かじやんのヒット曲&チャートレビュー

ヒット曲を聴き続けて40数年! かじやんがお送りする、「今」のヒット曲&ヒットチャートから、「あのころ」のヒット曲&ヒットチャートまで、ヒット曲について幅広くご紹介するブログ。 自主チャートサイト"THE HITCHART NOW AND THEN"の支店ページという位置づけにいたします。

ヒット曲

乾杯 / 長渕剛

1980_09_乾杯_長渕剛







今日の1曲セレクトは、"オリジナルバージョン"の「乾杯」(長渕剛)です。

まずはデータから

・タイトル     乾杯
・アーティスト   長渕剛
・作詞       長渕剛
・作曲       長渕剛
・編曲       青木望
・リリース日    1980年9月1日
・発売元      東芝EMI
・オリコン最高位  1位(アルバムチャート)
・売り上げ枚数   29.8万枚


 まず、お断りしなきゃいけないのは、今回、メインでご紹介するのは、「オリジナル」バージョンの方で、のちにシングルになったニューバージョンの方ではないので、ご了解くだされ。
 うーん、多分、こういう下りを入れないと、これ読んでる大多数の方が1988年の「ニューバージョン」の方を想像しちゃうだろうからねぇ。

 この曲は、どこで知ったんだろう? ・・・と考えてたんだけど、どうもはっきり覚えてないんだよね。
 この曲がリリースされたのは80年9月。 まだ、シングル「順子」が大ヒットしているさなか、アルバムのタイトル曲としてリリースされたんだよね。

 またまた、注釈が必要なんだけど、最近の長渕しか知らない・・っていう方は、全く想像がつかないかもしれませんが、もともとはフォークシンガーなんだよね。長渕って。
 ホント今では信じられないけど、細くってナヨナヨってした感じのシンガーだったのだよね。
もちろん、アコギが中心で、このアルバム「乾杯」にも、アコギ1本の曲が何曲もあるのね。
 いわいるフォークロックっていう感じのエレキ使っている曲もあるけど、大体がアコギの弾き語りの曲なんだ。
 とはいえ、曲の内容は結構骨太の曲が多いんだよね。そうかと思うと、純粋なラブソングもあったり、その辺は、最近の長渕には全く見られなくなったところかなぁ。

 その最たる曲が「乾杯」ですね。アルバムのラストに据えられ、「人間の証明」を彷彿させるピアノのイントロから始まり、壮大なオーケストレーションで締めくくるアレンジがまたよい!
 「ニューバージョン」のようなシンセ類は一切なし。すべて生楽器でのアレンジ。だけど、逆にぐっと心に刺さるものがあるんだよね。
 長渕のボーカルもめちゃくちゃ素直。ニューバージョンのようなクセのある歌い方は一切なし。ストレートにせつせつと訴えかける歌い方がものすごく好感が持てるんだよね。

 そうだ、思い出した。 この曲、高校の文化祭のラストでみんなで合唱したんだ。たぶん、それがこの曲聴いた最初だと思う。。。。 だから、俺、かなり遅いな。はじめて聴いたの。
 でも、単純に感動しちゃったんだよねぇ。その影響もあって、このLPを買ったような気がする。

 だから、88年2月に、この曲シングルとしてリリースするって分かったときは、素直にうれしかったねぇ。ただ、アレンジ違いだったのはガッカリしたけどね。
 個人的には、だれがなんと言おうと、オリジナルバージョンのほうなんだよなぁ。


 だけど、最初にこの頃の長渕は、細くてナヨっとしたフォークシンガーって書いたけど、骨は太かったよね。
 やっぱり「ザ・ベストテン」に「順子」で初登場のときの場面が強烈だったからなぁ。
 覚えてますかね、合歓の里からの中継。後ろの観客の「手拍子」がうるさいっていって、一旦演奏とめちゃったの。
 生放送、視聴率30%を超えてる番組内で、平然とああいうことやるんだから、なんか、とてつもないヒトが出てきたなぁ・・・と単純に感動した記憶がありますよ。
 で、2001年のベストテン特番で、「ベストテンの思い出の名場面は?」の場面紹介依頼が来たんで(自分のサイトの板でも協力しましたよね〜。ベストテン館のスポット出演リストは、そのときTBSの番組製作会社に提出した資料の名残です)、この場面をイノイチバンに書いて送ってやったけど、使われなかったな。。。。。
 ダメだしでも出たんでしょうか? でも、やっぱりもう一度みたいね。この場面。

 しかし、このヒトほど変わっちゃったアーティストも居ないよね。 今のマッチョな体つき、あの頃はだれが想像したでしょうかね。。。。 人間変われば変わるもんだよね。。。。

http://www.dailymotion.com/video/x21f5vu_%E4%B9%BE%E6%9D%AF-%E9%95%B7%E6%B8%95%E5%89%9B_music

YOU TUBEには動画が無いので、他のサイトのものをリンクしました。


※2005年9月に書いたものの再掲載です。


2014年年間チャート発表!

先ほど、ワタシメのサイトに2014年年間ランキングを発表しました!

http://kajiyannet.web.fc2.com/hitchart.htm


 データ内容としては、2014年1月2日付から先週12月25日付までのトータルポイントということは、いつもと変わらずで、ランクイン曲数は、全1358曲でした。

去年のトータルのランクイン曲数が1387曲だったんで、今年は若干ランクイン曲数が減ったという事ですね。
 毎週集計していて、相変わらず「猫の目チャート」だなぁ・・・っていう感じは拭えなかったけど、それでも、去年までに比べると、ややそれも落ち着いてきた・・・ってことですかねぇ。
うーん、まあ、まだ、「1曲に集中する」っていう昔ながらのランキングに戻りつつあるっていう実感は全く感じられませんけどね。あくまで、数字上ではという範疇で。


で、もって、肝心のランキングは・・・というと、見ていただけるとお分かりのように、松たか子の「レット・イット・ゴー〜ありのままで〜」が、栄えある2014年の「頂点」と相成りました。

 まあ、今年1年の「アナ雪」旋風からすると、「当然」ですよね。

しかしながら、トータル得点は73,031点と、ランキングを発表してきた、過去40年間で「最低」点での年間1位獲得と相成りました。
 これを見る限り、トータル得点が10万点以上が何曲も誕生し、最低でも15万点内外での年間1位争いを繰り広げていた、昔のランキングと比べると、「淋しい」の一言に尽きる結果ではあるかなぁ・・・・という気分は拭えないなぁ。


BUT BUT BUT、今回の「レット・イット・ゴー」、史上最低点での年間1位・・・と言うばかりではなく、「CD(レコード)セールス」要素のポイント「0」という、前代未聞な状況での、年間1位獲得ということでも史上初となります。
 はい、「レット・イット・ゴー」はCDでのシングルリリースはされていませんから、当然、ワタクシメのチャートでは、CDセールスでは対照外となります。

 それでも年間1位となってしまうわけだから、トータル得点以上に、如何に、この曲が今年。幅広く支持されてきたか・・・というのが分かると思います。
はい、CDではシングルカットされていない代わりに、ネット配信では、無類な強さを見せてます。


この曲のネット配信要素のランキング推移を抜き出してみました。

レット・イッゴー配信ランキング推移-

 
 4/3付で初登場1位を記録。そこから9週間にわたって1位を堅持。その後2度、1位から陥落するも、再度1位を返り咲き、トータルで15週、1位を守り続けるという、近年まれにみる長躯1位獲得作品となっており、ベストテン内だけでも25週、丸半年間ベストテンにランクされるという超ロングセラーとなっています。
 最初にも書いたように、ここ何年も、毎週のようにランキングが入れ替わる曲のヒット寿命が極端に短い「猫の目のチャート」の状況が続いている昨今で、こんなロングセラーが生まれるというのは奇跡ですよね。
 CDセールスの要素が「0」にも関わらず、年間1位を獲得した・・・というのは、こんな状況・・・・ネット配信での無類の強さ・・・から生まれたというほかないでしょうね。



 さて、年間2位は、西野カナの「Darling」がランクイン。
この曲がこの順位だった・・・というのは、果たして予想通りだったか・予想外だったか・・・っていうのは、人それぞれだったんじゃないですかねぇ。
 CDセールスしか見てなかったヒトには、かなり意外だったんじゃないかな。
それでもワタシのランキングでは、先週12/25付でも、まだ、30位内にランクインしているんで、順当と思った方も居ますかねぇ。
 この曲も、「レット・イット・ゴー」同様、ネット配信ではロングヒットになっており、それがこの順位につながる最大の原動力になってたりします。
この曲では、その他「有線」でも上位でロングランしており、この2つの要素が得点の大きな要因となっていたりします。


この曲のCDセールス、ネット配信、有線の各要素のランキング推移をまとめてみました。

ダーリン西野カナ各要素推移

 
 一目瞭然ですが、CDセールスは、あっという間に一直線でランクダウンしているのに対し、ネット配信、有線では、上位でロングランしていることが分かります。
 特にネット配信では、8/28付で1位初登場いらい、先週12/25付まで、1度もベストテンからダウンしておらず、未だにベストテン内をキープしています。
 いわんや、ここに来て再度ベスト3入りまで戻してきており、息を吹き返してきているような印象が強いですね。
 どうやら、紅白でもこの曲を歌うようなので、この先「紅白効果」も期待できそうで、ネット配信のみならず、その他の要素も再浮上する期待は大。この曲は、この先、まだ得点を伸ばして来そうだね。
西野カナのこれまでの最大のヒットは、ワタシのチャートでは、2010年の「Best Friend」でトータルポイントが70,981点なので、この先、この曲が「Best Friend」に代わって、彼女最大のヒットになることは確実となったわけです。


年間の1位、2位の曲は、共にネット配信が得点の大きな原動力になっていることは、↑で書きましたが、今年は上位2曲だけでなく、ベストテン内、ほとんどの曲が同様にネット配信でロングヒットし、得点の原動力となった曲がずらりと並んでます。

 年間上位10曲の主な得点源となった要素を記載してみました。



2014年年間要素

 


  4位水森かおり「島根恋旅」、6位氷川きよし「大利根ながれ月」は、毎度のごとく有線で圧倒的な強さを見せ、順当に上位に来ているものの、3位の絢香「にじいろ」、5位キング・クリーム・ソーダ「ゲラゲラボーのうた」、7位秦基博「ひまわりの約束」、8位JUJU「ラストシーン」と、いずれもネット配信で上位ロングランし、得点を積み上げた曲になっています。
 CDセールスが得点源となっているのは、CDセールス、ネット配信、有線、ラジオチャート、4要素ともまんべんなく上位にきた、サザンオールスターズ「東京VICTORY」、AKB48「心のプラカード」2曲に過ぎず、この2曲にしてもCDセールスのみで得点を稼いだわけでは無かったわけです。

 これを見ると、「ヒット」を決定する一番の要素は、これまでのCDセールスに代わって、ネット配信である・・・とはっきりと示された年なった・・・ということも、今年の大きな特徴だと思います。

週ごとの各要素のチャート推移を見てみても、既記のように、あっという間にランクダウンするCDセールスに対し、ネット配信では、上位にロングランする曲が確実に増えてきています。
 
今年は、上記の「Darling」同様、絢香「にじいろ」、JUJU「ラストシーン」で見られたように、ネット配信で上位ロングランしている曲とシンクロして、有線でもロングランした曲が多かったのも特徴でしたね。


 これらの傾向から、完全にコアファンのコレクターズ・アイテムになった「CD」というパッケージメディアに対し、コアな固定ファン以外の、いわいる一般層⇒浮動票は、ネット配信に、ほぼシフトしたと見えるような傾向が今年は特に強くなりましたね。

この傾向は、恐らく来年も続くものと思います。


・・・というのも、上で書いたように、CDパッケージというメディアが、完全にコアな固定ファンのコレクターズアイテムになり下がってしまい、この先、CDでのロングヒットがますます難しくなってきていることが最大の要因だね。
 逆に、ネット配信は、ここに来て、「CD以上の音質」であるハイレゾが盛り上がりを見せており、この先、CDとの差別化ということで、ますます盛り上がりを見せそうな気配が出てきたことも大きいかな。
 最近は、アキバのヨドバシに行っても、CDプレイヤーコーナーは隅に追いやられ、ネット接続、ハイレゾ対応のレシーバーが、コンポでは幅を利かせてきていることからも、今後のネット配信が、ますます一般化されてきそうな気配を強く感じ取れたりします。

プラスして、来年、消費税が10%に引き上げられる気配が強いっていうのも、CDパッケージには逆風だろうな。
 今でさえ、「高い」と思える、CD価格が消費税引き上げで、ますます高くなるわけだから。
 一方で、ネット配信は、ハイレゾ化することで価格は高くなるものの、音質でCDとの差別化という優位性を考えると、まだ価格には猶予性はあるだろうね。

これらを総合的に考えて、来年は、ますますネット配信が「ヒット」を左右する要素になって行きそうなんだよね。

それを考えると、本来ならば、ワタシのチャートの要素配点でも、ネット配信の配点を
もっと高くして行きたい希望はあるんだけどねぇ。
 ネット配信を依然と拒んでいるJ'sの動きが目の上のたんこぶなんだよなぁ。
思い切って切りたいのもやまやまなんだけど、「ヒット曲」という意味を考えると、全く軽視も出来ないからなぁ。。。
 まあ、全体の傾向を見て、段階的に、徐々にネット配信の得点配分を増やしていこうと思ってます。

いずれにしても、来年も、より多くの人が共感できるような、「いい曲」がたくさん出てきて欲しいという事は願いたいですねぇ。
 まあ、毎年変わらず、この時期の願いなんだけどさ。

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