1992_02_めちゃくちゃに泣いてしまいたい_工藤静香


今回の1曲セレクトは、「めちゃくちゃに泣いてしまいたい」工藤静香です。

まずはデータどぇす。

・タイトル    めちゃくちゃに泣いてしまいたい
・アーティスト  工藤静香
・作詞      松井五郎
・作曲      後藤次利
・編曲      後藤次利 門倉聡
・リリース日   1992年1月29日
・発売元      ポニーキャニオン
・オリコン最高位 4位
・売上げ枚数  28.2万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 6位
・ベストテンランクイン期間:1992年2月10日〜3月2日付

えー、最近は常套句のように使っていますが、「いつ以来」の1曲セレクトなんだろう!?_ってくらいの1曲セレクトだったりして。。。
 忘れていた訳ではないんだけどね〜。ここのところ平日ばかりではなく、土日も忙しい日々が続いていましてねぇ・・・と言っても、「生業」の仕事を持ち帰ってきたり、先日は3連休は旅行に行ってたり・・・などなど、自分から忙しくしてるんだけど・・・
・・ってなわけで、PCに向かってるヒマもなかったのですよ。。。

あー、言い訳がましい。。。。

気が付いてみたら、ピョンチャン五輪も、もうすぐ閉幕、いつの間にか季節も変わりつつある・・ってわけですな。
季節だけでなく、時代の変わり目って言うのもあるのかなぁ・・・。いや、日々生活している中で、時代の変わり目っていうのも最近、あんまり感じませんけどね。
特に音楽に関しては、なかなか時代の変わり目を感じさせるようなアーティストや、曲が出てきませんねぇ。

だからこそ、時代の変わり目を感じさせるような曲が聴きたい。最近、そんな感じもしてるんだよね。

・・・っつうことで、今回は個人的にそんな時代の変わり目を感じた1曲を一つ。

工藤静香「めちゃくちゃに泣いてしまいたい 」

うーむ、この曲の一体どこが変わり目なのか・・・なんにも書かないと、そんな感じを受けるかもしれないけど。。。

正直、工藤静香さんの一連のヒット曲の中でも大ヒットした曲でも無し。逆に言えば、「売れなかった」部類の曲かもしれない。まあ、そんなこともありーの、26年経った今では、「死角」に入ってたるような曲かもしれない。

でも、個人的には時代の変わり目を感じてる1曲なんだよなぁ。

いつだか、80年代と90年代の境目・・・これは音楽に関してって意味で・・・っていうのは1992年にあり。なんて書いたこともあったんだけどさ、個人的に言うと、この曲あたりから、本格的な90年代を感じた訳なんだよね。

以前も書いたけど、90〜91年って、確かにメガヒット時代に突入した訳で、そう言う意味では80年代とは異なっていた訳だけども、その主役のアーティストは、80年代以前から活躍してきた居たベテランアーティストが主であり、曲調もサウンド的には新しくなってきていたけども、メロディライン的には80年代をまだ引きづっていた感がある。
なにより、世相的にまだバブルの余韻が残ってた頃だったしなぁ。 そう言う意味ではバブルがはじけた1992年っていうのは、世相的にも新たな時代の始まりって言う空気があったし、本当の意味での90年代の「主役」が伸びてきたのもこの頃からなんだよね。

で、個人的にそんな空気の変化を感じ始めたのが、今回ひっぱってきた工藤静香の「めちゃくちゃに泣いてしまいたい 」を聴いたころからだったかなぁ・・・っていう感触があるんだよね。

とは言っても、50年代、60年代を彷彿させる様な、3連のR&B系ゴスペルなこの曲。曲自体に新しさがある訳ではない。
むしろ、古臭いよな・・・って言うイメージが拭えないけど・・・。でも、新鮮だったんだよなぁ。

ま、まず、この手の「ブラック」系のミドルビートな曲を工藤静香が歌うって事。 それまで、無かったからなぁ、このヒトがこのテの曲を歌った事は。

たしかに「3連系」R&Bミドルテンポの曲としては、デビュー3枚目のシングルに「抱いてくれたらいいのに」っていうのがあった。
恐らくは、この「めちゃくちゃに〜」は、この曲の流れの延長線上にあるんだろうけどさ、それでも、「抱いてくれたら〜」は、この曲ほど「黒く」は無かった。

この「めちゃくちゃに泣いてしまいたい」は、真面目にアメリカ南部の空気を感じさせるモノがあったしな。
なにより、この路線に工藤静香が上手く嵌まってたって事かなぁ。 いや、新鮮に感じた一番のところは、この「上手く嵌まってた」ってところなんだよな。

それまでのストレートなポップロックな工藤静香ってどこかシックリ来なかったところがあるんだよな。ま、あくまで個人的にだけど。。。。
なんて言うのかなぁ、そそそ、声質だよね。モショモショッとした声質。かと思えば、ヒステリックなヤンキー系の声質。そんなイメージがあったんだよね、このヒトには、
 確かに見た目「お水」なお姉さんの風であり、いかにもヤンキー的であったわけで、外見からするとそう言うイメージだったかもしれない。

でも、どこか違うような感じが拭えなかったんだよなぁ。

そこに来ての、このブラックなゴスペル風の曲調でしょ。 

あ、これだ!

って思えたんだよね。 

それまでのモヤモヤが解消したような・・・。

 本来のこのヒトの声質の良い部分にフィットしているって言うかさ。 このヒトの声質の良い部分ってモショモショっとしたアイドル的な部分でも、ヒステリックなヤンキーな声でもないんだよね。
中高音域の声質、ここにこのヒトの声の本質を感じる訳。で、もってそんな中高音域部分の声質が、この手のブラック系の曲にフィットしてるんだよね。
なんて言うのかねぇ、艶っぽいんだよね。 うん、和的な「艶」っていうよりも洋的なカラーの「艶」っていうのかなぁ。そう言う意味では演歌歌手に見られる「艶」とは別のカラーなんだけどね。
 
それに加えて、この曲が6/8拍子っていうところにも新鮮さを感じたのかもしれない。ま、これについては言われなきゃ分かんないところだけど、でも、これがブラックなゴスペル的な空気感をより深くしてるっていうのもあるしな。

でもねぇ、そんな工藤静香さんの新たな1面を見せてくれた1曲だったわけだけども売れなかったんだよなぁ。。。
まあ、たしかにインパクトが強い曲ではないし、そう言う面では「つなぎ」的なシングルなんだろうけどね、個人的には、ちょっと残念なんだよな。

ただ、この曲から、さらにゴスペル色が強くなる「声を聴かせて」っていう、工藤さんにとってこの年最大のヒットにこの後繋がるんだけどさ。


※直リンクではじかれるので、動画を見たい方は「この動画は You Tubeでご覧ください」リンクをクリックしてね。

ちなみに、今は無きbay fmの「パワーカウントダウンHO30」だけど、この頃から毎週エアチェックしてたなぁ。そんなエアチェックカセット1本目の1曲目がこの曲なんだよね。
まあ、そんな所も、この曲に新鮮さを感じ、時代の転換点を感じてるのかも。。。。

いや、それが一番強かったりして。。。  曲内容云々と言うよりも。。。


よろしかったら、ポチッと押してね。

にほんブログ村