今回の1曲セレクトは、「あなたならどうする」いしだあゆみです。
まずはデータです。
・タイトル あなたならどうする
・アーティスト いしだあゆみ
・作詞 なかにし礼
・作曲 筒美京平
・編曲 筒美京平
・リリース日 1970年3月25日
・発売元 コロムビア
・オリコン最高位 2位
・売上げ枚数 40.4万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 2位
・ベストテンランクイン期間:1970年4月20日〜7月6日付
4/17の「筒美京平の世界 in コンサート」は、とにかく素晴らしかった。
でも、まだライブレポ、書いてないんだよね。
やはり内容が内容だったこともあって、ライブ終了後の余韻が凄かったんでね。twitterとかSNSでも盛り上がっていたし。
本来だったら、鉄は熱いうちに打てとばかり、あの盛り上がりに乗り遅れるな・・・とすぐにライブレポも書いた方が良いのかもしれないけど、個人的に思いが逆でさ。
素晴らしい内容だっただけに、ちょっと寝かせておいて、皆さんが忘れたころに書きたいなと思っているのですわ。
ブログって日記と同じで、後々読み返したりするからさ、後々読んで、なんか物足りないなと思うものは書きたくないし、一時の(気持ち)の盛り上がりに流されないで少し温めておこうかと。
で、頭の中でまとまってから改めて書きたいと思っておりまする。
・・と書いといて、そんじゃ、今回は筒美京平氏の曲じゃないの? と思わせておいて、筒美京平氏の曲を持ってくるところが、いやらしいところなんだけどね 私の。
いしだあゆみさん「あなたならどうする」
この曲、先日の「筒美京平の世界コンサート」のセットリストから漏れちゃったんだよなぁ。
出演したアーティストによっては、2曲、3曲とオリジナルの筒美作品を披露した方もいたんで、いしだあゆみさんのこの曲のセットリストに入るんではないか?
・・・と僅かばかりに期待をしてたんだけども。 セットリストに入ったのは、やはり・・の「ブルー・ライト・ヨコハマ」だったからなぁ。
もっとも、いしだあゆみさん本人ではなく、伊東ゆかりさんの代唱だったですからね。
いや、その前に「ミュージック・マガジン」の昨年12月号の「追悼・筒美京平」特集でも、取り上げられた数々の筒美作品の中で、この曲は選に漏れている。
それを考えると、今となっては印象に薄い曲になっているんでしょうかねぇ〜。
いや、昨今のテレビの「筒美京平氏」特集ではVTRで取り上げられることも多いんで、決して印象に薄い曲と言うわけではないんだろうけどね。
なんせ、売り上げ枚数40.4万枚は、いしだあゆみさんの中では「ブルー・ライト・ヨコハマ」に次ぐヒットなわけだから。
じゃ、なんで「ミュージック・マガジン」では取り上げられなかったのか?
・・と言えば、やっぱり曲として特徴らしい特徴が少ないんからなんだろうな。
筒美作品にしては、「あく」が少ない平易なメロディラインといいますかね。 ひねったところが少ない印象は受ける。
どちからかといえば、なかにし礼氏の歌詞のインパクトの方が強いからなぁ。
♪嫌われてしまったの 愛する人に 捨てられてしまったの 紙屑みたいに〜 ♪
♪あなたならどうする 泣くの歩くの 死んじゃうの〜 ♪
っていう歌詞、 簡単な言葉遣いだけど、やっぱり引っかかるもんなぁ。
愛に落ちた女性像を書かせたら、右に出るものが居ないといわれた、なかにし礼氏の真骨頂を思わせる歌詞なんだよね。
まあ1970年のなかにし礼氏は初期の絶頂期でしたんでね。勢いと言うのもあったんだろうけど、そんな勢いを感じさせる1曲なんじゃないかなぁ、この曲は。
いや、だからなんでしょうね、筒美氏のメロディラインのアクが少ないのは。 この曲は、メロディ重視というよりも、歌詞を前面に出そうという曲なんだということですね。
もしかすると、「ミュージックマガジン」の筒美京平特集では、事前にそれを分かっていたがゆえに「選」から外したのかもしれないな。
ただ、この曲、「アク」が少ないメロディラインに対して、曲構成と、コード進行は結構面白い。
まずAメロの
♪ 嫌われてしまったの 愛する人に ♪ の「愛する人に」で、Emから、いきなりF#7に変わるコード進行。 普通だったら、「愛するひとに」の「に」で小節がかわるところまでEmで行くと思うんだけどさ、EmからF#7に行くコード進行が斬新。 あ、あくまでも当時の基準から見ると・・・と言う意味だけど、
最近、太田裕美さんの「木綿のハンカチーフ」のAメロ ♪ 恋人よ 僕は旅立つ〜 ♪ の「旅立つ」の部分で、AからAmaj7に行くコード進行が斬新って言われてるじゃん。
あれと似たような印象を受けるんですよね。
そのほか ♪ あなたならどうする〜 ♪ でいきなりリズムが変ったり、 最後の ♪ 泣くの歩くの死んじゃうの〜 ♪ で、いきなりカノン調のコード進行になったり。
細かくみると短い1曲の中でも、けっこう目まぐるしく曲調が変化しているんだよね。
でも、こんな目まぐるしい変化も、歌詞のリズム、情景変化とシンクロしているんだよね。
なかにし氏の歌詞
♪嫌われてしまったの〜 ♪ のAメロ
♪私のどこがいけないの〜♪ のBメロ
♪残されてしまったの〜♪ のAメロ戻り
♪あなたならどうする〜 ♪ のサビ
それぞれで、言葉のリズムも情景もガラッと変わるんだよね。
これらの情景変化にうまく対応したメロディラインであり、リズム体の曲なんじゃないかなぁ、この曲は。
でも、そういう言葉のリズムと情景変化を汲み取り、曲調をシンクロさせる技は、さすがに希代のヒットメーカー、筒美京平氏ならではというところなんだろうなぁ。
でも、これらを考えると、詞先の曲なんでしょうかね、この曲は。
その辺はよくわからないんだけども。
なんて書いてたら、いしだあゆみさんが春の叙勲・旭日小綬章と言うニュースが飛び込んできた。
なんてタイムリー。。。 そしておめでとうございます
ところで、この曲、どこで知ったんだっけなぁ・・・。 っていうのが気になってたりするんだよね。
リリースは1970年3月。 ワタシゃ、まだ生後9か月ですわ。
当然リアルタイムでは聴いてない。
ネットで調べてみると 1990年にネスレのクリーミングパウダー「ブライト」のCMに起用とある。
うん、たしかに、それは覚えている。
それ以前に、「クリープ」のキャッチコピーとして「クリープを入れないコーヒーなんて」っていうのがあったじゃん。
あれと似たようなCMでしたよね。コーヒーにクリーミングパウダーを入れるの入れないの「あなたならどうする」ってことで、この曲が使われていたと思う。
ただ、個人的には、もう少し前からこの曲知ってたと思うんだよなぁ。
「ブライト」の前に、「リコー」かなんかのCMでもこの曲使われなかったでしたったけねぇ。
1987年10月からTBSで朝6時から放送されていた「ドーナツ6」っていう谷村有美さんがMCをやってた番組のCMで流れていたような気がするんだよね、この曲。
「ドーナツ6」、あの番組の学校に行く前に見てたんだよね。
ちょうど、大学受験の頃でさ この曲のマイナーなメロディを聴いては、なんか落ち込んだ気分になった記憶があるんだよなぁ。
大学受験に失敗したら・・・ ♪ あなたならどうする? 泣くの歩くの死んじゃうの〜 ♪ なんていうのが呪文のように頭の中を駆け巡った
・・・・ような気がするんだけどなぁ。。。。
何分33年も前の事なんで・・・・違ったかもしれないけど。。。。。
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