今回の1曲セレクトは、「KNOCKIN' ON YOUR DOOR」L⇔R です。
まずはデータです。
・タイトル KNOCKIN' ON YOUR DOOR
・アーティスト L⇔R
・作詞 黒澤健一
・作曲 黒澤健一
・編曲 TOMATO CUBE 山内薫
・リリース日 1995年5月3日
・発売元 ポニーキャニオン
・オリコン最高位 1位
・売上げ枚数 134.5万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 2位
・ベストテンランクイン期間:1995年5月15日〜6月26日付
・タイアップ:フジテレビ系ドラマ「僕らに愛を!」主題歌
一聴して「うわっ、だっせえ!」と思わず笑ってしまう曲ってありますよね?
え? ないですか?
ウーム、私だけかなぁ。。。。
最近は、ヒット系の曲ってホント、よく考えられたつくりになっている曲が多いので、「だっせえ」と思える曲って少なくなった気がするけども、昔はあったんだよなぁ。。。
でも、ここでは、前から言ってきているけども、個人的には、そういう「だっせえ曲」になんか刺さるんだよね。
なんでなんだろうねぇ。。。逆に、誰が聴いても「かっちょいい」って思える曲って、あんまり刺さらないんだよな。。。。
まあ、その辺が「天邪鬼」と思っている所以なんだけども。。。。
その「ダサさ」こそが、いわいる「売れせん」って言われるモノなのかもしれないけどさ。
・・・ということで、今回は、そんな初めて聴いて「うわっ! だっせえ!」と思った曲を一つ。
L⇔R 「KNOCK'N ON YOUR DOOR」
いやいや、ちょっとマクラで変な風に書きすぎたかなぁ。。。
前年、ポリスターからポニーキャニオンに移籍したL⇔Rだけども、個人的に、ポリスター時代の曲は正直、きちんと聴いたことがない。
だから、はっきりとは言えないんだけども、少なくとも、この曲の前、ポッキーのCFで使用された「Hello It's Me」あたりからは、そんなダサさの片りんは見えてた。
ちなみに、この場合の「ダサ」さっていうのは、メロディラインではなくサウンドですね。
例えば、「Hello It's Me」の場合は、フロアタムを多用したリズム体が、どことなくメロディラインやコード進行とシンクロしてなかったし、逆に不協和音のようにもなっていた。
その辺、昔、「Hello It's Me」の時にも書いたけんだけどさ。
キャッチーなメロディラインなのに、そこになんかダサを感じたりしてね。
少なくともあの頃時代を席巻しようとしていた、小室系に比べるとスタイリッシュさは感じられなかったわけで。。。
そいで、この「KNOCKIN' ON YOUR DOOR」は、サビのドラムの「おかず」(フィルイン)がめちやくちゃダサいじゃん。
♪ I KNOCKIN' ON YOUR DOOR いつもすぐせめぎ合う LONELY〜 ♪
ジャン(シンバル) ドコドコ(16分タム) ジャン(シンバル) ドコドコ(16分タム)〜 っていう繰り返しのフィル。
ドラムの経験がある方ならば、一度はやったことあるよね・・・っちゅう、超王道の「おかず」じゃん。
昔、1960年代のG,Sのころは、よく多用された「おかず」だけども、さすがに1990年代ともなると「ださっ」という感じで、ほとんどだれも叩かなくなったフィルインフレーズじゃん。
そんなドラムの、フィルインで、頭サビから一気に「うわっ ださっ!」って思ってしまったもの、ワタシ。。。
ただ、逆に言えば、頭サビからこのダサいフィルインのおかげで、一気に曲に引き込まれてしまったのも事実でさ。
ドラムにしろ、ギターにしろ、聴きなれたフレーズが、入ってくると、どこか安心してしまんだろうなぁ、ついつい刺さっちゃうんだよね。
結局、前曲「Hello It's Me」に引き続いて、ドラムのフレーズで曲に引き込まれた「L⇔R」って感じよ。
ただ、この2曲と、前年1994年にフロントマンの黒澤健一氏が森高千里に提供した「気分爽快」を聴く限りでは、そっち方向 ⇒1960年代G.S 志向のグループなのかな?
・・・という印象は持った。
もっとも、それ以前、ポリスター時代の曲は、よくわからないので、断言できないけども、
1993年にリリースされた、ポリスター時代の「恋のタンブリングマン」を聴く限りでは、やっぱ、そうだったんじゃないか・・とは一層思えてきますね。
いや、同じ1960年代でも、G.Sというよりは、ビートルズを核としたU.Kロックっぽいですね。
キャニオンに移籍して そんな、1960年代という時代感は残しつつも洋楽から、日本のG.Sに様変わりした(させられた!?)っていうのが、この「KNOCK'N ON YOUR DOOR」であり、前曲の「Hello It's Me」だったんじゃないのかなぁ。。。
書いてるうちに、そんな風に思えてきたな。
ただ、1960年代的曲っていうのは、あの時代、1994〜1995年あたりの、一つのトレンドだったと思うんだよね。
そもそも、ミスチルがモロそうだったし。。。
今考えてみれば、L⇔Rっていう人たちも、その流れを汲んでたグループの一つっていう志向だよね。今思うと。
メンバーのフロントマン、黒澤健一氏は1968年。弟の黒澤秀樹氏は1970年生まれ。
ミスチルとは同世代ですわ。
もっとも、ミスチルのメンバーと「同級生」(1969年生まれ)のワタシも、もろ同年代なんだけども。。。
でも、それを考えると、ちょっと納得なのかな。
考えてみれば、我々世代がマジメに音楽に興味を持ち始めたと思われる1980〜1981年ころって、G.Sの揺り起こし(リバイバルブーム)で60年代的な曲がトレンドだったわけでさ。
G.Sぢゃなくても、あの寺尾聰氏にしろ大瀧詠一氏の「ロングバケイション」だってそうだったわけじゃん。
あの頃、(ゲーノーではなく)「音楽」に興味を持ち始めてた同年代のキッズって、無意識のうちに60年代(音楽)の洗礼って受けてたと思うんだよね。
ちょうど1994〜1995年あたりって、そんな音楽トレンドが一周して、再度60年代っぽい曲がトレンドになっていたわけでさ。。。
だから、1994〜1995年ごろの音楽のトレンドを考えると、売れるべきして売れた人たちと言えると思うのよ
ただ、この「KNOCKIN' ON YOUR DOOR」は急激に売れすぎたと思う。
まあ、フジの月9の主題歌ってわけで、当然のようなミリオンセラーなんだけども。。。
急激に売れすぎると、ほとんどの場合は後が続かない。。。 音楽業界の不文律だけども、結局は、この人たちもこんな不文律に当てはまってしまった感じだわな。
もっとも、前曲「Hello It's Me」が、オリコン最高10位 41万枚のヒットだったおかげで「ワンヒットワンダー」(一発屋)ではないんだけども。。。
まあ、本人たちも、このままずっと大ヒット狙い・・・というつもりもなかったんだろうしね。
なんか、さんざん「ださい」とか書いちゃったけども、L⇔Rもこの曲のあとは、サウンドが変わりつつあったんだよね。
個人的には、CDTVの1996年1月のオープニングテーマとなった、3曲後の「GAME」なんかは好きだった。 スタイリッシュでスピード感があって。この曲については「ださい」とは思わなかったもの。
一応、オリコンでも10位までは上がったけども、売り上げは16万枚のスマッシュヒット止まり。
やっぱり、売れるっていうのは、曲の良さだけでは決まらないんだよね・・・ある種のダサさと強力タイアップありきだよね・・・っていうのがよく分かったな。
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