1982_05_唇をかみしめて_吉田拓郎






今回の1曲セレクトは、「唇をかみしめて」吉田拓郎です。

 まずはデータです。

・タイトル   唇をかみしめて
・アーティスト 吉田拓郎
・作詞     吉田拓郎
・作曲     吉田拓郎
・編曲     広島二人組
・リリース日  1982年3月21日
・発売元    フォーライフ
・オリコン最高位 18位
・売上げ枚数  9.7万枚
?THE HITCHART HOT30最高位 22位
・タイアップ:映画「刑事物語」エンディングテーマ曲


 この間、Twitterで、最近の音楽業界が元気が無いのもなんとなく分かるんだよね〜云々ってつぶやいたのよね。ハッシュタグもつけなかったんで、まあ、注目されることも無いだろうと思ってたんだけど、幾つかリツイートもらったりして、うーん、やっぱし、おんなじこと考えて居るヒトもいるんだねぇ・・・なんて思ったりして。

 まあ、本当に言いたかったことは、頭で音楽を作るんではなく、もっと感情のままに作ってもいいんでないの? ってことだったりするんだよね。

 たしかに、最近の曲って、クオリティの面から見ると、以前から見ると向上している部分はあると思う。
 
 ぢゃ、なんで売れないの? 

っていうと、よくさ、「ネット配信」とか、「違法サイト」とか持ち出すヒト、最近は多いんだけどさ、まあ、これも当たっている部分もある。ただし、それが総てでは無いと思うのよね。


 ワタシねぇ、一番の要因は、曲聴いても「カンドー」する曲が少なくなったから、なんじゃないかかねぇ・・・と思ってるわけよ。

 じゃなんで感動する曲が少なくなったんですか・・・って言われると、これまた、要因はいろいろと出てくると思うわけで、一つの要因ではないはずなんだけど、一つの要因として、「頭」だけで音楽作ってないですかねぇ・・・って事よ。

 ワタシねぇ、なんかそんな感じがするのよ。

 なんか、理論的なんだよね、最近の曲って。計算的というかさぁ、ドライというか、無味無臭というか・・・。
 簡単に言ってしまえば、「はずれ」が無いんですよ。大体がそつなく出来てる。まあ、平均的なんだよね。
 逆に言えば、「突出」して感動する曲も少ない・・・というか、少なくとも今年に入ってからは、無いな、そういう曲。


 だからさ、一回、そういう、「打算的」なところを取っ払って、アッパラパーな気持ちで曲作りするのも必要なんじゃない? 

 ってことなんだよね。

 うん、だから「経費的」にどうのっていう経済的なことではないわけですよ、言いたかったのは。



 昔はもっとおおらかだったと思う。うーん、なんていうのかなぁ、「人間味」があったよね、曲に。 そうそう、「人間味」ってやつ。
 これなのよ、最近の曲で最も足りない点は。


 ワタシさ、正直、初音ミクとかアンドロイドな曲とかさ、いわいる「アニおた」系の曲に否定的なんだけど、なんで、否定的なのか・・・っつうと、ここなんだよね。別に曲の出来が駄作だとか、そういうんじゃないのよ。「人間味」ってところ。それ感じないもの、これらの曲には。。。

 っつうか、感じるわけなんだけどさ、生身の人間・・・最近で言えば「3D」な人間が歌っているわけじゃないんだから。

 
 まあ、そんなことわめいているワタシは、近頃の「最先端なドライなヒト」から見れば、「旧人類」なんだろうけどさ、そう見えるなら見えるでも別にいいや・・・なんて思ってたりするわけよ。

 やっぱ、人間味があるからこそ、「ヒト」だと思うしさあ。ワタシ、機械とかアニメとか二次元のヒトじゃないもの。



・・・いや、そう思っているヒトって多いんじゃない? ・・・というか、意識的には、そう考えて無くても、無意識的にそう感じてるヒトって多いんじゃない? 
 最近の曲、だから、売れなくなってきているんじゃないですかねぇ・・・なんて、最近は、そう感じているわけですわ。




 ・・ということで、今日引っ張ってきたのは、吉田拓郎氏の「唇をかみしめて」。
 いや、言いたかったのは、こういう「人間味」あふれる曲って、すっかりなくなったよなぁ・・・って言うこと。

武田鉄矢主演の映画「刑事物語」のエンディングテーマ曲。 

全編「広島弁」で歌われているこの曲は、正直、今の曲に比べたら、めっちゃ、ドロ臭いんですわ。「スマート」さは全くない。

 きっと、近頃の、「無菌状態」で育ってきたヒトたちには、理解できない曲かもしれない。

 でもさぁ、ワタシは、こういう曲のほうが安心するんだよなぁ。「ウタ」聴いてるゾーっていう感じがあるじゃん。なんにも考えなくても。

 で、もって、何にも考えなくても感動するじゃん。

 それは、やっぱ、人間対人間のぶつかり合いが、音からにじみ出てきているからこそ・・・なんだけどね、感動するのは。

 うん、音質のクオリティとか、理論的とかテクニックじゃ無いのよ、音楽は。 音質なんか悪くても、理論的でなくても、テクニックなんか無くても感動できる音楽はいくらでもある。

 問題は、どれだけヒトとヒトとのぶつかり合い、人間味があるのか、どれだけ本気で音楽しているのかなんじゃないのかなぁ・・。

 少なくとも、この曲を聴くと、いつも、そんなことを思ってしまったりするワタシなんだよね。




 2006年9月の「つま恋」ライブ。これ見に行ったなぁ。 このライブ観客のどこかにワタシも居るんだけどさ。
吉田拓郎氏は、世代的に一世代も二世代も前なんで、あんまり曲知らないのに、1975年の伝説の「つま恋」オールナイトライブに触発されて参戦してみたんだけど、VTRのように分厚い編成で、感動のライブでしたわ。

ちなみに、この「唇をかみしめて」のシングル盤は、A面のみ。つまりこの曲だけしか収録されておらず。B面はツルツルだったんだよね。 それで通常700円だったところ、400円だったんですよね。
 完全に「刑事物語」のために作られた曲って感じだったかなぁ。



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