かじやんのヒット曲&チャートレビュー

ヒット曲を聴き続けて40数年! かじやんがお送りする、「今」のヒット曲&ヒットチャートから、「あのころ」のヒット曲&ヒットチャートまで、ヒット曲について幅広くご紹介するブログ。 自主チャートサイト"THE HITCHART NOW AND THEN"の支店ページという位置づけにいたします。

中島みゆき

かもめはかもめ / 研ナオコ

1978_06_かもめはかもめ_研ナオコ







今回の1曲セレクトは、「かもめはかもめ」研ナオコです。

まずはデータです。

・タイトル    かもめはかもめ
・アーティスト  研ナオコ
・作詞      中島みゆき
・作曲      中島みゆき
・編曲      若草恵
・リリース日   1978年3月25日
・発売元     キャニオン
・オリコン最高位 7位
・売上げ枚数   33.0万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 6位
・ベストテンランクイン期間:1978年5月8日〜6月12日付

 前回に引き続き、またまたキャニオン発のヒット曲です。プラス、またまたミディアムバラード曲です。
 いやいや、完全なバラードといっていいかな。

 研ナオコの「かもめはかもめ」。

 うん、正直、オリコンでも必ずしも「上位」!っていうほど上位まで言ってないけど(最高7位)、研ナオコの代表曲と言ってもいいよね。それほど印象に残る曲。

 研ナオコとしては、この曲より上位に行った曲・・・

・夏をあきらめて   1982年9月5日リリース 最高5位
・あばよ       1976年10月10日リリース 最高1位

なんていう、この曲よりも売れたし、チャート上でも上位に行った曲ってあるんだけど、どうも、この曲が一番の代表曲・・・っていうイメージが強いな。

 まあ、個人的に感じている部分が強いと思うんだけどさ。

 それだけ、この曲は研ナオコっていうヒトにピッタリな曲だと思うんだよね。

 でも、どうしてなんだろうね? 普段の研ナオコはあんなに三枚目なのに、とかく唄となると、失恋ソングが良く似合う。
 
 さっきテレビ見てたら、笑いと泣きはお互いに背中合わせどおしって言ってたけど、まさにそんな感じなヒトなんだよね。

 どちらかが「演技」でどちらかが「素」だと思うんだけど、どちらがどちらかは分らない。そういう、プライベートが見えない部分がプロなんだと思うし、それだけ芸風が幅広いっていうことなんだろうなぁ。

 それにしても、このヒトほど中島みゆきの世界を、中島みゆき本人以外でうまく表現できるヒトっていないぢゃないかなぁ。

 中島みゆきは、いろんなヒトに曲を提供しているけど、これほど、本来の中島みゆきの世界観・・・・哀れな女の姿を表現できるヒトってなかなかいないもの。

 うーん、なんていうのかな、哀れな女なんだけど、必ずしも貧乏くさくはない。
 おなじ哀れな曲でも、例えば「昭和枯れすすき」のような貧乏くささっていうの? そういうところは微塵も見えないんだよね。

 でも、色は? と例えると、絶対にグレーがセピア色・・っていうのかなぁ? ふられてもふられても強く生きる女の強さって言うのが見え隠れしてるんだよね。

 うん、でも、やっぱそういう世界観っていうのは、ある程度人生経験がないと表現できないしね。そういういみではアイドルにそういうところを求めるのは酷な話なんだけどさ。

 この曲には、プラス、ゴージャスさが加わっているな。まあ、これはアレンジの影響なんだけど、全編フルオーケストラなアレンジが哀れさを一層引き出している。

 そこが一層、曲を引き締めているし、聴いてる方も一層のめりこんでいくような力があるんだよね、この曲には。

 でもまあ、この時代・・・1978年って歌謡曲のオーケストレーションのグレードが最も高い時期でもあるんだよね。
 うん、一言で言ってダサクない。チープさがない。一言で言って洗練されている曲が多い。

 それは、70年代前半までに比べて格段に録音技術の向上ってあるけど、アレンジャーが勉強してきてる・・・って言うのもあるんではないかなぁ。
 下地として、あのころはイージーリスニングが強かったって言うところもあるからさ、ストリングスの使い方とか、随分勉強してきてるような印象があるもんね。

 この曲なんかは、その代表的な1曲といってもいいんじゃないかなぁ。

 それと、この時代は、普通に「大人」の曲があったよね。この曲なんかは絶対大人の曲だもの。
 詞の内容、曲調、すべてにおいて、少なくともティーンエイジャーに向けての曲ではないし、そういうヒトってあんまり聴いてなかったんじゃない? この曲。

 ワタシも子どもの頃はちっともいいと思わなかったもの。この曲。
 でも、20代後半からジワジワと分ってきたもんね、この曲。

 そういう曲が普通にあの時代はあったし、ヒットもしてた。

 それがヒット曲の幅を広げていたんだよね。大人のヒトにもうれしい時代だったわけですよ





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誘惑 / 中島みゆき

1982_04_誘惑_中島みゆき








今回の1曲セレクトは、「誘惑」中島みゆきです。

まずはデータです。

・タイトル     誘惑
・アーティスト  中島みゆき
・作詞       中島みゆき
・作曲       中島みゆき
・編曲       船山基紀
・リリース日   1982年4月5日
・発売元     キャニオン
・オリコン最高位 2位
・売り上げ枚数 43.6万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 2位
・ベストテンランクイン期間:1982年4月16日〜6月28日付

 先ほど書いた、堀ちえみ「稲妻パラダイス」もそうなんだけど、今まで書いてて当然という感じなんだど、まだ書いてなかった曲が、また見つかりまして。。。 思わずセレクトしてきちゃいました。

中島みゆき 「誘惑」。。

うーん、不覚。 なぜに中島みゆき嬢の曲のうち、もっともアブラがのりきっていた、80年代初旬の、いわいる「3部作」の1曲をぬかしていたんですかねぇ。。。

たしかに、タイトルとはウラハラにスコーンと抜けるようなインパクトがあった「悪女」、3部作最後で、歌い方が特徴的だった「横恋慕」は、それぞれ、レビューを書くとっかかりがつかみやすかった・・・というのはあるんだけどね。
 対して、この「誘惑」は、今一つ、レビューを書く材料・・・っていうか、とっかかりが、今一つつかみづらいんだよなぁ・・・ってのはある。

 余程のインパクトがあり、セールス的にも、当時の中島みゆきの中では一番売れた「悪女」の次って事もあるんだけど、メロディ的なインパクトは、それほどないんだよね。
 どちらかと言うと、「悪女」以前の中島みゆき路線・・・・例えば「ひとり上手」などを踏襲する所もあったしね。だから目新しさっていうところもあまりなかった。

 それでも、40万枚以上もの大ヒットになったのは、「悪女」の次っていうのも大きかったけど、この曲の詞の内容が受けたんだろうね。

 内面は寂しがり屋なのに「悪ぶってる」女を演じた「悪女」に対して、この誘惑に登場する女性はどちらか問えば等身大。意外と多くの女性感じているような内面性を表しているところに、共感を得たんじゃないのかなぁ。

 詞の内容で共感されることは、サウンドそのものに共感を得るよりも、聴き手にダイレクトに刺さるし、刺さり方も大きいからねぇ。

 この売り上げ枚数は、そんなところから来てるんじゃないですかねぇ。で、無ければ、いくら、前の曲が80万枚以上セールスがあったとしても、次の曲でまた大ヒットする確約が無かった時代ですからねぇ、当時は。
 特に、ニューミュージック系の人たちはさぁ。

そう言う事も含めて、この曲の頃の中島みゆきって、80年代初旬の中でも一番アブラがのってたアーティストの一つって言う事の違いないところなんだよね。


ただ、個人的には、この時の3部作の中では、この曲が一番印象に残ってるなぁ。
ま、あくまで家庭のこととか、個人的なことなんだけどね。 この曲がヒットしてた頃は、いろいろあったもんでね。
やっぱ、そう言う時のヒット曲っていうのは、いつまでも脳裏から離れないよなぁ。 あれから33年経っているんだけどね。


・・・ということで、曲を聴いてみたいんだけど、例のごとく、この曲の動画がYOU TUBEには無し。
まあ、当時、TVでは一切歌ってなかったわけで、VTRが残っているわけでもないとは思うんだけどね。。。

・・・ということで、他のサイトのリンクを

http://www.dailymotion.com/video/x2ivla1_%E4%B8%AD%E5%B3%B6%E3%81%BF%E3%82%86%E3%81%8D-%E8%AA%98%E6%83%91_music



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ひとり / 中島みゆき

1984_04_ひとり_中島みゆき






今回の1曲セレクトは、「ひとり」中島みゆきです。

 まずはデータです。

・タイトル     ひとり
・アーティスト   中島みゆき
・作詞       中島みゆき
・作曲       中島みゆき
・編曲       船山基紀
・リリース日    1984年3月21日
・発売元      キャニオン
・オリコン最高位  5位
・売上げ枚数    16.9万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 12位

今回の1曲セレクトは、中島みゆきの「ひとり」。

 ははん、でも、この曲、知ってるヒトいる? 少し、中島みゆきファンでもないと知らないヒトの方が多いだろうなぁ。 数ある中島みゆきのヒットの中では、かなりマイナーな曲って感じなのかなぁ。
 ネットで、この曲のレビューってどのくらいあるんだろう・・って思ったんだけど、案の定、あんまりないもんね。
中島みゆきで「ひとり」って検索すると、「ひとり上手」が出てきちゃう方が圧倒的に多いもんね。

 一応、この曲、リリース当時は、オリコンで5位まで行ってるんだけどね。

 まあ、中島みゆきの場合、オリコンでは、案外、思ったよりランクが上位まで上がっている曲は多い。

 例えば、82年4月の「誘惑」とか同年9月の「横恋慕」なんてのは、どちらも最高位2位。83年10月の「あの娘」も最高位5位だもんね。
 
 そういうイメージってないんだけどねぇ。まあ、「ザ・ベストテン」では、上位まで行かなかったっていうイメージが強いからねぇ。
 この「ひとり」も「あの娘」もベストテンでは10位にも入らなかったし・・・。

 しかし、この「ひとり」っていう曲は、まったく意外なところを取られたよなぁ。曲調が・・。

 まるでクラシックだよねぇ。いやいや、歌劇? ミュージカル? うん、まあ、そんな感じね。ピアノとストリングス主体の。
 すでに、この曲からはニューミュージックという範疇を越えてるっていう印象が強い。

 「悪女」「誘惑」「横恋慕」の三部作、はたまた前曲の「あの娘」が曲のスケール的なところ、サウンドともに「ニューミュージック」の王道ともいえる曲だっんで、この曲のスケール感には、ちょっと戸惑ったよなぁ。

 まあ、中島みゆきの場合、たまに、こういう手法を使うことがあるんだけどさ。例えば「世情」なんかはそんな感じだし・・。

 ただ、違うのは、この曲がマイナー調の曲ではなく、メジャー調の曲ってことね。
 メジャー系バラード。だから、必ずしも、イメージが「暗黒」ではないんだよね。

 曲の題材としては、

 ♪Good-Bye Good-Bye あしたからひとり どんな淋しいときでも頼れないのね〜 ♪

っていうくらいだから、ふられた女なんだけどさ。中島みゆきのど真ん中のストレートって言う感じで。

 でも、違うのは、曲調だよね。なにぶんKey=Cの「ハ長調」のバラードですわ。

 まあ、この辺が、それまでの中島みゆきになかったような、クラシックぽい曲っていう所以なんだけどね。
 たしかに、別れの歌にしてはリリース時期っぽい、春の余韻が残る曲調ではあるよなぁ。

 うん、まあ、百聞は一見にしかず・・実際、聴いてみてほしいなぁ。なかなか言葉に表すのが難しいんだよねぇ。この曲も。

 ひとついえることは、84年のこの当時の曲の中では、かなり異色な作品といえるんじゃないかなぁ。
 なんかね、この当時のイメージから外れるの、この曲だけは。

 ただ、船山基紀氏の変わり身はすごいよなぁ。なんせ、この曲のホンの少し前に、柏原芳恵の「トレモロ」で、全編フェアライトでの打ち込みサウンドを手がけたと思ったら、この曲は、すべて生楽器でのオーケストラサウンドですわ。

 このレンジの広さはちょっとビックリ・・・というか、まあ、職業作家ならば、このくらいは当たり前なんだろうなぁ・・。


動画・・・うーん、ネット上、探してみても、中島みゆき ひとり と来ると、どうしても「ひとり上手」が出てきちゃうな。この曲の動画は無いようです。すみません。



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時代 / 中島みゆき

1976_02_時代_中島みゆき






今回の1曲セレクトは、「時代」中島みゆきです。

 まずはデータです。

・タイトル    時代
・アーティスト  中島みゆき
・作詞      中島みゆき
・作曲      中島みゆき
・編曲      船山基紀
・リリース日   1975年12月21日
・発売元     キャニオン
・オリコン最高位 14位
・売上げ枚数   16.4万枚

 さてさて、今回の1曲セレクトは何にしよう? ・・・と悩む。

 しょうがないから、またまた、昔のオリコンチャートをペラペラペラと捲ってたら・・あー、いい曲があった・・・ということで、引っ張ってきました。


 中島みゆき 「時代」

 いや、そーいえば、この曲は、いつ書くか、いつ書くか・・って仕舞っておいたんだよね。この曲というと、どうしても、今の「世知辛い」世の中を想像してしまう。

 ♪ 今はこんなに悲しくて なみだも枯れ果てて もう 二度と笑顔にはなれそうもないけど〜 ♪

 本当に、あっちみても不況、こっち向いても不況・・・な、今の世の中に生きてるワレワレの心情を代弁してくれているような歌詞じゃないですか。

 でも、

♪ そんな時代もあったねと いつか話せる日が来るわ  あんな時代あったねと きっと笑って話せるわ〜 
 だから今日はくよくよしないで 今日の風に吹かれましょう 〜 ♪

 だから、がんばって生きましょうよ。

 って、まさに今の時代に訴えてくれてる曲でもあったりします。うん、だから、ヒットした時期になったら書こうって仕舞ってたんだよね。

 たしから、いつの時代にも、この曲の歌詞のような状況はあるわけだけど、富に「今の時代」に聴くと、リアリティを感じてしまうんだよね。それだけ、未曾有の不況だっていうことなんでしょう、今は。

 ときに、この曲がリリースされた「1975年」っていう時代も「不況」だったのですよね。ま、今ほどではないにしろ、オイルショック後の景気亜透明な時代。プラス、高度成長期が終わり、世の中が「シラケ」てた時代。

 そんな時代にリリースされたのが、この曲だったりする。

 やっぱり、「歌は時代を映す鏡」っていうかなぁ、昔の歌ってさ、曲を聴けば、どんな時代だったかわかる・・・とかいうけど、まさに、こんな感じだったんだよねぇ。
 だからこそ、今でも残っている・・・というか、エバーグリーンな曲なんだろうね。

 だからこそ、いままであらゆるヒトにカバーされてたりするんだけどさ、この曲。
 研ナオコ、桜田淳子、岩崎宏美、薬師丸ひろ子、徳永英明・・・えーと、あとだれ? ってくらい、いろんなヒトが歌ってるもんなぁ。

 でも、やっぱ、なんだかんだいっても、オリジナルの中島みゆきが、もっとも味があるのですよ。それは、やっぱ時代背景が一番浮き彫りで、最も時代背景を浮き彫りにしてるから・・・なんだろうなぁ。


 ところで、この曲は、1975年10月の、「第10回 ヤマハポピュラーソングコンテント」いわいる「ポプコン」のグランプリ、兼 「第6回 世界歌謡祭」グランプリ曲獲得で、12月にキャニオンから鳴り物入りでリリースされた曲っていう、当時の「ポプコン」から音楽界へっていう、王道のコースでリリースされた曲だよね。
 その後も同じコースで音楽界へ進んだアーティストは、数知れず(おおげさ・・・)だけど、結局、いまだに「アーティスト」として、第一線に残っているのは、中島みゆきだけなんですねぇ。それだけ存在感、アイデンティティが強いヒトだったんですわね。

 ただ、実は「時代」をリリースした時点で、中島みゆきって、すでに「アザミ嬢のララバイ」でデビューしてたんだよね。なので、厳密に言うと、すでにプロであったにもかかわらず、ポプコンでグランプリをとってしまったわけなんだけどさ。
 まだ、当時のポプコンは、そういうパターンも多かったわけで、純粋にアマチュアからプロへの登竜門っていうコンテストではなかったんだよね。



本当は、1975年当時の動画があればベストだったんだけど、流石にあれから40年経ってますからねぇ。
公式チャンネルにあった、5年前の動画をリンク。


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春なのに / 柏原芳恵

1983_02_春なのに






今日の1曲セレクトは「春なのに」柏原芳恵です。

 まずはデータです。

・タイトル    春なのに
・アーティスト  柏原芳恵
・作詞      中島みゆき
・作曲      中島みゆき
・編曲      服部克久 J.サレックス
・リリース日   1983年1月11日
・発売元     フィリップス
・オリコン最高位 6位
・売上げ枚数   33.1万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 3位
・ベストテンランクイン期間:1983年1月24日〜3月28日付

 今日引っ張ってきた曲、「春なのに」。まあ、卒業シーズンのもはやスタンダードといってもいい曲ですよね。、でも、どうも、書くのが難しくてさぁ・・・。少しの間、書くのを躊躇してたんですよね。

 書くのが難しい・・・っていうのは、うーん、ストレートなんだなぁ、この曲。
 たとえば、どこか遊びがあるとか、強烈なインパクトが・・って言う曲は割合書くの簡単なんだけど、どうも、この曲のような「真っ直ぐ」な曲は、レビューとして書くのは難しいんだなぁ。
 うまく書いてる方は本当に尊敬します。

 まあ、それは、多分ワタシが「曲がった性格のヒト」だからかもしれないけど・・・

 たださ、中島みゆきっていうヒトは、すごいよね。自分の曲の場合は、重箱の隅の〜ちっちゃ名世界〜・・・っていうどっちかといえば演歌チックな曲を歌うか・・と思えば、この曲のような「フリー」なスケールのデカイ曲も作る。

 まあ、最近でこそ自分でもスケールのデカイ曲を歌うようになったけど・・・。

 ただ、どうしても「重箱の隅の〜ちっちゃ名世界〜」っていうイメージが強いから、中島みゆき=暗い っていうイメージが強くなっちゃうんだけど、実際は全く違うと思うんだよね。このヒトの場合。

 それどころか、ヒトの心をがっちり掴むすべに長けているっていうかねぇ、ついつい引き込まれる曲調なんですよ。このヒトの持っているメロディライン、コトバはね。

 うーん・・・なんていうのかなぁ。野暮な言い方で書くとクラシック・・・うーん、オペラ的なんだよね。
 メロディラインといいスケールといい。そうそう、現代のオペラなんだ、このヒトの書く曲っていうのは。

あ、それは、「今」の自身のヒット曲「麦の唄」を聴いていても、よくわかるよなぁ。

 まあ、この曲は特にアレンジが服部克久氏って言うところもあるのかもしれないけど、特にそんなイメージがあるんだよね。

 だから、昔から、松任谷由実の対象として中島みゆきって扱われることが多かったけど、そういう意味では全く違うフィールドのヒトっていえるんですよね。
 そう、だから、本来なら、このヒトをニューミュージックのジャンルに入れるのはちょっと違うのかもしれないなぁ。



 今年ももうすぐ卒業シーズンだけど、また、この曲かかることも多いのかなぁ?
 すでに、この曲がヒットした32年前とは卒業のイメージも随分と変わったけどねぇ・・・・。


 ・・・なんて、ほとんど、ごまかして書いてるよね・・・メンゴ。



まったく関係ないんだけど、この曲を聴くと、なぜかセットで「E.Tのテーマ」が聴きたくなるワタシです。
この曲がヒットしてた時期と「E.T」が公開されてた時期がちょうどシンクロしてたからなぁ・・・。

すずめ / 増田けい子

1982_01_すずめ_増田恵子






今回の1曲セレクトは、「すずめ」増田けい子です。

 まずはデータです。

・タイトル    すずめ
・アーティスト  増田けい子
・作詞      中島みゆき
・作曲      中島みゆき
・編曲      青木望
・リリース日   1981年11月28日
・発売元     ワーナーパイオニア
・オリコン最高位 9位
・売上げ枚数   26.7万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 8位
・ベストテンランクイン期間:1982年2月15日〜2月22日 3月1日

まあ、今までも、なんだかんだと、1982年の今頃の曲を書いてきたけど、総じて言うと、1982年の「今頃」っていうと、なぜか、この曲が脳裏に浮かんでくるんだよなぁ。この曲のような暗ーいイメージなんですよぁ、ワタシにとっての1982年1月〜2月ごろのイメージって。。この年、自分に起こるいろんな事を象徴するような感じだったのかなぁ。

1982年って、個人的に超激動な年だったんですよねぇ。いい方と言うよりも、憂鬱な出来事が数えきれないくらいあった年。ただ、この憂鬱な年があったからこそ、いまこうしてヒット曲のレビューなんか書いてるってことも言えるんだけどさ。詳しくは長くなっちゃうんでここでは書かないけどね。


 この曲、聴くと、気分が沈むんだわ〜。。 なーんか、雰囲気くらいでしょ、この曲。

 うーん、よく言えば、物静かな曲なのかなぁ。 中島みゆき女史ならではの世界ですわ。

 でも、ヒットした当時も、個人的には、あんまり好んでは聴いてなかったな、今考えると。 
 ↑で書いたように、この曲聴くと、どうも気分が暗くなるんだよなぁ。辛くないのに辛くなってくる・・・というか。
 と、言っても、必ずしも「重い」曲というわけでもないんだよね。あくまで、「暗い」のよ雰囲気が。

 それに、元ピンクレディーのケイちゃんが、ピンクレディーを解散して1年も経たないうちに、こんなにピンクレディーと正反対のような、もろ「歌謡曲」な曲を歌うんだろう・・・っていうのも、ちょっと解せなかったんだな。どうしても、イメージとして「ピンクレディー」っちゅう、残像が残っていた頃だからさあ。
 まあ、今考えると、だからこそ、「戦略」として、ピンクレディーとは正反対の曲をやろうとなったんだろうけど。。 もっとも、ケイちゃんのイメージから考えて、その後の女優としての役柄でもそうであったように、この曲のような、しっとりとした世界があってたんだろうけど。。




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悪女 / 中島みゆき

1981_10_悪女


今日の1曲セレクトは、「悪女」中島みゆき です。

まずはデータでーす。

・タイトル      悪女
・アーティスト    中島みゆき
・作詞        中島みゆき
・作曲        中島みゆき
・編曲        船山基紀
・リリース日     1981年10月21日
・発売元       キャニオン
・オリコン最高位   1位
・売上げ枚数     83.3万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 1位
・ベストテンランクイン期間:1981年11月9日〜1982年2月15日付


 中島みゆき「悪女」・・・。わあー、また、スキ キライが激しそうな曲でして・・・。
 大体において、私のところに来てくれる方で、中島みゆきが好きだーって言うヒトどのくらいいるんだろう?
 それを考えると、ちょっと躊躇したくなるわけで・・・。


 でもですよ。音楽雑誌とかでは、よく批評の対象になる中島みゆきですが、レコード売上げはいいんだよね。
 この曲、「悪女」ですが、オリコンでは、堂々、3週連続の1位。売上げも83.3万枚と、92年に「浅い眠り」がでるまではずっと、一番売れたシングルだったんだもんね。

 ほんと、批判されてる割には、一体誰が買ってんだろう? と思いたくなっちゃう方です。

 でも、この曲は、いい曲ですよ。 どうしても、中島みゆきっていうと、マイナー系、別れ、ひとり・・・などと暗いイメージが付きまとうんですが、この曲は、曲調は、シングルでは珍しくメジャー系ですし、決してノリがいいとは言えないけど、テンポもいいですしね。

 でもやっぱり、引き込まれるのは「詞」の世界なんだろうね。

 ♪ 悪女になるなら月夜はおよしよ 素直ななりすぎる
   隠しておいた言葉がぽろりこぼれてしまう 「行かない   で」〜    ♪

 女の心理が垣間見れる詞ですなぁ。だから、女のヒトには、人気があったんだろうねぇ。

 それと、当時のワタシにとっては、なんかねぇ、大人の世界って雰囲気だったな。
 ホテルのロビーとか、深夜のサ店とか、女のつけぬコロンとか・・・ 要は帰るところなくて、一晩中さ迷い歩く女の歌だよねー。 なんか、その辺の匂いがオトナっぽかったな。

 なにせ、当時は、私ときたら、松本伊代とか河合奈保子の世界だったからさー。知ってるのは。

 それと、この曲を引き締めている部分っていうのは、間奏の部分だと思うんだよね。
 この部分で、いきなり転調して、ピアノのメインメロディに変わるんだけど、このメロディがしなやかで、イメージを変えさせるんだよなぁ。
 全体的に「夜」の雰囲気であるのが、コノ部分だけ「昼」になるっていうのかなぁ。 色に例えると、全体的にはダークブラウンだとすると、コノ部分だけは透明になるっていうイメージがあるな。
 でも、これがあるおかけで、中だるみなしで曲が引き締まるって言うのかな。
 アレンジは、船山基紀氏ですが、渾身の一作だと思いますよ。マジで。

 あ、そうそう、最近の中島みゆきは、歌い方おっかないよねぇ。。。でも、このころはそんなことなかったのよ。
 この曲から始まる3部作、「悪女」「誘惑」「横恋慕」は本来の中島みゆきの「地」に近いような作品群でしたもんね。


 冬は、やっぱし、中島みゆきかな〜。このさき、チョクチョク書くことになる予感。。




※2005年10月に書いたものの再掲載です。

横恋慕 / 中島みゆき

1982_11_横恋慕_中島みゆき






今日の1曲セレクトは、「横恋慕」中島みゆきです。

まずは、データから

・タイトル     横恋慕
・アーティスト   中島みゆき
・作詞       中島みゆき
・作曲       中島みゆき
・編曲       船山基紀
・リリース日    1982年9月21日
・発売元      キャニオン
・オリコン最高位  2位
・売上げ枚数    31.5万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 5位
・ベストテンランクイン期間:1982年10月4日〜11月15日付

 このあいだ、「悪女」を書いた時、ここ読んでくれてる方に、中島みゆきファンが多いってことが分かりまして・・今日は、リクエストにお答えして、82年の「横恋慕」です。


 この曲はフェイントだよね。タイトルからして意味深だし、
イントロの優美なピアノの旋律からして、これは、究極のバラード? って思わせといて、いきなり

♪ 悪いけど そこで〜 ♪

で、フェイクしーの、テンポアップだもんね。

いや、ほんと、初めて聴いた時は、全く意表を突かれたもんね。
 あれれれ、これって、レコードの「針飛び」って一瞬思ったもの。

 いや、それだけ、それまでのイントロの旋律とは、飛躍してたんだよね。この出だしは。

 それに、「悪いけど」の譜割がいきなし3連譜でしょ。なんかの間違いかと思っちゃいましたよ。ほんとに。

 ただ、近田春夫氏ではないですが、この「悪いけど」の声質がいいんだよね。
 普段しゃべっている感じの「中島みゆき」って感じだし、少なくとも「ひとり上手」な感じではないですよねぇ。
 
 ただ、全般的に、話し言葉口調で、「悪女」から始まった、3部作のなかでは、一番、「素」の「中島みゆき」に近いんじゃないかな・・・って思いますね。

 曲調も一番、ポップで聴きやすいし、3部作最後っていう開放感なんですかねぇ、一番自然な感じがするな。

かつ、一番難しい曲でもあるんぢやないかなぁ。

 たしかに、出だしの部分は、これは、「中島みゆき」ならではの味だとおもうし、だから、他のヒトには絶対マネできないよね。
 それと、サビの部分

♪寝てるふりで 話は聞こえてるはずよ ためしに彼女耳から♪

で、いきなし、それまでで来ないようなメロディラインがでてくるわ、下のEの音まで低音が出てくるわ、Aメロの表情とはまた。別の表情が出てくるんだよね。

 そんでもって、

♪ うそです、ごめんね ♪

で、また、元の表情に戻る。・・と曲の表情がいろいろ変わるんだよね。 この辺、「悪女」「誘惑」にはなかった展開なんだよなぁ。

 しかし、この3部作は、アレンジの船山基紀氏もがんばったんじゃないかなぁ。
 特に、冒頭書いたようなイントロ部のピアノもあるように、この3部作、ピアノ、キーボードを効果的に使ってますよね。戦時も書いたように、「悪女」では、間奏部の印象的なピアノ旋律。この横恋慕ではイントロ部。 一つ前の「誘惑」では、イントロで出しのキーボードでの和音刻み・・・などなど。
 印象的であり、かつ、ポップさも見せるっていうかね。どうも、それまでの中島みゆきの「暗さ」とか「野暮ったさ」臭を消してくれたっていうかね。

 ちなみに、このあと、84年の「ひとり」でも、船山氏がアレンジを担当しましたが、あの曲も冒頭のピアノのメロディが印象的でね。 中島みゆきっていうと、フォークギターかかえてっていうイメージがあるんだけど、船山氏と組んだ時は、まったく、そのイメージが消えるんだよね。これは、不思議。

 「悪女」で、アコギがやや、前面におし出されてるし、「誘惑」でもイントロはアコギがメロディラインを担当しているけど、目立つのはこの程度なんだよね。

 うーん、でも、「わかれうた」とかもそうだしな。でも、ポップさでいえば、やっぱり、船山氏だよねぇ・・・。


 うーん、どうどうめぐりか。。。

 個人的には3部作の中では、聴きやすさという点では、一番、この曲を買いたいですね。


※2005年11月に書いたものの再掲載です。
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