1970_10_手紙_由紀さおり






今日のオススメの1曲は、「手紙」由紀さおり です。

まずは、いつものようにデータから

・タイトル       手紙
・アーティスト     由紀さおり
・作詞         なかにし礼
・作曲         川口真
・編曲         川口真
・リリース日      1970年7月5日
・発売元        東芝EMI
・オリコン最高位    1位
・売上げ枚数      67.6万枚
・オリコンベストテンランクイン期間:1970年8月3日付〜11月2日付


 毎日、i-tunesを聴きながら、通勤してるのね。 あ、このあいだ、「STAR LIGHT」の時も同じようなこと書いたけどね。 いま、「ニューミュージック」編を入れてるんだけど、たまたま、今日聴いてたのが1970年前後の曲だったのよ。 そう、この曲も含まれてたんだけどね。
 で、「あ、そういえば、この曲って、今頃のヒットだったよなぁ」と思いまして、急遽、引っ張ってきました。
当初は、全く考えてなかったんだけどね。ホンとは、また「アイドル」の別な曲を考えてたんだけど、また、後日書きまする。

 しかし、この曲、いいよね。いまでは、考えられないような「まっすぐ」な曲でさ。 やっぱし、ボーカルのイメージかなぁ。どうしても、「由紀さおり」っていうと、ウチらの年代でも、文部省唱歌とか、「トルコ行進曲」っていう、感じだもんね。 どうしても、「流行歌歌手」というイメージでは・・。
 でも、正真正銘、オリコンで1位とってる、アーティストだかんね。 しかも、前年の「夜明けのスキャット」につづ
いて2曲めの1位獲得曲。 今で言ったら、浜崎とか、大塚愛ですよ。 


 この曲の聴きどころは、やっぱり、ベースラインの動きですね。めずらしいところですが、作曲、アレンジが川口真さんの場合は、ベースラインを注意して聴くっていうのが、「鉄則」・・・とまでは言わないけど、聞き耳立てるべきですよ。
 もののホン、「歌謡曲完全攻略ガイド」っていう本では、この曲「カーティス メイフィールドを思わせるような華麗な16ビートを展開していて〜」とあるように、この曲のベースライン、動きが激しい16ビートのベースラインなんですよね。
 最近は、このテのベースラインの曲は、あんまり聴かない。やっぱり、基本ロックやヒップホップにリズムが偏っちゃっ
てるからかなぁ。
 この曲は、同本でも紹介されているように、シャンソン、または、アレンチポップスに近い、ヨーロッパ系ポップスのイメージが多分にあるもんね。
 そういえば、フレンチポップスの名曲、シルヴィバルタンの「あたなのとりこ」もベースラインは、この曲のように動きがあるもんね。
 川口真氏による作曲の曲では、河合奈保子の「愛してます」も似たようなベースラインだね。 兎に角、川口真氏の曲はベースラインは注意して聴いてみるべし! ほんと、特徴的で、面白いですよ。

 でも、複雑なベースラインにしては、曲構成は、ものすごくシンプルだよね。

 A⇒A’⇒A⇒B(サビ)

 これだけ・・・・。 サビなんて、♪涙で つづりかけた お別れの 手紙 ♪ だけですよ。わずか4小説。
うーん、なんてシンプル。 それでいて、しっかりと印象づけられるメロディライン。 最近の「重箱の隅をつついたよう
な」複雑なサビとは、えらい違いだよね。
 やっぱ、シングルは、シンプルかつ、インパクトが理想なわけで・・・。


 だけど、この時期、東芝EMIさんは、時代の先端の音を出してましたよね。
 このころの曲の「音」をレーベル別で聞き比べると、ほんと、違いがよく分かりますよ。
 それぞれ、レーヘルで音の違いがよく分かる・・というかね。 老舗のコロムビアとか、ビクターなんて、音、ボコボコだもん。
 やっぱし、演歌主流ということで、音質にはあんまりこだわらなかったのかねぇ。

 そりに比べたら東芝さんの音は、まさにこの時代を象徴させるような音だったね。
 最先端の音、だけでなく、音楽も洋楽にインスパイアされていて最先端だったもんね。

 それに比べたら、最近の凋落は・・・。 これも時代の流れですかねぇ・・。

 ちなみに、この時の 由紀さおりさんってまだ、20代の前半だったんですけど・・・。
 ジャケ写見ると、メチャクチャ大人っぽいよねぇ・・。
20代にも見えないなですけど・・(失礼)




※2005年10月に書いたものの再掲載です。