1973_03_学生街の喫茶店_ガロ







今回の1曲セレクトは、「学生街の喫茶店」ガロです。

 まずはデータです。

・タイトル      学生街の喫茶店
・アーティスト   ガロ
・作詞        山上路夫
・作曲       すぎやまこういち
・編曲       大野克夫
・リリース日    1972年6月20日
・発売元      コロムビア
・オリコン最高位  1位
・売上げ枚数    77.2万枚
・オリコンベストテンランクイン期間:1973年2月5日〜4月30日付

 もともと「B面」だった曲で、のちにヒットした曲って、調べてみるとちょこちょこ出てきたりするんだよね。
 1981年の西田敏行の「もしもピアノが弾けたなら」はそうだったよね。

 だけど、1位まで取ってしまった・・・となると、これが意外と少なくなる。

 いま、もともとB面だった曲で、後に1位を取った曲は? 

・・・って聞かれて、咄嗟に出てくる曲・・・って言ったら、千昌夫の「星影のワルツ」(元A面「君ひとり」)と、欧陽菲菲の「ラブ・イズ・オーヴァー」(元A面「うわさのディスコ・クィーン」)位かなぁ。

 松田聖子の「SWEET MEMORIES」は、あくまで「ガラスの林檎/SWEET MEMORIES」っていう扱いなので、「元B面」での1位獲得曲とはならない。

・・・ということで、今日は、そんな「元B面」でオリコン1位に輝いた曲をセレクト。

 学生街の喫茶店 /ガロ

 現在アラカン(Around 60)以上の方は、「なっつかしー」曲ぢゃないですかねぇ?

 60代以上でなくても、この曲は、聴けば「はいはいはい、あの曲ね」とほとんど誰でも知ってる曲かもしれないな。

 もちろん、ワタシも「タイムリー」には、聴いてないはず・・・なんだけど、でも、なぜか知ってたりする。

 この曲がリリースされたのは、1972年6月。でも、実際にヒット街道に乗っかったのは、年をまたいだ1973年2月。実にリリースから8ヶ月もかけてベストテン入りまで到達している。

 いまぢゃ、まあ、考えられないようなチャートアクションを辿ってるけど、あの当時は、それほど珍しい現象ではなかったわけなんだけどね。

 で、ベストテン入り当時は、ワタシャ3歳。幼稚園に入園間近の頃だわ。

 もちろん、歌謡曲なんぞ聴いてなかったぞよ。でも、記憶にあったりする。
 もう、何回もこんなこと書いてるけど、知らず知らずのうちに、どっかで聴いてるんだよなぁ、きっと。
 でも、さすがに、どこで聴いていたのかは、全く記憶にないな。でも、知ってたんだよね、後々、ちゃんと聴いた時にさ。

 音楽は、だから不思議なもんですよ。



 ところで、この曲のタイトルとなっている「学生街の喫茶店」は、実際にモデルになっているお店があるんだよね。

 たしか御茶ノ水の駅の近くの喫茶店だよね。だから、「学生街」とは、あの辺を指しているわけさ。
 
 確かに明治大、日大、専修大、あのころはまだ中央大もあったはずだから、まさに「学生街」を指しているわね。まあ、今もそうなんだけどさ。

 ♪ 君とよくこの店に来たものさ 訳もなくお茶を飲み話したよ
  学生でにぎやかなこの店の 片隅で聴いていたボブ・ディラン〜 ♪

 この2行だけで、時代性を如実に現していたりしてさ。。。

 完璧に「団塊の世代」の方たちのライフスタイルを現してる曲だよね。

 個人的に、自分と違う世代のライフ・スタイルを覗いたりするのが好きだったりして。だから、この曲聴くと、想像しちゃいますよ。

 今よりも物は豊かじゃなかったけど、時間はゆっくり流れていたよな・・とか。

 大体において、この曲自体の速さからして、あの時代を彷彿させてくれますよ。


 ところでさ、この曲が、もともとA面ではなく、B面でリリースされた・・・ってのは、もともと、「ガロ」っていうグループ自体、「カントリー&ウェスタン」を中心にしたグループであり、必ずしも「売れ線」を狙っていたグループではなかったということと、メンバーの作品ではなかった・・・って言うところもあるだろうね。

 作詞は、70年代初頭の代表的作詞家の山上路夫氏。作曲にいたっては、すぎやまこういち氏だからねぇ。

 まあ、ガロにとっては、「異端」な曲な訳だ。なにせ、上記の巨匠2人が作った曲。ウレセンでないわけがない。
 そういう曲がはじめてヒットチャートに入って、しかも1位まで取っちゃったんだから、メンバーの心中はいかがなものだったんでしょうね。

 ただ、この後、メンバーによる作品、「ロマンス」でベスト3を取ってるから、まあ、その辺のモヤモヤは解消されたとは思いますが。。。

 まあ、いずれにしろ、この「学生街の喫茶店」で、押しも押されぬ、当時のナンバーワンユニットになったのは、間違いないところ。

 現THE ALFEEの3人は、この「ガロ」をまねて、3人グループにしたってくらいだからねぇ。


 ただ、人気が長く続かなかったのも事実かなぁ。時代はカントリー&ウエスタンやソフトロックから、ニューミュージックへ変わって行ったわけで・・・。
 その流れには、残念ながら、乗れなかったんだよね。 


 ちなみに、「学生街の喫茶店」のもともとのA面の曲は「美しすぎて」って曲。
 結果的に、A面、B面入れ替えってことで再リリース。再リリース後にヒット街道に乗っかったんだよね。




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