今日の1曲セレクトは、「わな」キャンディーズです。
まずはデータでーす。
・タイトル わな
・アーティスト キャンディーズ
・作詞 島武実
・作曲 穂口雄右
・編曲 穂口雄右
・リリース日 1977年12月5日
・発売元 CBSソニー
・オリコン最高位 3位
・売上げ枚数 39.2万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 3位
・ベストテンランクイン期間:1977年12月19日〜1978年2月27日付
超強力曲同士で、同日リリース。これってよくあるよねえ。核になる曲が2曲っていう感じだったら、いまは、毎週のようにあるわけで、今となっては、全然珍しいことではないですわね。
でも、これが3曲、4曲・・・と複数になると、結構珍しいわけで・・・。今年だったら、先月の11月2日なんかはそうなるのかなぁ。
ましてや、リリース自体少なかった、昔なんかは、もっとそういう機会が少なかったわけですね。
大体において、1つのレコード会社同日に、強力アーティスト同士をリリースさせるってことは、あんまりないだろうし。
さらに、同じリリース日に「超」がつく、協力曲が含まれているとなると、つい、避けてしないたくなるのは、昔も今もあんまり変わんないことかもしれないですね。
そんななか、強力曲4枚同日リリースっていうことが起こったのが、1977年12月5日。しかも、そのなかの2枚がライバル同士という、チャートファンとしては、まってました! というリリースだったんですよね。
●CBSソニー
・わな キャンディーズ
・禁猟区 郷ひろみ
●ビクター
・UFO ピンクレディー
・しあわせ芝居 桜田淳子
これ、全部1977年12月5日リリースというわけで、当時の超豪華リリースってわけです。
特に、ピンクレディーとキャンディーズの同日リリース。これは、このとき1回切りなんですよ。
人気を2分した、超スーパーアイドルだった2組。もちライバル視扱いされた2組なわけだけど、たしかに、それまでも同じ月リリースっていうのは、ずっと続いていたんだけど、「同日」っていうのは、これ1回きりなわけです。
まあ、とうじは、ランキングっつうもんも、さほど一般には普及していなかったわけで、ましてや初登場1位なんていう時代ではなかったから、同日リリース、即チャート争いっていう図式はゼンゼンなかったわけで、それいえに、同日リリースだからって言っても、どうこうはなかったわけだけど、でも、やっぱし、ライバル同時が同じ日にリリースってなると、どちらも負けたくないって言う気持ちも出てくるんぢゃないかなぁ。
って勘ぐりたくなりますね。
ちなみに、両者のオリコン初登場ですが、両者とも1977年12月12日付初登場で、
UFO 初登場8位 わな 初登場32位
あー、当時のランキング事象をちょっと解説すると、初登場でベストテン入りっていうのは、とんでもないことだったのね。今のインパクトでいうと、初登場でミリオンセラーって言うくらい。 当時としては、ピンクレディーぐらいしか出来なかった現象なのよ。
と、ライバルといっても、かなりの差は出てたんだよね。
だけど、すでに解散も決まっていて、そのなかでの活動ってことで、かなりファンの間でも盛り上がってき始めてたころだよなぁ。 この曲のセールス、39.2万枚っていうのは、ラストシングルの「微笑みがえし」に次ぐセールス。
そのまえの代表曲の「春一番」とか「やさしい悪魔」よりも売れてるんだよね。
だけど、そんなに売れていたっていう実感はあんまりないんだよなぁ。それだけ、あのころの盛り上がりようを示してるんぢゃないかなぁ・・って思うんだけどさ。
それくらい、この曲、キャンディーズの代表曲か?っていったら、首ひねりたくなるくらい・・・いまとなっては、一般的には、それほどメジャーな曲ぢゃないですよね。
でもですよ。これが結構いい曲なんだ。キャンディーズの曲って今思い返すと、比較的メジャー調の若干、間延びした曲が多い思うのね。 その点が、緊張感たっぷりだったピンクレディーとは対照的であり、かつ、人気の差かなぁとも思うんだけど、この「わな」は、緊張感いっぱいの曲ですよねぇ。
うん、どうして、この曲がこのタイミングでリリースされるのかなぁ? っていうと若干疑問なんですけどね。
なんか、3ヵ月後に解散するっていうグループの曲ではないような気がするんだよなぁ。それだけ、しっかりした曲って感じ。うん、投げやり感が全くないんだよね。
たとえば、ピンクレディーなんて、もう、解散間際は、正直「投げやり感」が曲からにじみ出てたんだけど、この曲には、全くそういうところが感じないんだよね。
だからして、逆に、もっと見たい、やめて欲しくないっていう気持ちが強くなったのかなぁ。それが、ラストの「微笑がえし」の爆発に繋がったのかもしれないけど。。。
だとしたら、さすがにCBSソニーの酒井氏と、当時担当だった大里氏(現アミューズ会長)の戦略は見事だなって思うんだけどね。
あ、それから、この曲のリードボーカルは、ランちやんデモ、スーちゃんでも、なく、ミキちゃんなんですよ。
これが、最初で最後のリードボーカル。これの話題性もありましたよね。
でも、やっぱり曲がよすぎたよなぁ。この曲。
※2005年12月に書いたものの再掲載です。