1969_09_真夜中のギター_千賀かおる







今日の1曲セレクトは、「真夜中のギター」千賀かほる です。


まずはデータから

・タイトル     真夜中のギター
・アーティスト   千賀かほる
・作詞       吉岡治
・作曲       河村利夫
・編曲       クレジットなし
・リリース日    1969年8月10日
・発売元      コロムビア
・オリコン最高位  4位
・売上げ枚数    44.8万枚
・ベストテンランクイン期間:1969年10月20日〜1970年1月5日付

 今回は、思い切って、時代を遡ってみた。1969年8月リリース。丁度、ワシが生まれた頃の曲で、69年秋から冬にかけてヒットした曲ですね。
 当時のフォークブームを反映した、「歌謡」フォークの代表的な曲です。
 もちろん、リアルタイムで、この曲を聴いた、なんていう記憶は全くない。
 このオリジナルから11年後、1980年に高田みづえが、この曲のカバーを出したのね。それをたまたま、ラジオで聴いたんだよね。
 でも、ガキながらいい曲だと思ったナ。たしか、明星の付録のヤンソンにものっけられてたしね。
で、それから、しばらく忘れてたんだけど、1980年代後半〜1990年代前半は「ナツメロ」ブームだったわけで、そのときにもう一度めぐり合ったわけです。この曲に。そのときは、オリジナルの千賀かほるで。
 高田みづえとイメージが随分違ったのを覚えてるな。高田みづえバージョンは、もっとソフトだった記憶があるんだけど、オリジナルの方は、もっとはっきりしたボーカルなんですよね。千賀かほるさんのボーカルって。
 それに、コブシが結構聴いてるから、フォークというより、「歌謡曲」ってイメージが強いっていうのが、強烈な印象だったな。

 あ、この曲、当時はフォーク、それもフォークギターの入門曲として有名な曲だったんですよね。
Key=C。 もちろん、コードもC、G7、Dm、Amなど、ごく基本的なコードと、コード進行の入門曲としては最適な曲な訳です。
 
 やさしいのは、メロディ、コード進行だけではなく、詞もやさしい曲ですね。 いやこの場合は「優しい」といった方がいいかなぁ。
 
 今回このきょくを引っ張ってきたのは、この曲の詞が、今の自分の心境に似ているってところもあるからなんだよね。
 
 ♪街のどこかに さみしがりやが一人 今にも泣きそうに ギターを弾いている♪

 ♪愛をなくして 何かを求めて さまよう 似たもの同士なのね ♪

 なんかね、今の自分の心境をダイベンしてもらっているようでさ・・。
 本当は、仕事だったら、こういう部分って見せちゃ行けないと思うんだけど、ここは、あくまで個人としての日記なので、こんな心境な部分も見せちゃっていいのかな・・・と思ったわけです。今回、引っ張ってきた訳って、そういう心境が今の時分では大きな部分占めてるからってところが一番大きいですね。

 ダメだねー。夏も終わり、涼しくなってくると、ついつい、シンミリしてしまう私デス。


 ところで、この曲の作詞をされた吉岡治氏は、のちに演歌の作詞家とした、大成された方です。
都はるみの「大阪しぐれ」、大川栄策「さざんかの宿」などが有名ですね。
 このころは、コロムビア専属の若手作詞家で、このようなフォーク調の曲も書かれていたわけですね。
 
 さらに、作曲の河村利夫さんもおなじく、コロムビアの専属作曲家だったんですよね。
 まだ、このころは、レコード会社の専属制度が残っている時分で、こういうみょうちくりんなリリースの仕方しかできなかったわけです。
 
 演歌のイメージが強い、コロムビアなんで、フォーク調の曲を? なんですが、まあ、それだけ、時代はフォークだったわけですね。カレッジフォーク。 当時の大学生を中心となったムーブメントなわけです。
 そうしたカレッジフォークを核としたレコード会社の中心は、東芝EMIだったわけですが、1969年ごろにもなると、コロムビアも手をこまねいている訳にはいかなかったんでしょうねぇ。

 この辺の時代の流行や社会の流れって個人的には大好きなんですよね。高度成長社会と70年安保、なんか混沌としたグツグツと煮えたぎったエネルギーがあたっていうかね。
 ほんど、この時代の空気にじかに触れたかったって思うんだよね。 まあ、実際、じかに触れてるんだけどさ。まだ、「0歳」だったからなぁ。 あと10年早く生まれてたら・・って本気で思いますもんね。


 話を戻しますね。 この「専属制度」、今、音楽(ストリーミング含む)配信の思わぬネックなんだ。
 というのも、これ、各レコード会社が曲の権利を管理しているわけでね。ジャスラー(JASRAC)が「いい」といっても、レコード会社が「ダメ」ならダメなのよ。逆に言うと、これでけっこう、レコード会社、小銭稼いでるんだよね。 あくまで小銭だけどさ。
 でも、これのおかげで、音楽配信業者は、これらの曲を自由に使えないっていうジレンマがあるんだよね。
放送局にはほとんどないでしょ。専属曲だからっていちいち、レコード会社と許諾契約結ぶなんてこと。せいぜい放送倫理規定に触れる曲(いわいる放送禁止曲)が流せないくらいで・・。
 1970年の著作権法改正以前の曲が対象なんだどさ。(1970年の著作権法改正以降は専属制度は廃止)
 まあ、専属曲の多くは、今となっては、需要がほとんどゼロの曲が多いけど、なかには、この「真夜中のギター」のような名曲も多数含まれているわけです。
(そのほか、有名どころでは「六甲おろし」、「自動車ショー唄」などなど。ちなみに、今年はじめにドラマの「ごくせん」で有名になった、北島三郎の「兄弟仁義」もそうです。 それらの曲、JASRACはOKだけど、各所属レコード会社の専属曲なんで、レコード会社の許諾なしには配信できません) 
 これについては、mixiに他にコミュニティが立ってるから、ここでは言及しないけど、いまだに「放送業界」には優しいけど、「ネット業界」には厳しい「音楽業界」の権利関係なんだよねー。 


 えー、曲の年代が年代なんで、多分、コメントないだろうな・・と見越して、いろいろくどくどと、ヤバメのことも含めて書いちゃったかな?

 単なる日記だからして・・まあいいか。





※2005年9月に書いたものの再掲載です。