かじやんのヒット曲&チャートレビュー

ヒット曲を聴き続けて40数年! かじやんがお送りする、「今」のヒット曲&ヒットチャートから、「あのころ」のヒット曲&ヒットチャートまで、ヒット曲について幅広くご紹介するブログ。 自主チャートサイト"THE HITCHART NOW AND THEN"の支店ページという位置づけにいたします。

大沢誉志幸

ラ・ヴィアンローズ / 吉川晃司

1984_10_ラ・ヴィアンローズ_吉川晃司


今回の1曲セレクトは、「ラ・ヴィアンローズ」吉川晃司です。

まずはデータです。

・タイトル     ラ・ヴィアンローズ
・アーティスト   吉川晃司
・作詞       売野雅勇
・作曲       大沢誉志幸
・編曲       大村雅朗
・リリース日    1984年9月10日
・発売元      SMS
・オリコン最高位 4位
・売上げ枚数   19.9万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 4位
・ベストテンランクイン期間:1984年9月24日〜10月29日付

苦手なタイプ曲がある。 
まあ、ここでもこれまでもチョポチョボと書いてきてるんだけど、少なくとも80年代で最近書いてる曲は「苦手」だった部類の曲って言うのかなぁ。 うん、当時好んで聴いてた80年代の曲はあら方、既に書いちゃったからさあ。
だから、当時苦手、あるいはレビュるのが難しい曲が残っちゃってるんだよな。

・・・と初めに言い訳がましく、書いといて・・・

今回セレクトしてきた曲は

吉川晃司「ラ・ヴィアンローズ」。

吉川、デビュー第3弾シングルですわな。 デビュー時の吉川は、キライじゃ無かったんだよ。ま、確かにフテブテシイ奴だな・・・なんてちょこっと鼻にはついてたけど。 でも、それと曲とは別の話でさ。

この曲の前の「サヨナラは八月のララバイ」なんてのは、好きだった。イントロの出だしのガラスの割れる音が派手だったし、何より無機的なイメージがある84年夏を象徴するような曲に感じてたし。

でも・・・、この曲は、正直言って、良く分かんなかったんだよね。 掴みどころが無いって言うのかなぁ。

ツルンとした抑揚の無いメロディラインっていうのか。 確かにそんな所は無機的な84年らしいメロディラインだったのかもしれない。

それにつけても、この曲は、掴めなかったんだよな。 作曲の大沢誉志幸氏も、非常に日本語が乗りづらいメロディと言っているのが象徴的なんだけど、まあ、それが、聴いてるこちらとしても掴みどころが無いように感じちゃったんだろうな。

まあ、肯定的に言えば洋楽的なメロディって言う事なんだろう。

いや、それが私個人としても、今一つ生理的に引っかかりきれなかったところなのかもしれない。

昨日の「人形の家」でも、洋楽のキャッチーな部分や、官能的な部分が凝縮されたのが歌謡ポップス、でも、それだけじゃ日本人には刺さりきれないわけで、日本人の「感性」をプラスしたメロディが歌謡ポップス・・・

つまりあんまりバタ臭いのではなく、バターに醤油をかけたような・・・そんな音楽が歌謡ポップス・・・って書いたんだけど。

たしかに、80年代初頭までは、その通りだったんだよね。如何に表向き「ロック」だぜ! っていうニューミュージック勢だって、結局のところメロディラインは、日本人好みの「和」の感性が入ったものだったわけで。

いや、それこそがワタシ個人としても「J-POP」の原点だったんだよね。

でもさ、80年代も中盤、事にこの84年くらいになって来ると、「醤油」をたらさずにダイレクトに「洋楽」的なメロディ、サウンドが増えてきたんだよ。

いわいるニューウェーブ系サウンドってやつですね。 硬質、かつ鋭角的無機質なサウンド。余計なリフや音は、極力排除されている。 それいえ、すっきりとした都会的なサウンド。 いわば当時の先鋭的な楽曲ですね。

BUT、いつもここでは書いてるように個人的には、ダサい、もっと土臭いサウンドと、ごちゃっと音で埋め尽くされているような曲が好みだったもんでさ。 そそそ。メロディとメロディに音の隙間があると許せない・・って感じで。

だから、同じ84年でも、大瀧詠一氏の「Each Time」のような、ウォール・オブ・サウンドの方が何倍も安心するし、メロディとメロディの合間を面白い音で埋めると提唱した筒美サウンドの方が、この当時でもしっくり来てたんだよな。

あ、この志向は、今でも基本は変わらない。まあ、当時よりはやっと慣れてきたって言うかねぇ、当時よりも音数が少ない曲が多いからさ今は、強制的にでも慣らされたって感じですわな。

いずれにしろ、だから、この84年当時は、この手のスッキリとした掴みどころのないサウンドには、引っかかりきれなかった訳なんだよね。

まあ、前曲の「サヨナラは八月のララバイ」も、サウンド的にはこの曲と大きな違いがあった訳じゃないんだけど、イントロの出足のガラスの割れる音と、サビの前のコード進行には引っかかったからなぁ。
そんな部分があったのか無かったのかだけの違いっちゃ、そうなんだけど。。。






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おまえにチェックイン / 沢田研二

1982_06_お前にチェックイン_沢田研二






今回の1曲セレクトは、「おまえにチェックイン」沢田研二です。

 まずはデータです。

・タイトル    おまえにチェックイン
・アーティスト  沢田研二
・作詞      柳川英巳
・作曲      大沢誉志幸
・編曲      伊藤銀次
・リリース日   1982年5月1日
・発売元     ポリドール
・オリコン最高位 8位
・売上げ枚数   27.4万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 4位
・ベストテンランクイン期間:1982年6月14日〜7月26日付

 えー、今回はマクラなしで。。。

 いやー、今回の曲は、セレクトしたのはいいものの、どう話を切り込んで行こうかねぇ・・・迷いまして、なら、マクラは無しでいいか・・・と。

・・ということで

 沢田研二の「おまえにチェックイン」ね。


 この曲のジャケ写、「怖い」ですねぇ〜。うーん、シブい・・・ダンディ・・・といった方がいいんですかねぇ。

 ダンディ・・・・ね。最近、聞かなくなった言葉だな。

 いずれにしても、この曲のジャケ写を見る限りでは、シブーいクセのある曲なのかな・・・っていう、想像が先に立ってしまうんだよね。

 まあ、実際にこの「曲」を聴く前のワタシの印象なんだけどさ。


 このころのジュリーは、前年の「ストリッパー」にしても、この曲の前の「麗人」にしても、クセのある曲が続いてたじゃん。まあ、インパクトは強いんだけどね。

 特に、この曲の前の「麗人」の独特のクセのある曲の印象が、まだまだ、強かった時期だったからさ、この曲も、また、そんな感じなのかねぇ・・・って感じてたな。

 うん、このジャケ写からさ。


 でも、実際に聴いたら・・・・あーら、全く想像と違うんだもの。

 もろポップ・・・・。ジュリーの曲で、ここまで、ハデハデのメジャー系のポップに弾けるような曲も珍しいよね。

 あ、でも、80年の「TOKIO」も「恋のバッドチューニング」もポップか・・・。

 だけども、それを凌ぐ位のポップさを感じたな。 TVでは珍しくハンドマイクで、跳ね回ってたしな。


 この曲も、全体的にインパクトの塊っちゃ、そうなんだけど、やっぱサビの部分は強いよね

 ♪ ホミタイ ホミタイ ホミタイヤイヤイヤイアアイ〜 ♪

・・・・なんのこっちゃ。。。。。ふらふらふらふらふらふら

 正確には

 ♪ Hold Me Tight Hold Me Tight Hold Me Tight〜 ♪

なんだけどさ、メロディにのっけると♪ ホミタイ ホミタイ〜 ♪

になるのよね。

 うん、初めて聴いた時から、このメロディラインが頭から離れなかったなぁ。

 この時点では、まだ「大沢誉志幸」って全然知らなかったけど、このヒトならではの独特のファンキーなノリを持ってるよね。

 で、久々に「あ、これは くるぞ・・・・」っていう感触を持ったな。

 案の定、「ベストテン」では、久々に2位まで上がったもんね、この曲。

 それに比べて、オリコンでは、最高8位・・・と。 うーん、ジュリーってオリコンでは、上位に来てないんだよなぁ。
 同じくべストテンで2位まで上がった、「ストリッパー」が6位、「TOKIO」が8位だったりするもんね。オリコンの最高位は。

 これが、結構意外だったりね。印象からしてもさぁ。

 ただ、ジュリーの場合は、レコード売上げはそれほど強くなくても、その他、有線、ラジオ、ハガキ・・・と、4要素全てで平均してたからねぇ。逆に言えば「穴がない」のが強みだったんだよね。

 まあ、それだけ、幅広く支持されていたってわけでさ。だから、レコード売上げは、さほどでなくても、充分に「ヒット」しているイメージが大きかったのよね。
 




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晴れのちBLUE BOY / 沢田研二

1983_05_晴れのちBLUE BOY_沢田研二






今回の1曲セレクトは、「晴れのちBLUE BOY」沢田研二です。

 まずはデータです。

・タイトル    晴れのちBLUE BOY
・アーティスト  沢田研二
・作詞      銀色夏生
・作曲      大沢誉志幸
・編曲      大村雅朗
・リリース日   1983年5月10日
・発売元     ポリドール
・オリコン最高位 11位
・売上げ枚数   9.5万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 18位

 えー、本日は、分裂症気味な曲ばっかり書いてきてるんだけど、先ほどの川本真琴の「愛の才能」に続いては、沢田研二の「晴れのちBLUE BOY」を持ってきましたよん。

 先ほどの「愛の才能」もかなり分裂症が入った曲だったけど、今から考えると、当初の印象度というところでは、今回の「晴れのちBLUE BOY」の方が数段上だったかもしれない。
 あの沢田研二が、こんなわけが分らない曲を歌う・・・っちゅうところで。
「愛の才能」もそうだったけど、この曲もAメロがどうで、サビがどうで・・・って書けないんだよね。全体の印象としてこうだ! しかいえない。

・・・で、全体として「分裂症」な曲なんですよ。
だいたいまともなこと歌ってないもんね。

 サビの

♪いいたいことはヤシの実の中 ♪


ってなに? どういうこと? うーん、分裂症ですねぇ・・・いいですねぇ! って所なんだよね。

 そういう曲を沢田研二が歌うから。すごいんですよ!

 歌詞は、銀色夏生さん。この曲がほとんどデビューになるのかな? ハイ、女の方ですよ。
 いやいや、でも、女の方とは思えないような思い切ったデフォルメした作風だよね。まさに分裂症。
 それじゃ本人もさぞかし、パンクな方なのか・・・っていうと、普通のお嬢さんっぽいナリのヒトでしたよね。そそそ、たしか当時まだ、19歳とかのティーンエイジャーだったんだよね。

 そんなごく普通の方が、こんな詞を書くっていうのが、結構カルチャーショックだったなぁ。


 曲の方は、大沢誉志幸氏。このヒトの場合、以前書いた中森明菜の「1/2の神話」でブレイクして、この曲はその直後の曲って言うことだよね。
 で、サウンドとしては、よくアダム アントの「イート ドック イート」が下敷きっていわけてるけど、え? そうなの?

 なんて、いま「イート ドック イート」を試聴してみたけど、たしかにそんな感じ。
 ジャングル(ジャンゴ?)っていうリズム体って言うのかな。ベースがぶっとく

♪ドンドンツー ドッドッドツー ♪(なんて書いてもよくわかんないか。。。)のリズムをメインで刻みつつ・・・っちゅう、いかにもワイルドなダンスビートな曲だよね。


 うーん、でも、このころってこのジャングルっぽい曲って流行だったのかねぇ? 丁度この年の7月にリリースされたサザンオールスターズのアルバム「綺麗」に収録されてた、「All Star Jungo」もこんな感じの曲だったんだけどね。

 これが、分裂症な歌詞と実にうまくあってるんだよね。


でも、あんまり売れなかったのは残念だよなぁ。まあ、完全にウレセンからは外れてるし、これが売れるようだったら、日本のヒット曲界もすごいところだったんだろうけど、まだ、そこまでは進んでなかったからねぇ。

 あ、いや、いまでもベストテン入りは難しいか・・この手の曲では。




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ガラス越しに消えた夏 / 鈴木雅之

1986_04_ガラス越しに消えた夏_鈴木雅之






今回の1曲セレクトは、「ガラス越しに消えた夏」鈴木雅之です。

 まずはデータです。

・タイトル    ガラス越しに消えた夏
・アーティスト  鈴木雅之
・作詞      松本一起
・作曲      大沢誉志幸
・編曲      ホッピー神山
・リリース日   1986年2月26日
・発売元     エピックソニー
・オリコン最高位 15位
・売上げ枚数   14.7万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 15位
・タイアップ:日清食品「カップヌードル」CM曲。

 さてさて、昨日のエーちゃんの「YES MY LOVE」に続いて、「食べ物」CMのキャンペーンソングです。

 ガラス越しに消えた夏 /鈴木雅之

 うん、言わずと知れた、日清食品「カップヌードル」の1986年のキャンペーンソングですな。
 コカ・コーラもそうだけど、「カップヌードル」のCMも印象的なカッチョイイ曲が多いな。 まあ、「カップヌードル」は、いまでも「有名」アーティストを起用して、キャンペーン展開を図ってるけどね。
 その起源は80年代にあり・・・と。(うんにゃ、厳密に言うと79年の浜田省吾の「風を感じて」が最初だけど・・・)

 化粧品キャンペーン、コカ・コーラ、カップヌードルが、70〜80年代を席巻した、3大CMキャンペーンって言えるかなぁ。


 今日、引っ張ってきた「ガラス越しに消えた夏」は、85年の中村あゆみ「翼の折れたエンジェル」、ハウンドドッグ「ff」に続く、「カップヌードル」のCM曲だったわけだけども、一番、カップヌードルのCM自体に勢いがあって、かつ「かっちょよかった」頃のかなぁ。

 個人的にも、このころの「カップヌードル」のCMが一番印象に残ってたりする。。。


 あ、いやいや、90年代に入って、一時期、「HUNGRY ? 」っていう、例の原始人とマンモスの追いかけっこCMが話題になったこともあったけどさ。。。


 そんなカップヌードルCM全盛期にあって、この曲が一番「難解」な曲かもしれないなぁ。

 例えば、「翼の折れたエンジェル」にしたって「ff」にしたって、分かりやすいじゃん。もろストレート、いけいけロック系で・・・。

 それに引き換え、この曲は、難しいよ。

 一言で、どういう曲・・・って言えないサムシングがあるんだよなぁ。

 うん、サウンド的には、シンプルなんですよ。 メロディ、真ん中にあって、その周辺に、シンプルなシンセがからんで、間奏にソプラノサックスが絡んでくる。

 ただ、それだけ。 ドラムはナッシング。ギターも最小限しか入ってない。

 そんなシンプルなサウンドだけに、メロディラインが重要になってくるわけで・・・。

 そんな難解な曲でも、うまくマーチンが歌ってるんだよね。ラッツ&スターでは、決して見せないような、ストレートなメロディラインを


 アレンジは、ホッピー神山氏。ワタシねぇ、ホッピー神山氏の作る、シンセの音色ってすきなんだ。
 なんつうのかな、原色ドギツさっていうかなぁ・・・。少なくともパステルカラーな淡い印象ではないんだよね。
 一種のサイケデリックというか、そんなはっきりとした色合いが交じり合っている音色。

 この曲とか、94年の氷室京介の「VERGIN BEAT」とかね。

 そうだなぁ、最近だと、わりとエレクトニカに近いような印象が、全体的なサウンドに感じるな。

 そういう意味では、ホッピー氏が作る世界は、最近の音楽傾向に近いかもしれないね




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そして僕は途方に暮れる / 大沢誉志幸

1985_01_そして僕は途方に暮れる_大沢誉志幸






今回の1曲セレクトは、「そして僕は途方に暮れる」大沢誉志幸です。

 まずはデータでは。

・タイトル    そして僕は途方に暮れる
・アーティスト  大沢誉志幸
・作詞      銀色夏生
・作曲      大沢誉志幸
・編曲      大村雅朗
・リリース日   1984年9月21日
・発売元     エピックソニー
・オリコン最高位 6位
・売上げ枚数   28.2万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 5位
・ベストテンランクイン期間:1985年2月4日〜3月4日
・タイアップ:日清「カップヌードル」CM曲

 この間、クリスタルキングの「大都会」を書いた時、音楽業界的に言って、個人的には、音事協 < 音制連 派って書いたんだけど、自分のmixiミュージックの再生アーティスト曲数をみると、なんじゃこりゃ〜exclamation ×2、圧倒的に「音事協」なアーティストの曲数が多いじゃん。。。

 まあ、この間まで「アイドル」の曲ぱっか聴いてたから・・・ってこともあるんだけど、ちょっち、偏ってるなぁ・・・と思いつつ、音制連派⇒フォーク、ニューミュージックの曲を聴き始めましたデス。

 ただ、フォーク、ニューミュージックアーティストって、固まったヒット曲数があるアーティストは70年代に入ってからなんで、66年の曲から聴き始めたけど、同アーティスト再生曲数がなかなか増えないなんだなぁ。個人的にバランスがいいと思える曲の聴き方は難しいですな。


 うーん、今日の「まくら」は全然、引っ張ってきた曲と関係ない流れになっちゃったな。

 はい、今日、引っ張ってきた曲は

 そして僕は途方に暮れる /大沢誉志幸

です。

 いやね、ちょっと前から、この曲気になってたんだ。・・・というのも、最近、やたら、この曲カバーされてません?
 佐藤竹善に高杉ひと美だっけ?

 うーん、ちょっと前には、あんまり予期できなかったカバー曲かもしれないな。この曲は。

 まあ、だから、他人の「手垢」が付いてないだけ、カバーの「ターゲット」になったのかもしれない。

 今の30代中盤以降のヒトだったら、大概、この曲、タイトルは知らなくても聴けば曲は知ってるだろうしね。

 うん、裏を返せば、カバーするのに引っ張ってくるには、ちょっと「死角」だったし、「絶好」の曲ともいえるかもしれない。

 なんで、これまで、ほとんどカバーされてこなかったか・・・というと、やっぱり、オリジナルの大沢誉志幸の「アク」の強さだろうなぁ。

 オリジナルを越えようと思うと、なかなか手を出せないよなぁ。じゃ、くずして(アレンジして)歌えば・・・とおもうと、もともと、この曲のメロディラインが崩れてるからねぇ。

 特に出だしのAメロの部分から

 ♪ 見慣れない 服を着た 君が今 でていたった〜 ♪

 の部分のメロディラインからして崩れてるわけで、ここからさらに、崩して・・・となると、特に「ポップス」の領域ではちょっと難しかったんだろうね、これまでは。

 それでも、果敢にカバーに挑戦してくるってことは、それだけ、今のアーティストの「技術」が上がってきたのか、それとも、それだけ曲が無くなってきたのか・・・、まあ、どっちかだろうな。


 個人的には、佐藤竹善バージョンも、高杉ひと美バージョンも、決して悪い出来ではないと思った。

 ただ、やっぱり、オリジナルの大沢誉志幸の「アク」の強さは、越えられない。

 これは、時代のせいもあると思うけど。今は、カフェミュージック、ボッセ的なソフトロックの時代でもあり、どうも、感情的なサウンドではないんだよね。BGMにはちょうどいいけど、積極的に曲を聴くっていう形の曲は意外と少ない。

 でも、オリジナルの大沢誉志幸の84年〜85年当時は、シングルは、積極的に「聴く」曲であり、そういう文化がまだ、根強く残っていた時代だったからね。曲の味付けも自然と、そういうアクの強いものだったわけだ。

 それでも、当時は、個人的には、この曲については、「邦楽」的な匂いは感じなかったなぁ。「洋楽」的だったんだよね。
 UKロックっぽい、濡れた感じがしたな。あのころは、向こうの音楽もアメリカンロックが下火になって、UKロック&ポップスが時代の主流だったかんね。なんせ「ワム!」な時代だったわけで・・・。

 もちろん、当時から「邦楽」派だったワタシは、最初はちょっと抵抗があったんだよね、この曲。完全に洋楽っぽいんだもん。

 もちろん、今はそんなこと全然ないんだけどさ。


 ただ、この曲、日清の「カップヌードル」のCMに使われだしてから、なんとなく「かっこいいな」って思えるようになったな。

 うん、売れてきたのも、カップヌードルのCMに使われるようになってからだよね。
 だから、リリースからベストテン入りするまで、半年近くもかかっている。

 85年の今ごろからだったからね、CMに使われだしたのは・・・。リリース直後じゃなかったんだよね。

まあ、それだけロングヒットになったわけで、実際、オリコンでも最高6位と、驚くほど高ランクぢゃなかったし、売り上げ枚数もそれほど多くなかったんだけど、だから、印象は強いよね。


 だけど、この時代のカップヌードルのCM曲はカッコよかったよな。

 あと、まだ、カップヌードル関係で、他人の手垢が付いてないとすれば(ほとんどの曲が手垢が付いてないけど)、鈴木雅之の「ガラス越しに消えた夏」かな・・・。これまた、アクが強いからなぁ、カバーするの、難しいだろうけどな。
 そろそろ、だれかメジャーアーティストがカバーしてくる頃だろうとは思うけど・・・。






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