2002_02_そうだ!We're ALIVE_モーニング娘。



今回の1曲セレクトは、「そうだ!We're ALIVE」モーニング娘。なのだ。

まずはデータでする。

・タイトル   そうだ!We're ALIVE
・アーティスト モーニング娘。
・作詞     つんく
・作曲     つんく
・編曲     ダンス☆マン
・リリース日  2002年2月20日
・発売元    ゼティマ
・オリコン最高位 1位
・売上げ枚数  44.4万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 1位
・ベストテンランクイン期間:2002年3月7日〜3月21日付
・タイアップ:TBS系「ソルトレークシティ五輪」テーマソング

米津玄師の「KICK BACK」が昨年11月のリリース以来、今だヒットチャートの上位守りを続けている。僭越ながら、ワタクシのランキングでも、最新のランキングで、まだ2位を守っていたりして。
2018年のあの「LEMON」以来のロングヒットの兆しが・・・っつうか、実際にそうなってきているますね。
アニメ「チェンソーマン」の大ヒットのオープニングに起用されてというのもでかいだろうし、何といっても曲調がね。

ラフなサウンド、鬼気迫るようなスピード感と圧迫感のせめぎあいのようなシュールな世界観は、さすが、King Gnuの常田氏とのコラボというべきか。
これだけでも、ロングヒットの条件はそろっているわけなんだけども、そのほか、この曲がモー娘の「そうだ!We're ALIVE」をパクった。。。。

いやいやいや、サンプリングしたってニュースが話題の拍車をかけたような気もするんだよね。








っつうか、はじめは、「え? この曲でモー娘。なんて使われてたっけ?」 ・・・っつうくらい、よくわかんなかったんだけども。。。。

歌詞をよくよく見ると、 イントロの部分でぶつぶつ言ってるラップのような部分で

♪努力 未来 A BEAUTIFUL STAR・・・

と「そうだ!We're ALIVE」のメロ冒頭のフレーズが引用されてるんじゃん。

そのほかにCメロの

♪ 幸せになりたい 〜 ♪ のフレーズもそうだわな。

なるほどよくよく聴いてみると、確かにサンプリングされているのがわかる。
パッと聴いただけでは、原曲の「そうだ!We're ALIVE」との楽曲の世界観が180度違うんで、全く気が付かなかったんだけども。。。。

しかも、こんな感じで、パっと外観だけでは見過ごしてしまいそうなサンプリングでも、米津玄師側のスタッフは、「そうだ!We're ALIVE」のフレーズ使用の許諾をきちんと、つんく氏に取ったという。

その話を聞いて、「うわっ、律儀」と思ってしまった私なんだけども。。。

いやいや、これが正式なやり方・・・というか「スジ」の通し方なんだよね、本来は。

以前は「ぱくり」という言い方で揶揄されてきた、まあ、曲を作る上で昔からの、ある種の「手法」なんだけども。。。
昔は揶揄されたぐらいだから、「ずる」な方法とも取られていたわけで。。。「ドロボー歌謡曲」なぞという本も上梓されたくらいなんで。。。
あれから時が流れ、今では「サンプリング」という言い方に代わって、この手法もある意味「合法」的に見られているようにも感じるんだけども、厳密にいえば、いまでも「違法」なんでね。

もっとも、あくまで「原曲者の許可なく勝手に使えば〜」にという枕詞がついてですけど。。。。

でも、意外と、それ知ってか知らずか、ちょいと他の曲のフレーズを「お借り」したような曲って意外と多いからさ。

本来は、今回の例のように、サンプリング元の「そうだ!We're ALIVE」の作詞作曲者の「つんく」氏に事前に許可を取って、そのうえで、著作権使用料もつんく氏に支払うというのが「スジ」の通し方なんだよね。

で、今回、この曲は、こんな「本来」のやり方で「スジ」を通したって聞いて、米津氏なかなかやるじゃん・・なんて思ったわけですわ。
某JASRACさん的には、「KICK BACK」を利用するときには、「そうだ!We're ALIVE」との2曲利用扱いになっているんで、使う方はご注意を。

まあ、米津氏が所属するのは、天下のソニーだし、その辺のスジの通し方は、コンプライアンスがうるさい、このご時世ですからね。なんかあった場合に大変なことになる・・ということも考えての上での、今回のやり方だと思うんだけどね。
それでも、まだまだ本来のスジの通し方をやらていない曲も多いですから。。。

なぜかって? そりゃ、著作権法自体が「申告罪」だからですね。 つまりは、訴えられないと実質的な罪にならないってこと。 だから、バレなきゃいいや・・・見たいなところもあると思うのよ。

まあ、一昔前だったら、そういう理由が最も強かったんだろうね。
なんせ「Far East」の日本の曲なんて、向こうの人はほとんど知らなかったわけじゃん昔は。
だからというわけでもないんだろうけど、向こうの曲をサンプリングしたフレーズの曲で、今聴くと、今だったらアウトっていう感じの曲って、結構ありますからね。

もっとも、サンプリングする場合は、本来だったらサンプリング元に許諾を取って、詞・曲をサンプリングする場合は著作権使用料を払うというのを知らなかったりすることは、以前から多かったんだろうし、今でも多いんだろうけど。。。。

ただ、今はネットっちゅうもんのおかげで、世界中どこでも、リアルタイムで曲が聴けるしね。だから、勝手にサンプリングすればバレることも多くなっているはずなんでね。もし、これ知らなかった方はご注意を。。


あー、またまた、マクラが長くなっちてしもた。。。。

・・・っつうことで、本来の「そうだ!We're ALIVE 」。

なんか、最近、モーニング娘。ばっか書いてるじゃんとか言われそうなんだけども、↑のように米津くんの曲と引っ掛けるのにちょうどタイミングが良かったんで、ご了承くだされ。。。


この曲を初めてきたのって、今でもよく覚えてる。

あれは、2002年の2月の頭だったと思うんだけども・・・。前にも何回か書いたように、当時、某着メロサイトのディレクターをやってたワタシゃ、例のごとく、午前1時20分着の京葉線の終電で蘇我駅へ。で、そこから車で30〜40分かけて家まで帰宅してたんだけども。。。

なんで、最寄りの駅ではなく、わざわざ車で30〜40分かけて蘇我まで行っていたか・・というと、京葉線の終電が、最寄りの駅までの終電に比べて1時間30分ほど遅かったからさあ・・・。

入社後、はじめ、それで終電に乗れなくて「朝まで会社」コースをしたことが何回かあったんで、わざわざ蘇我まで車で行ってたわけなのさ。

で、車を止めてたち勇者場の近くに「セブン」があってさ、決まって腹が減るんで、帰りがけによるのが日課になってたわけで。。。

そんな時に車で夜食の焼きそばを食べながら聴いてた「オールナイト」でかかったのが、この曲を初めて聴いたときだ。

だから、なんだろうけど、いまだに、この曲を聴くと、あんときの光景と「焼きそば」の匂いがフラッシュバックする。

なんか、因果なもんですな。。。。

初めて聴いた時、ブリッジのインストの部分で「ジンギスカン」っぽいリズムになったり、スピードが上がったり変則的なアレンジだったりするんで、 「なんか変な曲」と感じたのが第一印象だったな。

それでも、また聴きたくなったりして、個人的には引っかかったのよ、この曲にも。

ただ、前曲「Mr.Moonlight〜愛のビッグバンド〜」での「ヅカ風」なミュージカルアレンジよりは、とっつきやすさを感じたけど、統一感という意味ではさ。
こんな変則的なアレンジで、印象がとっ散らかるような曲がどこまで売れるのか・・というのは、少し疑問だった。

当然売れるよな・・・というよりは、売れてほしい・・・っていう感じの曲って感じだったかなぁ。

でも、結局、CD売り上げという点で「Mr.Moonlight〜愛のビッグバンド〜」を7万枚ほど下回り、50万枚割れ。 CD売り上げだけではなく、ベストテン入り期間も短縮と、ヒット規模自体の縮小にも歯止めがかけられなかったわけでね。

モーニング娘。という「時代の波」は本格的に過ぎてきたな。。と「数字」の上でも実感した曲でもありましたね。





それにしても、米津玄師くんが、この曲をサンプリングしたってことは、米津くん自体この曲を聴いてたってことだよね。ってことを感じた時に、日本の音楽界も変わったなぁ・・・と思わずにはいられなかったワタシだったりして。。。

いや、ワタシらの世代の感覚からすれば、いわいるシンガーソング系の「アーティスト」が聴く音楽って向こうの曲オンリーで、日本の曲、ましてやアイドルの曲は、ほとんど聴かないって頭があるからさあ。うん、自ら作ることはあってもさ。

件の「LEMON」を聴いていても、アイドルの匂いなんて全然しないし、当然、向こうの曲メインで聴いてるんだろうな・・なんて感じたりしてたんだけどさ。

もっとも、もともと米津くんって、ニコ動から出てきたアーティストだし、アイドル、アニメ系から音楽に入ってきていたっておかしくないんだけどね。
そういう頭がないワタシからすると、世代間ギャップを感じずにはいられないですよ〜。

もっとも、細野晴臣氏だって、Y.M.Oのころからアイドルの曲を掘っていたらしいし、桑田氏だって大瀧詠一氏だって昭和歌謡が好きだったわけだし。。。
昔からアイドル好きなシンガーソングライターもいたわけで、特段驚くことじゃないんだけどね。


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