今回の1曲セレクトは、松谷祐子「ラムのラブソング」です。
まずはデータでーしゅ。
・タイトル ラムのラブソング
・アーティスト 松谷祐子
・作詞 伊藤アキラ
・作曲 小林泉美
・編曲 小林泉美
・リリース日 1981年10月21日
・発売元 キャニオン
・オリコン最高位 50位
・売上げ枚数 8.8万枚
・タイアップ: フジテレビ系アニメ「うる星やつら」テーマ曲
昨今のアニメソンの勢いは凄まじいものがありますわな。 もう、アニソンが無いとヒットチャートが成り立たないほどの勢いなわけで。。。(←忖度)
個人的には、アニメの曲とか意識して聴くのって好きじゃなくて、アニメの曲であろうが一般のヒット曲であろうが「音楽」で聴いているんで、昔っから現在に至るまで、どうもアニメ系と限定されるとめっちゃ弱いんだよね。
・・・それもあって、この1曲セレクトでは、アニメ系の曲として意識して書いたのは、あんまりないと思う。
もっとも、アニメの曲ということは抜きにして、一般的なヒット曲となった曲はこれまでも書いてきたけどさ。
ところで、テレビアニメの主題歌って、その昔、オリコンでは一般のヒット曲とは別集計だったのって覚えてますかねぇ。
古いチャートファンの方だったら、昔、オリコンウイークリーのチャート誌面に「TVまんが&童謡ランキング」というのがあって、テレビアニメの主題歌は、一般のヒット曲とは別にそちらに集計されていたのを覚えているんじゃないのかな?
だから、キャンディ・キャンディの主題歌も、ドラえもんの主題歌も 通常のヒットチャート上には登場してこない。
一説によると、「キャンディ・キャンディ」の主題歌のレコードは100万枚上の売り上げがあり、もし、当時、一般のヒットチャートの対象になっていれば週間ランキングでさえ、ベストテン入りは確実だったっていう噂もあるんだよね。でも、実際のところオリコン上では公式記録として登場してこないのよ。
昨日、音楽・ヒットチャート面での古くからの友達と「ZOOM」ミーティング形式でおしゃべりしてて、その話題になったんだよね。
そんじゃ、いつからテレビアニメの主題歌が、一般のヒットチャートに登場してくるようになったんだっけね・・・という話で出てきたのが、 今回引っ張ってきた曲。
松谷祐子さんの「ラムのラブソング 」
この曲は、言うまでもなく、1981年からフジテレビ系で放送開始されたアニメ「うる星やつら」の初代テーマ曲ですわな。
まあ、アニメファンの方たちだったら、何をいまさら・・だと思うけど。。。。
恐らく、オリコンのシングルチャートで、テレビアニメの主題歌でチャートインしてきた曲ってこの曲が最初だったんじゃないかなぁ・・ということになったんだよね。
・・・と書くと、恐らくオリコンチャートに煩い方だったら、ちょっと待ったぁ・・だよね。
うむ、「宇宙戦艦ヤマト」の主題歌が1977年にオリコンチャートにランクインしているだろうがぁ・・・とお叱りをいただくだろうなぁ。
ただ、1977年の「宇宙戦艦ヤマト」の場合は、「テレビアニメ」というよりは、大ヒットした「劇場版」の「宇宙戦艦ヤマト」の主題歌としてランクインしたキライが高いんで、対象からは除外して考えたんだよね。
そそそ、あの頃はアニメでも「劇場版」の主題歌はオリコンチャート対象になっていたことが多かったからさ。
これは「銀河鉄道999」を例にするとわかりやすいよね。 ささきいさおさんが歌ったテレビアニメ版の「銀河鉄道999」は、オリコンチャート対象外だったのに対して、ゴダイゴが歌った「劇場版」の「銀河鉄道999」の主題歌はオリコンチャート対象として、オリコン2位まで行ってたりするわけでさ。
ややこしいのは、「宇宙戦艦ヤマト」の場合、オリコンチャート上のリリース年月日は、1974年11月10日。 テレビアニメがスタートした時にリリースしたモノになってたりする。
つまりは、1977年にオリコンチャートにランクインしてきたものとレコード品番が同じだったってことなんだよね。
・・ということは、厳密に言えばこれがテレビアニメの主題歌として最初にオリコンチャートに登場してきた曲と言えなくもない訳で・・・。その辺の判断が難しいんだよなぁ・・・。
それじゃ、なんで、70年代当時テレビアニメの主題歌はオリコンチャート対象外だったのか・・・これがハッキリとしないのよ。
一説によると、当時アニメの主題歌は一般のレコードとは別にソノシートでの配布があった。ただ、
ソノシートは図書扱いだったため、売り上げ集計ができなかったから・・・とか。
ソノシートっていうのは、紙みたいなペラペラの塩化ビニールでできたレコード盤で、ペラペラなので割れにくいということで雑誌の付録なんかによくついてきてたんだよね。それは、レコードというよりも図書として扱われていたのよ。
あとは、当時アニメ系のレコードを主にリリースしていたコロムビアさんやビクターさんの思惑とか。。。定かではないけど、あの当時、コロムビア学芸部、 ビクター学芸部所属、制作のレコードは、オリコン対象外だった。。。 なんて、昔聞いたような気もする。
その他アニソンは、一般のヒット曲よりも下に見られていたから・・とか。。。。
まあ、いろいろ言われてたりするんだけども、今となっては真相は藪の中・・・という感じなんでしょうかねぇ。
いずれにしても、あの頃、アニメ主題歌がオリコンチャートの対象外だったのか、対象だったのかはというのは、恐らくは、当時の各レコード会社の思惑、アニメ制作会社の思惑が複雑に絡んだ上、さらに当時のオリコンのランキング集計規定も絡んでくるんだろうけどね。
なので、一概の線引きはできないのかもなぁ。。。
そんじゃ、この「ラムのラブソング」は?
・・というと、まずもってリリースされたのがキャニオンからというのと、キティ・フィルムという、井上陽水氏や小椋佳氏などの「アーティスト」を育てて来ていた多賀英典氏がボスの会社制作というのが大きかったんだろうね。 だから、「テレビアニメの主題歌」という古くからのしがらみに縛られず、一般の楽曲という認識で、オリコンチャートに登場してきたと言えるんじゃないのかなぁ。。
まあ、堅いことをなんだかんだ言うても、この曲のリリースが、アニソンの一般認知の広がり、それと共に一般ヒットヒットチャート対象への布石になったことは間違いないんじゃないかのかなぁ。
少なくとも、オリコン最高50位で、この当時、売り上げが8.8万枚にも達した曲は、そうそうないですよ。
この後、1983年 同じキティフィルム制作で、アニメ「みゆき」の主題歌としてH2Oの「想い出がいっぱい」がベストテンヒット。 同じく1983年 アニメ「CAT'S EYE」主題歌、杏里「CAT'S EYE」が、テレビアニメ主題歌としては初のオリコン1位獲得と、急激にアニソンの認知が広がっていくことになるわけで・・・。
いずれの曲も、ぼかあアニソンというよりは、一般的なヒット曲という目で見てますけど。。。
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