かじやんのヒット曲&チャートレビュー

ヒット曲を聴き続けて40数年! かじやんがお送りする、「今」のヒット曲&ヒットチャートから、「あのころ」のヒット曲&ヒットチャートまで、ヒット曲について幅広くご紹介するブログ。 自主チャートサイト"THE HITCHART NOW AND THEN"の支店ページという位置づけにいたします。

スポットライト

夢芝居 / 梅沢富美男

1984_02_夢芝居_梅沢冨美男



今回の1曲セレクトは、「夢芝居」梅沢富美男です。

まずはデータです。

・タイトル    夢芝居
・アーティスト  梅沢富美男
・作詞      小椋佳
・作曲      小椋佳
・編曲      桜庭伸幸
・リリース日   1982年11月21日
・発売元     キング
・オリコン最高位 8位  
・売上げ枚数   48.2万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 15位
・オリコンベストテンランクイン期間:1984年1月16日〜1月23日付

少し前までヒットチャートは初登場週が最高位になり、あっという間にチャートから消えるという、いわいる「猫の目」的なチャートアクションが主流な時代が久しく続いた。
けど、ここ数年は、そんなチャートアクションはすっかり影を潜め、ロングヒット主流の時代が続いている。
CDからネット配信へ音楽マーケットの主流が交代し、それがロングヒットを生み出す一番の要因になっていたりするんだけどね。

不肖ながら、昨年、ワタシのランキングで年間1位になった優里の「ドライフラワー」は、1年以上もベストテン内にとどまっていたり、未だにロングヒット傾向は続いているわけで。

もっとも、ロングヒットの時代は昔もあった。ただ、違うのはヒットのスパンが、昔とは比べ物にならないくらい長くなっているんだよね。
昔は1年以上もベストテン内にとどまっていた曲なんてなかったわけで。。。そのロングヒット期間には本当に舌を巻くわけよ。

楽曲ジャンルとしても、今はロックやJ-POPでも超ロングヒットになる事が珍しくない。これも昔にはなかった傾向ですわ。

昔は、ロングヒットといったら、演歌・歌謡曲の専売特許のところがあったから。

・・・って、昨年、小林幸子さんの「おもいで酒」の時も、全く同じことを書いたような気がするけど。。。。

はい、今回もロングヒットな1曲です。

梅沢富美男「夢芝居」。

この曲リリースは1982年11月なんだけども、オリコンで最高位8位まで上がったのが1984年1月。 その長いスパンの間、、じわじわ じわじわ売れ続けた訳で、 果たして、いつ書こうか・・・というのを、ずっと迷ってたんだよね。

でも、まずは、最高位を記録したころに書こうか・・と待ってたんだけどさ。

だから、本当は1月頃書けばよかったんだけども、先月は頭回るくらいの忙しさだったんで、少し遅れちゃったんだけども。。。。


梅沢富美男氏、いまや、口やかましいコメントをかますオッサン。 レモンサワーのCMではレモンになりきってる、バラエティの大御所の一人ですわ。

最近のバラエティぶりを考えると、昔、下町の「玉三郎」、大衆演劇界のプリンスとして、おばちゃんたちをブイブイ言わせ、おひねりが乱れ飛んでたなんて、全く信じられないですけどね。

なにせ、女形をやらせたら、このヒトの右に出るヒトは居ませんでしたからねぇ。

そんな大衆演劇、下町の玉三郎に脚光を浴びたのが1982年頃だったと思う。

1982年6月から放送された、西田敏行氏主演、TBSの金曜ドラマ「淋しいのはお前だけじゃない」。
このドラマに梅沢氏も旅芸人役で出演し、大衆演劇の女形「下町の玉三郎」に一躍脚光を浴びたと記憶してますね。

そんな余波をかってこの年の11月にリリースされたのが、今回引っ張ってきた「夢芝居」ですわな。

ただ、一躍脚光を浴びたといっても、まだまだホンモノの全国区という所までは人気が浸透していたわけではなく、リリース当初は、レコードの売り上げは芳しくなかったわけよ。

当時ラジオ小僧だったワタシは、リリース時から、よく聴いてけどなぁ、この曲。

まあ、AM局ではよくかかってたからさあ。 この曲とか、同時期にリリースされた金沢明子さんの「イエローサブマリン音頭」とかさ 

あの頃、「夢芝居」を含め、どこか企画色の強い「演歌・歌謡曲」って結構あったんだよね。

大ブレイクしたヒロシ&キーボーの「3年目の浮気」なんかも、似たような匂いを感じてたし、森進一氏の「冬のリビエラ」なんかも、毛色は違うけど、企画的だったような気がする。

あの頃、主流は聖子さんやたのきんなんかのアイドルだったけど、一方で演歌・歌謡曲も奮闘していた時期で、ヒットチャートは、結構いろんなジャンルの曲が群雄割拠してたんだよね。


当時、中1だったワタシだけど、そんな状況の中、演歌、歌謡曲も含め、普通に聴いてたなぁ。

なんせ好奇心旺盛な時期だったからさ。ラジオから流れてきた曲は、ヒットしてるしてない、関係なしに何でもかんでも吸収してた頃だからさあ。

そんな中、この「夢芝居」。レコード売り上げは芳しくなかったけど、ラジオを中心に少しずつ支持され、ラジオからまず飛び火したのが、有線だったような気がする。

その証拠にワタシのランキングでは、1983年1月に一度ランクインしてるんだよね。 私のランキングの各要素別のランキング表が残っていないんで推定なんだけど、まずは有線で30位以内まで上昇。

その後もジワリと支持が広がり、1983年5月5日放送分のザ・ベストテンの「スポットライト」に登場する。

ただ、「ベストテン」に出演した時にはオリコンでは100位以内に入っていない。 オリコンで100位圏外だったのに、ベストテンのスポットライトに出演したわけだから、このころメディア的には注目されていたっていうのは分かりますね。

で、ベストテンのスポットライト出演後、1983年5月23日付オリコンで76位初登場。
うーん、これを見る限り、当時はやっぱ「ベストテン」の影響力って大きかったんですかね〜。
いずれにしても、この時点で、リリースから半年が過ぎてたりする。それでも76位よ。

ここからが、また長いのよね。 83年の間、ジワジワジワと少しずつオリコンの順位を上げ続けたにもかかわらず、なかなかベストテンまで到達できず。

やっとオリコンのベストテンに到達したのが1984年1月16日付。 オリコン初登場から35週目。(年末年始2週集計含む)
1983年紅白出場っていう、「紅白効果」なところも大きかったんだろうけど、レコードリリース から1年2か月でのベストテン到達は、かなり苦労の末のベストテン到達でしたわね。

まあ、当時としてもオリコン記録という所までではなかったですけどね。初登場から35週目でのベストテン到達というのは。。。。
当時のオリコン記録としては、千昌夫氏の「北国の春」の初登場以来77週目でベストテン入りというのがありましたからねぇ。

ただ、あの頃は、佳山明夫氏の「氷雨」がリリースから5年かけてベストテン入り、同じく欧陽菲菲の「ラヴ・イズ・オーヴァー」が初めてのレコード化から4年でオリコン 首位とか、いろいろな形でロングヒット、時間をかけてのヒットっていう曲が相次いで出ていた時代だからさ。

この「夢芝居」なんかも、ロングヒット・・・ならぬ時間をかけてのヒットの1曲っていう認識が強いんだよね。

まあ、今となってはリリースから1年2か月かけてのベストテン入りといっても、そんなに時間を要しているようには感じないんだけども、リリース当時、中学1年だったのに、ベストテン入りしたころは、中学3年の目前だった、あの頃は、とてつもなく長い時間に感じたのもあるんだろうなぁ。





この綺麗なお姉さんが、今や全身黄色に塗りたくって「レモン」のかぶりもんしてるオッサンと同一人物とは到底思えないですよね。 

まあ、当時もこの綺麗なお女形と、「夢芝居」のシブい声の持ち主が同一人物とは、思えなかったけど。。。。


梅沢氏今のCMは、「レモンサワー」だけど、この「夢芝居」を聴くと、「たこハイ」が飲みたくなる私だったりします。
 いつかも書いたけど、1983〜84年当時は、チューハイブームやったやん。 田中裕子さんの「たこはい」のCMが流行ってた頃。

そんなこともあるのか、この曲と「たこはい」がリンクするるんだよなぁ、ワタシ。

当時、ワタシもたしなんでいたのよ、「たこはい」。 中2だったけど。。。。

37年前・・・・時効ということで。。。 

でも、あのころから酒なんか飲んでるから、30才くらいで痛風なんかになるのよ。。。。自業自得ですわ。。。。



よろしかったらポチッと押してね
にほんブログ村 音楽ブログ 懐メロ邦楽へ
にほんブログ村

勝手にシンドバッド / サザンオールスターズ

1978_11_勝手にシンドバッド_サザンオールスターズ






今日の1曲セレクトは、「勝手にシンドバッド」サザンオールスターズどえーす。

まずはデータから

・タイトル     勝手にシンドバッド
・アーティスト   サザンオールスターズ
・作詞       桑田佳祐
・作曲       桑田佳祐
・編曲       サザンオールスターズ  斉藤ノブ
・リリース日    1978年6月25日
・発売元      ビクター
・オリコン最高位  3位
・売上げ枚数    51.5万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 4位
・ベストテンランクイン期間:1978年9月11日〜11月20日付

サザンの「勝手にシンドバッド」?? なんでまた、こんなメジャーすぎるくらいの曲なんだぁ・・?
 ・・・とお思いかと存じますが、昨日11月2日とこの曲は、私にとっては、縁が深い!

 昨日は、体調不良でダウンしちゃって、すっかり忘れてたけど、昨日11月2日は、私にとって、今の業界(エンターテイメント業界)にいる限りは、忘れられない日だったんだっけ・・・。

 あれは、27年前の11月2日、初めて「ザ・ベストテン」を見たのだ〜。 今の俺の原点、すべてはあの日から始まった・・・といっても過言では全然ない。

 もしも、あの日あの時、君に出会わなかったら、僕は今頃どんな事をしてるのだろう?

 こんな詞の曲があったような気がするけど、まさにそんな感じ。もし、あの日、あの時、「ベストテン」を見てなかったら、俺、今頃何やってたんだろ?

 少なくとも、今の業界にはいなかったろう・・ってことは、はっきり言えますね。

正直言って・・ってもう、何回も書いてるけど、「ベストテン」を見る前って、俺、「歌謡曲」がキライでねー。 なんせポールモーリアだったから。
 「歌謡曲」って、あのころの他の歌番組とかバラエティとかみても、なんか、チープな感じが好きになれなかったんだよね。 そうそう、音が薄っぺらくてチープっていう印象がつよくてさ。
 
 それが、「ベストテン」で認識がガラッと変わったわけ。これは、もう、昨日まで、天動説支持してた奴が、瞬間、地動説支持になったという、俺にとっては、文字通り、コベルニクス的な大変動ですよ。
 
 なにがそうさせたんだろう?

 久米宏と黒柳徹子のMCもしかり、ゴージャスなセットしかり、バックのオーケストラの音の厚さもしかり・・・。
 兎に角、ゴージャスな雰囲気が、惹きつけたんだろうな。

 それと、今まで聴いたことなかったような音楽、そう、ニューミュージック系のアーティストですね。
 
 それまで、ニューミュージック系のアーティストって歌番組にあんまりでなかった・・・というより出してもらえなかったんだよね。だから、ガキの俺らの耳にはなかなか入らなかったんだけども・・。
 衝撃的だったよなぁ、ツイストなんかさ、カッコエカッタもんねー。 それ以上に衝撃的だったのは、サザンオールスターズですよー。

 もちろん、当時は、この「勝手にシンドバッド」でランクインしてたんだけどさ。
 もう、衝撃の嵐。今までに感じたことないフィーリングですよ。これはもう、言葉では表せんですわ。

 とにかく、型破り、常識破りだったよねぇ。 何言ってんだかわかんない歌詞。・・その歌詞だって、表してみりゃ、文法がぶっ壊れてるし・・・。


 ♪ 砂まじりの茅ヶ崎 人も波も消えて
   夏の日の思い出は ちょいと瞳の中に消えたほどに♪

ですもんね。
 「消えたほどに」なんつう歌詞は、それまでなかったですよ。ちゃんとしたヒット曲には。 

 これぞエンターテイメントですよ。 オンリーワンな世界じゃん。エンターテイメントはこうでなくちゃ。


 でも、まあ、大人たちには、叩かれまくりだったよねぇ。
ウチの親父なんて、ばか怒りしてましたもん。テレビに向かって「ヘタクソー」って叫んでましたよ。

 オトナには理解不可能な世界だったんだろうね。このグルーブ感は。
 まあ、今となってみりゃ、自分がその「オトナ」の入り口なんだけどさ〜。
 いつまでも不感症にはなりたくないよねぇ。

 この曲は、それをいつまでも警告してくれるような曲ですわ。ワタシにとっては。。。


 あ、そーそー、12月1日のサザンの東京ドームライヴ。チケット取れたんで、行ってきまーすワ。
 この曲は、絶対やるだろうしね。


ちなみに、私が初めて「ザ・ベストテン」を見た、1978年11月2日のランキングは、以下の通りでーす。

1位 銃爪        世良公則&ツイスト 9039点
2位 きみのひとみは10000ボルト
             堀内孝雄      8586点
3位 LOVE(抱きしめたい) 沢田研二      8346点
4位 透明人間      ピンクレディー   8233点
5位 季節の中で     松山千春      7946点
6位 ブルースカイブルー 西城秀樹      7806点
7位 絶体絶命      山口百恵      7756点
8位 勝手にシンドバッド サザンオールスターズ7309点
9位 ハリウッドスキャンダル 郷ひろみ    6946点
10位 グッドラック    野口五郎      6703点

 この週は、野口、郷、西城の新御三家が勢ぞろい。さらに、松山千春が初登場(ランクイン)。
 ツイストは9週目の1位。最終的には次週も1いを獲得して10週連続1位でしたね。

 それにしても、豪華な顔ぶれですわ。まさに「ベストテン」って感じだよね。


※2005年11月に書いたものの再掲載です。
記事検索
月別アーカイブ
QRコード
QRコード
読者登録
LINE読者登録QRコード
livedoor プロフィール

かじやん