かじやんのヒット曲&チャートレビュー

ヒット曲を聴き続けて40数年! かじやんがお送りする、「今」のヒット曲&ヒットチャートから、「あのころ」のヒット曲&ヒットチャートまで、ヒット曲について幅広くご紹介するブログ。 自主チャートサイト"THE HITCHART NOW AND THEN"の支店ページという位置づけにいたします。

松原みき

グローバルバイラルチャートで過去曲が上位に来ることはめでたいことなのか

少し時間が経ってしまいましたが、先月、Spotifyのグローバルバイラルチャートで松原みきさんの「真夜中のドア」がTOP3入り。全世界規模でヒットしてきているというニュースが駆け巡りましたね。

世界に「真夜中のドア/Stay With Me」旋風が吹き荒れる!Spotifyでランキング急上昇、世界3位を獲得!Apple Musicでは記録を更新して92か国でTOP10入り!


確かに、昨年はシティポップスブームということで、例えば山下達郎氏、竹内まりや女史や、ラ・ムーなど日本のアーティストに注目が集まりました。

この「真夜中のドア」も42年前の曲とは言え、件のシティポップスブームの中、世界的なヒットを見せたわけですよね。

いやー、めでたい

と、恐らく、ちょっと前の私なら、もろ手をあげて書いてただろうな。

でも、最近、この動きにちょっと懐疑的なんだよね、個人的には。

今回の「真夜中のドア」、確かに、「外国」の大半の方には42年前の曲と知らずに受け入れられたんだろう。 ただ、いい曲はいい・・・と。

でもさ、こちとらは1979年の曲、今から42年前のヒットって分かっちゃってるからさあ。

過去曲で世界に受け入れられるのって、果たして良い事なんだろうか・・・なんて思っちゃったりもしたんだよね。

BTSは、昨年「Dynamite」でビルボード首位を獲得した。 

つまりは「」の曲で世界的ヒットを出しているわけじゃん。 

それを考えるとJ-POPは、K-POPに今やだいぶ水をあけられているな・・・っていう気分になっちゃうんですよ、個人的には。

なんか悔しいんだよね、K-POPは今の曲で世界を席巻しているのに、今のJ-POPは・・という事に。

グローバルバイラルチャートにJ-POPが上位に来ること大いに結構。 でも、「昔」の曲だけでなく、「今」の曲で上位に来てほしい。 そうなればJ-POPもホンモノだと思うんだよね。

昔の曲が世界的に受け入れられている事。 ま、確かにシティポップスの世界的な流行のタイミングと言うのもあるんだろう。
 でも、それよりも結局、今回の結果は、国内でも昔の曲の方が楽曲のクオリティレベルは高かったんだよね・・なんて恰も現在のJ-POPは昔よりもクオリティが下がっているような向きに捉えられちゃうよね、どうしても。
もちろん、個人的にはそうは思ってはいないけど。
いや、だからこそ、今のJ-POPには頑張ってほしいわけなんだよね。 

最近個人的に、昔の曲から今の曲に意識が高くなっているのは、そんな思いが強いな。
実際、ここ2〜3年のJ-POPの作品クオリティは決して低くないと思う。 だからこそ、昨年あれだけの超ロングヒットが続出したわけで。 つまりは「楽曲パワー」重視のヒットチャートだったわけで。
今のJ-POP、決して捨てたもんじゃないと思いますね。




真夜中のドア / 松原みき

1979_11_真夜中のドア_松原みき






今回の1曲セレクトは、「真夜中のドア」松原みきです。

 まずはデータです。

・タイトル    真夜中のドア
・アーティスト  松原みき
・作詞      三浦徳子
・作曲      林哲司
・編曲      林哲司
・リリース日   1979年11月5日
・発売元     キャニオン
・オリコン最高位 28位
・売上げ枚数   10.4万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 33位

 今日から12月。東京は昼間はまだ過ごしやすいけど、朝晩はすっかりひんやりとした空気が入るようになってきましたね。
こう、ひんやりした空気が入ってくると、なぜか、シティポップスが恋しくなる・・・・ってことはないかふらふら

 でも、シティポップスのあの冷たい肌触りは、やっぱし、こう、キーンと寒い空気のイメージなんだよね。

 ところで、シティポップスなんて書いたけど、これは正式なジャンルではないのよね。
 ま、あくまでAORなアーバンな雰囲気を醸し出している、「硬質」な音系の音楽よ。

 さて、日本ではいつ頃から出てきたんだろ? っていうと、これは定かじゃないんだけどさ。ま、80年代の前半〜中盤あたりが全盛だったよね。

 林哲司氏の作る音楽が、その雰囲気なんだよねぇ。 で、まあ、考えてみたら、多分、この曲くらいからじゃないかなあ・・・と思った曲を、引っ張ってきましたわ。

 松原みき 「真夜中のドア」

松原みきさんのデビューシングルですね。

 林哲司氏によれば、この曲は完全に意識的に洋楽風な「邦楽」(なんじゃそれ・・・)を作った曲ということで、たしかに、それまでの邦楽には、あんまりなかったような曲調ではある。

 ま、一言で言ってしまえば、完全なAORですわ。あの当時でいえば、完全なニューミュージック系なんだけど、そういう意味では、それまでの日本の音楽界にはなかったような雰囲気の曲ではある・・・という意味でも、「ニューミュージック」だったのかもしれない。

 考えて見れば、そんな新しい音楽が、次から次へとでてきたのが、ちょうど、この時期なんだよね。まさに「ニューミュージック」全盛期っていうのに相応しい時期だったよな。

 やっぱ、なんだかんだいっても、この時期の音楽が一番、音楽らしい音楽だと思うわけで。。。そんな時期の1曲だね。


 ただ、そういう割には、売上げ的には、それほど爆発的に売れたわけではないのよ。
 ま、このテの音楽は、それほど「商業的」じゃなかったからねぇ。テレビに頻繁に出演するわけでもなかったし、まあ、聴くヒトを選ぶ曲・・・っていう感じで、オリコン最高28位ってところだったかねぇ。

詞は、またまた三浦徳子さん。いやぁ、こまっちゃいますね。あ、この詞面白いと思うと、三浦徳子さん。
三浦徳子さんの詞は分かりやすいんですよね。分かりやすいんだけども時には強烈にインパクトがあるでしょ。
女性なのに男よりも強烈な言葉が並んでたりして。
70年代後半〜80年代にかけては、松本隆氏とは双璧でしたね。作詞家のヒットメーカーとしては。
 この曲は、そんな三浦徳子さんの詞の中でもソフトタッチな部類でしたね。


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それにしても、松原みきさんも若くして逝ってしまいましたね。 
艶っぽい声質を持った方だったんですよね。 ワタシとは丁度10才違いなので、この曲の時、20歳。
え? 20才ですよ。 最近の20歳のアイドルのクソガキみたいな声質とは全然違うやんけ。
享年44歳。あまりにも若すぎた。 これからますます円熟味がでてくるという時期だったのにね。
日本の音楽界、惜しいヒトがどんどん居なくなっていますよね。


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