1972_05_太陽がくれた季節_青い三角定規


今回の1曲セレクトは、「太陽がくれた季節」青い三角定規です。

まずはデータ です。

・タイトル    太陽がくれた季節
・アーティスト  青い三角定規
・作詞      山川啓介
・作曲      いずみたく
・編曲      松岡直也
・リリース日   1972年2月25日
・発売元     コロムビア
・オリコン最高位 1位
・売上げ枚数 50.2万枚
・ベストテンランクイン期間:1972年4月10日〜6月26日付
・タイアップ:日本テレビ系ドラマ「飛び出せ!青春」主題歌

最近はあまり効果も無くなってきたけど、一時期は「ドラマ主題歌」と言えば無条件で大ヒットしていた時期がありましたよねぇ。
特に80年代後半から90年代にかけては「ドラマの時代」と言えるほど、各ドラマから大ヒット曲が誕生したもんなぁ。
 今回は、そんなドラマの主題歌から誕生した大ヒット曲をひとつ。

青い三角定規「太陽がくれた季節」。

はいはいはいはい、今の50代以上の方には懐っかしい曲じゃないですかねぇ

そうです、「Let's Begin!」の村野武範氏主演の「飛び出せ!青春」の主題歌ですね。 このドラマは、この「太陽がくれた季節」がリリースされた1972年2月から1年間放送されたドラマですが、日本テレビお得意の「青春ドラマ」ですわ。
日曜20時〜21時・・・ていうNHK大河ドラマの「裏」っていう不利な条件ながら、大人気を博していた一連の青春物の1つですね。
 ちなみに、この一連の青春物・・・・というか日曜20時〜のドラマは、この後、脈々と10年にわたって続くことになるんだよね。その中には「西遊記」もあったりしたけどね。

ところで、この「太陽にくれた季節」はドラマ主題歌というタイアップがついた作品だけど、ドラマ主題歌でオリコン1位を獲得した最初の曲なんだよね。

 この曲を発端として、この後何十年にわたって続く、ドラマ主題歌オリコン1位獲得曲の先駆けとなった、歴史的1曲と言っても過言ではないんじゃないかなぁ。

まあ、だからこそ、未だに小学校・中学校の音楽の教科書にも取り上げられ、幅広いヒトに知られている1曲になっているとも言えるんだろうけどなぁ。

ちなみに当時は、ドラマ主題歌としては日テレのドラマが強くて、この曲のすぐ後に、ドラマ「2丁目3番地」の主題歌だったビリーバンバンの「さよならをするために」もオリコン1位を獲得している。
 
ドラマと言うと、昔はTBSって言うイメージが強いけど、ドラマといえど音楽については日テレが強かったんだよね昔は。流石は在京局の中で音楽班が一番強かった日テレだけのことはあるか。

ところで、72年と言うと、ワタクシは2才〜3才だったわけで、まだ物心もろくについていない頃だけど、この曲は、その後、物心ついたあとに改めて聴いた時も、覚えてましたねぇ。
 物心はついてなかったけど、どっかでちゃんと聴いてたんだろうね。その辺の詳細は全然覚えてないんだけどさ。

作曲は、いずみたく氏。
いずみたく氏のメロディって独特なんだよなぁ。独特の引っ掛かりって言うのかなぁ、カラーがあるんだよね。
例えば、この曲だったAメロの

♪ 君は何を今 見つめているの〜 ♪ の♪見つめているの♪ ってフラットがかかったメロディ展開になる部分とかさ。
 コトバでは、ウマく説明できないんだけど、少なくとも「あれっ?」って思わせるフックになる部分があるんですよね。 
 それは、例えば筒美京平氏だったらバタ臭さがきわだってる匂いがしたりするんだけど、いずみたく氏はバタ臭さの中に日本的な匂いもミックスされているっていかさあ、なんか独特の匂いがするんだよな。
例えば、パスタに明太子ソースを絡ませてたっていう和洋折衷っていう独特のセンスっていうのかなぁ。
それは、この曲でも、生かさせているよね。 まあ、オリコン1位を取るくらいだから、プラス大衆性っていうのも充分にあるんだけど。

それと、この曲のアレンジャーって、松岡直也氏だったんだってねぇ。
実は、これは私も今知った  うん、これ書くにあたって、ちょこっとネットで資料を探してたら出てきたんだよね。
 松岡直也氏といったら、中森明菜の「ミ・アモーレ」の作曲・編曲者って事は有名だけど、まさかこの曲も手掛けていたとはねぇ。てっきり、ずっとラテン系なジャズピアニストだと思ってたですわ。
 でも、もともとは、いずみたく氏直系のヒトだったんだらしいですね。

まあ、たしかに言われてみれば、イントロのプラスの使い方とか、「ミ・アモーレ」のイントロのプラスの使い方に似てるかな・・・・って感じはするけどさ。
でも、曲本編からは、全然、想像がっ無かったな。

いやいや、いまでも知らない事っていろいろあるわなぁ。1曲セレクト書いてると改めて勉強になることも多いわぁ。

件の青い三角定規は、ボーカルの西口久美子さん、ギターの高田真理氏、岩下茂氏の今で言えば3人ユニット。そそそ、今の「いきものがかり」と全く同じ編成ですわね。
松岡直也氏と同じく、いずみたく氏人脈のヒト達だったんだけど、いわいるヒットチャート系の大ヒット曲は、この曲、1曲のみ。
いわいる「ワンヒットアーティスト」⇒「一発屋」ってわけで、この曲で各音楽祭の新人賞を受賞するも、僅か3年で解散してるんですよね。





それにしても今の曲に比べると短い曲だよね。フルサイズで2分30秒ほどしかない。
当時、ウタは3分間の旅って言った人がいたけど、まさにそうだったよなぁ。
ちなみに1曲3分っていうのは、昔々、レコードが78回転のSP盤が主流だった頃、片面3分程度しか録音できなかったんでそうなったらしいですね。
でも、尺は2分30秒でもメロディも歌詞も余分な贅肉が無く、焦点がはっきりしてるんでがちっと引っかかるんだよね。
最近の曲は余分な部分が多いし、歌詞も説明的。だから曲の焦点がはっきりしないんだよね。
その辺りを見直した方がいい様な気がするな、今の曲は。


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