
今回の1曲セレクトは、「Long Distance Call」寺尾聰です。
まずはデータです。
・タイトル Long Distance Call
・アーティスト 寺尾聰
・作詞 有川正沙子
・作曲 寺尾聰
・編曲 井上鑑
・リリース日 1982年12月1日
・発売元 東芝EMI
・オリコン最高位 15位
・売上げ枚数 11.5万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 19位
昨日もマイナーな曲だったんだけど、今回もちょっと知ってる人しか知らない・・・って言う曲もか知れないなぁ。
寺尾聰「Long Distance Call 」
何分、前年の「ルビーの指環」やアルバム「Refrections」の超大ヒットを受けて、次の曲のリリースは、いつ? ってずっと言われてきた寺尾聰氏が、1年10ヶ月のブランクを経て、超「期待」の上でリリースされた曲なんだけどね。
「今回も大ヒットの予感」とか、必ずついてたもんなぁ。当時の雑誌には。
でも、まあ、↑データをみても分かるとおり、結局、ベストテンにも入らず・・・の結果に終わってしまった曲ですわ。
まあ、柳の下にドジョウは2匹いないってことの典型なんだけどさ。傍目から見るとね。
ただね、寺尾氏自身、この曲で、もう一つ花を咲かせようって思ってたか・・というと、そうとも言えない気がするなぁ。
まずね、曲が難解なんですよねこの曲。その点「ルビーの指環」は分かりやすいんですよね。
メロディにしても焦点がハッキリしているし、なにより、詞が松本印のブランド品だったからさあ。
それに対して、この曲は、有川正沙子女史によるもの。有川女史の詞は、よりアウトローな雰囲気はあるんだけど、やはり松本隆氏とくらべると、尖っていないんですよね。キャッチーではないっていうか、シングルっぽくないんですよ。
だから、メロディラインもどうしても、シンブルさをかいしゃうっていうか、シングルとしてはインパクトが弱くなっちゃうんだよね。
うん、たがらさ、アルバムとして何曲かまとめてって言う場合はシックリ来るんだけど、これ1曲だとちょっと、今ひとつ物足りないんだよなぁ。
この曲は、その典型ですね。 だから、まあ、それほど大ヒットっていう期待は難しかったんだよね。
ただ、井上鑑氏のアレンジは、凝ってたけどなぁ。「ルビーの指環」のころより、より硬質感が感じられてさ。「ルビーの指環」とかアルバム「Refrections」はどことなくGSっぽい匂いがチラチラと見えるんですよね。(ちなみに、寺尾聰氏って、その昔「サベージ」っていうGSグループでベースやってたのはご存知でしょうか)
だけど、この「Long Distance Call」には、そういう匂いは見えない。よりシティポップスに近づいているというか・・。
同時期ヒットしてた稲垣潤一の「ドラマティックレイン」に近いサウンドだよなぁ。
そういう意味で、「ルビーの指環」フォーエバーを期待してた人には完全に肩透かしだったんだろうな。
まあ、個人的にも当時は、そんな感じだったんですけどね。
でもあれから33年経ってみて改めて聴くと、必ずしも「駄作」には聴こえないですね。むしろカッコイイ。
当時「手垢」が少なかった分、「今」に持ってきても全然遜色がないって感じるなぁ。
なにより、寺尾聰−井上鑑と言うコンビの代名詞とも言える、テンション系のコード進行がばっちり決まっている。
ユーミンのコトバを借りると、音楽は絵画に似てるんですよね。 メロディは構図で、コードは色彩なんですよ。
その色彩に当たるコードは、基本となるルートコードが「原色」なら、テンション系コードは、色を混ぜ合わせたような色彩。
つまりさ、それだけ表情豊かな絵画になるんですよ。 だから聴いててかっこいいんだよね。
最近の曲が表情に乏しいのは、この辺のコード進行にあるんじゃないかなぁ・・なんて思う。確かにコンピューターを使う事によって音色は豊かになったけどね。なんかツルンとしてるでしょ。3次元的な立体感を感じない。
それは、やっぱり使われるコードが単純になってきたからだと思いますわ。
この曲なんかを聴いてると、それが良く分かったりするんだよね。
はい、是非、ご紹介したい曲ですよ。
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