先ほど更新した、ワタシメのランキングで、この間書いた、Mrs.GREEN APPLE「青と夏」が今週4位にランクアップ。初登場から6年越し、登場151週目で最高位更新という前代未聞の「珍記録」を達成。
・・・なんて書くと、いかにも「ヤラセ」っぽくてやなんだけどねぇ。。。 まあ事実は事実なわけで。。。
ここまでのランキング推移を折れ線グラフにしたので、↓に載せてみました。
まずリリース年の2018年の動きが顕著だったのは、リリース直後というのと、「青夏 きみに恋した30日」という映画の主題歌としてタイアップが付いていたので、まあ当然な動きでしたわ。
ただこの「青と夏」が他の曲と違うのは、その後、特に2020年代に入って、毎年のように夏場動いてくるようになったことだろうな。
昔からジワリと人気が広がった曲というのは、あったわけだけども、昔は主な広がり方は「口コミ」が一般的だった。
で、ある程度広がったところで、マスメディアに取り上げられると、広がりが一気に加速する。
この曲の場合、昨年あたりから、ランクの動きが特に顕著になってきているけども、それはこの曲が「メディア」に取り上げられる機会が去年あたりから増えてきたからというのもあるんだろうね。
こんな二段構えの広がり方。認知が広がるには時間を要すけども、いったん広がると、昔とは比べ物にならないような広がりを見せる。
まあ、この曲に限らず、昨年の新しい学校のリーダーズの「オトナブルー」とか、フジファブリックの「若者のすべて」なんかも、同じようなパターンと言えるだろうし。
いや、昔はこういう「何年越しのヒット」ってパターンの曲ってなかなかなかったからさあ。あっても「演歌」の一部ぐらいで。ロック、ポップス系ではまずみられなかったようなヒットパターンなわけで。
時代は変わっていくのよ。いつまでも70年代、80年代ではないわけで、これが「今」というのは認識しなきゃならないわけですわな。
で、これらを俯瞰して考えると、今の曲は、何年越しでも「古くならない」っていう耐久力、よく言えばポテンシャルを秘めた曲が多いといえるんじゃないですかねぇ。
ただ、これを別の視点で見ると、最近は「新たな」形態の曲が少なくなったから、何年越しのヒットが生まれる・・ともいえるんだよね。
昔、70年代、80年代に、特にロック・ポップスにこういう「何年越し」のヒットが出なかったのは、これらの楽曲の形態が日進月歩で変わっていたから・・ともいえるのよ。
あの頃のヒット曲は、例えば82年なら82年のカラー、84年には84年のカラー・・って具合で、その年その年でヒット曲の形態、色が違ってじゃない。その年々特有のカラーがあった。だから、年代初めの80年と年代終わりの89年じゃ、ヒット曲の形態って全然違ってたし。。。
そんなこともあって、この曲のように2018年リリースの曲が、6年も経った2024年にランキングを更新するっていうのは考えられなかったんだよね。
もっと↑で書いたように「演歌」のジャンルでは、あの当時もそういう曲が多少あったけど。。 それは、「演歌」というジャンルの曲の形態の進化が止まり、当時から時代性を伴わなくなってたからともいえるわけですわ。うん、当時すでに「上がり」のジャンルだったんだよね。
で、そういうヒット傾向が、今、ロック、ポップスでも見られるようになった‥っちゅう事は、ロック、ポップスの楽曲形態の進化も、すでに止まったんじゃないのか!?
ゆえに、楽曲に時代性を伴わなくなり、この曲のように何年越しのヒットが増えてきたんじゃないか
・・・とも考えられるわけですわ。
まあ、↑で書いたように「SNS」、「サブスク」っていうツールの存在が楽曲の時代性を感じさせなくなったともいえるわけで、だから一概に、楽曲形態の進化が止まった・・とも言い切れないんだけど。。。とは言え、楽観的に考えすぎるのも、ちょっと危険なんじゃないか・・・
・・・なんて、個人的にはいろいろと感じるところかあるんだよね。今回のこの「珍記録」には。