のノミネートから外れている。

 そんな76年の中でも、最もスマッシュヒットになったのが、この「コバルトの季節の中で」なんじゃないかな。

 この前の「ウィングでさよなら」では、ユーミンを作詞に起用したりね実験的なことはやってたんだけど、必ずしも成功とはいえなかったし。

 いい意味での開き直りが、素直の曲調に結びついて、結果、まずまずの結果を残せたんではないですかねぇ。

 この曲、作曲は、ジュリー本人なんだよね。後年81年〜82年にかけては3曲続けて、ジュリー本人の曲が採用されて本人が歌ってたけど、
自作の曲は、シングルでは、この曲が初めてだったんだよね。それまでは、加瀬邦彦(元ワイルドワンズ)っていう強力なブレーンがいたし。。

 で、この曲をはさんで、大野克夫(元スパイダース)っていう、強力な助っ人が現れて、第2次ジュリー黄金期に突入することになるんだけど。

 アレンジもこの曲から船山基紀氏が担当することになって、それまでのフレンチポップス色が一掃されたんだよね、この曲から。
 どちらかといえば、ロック色に近いストレートなポップスに変化していったと・・・。で、この先は、いわいる「キザ路線」に突入していくわけだけども、

 ジュリーにとっても転換期になった1曲なんじゃないかなぁ。



 ちなみに、この曲の作詞の小谷夏は、演出家の「久世光彦」氏のペンネームです。
 まっちの「ギンギラギンにさりげなく」の作詞の伊達渉が同じ様に、演出家の伊集院光のペンネームであるように、結構、演出家がペンネームで作詞家として副業してた例って意外とあるんですよね。

 久世氏とジュリーは、ドラマ「悪魔のようなあいつ」で、主人公と演出家としての接点があり、そのつながりで、この曲の作詞をしたんでしょうね。




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