1976_05_きみ可愛いね_伊藤咲子


今回の1曲セレクトは、「きみ可愛いね」伊藤咲子です。

まずはデータですよん。

・タイトル    きみ可愛いね
・アーティスト  伊藤咲子
・作詞      阿久悠
・作曲      三木たかし
・編曲      三木たかし
・リリース日   1976年3月5日
・発売元     東芝EMI
・オリコン最高位 9位
・売上げ枚数  21.2万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 6位
・ベストテンランクイン期間:1976年4月19日〜5月10日付

曲のパクリ・・・・というと、どうもマイナスなイメージが付きまとう訳だけどさ。それは、やっぱり、ヒトのフンドシをチョロまかすズルさって言うのを感じるからなんでしょうかねぇ。
 その前に少し事務的な方には「著作権ドロボー」云々っていうのも思い浮かぶ方もいらっしゃるでしょう。
いずれにしてもオリジナル性が感じられないわけでマイナスなイメージが出てきちゃうんでしょうかねぇ。

まあ、そんな「パクリ」⇒マイナスなイメージが付きまとっていたのも今となっては「過去」の話になりつつあるのかなぁ。最近では「サンプリング」って言う手法も「普通」になり、昔の曲からバンバン、パクって、うんにゃサンプリングしてる曲も珍しくないもんね。

・・・・なんていつものごとく突如、訳分かんない「マクラ」を書いてたりするワタシなんですが・・・

なんで、今回セレクトしてきた、伊藤咲子さんの「きみ可愛いね」と曲のパクリが関係するねん・・・とお思いの方もいらっしゃるかなぁ。

でも、「ハハン」とピンと来た方は、結構ネット上の「噂」話を読んでますよね。

そそそ、伊藤咲子「きみ可愛いね」ってググると、ZIGGY「GLORIA」に結構引っかかるんだよね。

なぜに? 

答えは簡単、ZIGGY「GLORIA」のパクリ疑惑がネット上で結構な噂になってたからで

まあ、これについては、以前、当のZIGGY「GROLIA」を書いた時にも言及した・・・・ぷぷぷしてなかったwwww

うむ、仕切り直し。。。。

えーとね、そそそ、ZIGGYの「GLORIA」のAメロと、今回セレクトした伊藤咲子さんの「きみ可愛いね」のAメロが瓜二つ・・・・っつか「全く同じ」なんだよね。

それでパクリだ・・・・と密かに騒がれていた訳でさ。

ちなみにZIGGY「GLORIA」 ↓ コレ




まあ、意図してこうなった訳・・なんて無いと思うけどね。。。 それとも作詞作曲者の森重氏は、その昔、伊藤咲子さんのファンだったのかしら。。。 とか思ったりもして。。。。

ちなみに、最近だと、これに加えて、NMB48の「らしくもない」のAメロが「GLORIA」のAメロと似てるっつうことでパクリ疑惑がネットで騒がれてたりして。。。
「GLORIA」のAメロに似てるってことは、伊藤咲子さんの「きみ可愛いね」にも似てる・・・っつうことですわな。。

↓ コレ



ウ〜ン、似てるかコレ? ビミョウ。。。。


・・・・ということで、前置きが超長くなった。。。本題。

正直言うとね、個人的には最近までこの曲、知らなかったのよ、ワタシ。
何分、自分でランキングを作っている訳で、1976年のチャートも作ったんで、当然、曲タイトル自体は知ってたし、気にはなってたんだけど、曲自体は長年聴いたこと無かったんだよな。。。

当時、ワタシは6才〜7才。 1976年(昭和51年)と言えば小学校に入学した頃ですわ。
まだ、ヒット曲の世界には足を踏み入れてなかったからなぁ。。。

なんでね、今回、これ書くんで改めて曲を聴いてみた。

今はググるとようつべの動画が出てくるんで便利な世の中になったわな。

なるほど・・・確かに、AメロはZIGGY「GLORIA」と全く同じだわ。。。   と、いうか、この曲の方が「GLORIA」より13年も前になるわけだから、こっちがオリジナルって訳になるのだが。。。。

ちなみに、この曲、この年1976年の暮れにリリースされた、マイナーチューニングバンドっちゅう「覆面」ソウルバンドの「ソウルこれっきりですか」に取り上げられているんでね。

そそそ、キメのコトバの ♪ きみかわいいね〜 ♪ って部分。

マイナーチューニングバンドの「ソウルこれっきりですか」は音源持ってるんでさ、だから、ここの部分だけは知ってたのよ、ワタシ。

で、その部分だけを聴いて、膨らませていた曲想とはちょっと違っていたな。 もうちょっとね、アイドルアイドルしているのかと思ってた。

・・けど、思ったよりもソフトな曲調なんだよな、全体的に。 

それ以前に、メロディライン、サウンドともに古いんだよね。 アイドルポップスというよりは、正統派な歌謡曲に近い・・・というかさ。

70年代って、日本の音楽の「高度成長期」だったわけよ。 うん、経済に10年遅れて・・・って感じの高度成長期。
サウンド、メロディライン・・・などなど日進月歩変わって行くって感じでさ。 だから、70年代初頭と末では、全く違う音楽に感じるんだよな。

そのもっとも大きな分岐点だったのが、75〜76年あたりで、この2年取ってみてもサウンドがだいぶ変わるのが分かるんだよね。この頃の曲を「通し」で聴いてみるとさ。

まあ、きっちりと線を引いたように変わる訳ではなく、曲によって、新しさを感じる曲、古さが残っている曲・・・とバラバラに変化して行っている訳だけど。。。

そういう時代の変化の中にあっては、この曲はどちらかと言えば、70年代でも「前半型」・・ということは、「古いほう」の70年代的な曲って感じなんだなあ。

例えば、♪ シャラランラン〜 ♪ っていうコーラスではじまるイントロにしたって、天地真理的だしさ。 それにつづくストリングス主体のサウンド、フルートのガイドメロディ・・・と全体的に古いんだよね、曲想が。

アイドルにしては「正当派」、ウタの上手さでは定評があった、伊藤咲子さんのボーカル自体が、当時としてもアナクロさを感じるようなところはあったのかもしれないけど。。。

そんじゃ、全体的に古さを感じる曲でした・・・で括ってしまっていいのかというと、完全には言いきれないんだよな。

うん、古さの中に新しさも感じる。 例えば、↑で書いた、 イントロのコーラスの部分のコード進行。Cで始まるのに、途中で転調したような動きを見せたり。 Aメロに入る前の ♪ Fu Fu Fu〜♪ っていうコーラスの響きがソウルっぽかったり、70年代前半にはなかった新しさも感じたりする。

それ以前に、ビート感だよね。16ビートなビートを刻み続けているベースライン、ギターカッティッング。 これは、70年代中盤〜後半っぽいよなあ。

・・ということは、いろんな要素を含んでいるんだよな、この曲。 この曲だけで、70年代前半から中盤までのサウンドを一気に聴けてしまう・・・というか。。。

なにより、このスピード感、温度感は、いかにも「春」から「初夏」を感じさせるんだよね。 今頃の季節にはピッタリの曲だと思うわ。




ところで、伊藤咲子さんといえば、70年代中盤のトップアイドルの一人・・・って言う認識で個人的には居たんだけどさ。
ヒットチャート的に見ると、意外と伸びてないんだよな。 今回セレクトしてきた「きみ可愛いね」が、オリコンでは2曲目のベストテン入り。
この曲の前にベストテン入りしたのが、1年ちょっと前にリリースされた「木枯らしの二人」。 この2曲だけなんですよ、ベストテンヒットっていうのは。

これはちょっと意外な結果なんだよな。 当時の状況をリアルタイムで経験してきた訳じゃないんで、何とも言い難いんだけどもトップアイドルというよりかは、どちらかと言えば「B級」に近かったような実績なんだよね、オリコンだけを見るとさ。


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