1982_06_TVの国からキラキラ_松本伊代





今日の1曲セレクトは、松本伊代「TVの国からキラキラ」っす。

 まずはデータっす。

・タイトル    TVの国からキラキラ
・アーティスト  松本伊代
・作詞      糸井重里
・作曲      筒美京平
・編曲      鷺巣詩郎
・リリース日   1982年5月21日
・発売元     ビクター
・オリコン最高位 15位
・売り上げ枚数  13.0万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 14位

 このところ、ちょっと「濃い」曲が多かったので、今日は久々に、かる〜く、アイドルなんかどうですかねぇ〜。
 
 でね、アイドルというと、今、どうしても、この曲が頭から離れないんですよ。どうしてなんだろ?
 やっぱり、この曲の壊れ加減なんだろうな。 そう、この壊れ加減が、23年前の曲なんだけど、「今」でも充分通じるんじゃないかな・・と思っちゃてる訳です。
 SMAPの「BANG!BANG!バカンス」もワケワカンナイ詩の内容だけど、この曲も、パッと聴いただけでは、結構いっちゃってるよね。
 ただ、「BANG! BANG!〜」は、言いたいことがよくわかんないんですが、この曲は、壊れてても、言いたいことは一貫していると思うんですよ。間奏の「ねぇ キミってキラキラ?」・・・っていう一見、頭悪そうなセリフにすべて集約されているって感じですね。

 それと、メロディもかなり行っちゃってます。はっきり言って、メロディも音程もとりずらいよなぁ。筒美京平氏の曲の中でも、かなり「難しい」部類の曲なんぢゃないかなぁ。
 ちなみに、KeyはC♭・・・楽譜見ると♭が6つも付いてる・・・。恐怖。。。(まだまだアマチュアだなぁ)
 いや、でも、この曲では大いに実験してるんですよね。たとえば、Aメロからサビへ入る、2小節の「間」。私、この部分がこの曲の命だと思っているのね。
 Aメロにしても、サビにしても、音程がとりづらいけど、筒美氏独特のメロディラインは健在です。
 Aメロの♪私は嘘だと思う♪の♪私は♪の譜割、あるいは、サビ出だしの♪夜空の星もキラキラ♪の譜割⇒8分休符から8分音符連打とかね。筒美氏独特のメロディは健在なわけです。
 ・・が、これらを繋ぐ部分⇒Aメロとサビの間の2小節のメロディが途切れる部分、ここが新しいんですよ。
 うん、俺、この曲ではここの部分が一番気になるし、曲の命だと思っているんですよね。これがあることで、曲が締まるって言うかね。わざと変則的にすることで、曲が流されないって言うかね。

 まあ、全体的に見て、歌謡テクノっていう部類に入るんだろうけど、筒美氏の歌謡テクノとしては、80年の榊原郁恵の「ロボット」はじまって、その流れを汲む1曲なんだろうな。
 ただし、この曲は、筒美氏の歌謡テクノのなかでも一番、生音に近い。そういう意味でも実験ぽい感じは強いね。
 この曲の続編といえる、次のシングル「オトナじゃないの」 の方が、音のつくりとか、よっぽどテクノっぽいもんね。

 ちなみに、筒美氏の歌謡テクノは、「オトナじゃないの」から同じ82年デビュー組の小泉今日子「まっ赤な女の子」(83年)に引き継がれ、84年の小泉今日子「迷宮のアンドローラ」で完成形になるっていう流れかなぁ。


 それと、筒美氏って、独特の「鼻声」っぽいヒトが好きだよねぇ。 平山三紀にはじまって、麻丘めぐみ、・・・で、松本伊代・・。
 
 だから、絶対、松浦亜弥もいいんぢゃないかって思うのよねぇ。 最近は、筒美氏、ジャズの方に行っちゃってるけど、♪一度、お願いしたい♪(「原宿キッス」(by田原俊彦 この曲も筒美京平作曲))なんだよねぇ。

 そのまえに、この「TVの国からキラキラ」なんてカバーしたらどうかなぁ。 最近、あややも「頭悪そう」な曲がめっきり少なくなっちゃって、つまんなくなっちゃたから、ちょうどいいんでない?




この動画、やたらと短いんで、もしや・・・と思ったら、ものすごい「はしょり」方ですわ。。
当時のTV番組っぽいなぁ




※2005年8月に書いたものの再録です。