かじやんのヒット曲&チャートレビュー

ヒット曲を聴き続けて40数年! かじやんがお送りする、「今」のヒット曲&ヒットチャートから、「あのころ」のヒット曲&ヒットチャートまで、ヒット曲について幅広くご紹介するブログ。 自主チャートサイト"THE HITCHART NOW AND THEN"の支店ページという位置づけにいたします。

ロングヒット

夢芝居 / 梅沢富美男

1984_02_夢芝居_梅沢冨美男



今回の1曲セレクトは、「夢芝居」梅沢富美男です。

まずはデータです。

・タイトル    夢芝居
・アーティスト  梅沢富美男
・作詞      小椋佳
・作曲      小椋佳
・編曲      桜庭伸幸
・リリース日   1982年11月21日
・発売元     キング
・オリコン最高位 8位  
・売上げ枚数   48.2万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 15位
・オリコンベストテンランクイン期間:1984年1月16日〜1月23日付

少し前までヒットチャートは初登場週が最高位になり、あっという間にチャートから消えるという、いわいる「猫の目」的なチャートアクションが主流な時代が久しく続いた。
けど、ここ数年は、そんなチャートアクションはすっかり影を潜め、ロングヒット主流の時代が続いている。
CDからネット配信へ音楽マーケットの主流が交代し、それがロングヒットを生み出す一番の要因になっていたりするんだけどね。

不肖ながら、昨年、ワタシのランキングで年間1位になった優里の「ドライフラワー」は、1年以上もベストテン内にとどまっていたり、未だにロングヒット傾向は続いているわけで。

もっとも、ロングヒットの時代は昔もあった。ただ、違うのはヒットのスパンが、昔とは比べ物にならないくらい長くなっているんだよね。
昔は1年以上もベストテン内にとどまっていた曲なんてなかったわけで。。。そのロングヒット期間には本当に舌を巻くわけよ。

楽曲ジャンルとしても、今はロックやJ-POPでも超ロングヒットになる事が珍しくない。これも昔にはなかった傾向ですわ。

昔は、ロングヒットといったら、演歌・歌謡曲の専売特許のところがあったから。

・・・って、昨年、小林幸子さんの「おもいで酒」の時も、全く同じことを書いたような気がするけど。。。。

はい、今回もロングヒットな1曲です。

梅沢富美男「夢芝居」。

この曲リリースは1982年11月なんだけども、オリコンで最高位8位まで上がったのが1984年1月。 その長いスパンの間、、じわじわ じわじわ売れ続けた訳で、 果たして、いつ書こうか・・・というのを、ずっと迷ってたんだよね。

でも、まずは、最高位を記録したころに書こうか・・と待ってたんだけどさ。

だから、本当は1月頃書けばよかったんだけども、先月は頭回るくらいの忙しさだったんで、少し遅れちゃったんだけども。。。。


梅沢富美男氏、いまや、口やかましいコメントをかますオッサン。 レモンサワーのCMではレモンになりきってる、バラエティの大御所の一人ですわ。

最近のバラエティぶりを考えると、昔、下町の「玉三郎」、大衆演劇界のプリンスとして、おばちゃんたちをブイブイ言わせ、おひねりが乱れ飛んでたなんて、全く信じられないですけどね。

なにせ、女形をやらせたら、このヒトの右に出るヒトは居ませんでしたからねぇ。

そんな大衆演劇、下町の玉三郎に脚光を浴びたのが1982年頃だったと思う。

1982年6月から放送された、西田敏行氏主演、TBSの金曜ドラマ「淋しいのはお前だけじゃない」。
このドラマに梅沢氏も旅芸人役で出演し、大衆演劇の女形「下町の玉三郎」に一躍脚光を浴びたと記憶してますね。

そんな余波をかってこの年の11月にリリースされたのが、今回引っ張ってきた「夢芝居」ですわな。

ただ、一躍脚光を浴びたといっても、まだまだホンモノの全国区という所までは人気が浸透していたわけではなく、リリース当初は、レコードの売り上げは芳しくなかったわけよ。

当時ラジオ小僧だったワタシは、リリース時から、よく聴いてけどなぁ、この曲。

まあ、AM局ではよくかかってたからさあ。 この曲とか、同時期にリリースされた金沢明子さんの「イエローサブマリン音頭」とかさ 

あの頃、「夢芝居」を含め、どこか企画色の強い「演歌・歌謡曲」って結構あったんだよね。

大ブレイクしたヒロシ&キーボーの「3年目の浮気」なんかも、似たような匂いを感じてたし、森進一氏の「冬のリビエラ」なんかも、毛色は違うけど、企画的だったような気がする。

あの頃、主流は聖子さんやたのきんなんかのアイドルだったけど、一方で演歌・歌謡曲も奮闘していた時期で、ヒットチャートは、結構いろんなジャンルの曲が群雄割拠してたんだよね。


当時、中1だったワタシだけど、そんな状況の中、演歌、歌謡曲も含め、普通に聴いてたなぁ。

なんせ好奇心旺盛な時期だったからさ。ラジオから流れてきた曲は、ヒットしてるしてない、関係なしに何でもかんでも吸収してた頃だからさあ。

そんな中、この「夢芝居」。レコード売り上げは芳しくなかったけど、ラジオを中心に少しずつ支持され、ラジオからまず飛び火したのが、有線だったような気がする。

その証拠にワタシのランキングでは、1983年1月に一度ランクインしてるんだよね。 私のランキングの各要素別のランキング表が残っていないんで推定なんだけど、まずは有線で30位以内まで上昇。

その後もジワリと支持が広がり、1983年5月5日放送分のザ・ベストテンの「スポットライト」に登場する。

ただ、「ベストテン」に出演した時にはオリコンでは100位以内に入っていない。 オリコンで100位圏外だったのに、ベストテンのスポットライトに出演したわけだから、このころメディア的には注目されていたっていうのは分かりますね。

で、ベストテンのスポットライト出演後、1983年5月23日付オリコンで76位初登場。
うーん、これを見る限り、当時はやっぱ「ベストテン」の影響力って大きかったんですかね〜。
いずれにしても、この時点で、リリースから半年が過ぎてたりする。それでも76位よ。

ここからが、また長いのよね。 83年の間、ジワジワジワと少しずつオリコンの順位を上げ続けたにもかかわらず、なかなかベストテンまで到達できず。

やっとオリコンのベストテンに到達したのが1984年1月16日付。 オリコン初登場から35週目。(年末年始2週集計含む)
1983年紅白出場っていう、「紅白効果」なところも大きかったんだろうけど、レコードリリース から1年2か月でのベストテン到達は、かなり苦労の末のベストテン到達でしたわね。

まあ、当時としてもオリコン記録という所までではなかったですけどね。初登場から35週目でのベストテン到達というのは。。。。
当時のオリコン記録としては、千昌夫氏の「北国の春」の初登場以来77週目でベストテン入りというのがありましたからねぇ。

ただ、あの頃は、佳山明夫氏の「氷雨」がリリースから5年かけてベストテン入り、同じく欧陽菲菲の「ラヴ・イズ・オーヴァー」が初めてのレコード化から4年でオリコン 首位とか、いろいろな形でロングヒット、時間をかけてのヒットっていう曲が相次いで出ていた時代だからさ。

この「夢芝居」なんかも、ロングヒット・・・ならぬ時間をかけてのヒットの1曲っていう認識が強いんだよね。

まあ、今となってはリリースから1年2か月かけてのベストテン入りといっても、そんなに時間を要しているようには感じないんだけども、リリース当時、中学1年だったのに、ベストテン入りしたころは、中学3年の目前だった、あの頃は、とてつもなく長い時間に感じたのもあるんだろうなぁ。





この綺麗なお姉さんが、今や全身黄色に塗りたくって「レモン」のかぶりもんしてるオッサンと同一人物とは到底思えないですよね。 

まあ、当時もこの綺麗なお女形と、「夢芝居」のシブい声の持ち主が同一人物とは、思えなかったけど。。。。


梅沢氏今のCMは、「レモンサワー」だけど、この「夢芝居」を聴くと、「たこハイ」が飲みたくなる私だったりします。
 いつかも書いたけど、1983〜84年当時は、チューハイブームやったやん。 田中裕子さんの「たこはい」のCMが流行ってた頃。

そんなこともあるのか、この曲と「たこはい」がリンクするるんだよなぁ、ワタシ。

当時、ワタシもたしなんでいたのよ、「たこはい」。 中2だったけど。。。。

37年前・・・・時効ということで。。。 

でも、あのころから酒なんか飲んでるから、30才くらいで痛風なんかになるのよ。。。。自業自得ですわ。。。。



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ランクイン週数100週目前!

久しぶりの自分のランキングネタ。

先ほど最新ランキング集計が終了。
ヒゲダンの「Pretender」が再びベスト30入りして来た。

まあ、これは先日の「関ジャムSP」の影響なんだろうな・・というのは分かるんだけど、ちょっと目が行ったのはランクイン週数が今週で「99週」。

おう、もし来週もランクインすれば、「100週」の大台やんけ

・・・なんて思いーの、改めてここまでの長期ランクインランキングを見てみたくなって、ちょこっと集計してみた。
(集計期間 1976年1月12日〜2021年3月18日付 ALL TIMEランキングマスターデータから)

そのうち、上位25位までの結果は以下の通り

20210314_ランクイン週数

 これまでもちょくちょく「手」集計していたんで予想通りの部分が大きいのですが。。。今回は全期間のデータから機械的に一気に集計してみました。
その結果・・・、いやいや、中島みゆき「糸」と、ソナーポケットの「好きだよ。〜100回の後悔〜」は見落としていた。最高位が30位以下なんで、ここまで見落としていたようだ。
とはいえ、当然の結果か。。。

しかし、これを見ると、やっぱり、2018年以降は超ロングヒットの時代と言うのが良くわかりますわな。
いや、それ以前2015年あたりから、前触れは見えてたんだよね。再三言っているようにこれらの世代は楽曲の時代であり、一旦バズると超ロングヒットになるという構図がよく見えますね。
さらに、これらのヒットをけん引しているのはネット配信であり、ネットにおける音楽の広がりの裾野は広大ということなんだろうな。
70年〜80年代の演歌歌謡曲のしぶとさも特出すべき点。↑で上げた演歌歌謡曲系の曲、当時の事を振り返るとどの曲もエラいロングヒットだったという印象が強いんだけども、現在の超ロングヒットは、これをも凌ぐようになってきたことが分かりますね。
演歌歌謡曲の系統としての最長ランクインは、高山厳「心凍らせて」(92年)の75週。 この曲がここまでのロングヒットになった時は、もう、これ以上のロングヒットは出ないだろうな・・と一時は思ったもんですけどね。。。

ちなみに、これを見ると、Lisa「紅蓮華」、King Gnu「白日」も間もなく、ランクイン週数100週の大台が迫ってきている。
ただ、ここにきて「紅蓮華」はランク外へ消えてしまったこともあり、この後再度注目が無ければやや難しいか。
King Gnu「白日」はシブとくランクイン中(今週47位)。このままいけば来月には100週に到達しそう。

ヒットの傾向が変わって来たな〜

さきほど、ワタシメの今週のランキング集計終了。ネットにアップしました。

http://www.kajiyan-net.jp/thisweek2.htm


サイトのTOPページのコメントにもちょこっと書いたんだけども、米津玄師の「Lemon」が4週ぶりにTOPに返り咲き。

しかしねぇ、この曲の粘りのチャートアクションには舌を巻く。5週連続1位の後、4週2位をキープしたかと思ったら、またまた首位に返り咲き、通算6週目の1位獲得と・・・。

ついでに言えば、ここまでのトータルポイントも、今週10万点を突破

上半期での10万点突破は、昨年の星野源「恋」に続いて2年連続。 だけど、この曲は2016年からの続きのヒットだったわけで、年内リリースでの上半期で10万点突破は・・・・・。

うーん、いつ以来なんだろう? 覚えてないな。。。 

家に残る過去のマスターデータを遡ってみたら、2008年上半期での青山テルマfeat.SoulJa「そばねいるね」以来10年ぶりのようだ。

なるほど、覚えていない訳だ。。。。


それにしても、この傾向からも分かるように、ここに来ていわいる「流行歌」の「ヒット」の傾向もだいぶ変わって来たようだ。
実際数字で確認した見た訳ではないんだけども、感覚的にはそんなような傾向感覚があるな。

一つは、上記の米津玄師「Lemon」のように、長期間上位にランクする・・といったロングヒットの復活傾向。
他にも、欅坂46の「ガラスを割れ」。星野源「ドラえもん」、菅田将暉「さよならエレジー」etc etc、ランキング上位にロングランした曲が、上半期は目立ってきたような印象がある。

それに呼応して、週毎のランキングでベストテン初登場の曲が減って来た事。 つい昨年までは、毎週のように6〜7曲程度、曲が入れ替わっていたベストテン内の曲が、最近は3〜5曲程って言うのが゜目立ってきたものね。

ランキングの安定、これもここのところ「総合チャート」に定着がしつつある事が大きいのかなぁ。

・・・であるなら、長年ヒットチャートを見続けている身としては、ウレシイ傾向ではあるんだけど。。

まあ、その辺については、来月末の「上半期チャート」の時に再度レビューしてみたいですが。。。


わかって下さい / 因幡晃

  1976_07_わかって下さい_因幡晃


今回の1曲セレクトは、「わかって下さい」因幡晃です。

まずはデータです。

・タイトル      わかって下さい
・アーティスト    因幡晃
・作詞         因幡晃
・作曲         因幡晃
・編曲         クニ河内
・リリース日    1976年2月5日
・発売元       ディスコメイト
・オリコン最高位 3位
・売上げ枚数   65.6万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 1位
・ベストテンランクイン期間:1976年4月5日〜8月2日付

ちょっと前まではロングヒットが出ない出ない・・・もう、そう言うヒットは永遠に出ないんじゃないか・・・なんて感じていたヒットチャートだけど、昨年あたりから、また昔ながらのロングヒットっていうのが、ぽつぽつと見られるようになってきましたわな。
まあ今年・・・というか、昨年後半からだけど、件の星野源「恋」が、異例のロングヒットを記録したりしたしな。

チャートマニアとしても面白くなってきましたわ。チャートアクションを見るにしても。

昔は・・というと、それこそロングヒットの宝庫だったわけで・・・。というか、チャートの上位に来る曲っていうのは、そう言う曲が多かったんだよね。 今と比べ物にならないくらい、1ランクの重みって言うのは違ったからさあ。

まあ、そう言うロングヒットっていうのは、今でも記憶に残ってている曲って言うのが多いんだけど、中には、「そうだったっけなぁ〜」と思える意外な曲がロングヒットだったこともあるんだよね。

今回はそんな曲をセレクトしてきましたぞ。

因幡晃 「わかって下さい」。

いやいや、個人的に言えばやっと持ってこれましたわ。この曲。 前々から書こう書こうと思ってなかなかこっぱってこれなかった曲。 まあ、なんとなしに通り過ぎてきたって事もあるし、書こうと思ってなかなか腰が上がらなかったこともあるし・・・。 

サウンドを語る前に兎に角、この曲で印象的だったのは、チャートアクションなんだよね。 トータルなレコード売り上げ、大ヒットにはなっているものの、それほど派手な売り上げがあった訳じゃない。
 でも、76年の自分のランキングを作っている時、その地味ながらも、めちゃくちゃ粘りのあるチャートアクションは驚きだったんだよな。落ちそうで落ちない。
まるで、昨年から今年にかけての星野源「恋」と似たようなチャートアクションだったのよ。 結局ベストテン内には丸4ヶ月チャートインしてたしな。

だからね、リリース日こそ冬なんだけども、夏になっていた今頃でも、まだベストテン内に留まっていたからねぇ。

冬の曲が、夏にまだヒットしているって言うのも結構異例だったし、 実際、夏に聴く冬の曲っていうのも、かなり違和感を感じたりするんだけどさ。


個人的にはね、この曲好きなんですよ。 

1976年の冬の日にリリースされたこの曲は、リリース時期からも分かるように、もろ冬枯れした重い曲。 それでもメロディアスな曲調は如何にも、ポプコン出身だよな・・一聴してわかる。 そして一度聴いたら耳から離れない。

そこからして個人的に好きな世界なんだけどさ。

なかなか書けなかったっていうのは、楽曲自体は好きなんだけども、肝心の音源を持っていなかったって言うところが大きかったかもしれない。

もちろん、この曲がヒットした76年って言う頃は、個人的にはまだヒット曲の世界に足を踏みいれてなかったわけで、だからリアルタイムで聴いては無かった・・・と思うんだけどねぇ。。。

この曲を意識的に聴いたのは、ヒットしてから随分経ってからだと思う。 たしか「ノエビア」化粧品のCMかなんかで使われましたよね。
その時聴いた印象が、かなり衝撃的だったんだよなぁ。一体誰の曲なんだろう? なんてすぐに思いーの、探し始めたのがきっかけだったと思う。

ただね、その時聴いた時も、すぐに時代は感じましたけどね。 これは、70年代の曲だってことが・・・・。

不思議なもんで、それぞれの曲には匂いがある訳なんだよね。各時代時代の匂いって奴が・・・・。

この曲からもやっぱり76年当時の匂いが感じるのよ。 初めて聴くのにあの頃の絵が浮かんでくる。 まあ、いつも書いてる表現だけど、だから音楽って不思議なんだよね。 永遠のノスタルジーなんだよね。だから音楽からは離れられないんだろうなぁ。

兎に角、個人的に言うと、この時代の「音」っていうのが強烈に懐かしいんだよな。 まだヒット曲をちゃんと聴いてなかったのにさ。 とはいえ、テレビから、そして、オヤジの車のカーステからたえず音楽は流れてたからさあ、無意識のうちに体に取り込まれていただろうな。 音と一緒に当時の空気感とかさあ。 

だからね、この当時の「音」を聴くと、無性に懐かしさを感じたりするんだろうなぁ。


ところでさ、この曲は、↑でも書いてるように、兎も角、冬枯れ色の重たい1曲だけど、イントロがめちゃくちゃ印象的なんだよな。
 荘厳なパイプオルガンで始まるイントロはまるでレクイエムを思わせるんですよ。個人的にはこういうドラマティックなサウンドって大好きだしさ。
 
まずもって絵が浮かんでくるんだよね。重苦しい灰色の世界観に、一筋の光がさしているような絵が浮かんでくる。そう、単なる音楽って言う枠じゃないんだよね。とても映像的であり 視覚的。 さこがこの曲の良さだと思うんだよな。

ちなみに、この年はパイプオルガンをフィーチャーしたドラマティックなイントロの曲がもう1曲ある。 そそそ、ユーミンの「翳りゆく部屋」ですわな。 あの曲も同じように映像的な曲だしね。

そう言う曲たちが同じ時期にヒットしてたっていうのところが、もしかしたら76年のヒット曲の特徴だったかもしれない。

いずれにしても、日本の音楽の進歩を感じたりする1年ではあったんだよな。




件のニューミュージック・スペシャルの時の映像だと思うんだけど、個人的に、この曲と言うと、この時の映像が浮かんでくるんだよな。
まあ、今聴くとギターのチューニングが気になったりするけどさ。。

ちなみに、こっちの動画は音がめちゃくちゃいいです。

https://www.youtube.com/watch?v=XPBtH1szqoo


最近でも、ステージでこの曲を歌い続けている因幡氏だけど、昨今ではすっかり歌い方を崩しちゃってて、ヒット当時の面影が薄くなっちゃいましたね。
 やっぱ、この当時のオリジナルの歌い方が一番、心に刺さりますな、この曲は。



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北の宿から / 都はるみ

1976_12_北の宿から_都はるみ


今回の1曲セレクトは、「北の宿から」都はるみです。

まずはデータですね。

・タイトル    北の宿から
・アーティスト  都はるみ
・作詞      阿久悠
・作曲      小林亜星
・編曲      竹村次郎
・リリース日   1975年12月1日
・発売元     コロムビア
・オリコン最高位 1位
・売上げ枚数 143.5万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 2位
・ベストテンランクイン期間:1976年5月3日、5月24日〜1977年2月7日付

今年のレコード大賞も決定しましたね。西野カナさんということで。
まあ、顔ぶれからすると宇多田ヒカルかな・・・っていう線が一番強かったと思うんだけども、宇多田がアルバム大賞に選ばれてしまったんで、これは変化球で来るかな・・・と思ったらビンゴでしたね。

・・というか、今回の大賞候補のエントリーを見る限りではこれが妥当な線なんだろうな。

その前に、5日開かれていた有線大賞も西野カナだったんだよね。この事を知って、これはレコード大賞も西野カナかな・・・とは思ってたんだけどさ。
・・というのも、有線大賞を主催しているキャンシステムと、レコード大賞を放映しているTBSは「懇意」の仲ですからねぇ。 だから、ここんところずっとレコード大賞の「新人賞」って、キャンシステムのリクエストランキングで上位に来ているヒトたちばかりだし(今年も含めて)。 

 うん、新人賞ばかりでなく、大賞候補の10曲も大体がキャンシステムで強いヒト達ばっかなんだよね。
だからねぇ、レコード大賞なのか、有線大賞なのか、よく分かんない状態なのよ。

そこからすると、有線大賞をとった、西野カナが、レコード大賞も取るんじゃないか・・・とは思った訳なんだけどさ。


ところで、レコード大賞も今年で58回目ということで歴史が長くなりましたわな。
過去を振り返ると、やっぱり「栄光」と「権威」があったのは、70年代から80年代前半までって感じなのかなぁ。

まあ、変化球のレコード大賞っていうのは、何も今に始まった事ではなく、昔からそうなんだけどさ。
つまりは、レコード大賞と銘打ちながら、その年で「一番売れた」曲が、必ずしも大賞を取ると言う訳ではない事。

それでも、昔は大賞受賞曲は、それはそれで納得行ってたんだよな。 ・・・というのも、その年で一番売れた曲ではなくても、一番「ヒット」した曲であった事、または、それに準ずる曲であった事が多かったからなんだよね。

特に、「ザ・ベストテン」が幅を聴かせていた、1981年〜1984年までは、ザ・ベストテンの「年間1位」だった曲が、いずれもレコード大賞を受賞してたりするし。

つまりは、レコード大賞といいながら、実際は、「ヒット曲大賞」っていう意味合いが強かった時期があったんだよね。だから、見てたこちら側も、大賞曲に異論は感じなかったし。。。
(それ以前に、オリコンチャートは、まだ業界人向けの代物で、一般人が、どの曲が何枚売れてるかなんて、知ってるヒトの方が非常に少なかったのだが。。。)

そんな「権威」があった頃のレコード大賞だけど、その当時を含めて、今もそうだけど、大賞を取った時期と、ヒットのピークが重なった事・・・ つまり、レコード大賞を取った時期、まさに、ヒットの頂点だった曲って、少ないんだよなぁ。

今回は、そんな曲をピックアップ。 (あー、前置きが超長かった。。。。

都はるみ「北の宿から」。

なんだ演歌じゃん・・・・なんて言わないでね。

いや、書いてるこっちもそうだったんだけども、当時・・というか、ワタシが子供の頃は、演歌もまだ十分求心力があったし、ヒットチャートでも普通に上位にランクインしてたし、だから、普通にラジオでかかってたし・・・。
そう言う意味では、全然、違和感がなかったんだよな。

だから、演歌だから毛嫌いしてた事は無かったんだよな。 うん、この曲にしたって、普通に大ヒット曲っていう感覚で見てたし。。。 その辺は、もしかしたら、ワタシらよりも下の世代では、理解できない感覚かもしれないな。

なにせ80年代後半以降、演歌ってポップスから切り離されて、求心力を急速に失われて行ったからさ。

いずれにしても、この曲、1976年、第18回のレコード大賞、大賞受賞曲なんだけどもさ。この受賞か決まった頃、ヒットの「ピーク」だったんだよな。
ワタシのチャートでは、2位までしか行かなかったけど、オリコンでは、丁度1位を獲得してた頃だ。

リリースされたのは、前年の1975年12月だから、丁度1年越しで、ヒットのピークを迎えたことになる・・なんていう超ロングヒットだったんだよね。

Wikipediaにも書いてあるけどランクインしてから、44週かかって1位までたどり着いた・・・という。
ちょっと考えられないようなチャートアクションを展開した曲なんだよね。

リリースしたのが「冬」でしょ。 まあ、曲の内容とは完全にシンクロした時期のリリースではあったんだけども、何分、ただでさえ演歌ってチャートアクションが遅いからさ。 
 チャートアップしてきたころには、既に夏に差し掛かってきた頃なんだよね。

そんな夏場に「冬」の曲を聴かされてもなぁ、ピンとこないのは当然な訳で、そこで暫く足踏みしてしまう。 

ただ、この曲が凄いのは、そんな足踏みした状態でも、決してランクダウンの傾向を見せなかった事。
これはね、脅威的なことなんだよね。

なぜ、曲内容と季節感が相反していた、ぱっと見、厳しい時期に、ランクダウンしなかったのか? ・・・というのは、正直、当時、まだヒット曲の世界に足を踏み入れておらず、リアルタイムにヒット現象を感じていた訳ではないんで、よく分かんないんだけどね。それだけ、この曲が一般性を持った曲だったんだろうな。

で、秋が過ぎ、冬の足音が近づく頃、一気にチャートの頂点に駆け上がる。 うん、まだ再び、曲内容と季節がシンクロした訳なんだよね。

そこに、レコード大賞受賞が重なった・・・って訳なんだよね。 まさにドラマティックな展開での受賞・・・・そんな印象が、この曲では強いんだよな。

この1976年っていうのは、ヒットチャート史上特異な年で・・・。というのも、「およげ!たいやきくん」が450万枚なんて空前絶後な売り上げを記録したり、洋楽のダニエル・ブーン「ビューティ・フルサンデー」が15週連続で1位とったりね。

だから、そう言う意味では、本来の「売り上げベース」で考えると、この曲がレコード大賞をとるのはまずあり得ない状態だった訳なんだけども。。。

それでも、大賞を取ったということは、大賞を取るまでのヒットの過程が認められたって事なんだよね。
うん、派手に売れなくとも、地道にチャートの上位で粘りに粘っていれば、それだけ曲が一般に浸透していく、つまりは「ヒット」して行くって事なんだよね。 その典型的な例がこの曲だったってわけなのよ。

「売れた曲」と「ヒットした曲」は違うと言われるのは、ココの部分なんだよね。その曲がどれだけ一般的に「浸透」
していっているのか否か。

ワタシのチャートで、連続してベストテン内にランクインしてた期間は1976年5月24日〜翌年1977年2月7日までの37週間。
 これは、あれから40年経ったいまでも破られていない、1曲での連続ベストテン入り記録なんだけどさ。

でも、大部分は5位以下なんだよね。つまりは、チャート上位で派手に売れてた期間は少ないって事。 地道に売れてた曲なんですよ。 その間に、幅広く「大衆」の浸透して行って支持されてた曲って訳なんだよな。


ちなみに、レコード大賞受賞した時期が、その曲のヒットのピークと重なった曲って、この曲だけかと思ったけど、よくよく考えてみると、もう1曲あったんだよね。

第14回大賞受賞の、ちあきなおみ「喝采」。これが、大賞受賞と、ヒットのピークが重なってたんですよ。
無論、以前「喝采」をココで書いた時にも言及したんだけども、丁度、宮史郎とぴんからトリオの「女のみち」が16週連続1位なんてとんでもない記録を作ってた時期とパッティングして、11週連続2位なんて記録をひた走っていた途中の時期ですわ。

この2曲だけなんじゃないかなぁ。 大賞受賞とヒットのピークが重なった曲って。

無論、オリコンがスタートする前、1967年以前はよく分かんないですが。。。。


いずれにしても、記録にも記憶にも残る1曲であることは、間違いないんですよね。





それにしても、この曲と言ったら、ウチの死んだオフクロがよく歌ったんだよなぁ。
オフクロ、ずっとPTAの役員なんかやってたんで、家がPTAの溜まり場になってたりして、よく宴会やってたんだよ。
で、宴会が始まると、やっぱ、ウタでしょ。 当時はまだ、家庭用のカラオケもそれほど一般的じゃなかったんで、アカペラだよね。 よく、みんなでこの曲歌ってたんだよな。
 だから、この曲というと、あの頃、家で開いてた宴会を思い出すんだよな。

それと、また、手前味噌になっちゃうけど、ワタシのチャートで40年間君臨してた、オールタイムランキングの1位の座を、今年まさかSMAPの「世界に一つだけの花」に更新されるとはねぇ。。。
上で書いたように、ベストテン連続ランクイン記録を考えると、もう永遠に抜かれることは無いかも・・・と思ってたんだけどねぇ。
それだけSMAPの「世界に一つだけの花」って曲も凄いってことなんだよな。「記録にも記憶にも残る」ような曲と言う意味で。


(注)↑これ書いたときはSMAPの「世界に一つだけの花」がオールタイムランクの1位だったけど、現在は、米津玄師「Lemon」が1位に変わりました。。。



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JUPITER / 平原綾香

2004_01_JUPITER_平原綾香






今回の1曲セレクトは、「JUPITER」平原綾香です。

まずはデータです。

・タイトル     JUPITER
・アーティスト   平原綾香
・作詞       吉元由美
・作曲       Gustav Holst
・編曲       坂本昌之
・リリース日    2003年12月17日
・発売元      ドリーミュージック
・オリコン最高位 2位
・売り上げ枚数  90.0万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 1位
・ベストテンランクイン期間:2004年1月15日付〜4月29日付、2005年1月13日付〜1月20日付

えー、今回セレクトしてきたのは、平原綾香の「JUPITER」。
リリースが2003年の暮れだから、もしかすると、今まで1曲セレクトで書いた中で、一番「最近」の曲かもしれない。
 2005年〜2010年に「mixi」で書いていた「1st Season」の「1曲セレクト」の時は、時代的に新しすぎて書かなかったし・・・。
 なにより、この曲については、まだリリースしたばっかりの頃、「新曲レビュー」って言う形で、2003年当時、自分のサイトにリンクしていた「BBS(掲示板)」に書いてたんだよね。 そういう経緯もあって、いままで、「1曲セレクト」では書いてなかったんだよね。

 でも、あれから10年以上経ったし、そろそろ改めて書いてもいいか・・・と思い、今回「セレクト」してみました。

 この曲がリリースされた当時、ワタシは、 今はニコニコ動画があまりにも有名になってしまった、某会社が運営していた・・・っつうか、いまも運営してるんだけど・・・、某着メロ、着ウタサイトで、楽曲配信の運用をまとめておりまして、併せて、着メロで配信する曲のセレクトもやってたんだよね。

で、当時の上司から口を酸っぱく言われていたことが、「他社を出し抜く」ような曲をセレクトすること。

 他社を出し抜く・・・とは、他社の「着メロ」サイトで配信していない、かつ、これから「確実」にヒットしそうな曲をいち早く配信すること・・・ってこと。

 つまりは、一般的には注目されていないけど、いわいる「ブレイク」してくる曲をいち早く掬いあげること だったんだよね。
 「必ずヒット」してくると分かってる曲は、必ず配信をかけなくてはいけないわけで、数学的にいえば「必要条件」。
 でも、プロのセレクターっていうのは、それだけではダメで、これから「ブレイク」してくる曲をいち早く掬いあげる、数学的にいえば「十分条件」をいかに満たすかってところに集客がかかって来るんですよ。
 いわば、いかに「必要十分条件」を満たすか・・・っていうところですね。

でね、この「JUPITER」がリリースされた前後は、 その「十分条件」を捉えるセンサーが、働いていた頃だったな。
 これから「ブレイク」するかどうか・・・なんて、マニュアルがあるわけでもないし、ある種の「カン」に頼るしかないんですよ。

 まえも一度書いたことがあるかも知れけないけど、初聴で「ピン」と来るかどうか。
まあ、「引っかかる」とも言うんだけど・・・。

 この曲を初めて聴いたのは、忘れもしないな。 たしか2003年の11月の終わり頃、アキバにあった石丸電気のCDコーナーですわ。
 たまたまBGMでこの曲が流れてきたんでよね。一聴して、「これはヤバイ」と思ったなぁ。
 おもわず、震えが来たのを覚えてる。いや、いい意味での震えなんですけどね

「引っかかる」どころじゃなかったなぁ。 これはすごい・・・と思ったもの。

兎に角、このヒトの「低音域」の力強さね。とてもこれがデビュー曲だとは思えなかった。

あの震える感じは、宇多田ヒカルの「Automatic」を初めて聴いた時と同じような感覚だったんですよね。

これはなんかが来るぞぉ〜、大きな波が・・・・っていう感覚。

それで、この曲、着メロで配信しよう・・・って、その時点で即決したなぁ。 
ただ、本当にヒットするのかどうか…って言う確信は無かったけどね。
それで、CDリリースと同時の12月17日に「イチオシ」で配信を開始したんだけど、たしかCDリリースと同時に配信を開始したのはウチだけだったと思う。

結果は、してやったり   

あの時期は、大塚愛の「さくらんぼ」とか、河口恭吾の「桜」も同じように、ブレイクと同時に「出し抜いた」りして、本当、自分でもカンがさえてた時期だと思うな。

いや、自分で思ってた以上の反響だったと思う。

第一、この曲が、ここまで「ロングセラー」になるとは、流石に初聴のあの時でさえ思わなかったもの。
これだから、ヒット曲っていうのは分からない。
 逆にいえば、そこがヒット曲の面白いところなんですけどね。最初から結果が分かっていたんじゃつまんないじゃん。
 最近は、最初から結果が分かってる曲が多いけど。。。


いまでも、この曲を聴くと、あの頃を思い出すなぁ。
今は「仕事」として曲のセレクトをしなくなったんで、流石にあの頃のような、「ブレイク」を見抜くカンは、大分無くなっちゃいましたけどね。。。




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