1997_08_硝子の少年_KinKi Kids


今回の1曲セレクトは「硝子の少年」KinKi Kidsです。

ますはデータです。

・タイトル    硝子の少年
・アーティスト  KinKi Kids
・作詞      松本隆
・作曲      山下達郎
・編曲      山下達郎
・リリース日  1997年7月21日
・発売元    ジャニーズエンタテインメント
・オリコン才最高位 1位
・売上げ枚数 178.6万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 1位
・ベストテンランクイン期間:1997年8月4日〜10月20日付

 不安定な天気ですなぁ。晴れ間が出てきたと思ったら、いきなり土砂降りになったり。。。あ、晴れ間が出てきたと言っても基本「雨」の時間が多い今日ですが・・・。
それにしても蒸し暑い。ここホントにニッポン・・・なんて歌が居たくなるほど「熱帯」的な天気だよな。

ま、熱帯的な蒸し暑いのは置いておいて、この時期「雨」と言うと、浮かんでくる曲がいくつかあるんだよな。

今回はそんな曲をひとつ。

KinKi Kids「硝子の少年」

ふむ、KinKi Kidsのデビュー曲にして、これまでKinKi Kidsの中で最高売り上げを記録しているこの曲は、まあ、ここ見に来ていただいている方だったら、誰でも知っている曲ですよね。

個人的には、この曲と言ったら、真っ先に「雨」・・という情景が浮かんでくるんだよな。

まあ、♪ 雨が踊るバスストップ〜♪ ・・・なんて「雨」で始まる歌詞のおかげか、当時歌番組では「雨」のセットが多かったからかもしれないんだけどさ。
 正確には、今日のような「蒸し暑い」熱帯な雨・・・ではなく、シトシト降る「九月の雨」のような情景なんだろうけどね。だから、正確にはちょこっとイメージからずれてるかもしれないけど・・・。ままいいか

この曲と言ったら、なんと言っても、作曲の山下達郎氏だよなぁ。
アメリカンポップスを書かせたら右に出るものは居ない・・・って言うくらいの洋楽的センスが光る山下達郎氏なわけで、業界を含め、恐らく多くのヒトは、そう言った洋楽的なポップスを期待していたんだよね、KinKi Kidsのデビュー曲には。まあ、80年代ならともかく、90年代のこの時期のジャニーズは、基本「踊り」と言うモノは外せない雰囲気があったからな。

でも、実際出てきた曲といったら、これが、当時の感覚から言うとアナクロ・・・80年代「初頭」・・・の雰囲気なダサダサポップス。

当時、週刊「文春」に掲載されていた、近田春夫氏の「考えるヒット」によると、
イントロのコード進行が Em→Am→D7 ときたんで、いやな気がした所、案の定 Gm7に行く循環コード・・・・と、まるで、まっち先生の「スニーカーぶる〜す」の頃のヒット曲のようなコード進行に、ほとほと愕然としたとのこと。

まさかね、洋楽的センスが光る、山下達郎氏がねぇ、こんなダサダサ歌謡ポップスなコード進行の曲を持ってくるとは、予想もしていなかったようなんだよね。

ま、当の山下達郎氏によると、こういう曲調になったは、ジャニーズ、作詞、松本隆・・・と言う陣営から考えて、仮想 筒美京平を意識したとのこと。
 KinKi Kidsのデビュー曲、作詞が松本隆氏・・と来れば、どういう楽曲を持ってくるのか・・・と言うところを意識した時、やっぱり、こういう歌謡ポップスの王道的な曲で来るのではないか・・・と想定したようなんだよね。

90年代当時・・・というよりも、70年代、80年代にかけて、ニューミュージック側のアーティストにとっては、筒美京平氏は仮想敵な存在でしたからねぇ。
 特に、ニューミュージックアーティストがアイドルに曲を提供するようになってからは、ニューミュージックのアーティストにとっては、筒美京平って言う名前はとてつもなくでかいぞんざいだった訳で。

だから、筒美氏を仮想敵・・・と思っていたヒトも多かったようなんだよね。まあ、逆に言えば、筒美氏も、これらのニューミュージックアーティストは、怖い存在だったらしいけどね。

でも、実際に「仮想敵」として、筒美氏だったら、どういう曲を持ってくるか・・・と想定して曲を作っていたヒトは、意外と少ないんだよね。
 まあ、曲を分析し、それに近い曲を作るっていう技量がある人も数少ない訳で、恐らく、山下氏、大瀧詠一氏、桑田佳佑氏くらいしか居ないんじゃなかろうか・・・と思いますけどね。
 結局、仮想敵といいながら、筒美氏をいかにリスペクトし、曲を聴きこんでいるか・・・ってところにも寄りますしね。

はっきりと筒美氏を仮想敵として曲を発表し、結果的にオリコン1位を獲得した曲なんてのは、この曲が最初じゃなかろうかね。

山下達郎氏の場合、KinKi Kids以前にも、ジャニーズでは、まっち先生の「ハイティーンブギ」を書いてたりする。この時も作詞は、松本隆氏で、この「硝子の少年」と状況は同じだった訳だけども、「ハイブギ」の時は筒美京平臭は感じなかったんだよな。それほど意識もしてなかったんじゃいのかなぁ。
むしろ、c/wの「MOMOKO」なんて、まるで山下達郎氏っぽい曲だったしな。

まあ、当の山下達郎氏も、この曲はまんざらではなかったようで、後にセルフカバーしたものね。

↓ コレ


あらら、本人が歌っていると、やっぱし、筒美京平というよりは達郎・・・っていう気になって来るな。
まあ、達郎節が凄いですが。。。


でもさ、ダサダサ曲が大好物なワタシとしては、この曲は「ビンゴ!」だと思ったなぁ。
こういう耳馴染んだ80年代初期的なサウンドには安心感があるんだよな。
その点では、やっぱり近田氏とは、意見が異なるんだけどさ。

・・・・というか、やっぱり、初めの頃は、この曲、山下達郎氏なんて知らなくてね、筒美京平氏と勘違いしてたもの。


ただ、売り上げを見る限りでは、こういうダサい曲を持ってきて正解だったんだろうね。
最初に書いたように、売上げ178万枚はここまでのKinKiの中でも最高売り上げなんだけども、これも、この「ダサい」曲のお陰なんじゃないのかなぁ。
 ワタシらの世代のヒト達は、なんだかんだ言っても、こういうダサい80年代初期的なポップスっていうのが、一番しっくりきますからねぇ。 それだけ幅広い世代に受けた・・・っていうことが言えるんだろうね。
 ま、当時のKinKi人気って言うのもあるだろうけど、幅広い世代に受けたっていうところが大きかったんじゃないのかなぁ。




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