
今回の1曲セレクトは、「積木の部屋」布施明です。
まずはデータです。
・タイトル 積木の部屋
・アーティスト 布施明
・作詞 有馬三恵子
・作曲 川口真
・編曲 川口真
・リリース日 1974年3月10日
・発売元 キング
・オリコン最高位 4位
・売上げ枚数 58.2万枚
・ベストテンランクイン期間:1974年4月29日〜7月1日付
今回の1曲セレクトは、先ほどのスピッツ「ロビンソン」から一気に時代を遡りますぞ。
久々の70年代前半、布施明の「積木の部屋」ですわ。
この曲、以前、いつか書こうと思ったんだよね。曲の雰囲気からして「冬」の曲だとばっか思ってたの。
でも、調べてみたら、今ごろの時期のヒット曲なんじゃん。うわ、全然似合わねー・・・とか、思っちゃったりするんだけど、こればっかりはねぇ・・

今の季節っぽくない・・・っちゅうのは、どこまでもマイナー系のカンツォーネじゃん。
カンツォーネよ、カンツォーネ。もうね、今のヒット曲にゃ、完全に「絶滅」した曲調よ。今の若いコは、しらねーよなぁ、この曲調は。
でもさあ、昔は、こういう曲が主流だったのよ、少なくとも「歌謡曲」と呼ばれるヒット曲の多くはさぁ。とってもタキシードが似合っちゃりしてエンターテイメントだよなぁ。
個人的には、やっぱ、このテの曲が、歌謡曲のルーツだと思っちゃいますねぇ。 とおーい、記憶の彼方にある歌謡曲というか。。
ところで、この曲をめぐって、当時、渡辺プロの総帥の渡辺晋氏は、激怒したとか。
いや、この曲の詩の内容って、言ってみれば「四畳半フォーク」っぽいじゃん。かぐや姫の「神田川」の世界よ。
でも、渡辺晋氏、曰く、「なんで、貴公子キャラの布施が四畳半フォークなんて、安っぽい曲を歌わなきゃなんねーんだよ」・・って言うことだったらしく、この曲の出来に関しては、かなりのお冠だったとか。。
まあ、たしかに、言われてみりゃ、そーなんだけどさ。でもまあ、それでも当時の布施明としては、この曲が最大のヒットだったわけだから。。
うむ、「上」(上司デス)がお冠でも、出しちゃったほうが勝ち・・ってことよ。
いくら「上」が反対してもヒットしちゃえば、こっちのもんだからさあ。
まあ、それだけ、当時の世相としては、「四畳半フォーク」な世界がもてはやされてた時代ってことだよね。この少し後の野口五郎の「私鉄沿線」にしてもそうだしさ。
ただ、考えてみれば、四畳半フォーク=カンツォーネ=タキシードっていう図柄も、変な感じだけどさぁ。今になってみれば、どー考えてもミスマッチな世界だよなぁ。だけどさ、これが歌謡曲が歌謡曲たるところでもあるのよ。
なんせ、パスタに明太子とか納豆とかあえて食うようなお国柄ですよ。イタリア人もビックリ・・・みたいな。。

でも、これが日本っていうお国柄なのですよ。ミスマッチだろうが、なんでもあわせて、新しい「味」を作っちゃう・・・っていう。
うん、この頃の「歌謡曲」には、そういうテイスト・・・というか実験がいっぱいで、だから、今聴いてても面白いんだろうね。。
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