1982_09_Woman_フランク永井


今回の1曲セレクトは、「Woman」フランク永井です。

まずはデータです。

・タイトル     Woman
・アーティスト   フランク 永井
・作詞       山下達郎
・作曲       山下達郎
・編曲       山下達郎 乾裕樹
・リリース日   1982年6月21日
・発売元     ビクター
・オリコン最高位 33位
・売上げ枚数 8.8万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 32位

ここ暫く、ストレートなヒットストリームな曲から外れているような感じの1曲セレクトですが、今回も、そう言う意味では「変化球」と言うような曲なのかなぁ。

フランク永井「Woman」。

フランク永井さん・・・なんて書くと、もしかするとワタシと同世代、あるいは、少しの上の世代でも名前を見ただけで、(ブログ)ページを素通りされてしまいそうな感じがしますが・・・。

そうだよねぇ、ワタシらの世代としては、フランク永井氏といったら、「歌謡曲界」の大御所というような存在だったわけで、いわいるヒット曲のメインストリームである「ロック・ポップス」のヒトでは決してない・・・って言う認識が強いからなぁ。

子供の頃に、よくテレビで歌っていた「おまえに」とかさあ。。。 少なくとも、子供が聴くような「歌手」ではないって言うところが強かったですよね。
 もちろん、ワタシ自身も、オヤジとかオフクロが、飲み屋のカラオケで歌っていたような・・・っていう認識が強くてね、興味なんてなかったんですが・・・。

じゃ、なんで、1曲セレクトで引っ張ってきてるの?

・・・って事になりそうなんたけども・・・。 今回セレクトしてきた「Woman」って曲、これが素晴らしいんだよね。

プロデュースが、なんと山下達郎氏。

フランク永井氏と山下達郎・・・・。どう考えても結びつかない組み合わせ。 まあ、一種の異種格闘戦のような感じもするんだけども、普段混じり合わないような組み合わせだからこそ、時に素晴らしい出来になる事がある。
そのお手本のような曲じゃないのかなぁ。

まあ、火が無い所に煙は立たず・・・ということで、山下達郎氏は子供の頃からフランク永井氏には興味があったようなんですけどね。

 フランク永井氏は、↑で書いたようにこの曲の近辺こそ、歌謡曲に特化した曲ばかりを歌っていた訳だけど、名前から分かるように、元はジャズから入ってきていたわけで、最初から歌謡曲から出てきたヒトじゃないんだよね。もちろん、50年代から60年代にかけては、当時のポップス調の曲も歌っていた訳で。

そんなこともあり、歌謡曲調ばかり歌っていたフランク永井氏に、達郎氏はある種の不満があったようなんだよね。
 
自分だったら、本来のフランク永井を引き出す事が出来る。

そう言う信念でプロデュースした曲が、この「Woman」。

そう言うだけあって、この曲は完全なポップスだもんなぁ。 ま、ポップスといっても、当時の聖子やまっち先生の様なポップスとは違うけどさ。
 なんていうの、きらびやかなエンターテイメントの頂点と言いますか、フランク・シナトラが一世を風靡していた頃のような匂いがする様なポップス。
 そそそ、だからこそ和製シナトラと呼び名が高い、フランク永井氏が本当の意味で輝くような1曲と言いますかね。

ま、チャート成績こそ、オリコンで最高33位・・・と大ヒットと言うところまでは行かなかったけど、それでも77年の「おまえに」以来、5年ぶりに「左ページ」にランクインされ、スマッシュヒットを記録。

同時に、達郎氏のこの「仕事」については、当時も評価が高かったですよね。

でも個人的には当時は、この曲聴いてなかったんだよなぁ。 
曲自体は知ってた。なにせマスコミ的に評価が高かったし、なにより、明星付録の「Young Song」の新曲評で、あの「辛口」の近田春夫氏がベタ褒めしてたからなぁ。 だから曲の存在は知ってたんだよね。

それでも、やっぱり、フランク永井氏⇒オヤジ、オフクロ世代のヒト・・・っていう意識が強くてねぇ、曲を聴くまでは踏み込めなかったんだよな。

実際に曲を聴いたのは・・・いつだったかなぁ  オトナになってからですね。

なんかね、どこかでずっと引っかかってはいたんだよね。 きっかけは忘れちゃったけど、なんかのきっかけで、レコードを中古屋で購入して聴いてみたんだよね。

地団駄を踏んだよなぁ。 なんで、リリース当時に聴かなかったのかってさあ。
最近、「本当」のエンターテイメント性あふれる曲ってとんと見かけなくなったけど、これこそ「エンターテイメント」といえる曲なんだよなぁ。
 それでいて、リリースされた1982年の匂いもしっかりしてたりしてさ。そそそ、根っこの所はフランク・シナトラって言う感じなんだけど、それでもしっかりリリースされた時代性は踏まえているんだよね。



昔、牧伸二氏が、例の♪あ〜やんなっちゃった〜♪で、♪フランク永井は低音が魅力〜♪ってうたってけど、この曲でもご多分にもれず、 ♪ム〜〜 ♪っていう低音の魅力を入れている辺りは、達郎氏のサービス精神でしょうかねぇ

ちなみに、この曲のバッキングミュージシャン
Guitar、Glocken、Tubular Bell、Percussion & Background Vocal : 山下 達郎
Drums : 青山 純
Bass : 伊藤 広規
Guitar : 松木 恒秀
Keyboards : 清水 信之
Percussion : 浜口 茂外也
Tenor Sax Solo : 井上 大輔
Background Vocal : 山川 恵津子、鳴海 寛
Trumpet : 数原 晋、小林 正弘
Trombone : 向井 滋春、粉川 忠範
Tenor Sax : 村岡 健
Bariton Sax : 砂原 俊三
Strings : 多 忠明グループ

えー、他の方のブログから拝借してしまいましたが・・・・

基本、当時の達郎氏ではお馴染みのバックミュージシャンで固められていたりするけど、いずれも一流のスタジオミュージシャンで構成されてますよね。
やっぱり良い音楽には、いいミュージシャンなんだよね。

ちなみに、この曲、未だに評価が高いのか、最近もブログでレビューを書いている方、多いですね。
やはり達郎人気なんでしょうかねぇ、それとも、この曲を歌っているフランク永井氏自体の評価が高いんでしょうかねぇ。 いずれにしても未だに人気が高い様です。


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