かじやんのヒット曲&チャートレビュー

ヒット曲を聴き続けて40数年! かじやんがお送りする、「今」のヒット曲&ヒットチャートから、「あのころ」のヒット曲&ヒットチャートまで、ヒット曲について幅広くご紹介するブログ。 自主チャートサイト"THE HITCHART NOW AND THEN"の支店ページという位置づけにいたします。

フォーク

あなたの心に / 中山千夏

1969_10_あなたの心に_中山千夏



今回の1曲セレクトは、「あなたの心に」中山千夏です。

 まずはデータです。

・タイトル     あなたの心に
・アーティスト   中山千夏
・作詞       中山千夏
・作曲       都倉俊一
・編曲       大柿隆
・リリース日    1969年9月1日
・発売元      ビクター
・オリコン最高位  2位
・売上げ枚数    42.1万枚
・オリコンベストテンランクイン期間:1969年10月27日〜12月22日付

今回の1曲セレクトは、一気に54年前の「今ごろ」まで時代を遡ります。
久々の60年代。  
いや、深い意味はないんですよ。資料の為にいつも広いている、オリコンデータブックを見てたらたまたま「中山千夏」さんに目が留まったの。

 で、ちょいちょい、見てたら、「あ、そういえば、この曲も、今ごろのヒットだったよな・・・」ってことで引っ張ってきたまでです。

いつか、書こうとは思ってたんだけどね。去年も書こうと思ってて、時期を逸しちゃって。。。



 この曲、ベストテンランクインは、10週間なんだけど、当時としては、それでも短い部類だったんですよ、最高2位まで行った曲としては。
 あっという間に火がついて、あっという間に落ちていった・・・っていう感じの曲なんですよね。

 もちろん、当時は、今のような「初動型」なんていうのは、ありえないから、下から上がって、ピークを迎え、下がるっていう「山型」チャートアクションではあるんだけど、上昇と下降のカーブが他の曲に比べると、急なわけなんですわ。

 手元に当時の、オリコンの50位内のランキングがあるんだけど、それによると、1969年9月1日リリースで、

1969年9月30日 30位、以降 ⇒16位⇒12位⇒7位⇒7位⇒4位⇒4位⇒2位⇒3位⇒2位⇒3位⇒8位⇒8位⇒12位⇒18位⇒23位⇒36位⇒48位⇒50位圏外

 うーん、これでも、当時としては、急勾配型のチャートアクションだったわけだから、当時のヒットの仕方が、いかに「ゆっくり」だったかが、分っていただけるんじゃないかなぁ。


 なんて、この曲のチャートアクションを説明する前に、中山千夏さん自体、みなさん、ご存知ですよね!?
 あれ? 、もしかして知らない? 

 その昔、アニメ「ドロロンえん魔くん」の主題歌、歌ってたヒトですよ〜。

 ♪ドロロン ドロロン でろでろばー〜 ♪ って・・・


・・・・え? 余計にわかんないって?。。。。。


↓ コレ




ぢゃ「じゃりんこチエ」の「チエ」の声やってた方・・・って言えば、これ読んでくれてる大概の方にはわかってくれるんぢゃないかなぁ。

 こう書いちゃうと、声優さん? って思われちゃうかもしれないけど、女優さんでもあり、作家でもあり、いまでいう、マルチタレントですよね。
 1980年には、参議院全国区選挙から立候補して当選。1期6年、参議院議員も勤めてたりする。党派には属しない、いわば無所属議員の走りのような方ですね。

 だそくだけど、・・・ということは、「じゃりんこチエ」の声優やりながら、方や参議院議員もやってたってことになるね。(82年〜84年放送)

 文字通り、マルチな才能をいまも発揮されていらっしゃる方ですね。


 まあ、この曲も、そのひとつの「タレント」性を発揮した「一部分」ってところかな。
 作家ということもあり、作詞はご自身で書いた曲でもあり、シンガーソングライターの走りでもありますね。

 そういう関係で、この曲を「ニューミュージック」の走りとして、ニューミュージックに分類される方も多い。
 うん、ワタシもそういう解釈している一人ですが。。。

 ただ、曲は、当時、まだ慶応の学生だった、都倉俊一氏。この曲が実質の都倉氏の初のヒット・・ということになっている。

 曲調は、全然、後年の山本リンダやピンクレディーに書いたような、「攻撃的」な曲では全くないんだよね、これが。

 一聴すると、歌謡フォークですね。当時はフォークと言えば、カレッジフォーク、社会派フォークっていうのが、比較的アンダーグラウンド(今でいうインディーズね 略して「アングラ」)の主流だったんだけど、対して、オーバーグラウンド(いまでいうメジャーね)での流行歌としての「フォーク」っていう感じかな。

 同じ時期に、千賀かおるの「真夜中のギター」が大ヒットしてたけど、丁度同じような傾向な曲ですね。

↓ コレ




 千賀かおるの「真夜中のギター」がコロムビアから、そして、この中山千夏の「あなたの心に」がビクターから、対抗馬のような位置としてリリースされた、2大歌謡フォークって感じですかねぇ。

 ちなみに、売上げ枚数も、「真夜中のギター」が46万枚に対して、この「あなたの心に」が42万枚と、ほぼ、同じような売上げを残している。



 時は昭和44年(1969年)、もちろん、ワタシャ、まーったく知りませんよ。
 とりあえず、生まれてはいました。。。

この曲のリリースが9月1日でしょ? ワタシ生まれたのが、この年の8月19日だから、生後半月でしたわあ

 そりゃ、タイムリーで知るわけないがな〜。


 でも、なぜか、聴くと、ものすごく懐かしく感じる。うーん、これってなんでなんですかねぇ〜。

 自分ではもちろん、物心ついてないから認識してないけど、当時、テレビかなんかで、耳にしてたんでしょうかねぇ。


 初めて、認識して聴いたのは、1989年1月1日放送のフジテレビ「19××、僕たちの思い出のメロディ」かなぁ。

 これで聴いたのが最初なんだけど、ほんとに上記のように、とても懐かしい気分になっちゃったんだよね、これが不思議。

 ♪ あなたの心に 風があるなら そして それが 春の風なら〜 ♪

っていう、とっても優しいフォーキーなウタは、恐らく、タイトル知らないだけで、大抵の方は知っていると思うんだけどなぁ。

 以前、なんかのCMでも使われてたよね。

 ワタシだったら、カバーに使いたくなるな・・・って思うんだけど、そう考える方は、他にもたくさんいらっしゃるようで、いままでも結構、カバーされているんだよね。

2002年には、声優の林原めぐみ までがアニメのエンディング曲にカバーしてたりしてるもの。

 まあ、それだけ、未だにキャッチーで一般性あふれる曲であるってことだよね。

 いい曲は、いつまでたっても、世代を越えても、エバーグリーンだってことですよ。。。






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恋人もいないのに / シモンズ

1971_01_恋人もいないのに_シモンズ






今回の1曲セレクトは、「恋人もいないのに」シモンズです。

 まずはデータです。

・タイトル    恋人もいないのに
・アーティスト  シモンズ
・作詞      落合武司
・作曲      西岡たかし
・編曲      葵まさひこ
・リリース日   1971年8月5日
・発売元     ビクター
・オリコン最高位 21位
・売上げ枚数   12.3万枚 

 今回は、ちょっと気持ちいい曲でもひっぱってこようかなぁ・・・なんて考えていたんだけど、何分、ストックしてある曲も少なくなってきてるんでねぇ、なかなか、ないよなぁ・・・なんて、ぶつぶつ考えながら、大昔のオリコンチャートを紐解いていたら、いい曲がありましたわ。


 恋人もいないのに シモンズ

いやー、気持ちのいい朝が迎えられそうですよ〜

 BUT、タイトル、アーティスト名を見ただけでは、「知らん!」って言う人も多いかなぁ・・・多いよなぁ、きっと。
 なんせ1971年・・・っうから、今から44年前の曲だから・・・。
ワタシが2歳・・・。さすがにリアルタイムでは聴いてません・・・・よなぁ、きっと。

 でもさ、メロディを聴くと、「ああ、どっかで聴いたことあるぞ・・・」なんても思ってみたりしたけさなぁ、初めて、意識して聴いたときなんかは。。

 シモンズは、女性2人組のフォークデュオ。うーん、女性のフォーク系デュオっていうのも、珍しいですかねぇ。あみん、Kiroro・・・くらい? ぱっと浮かんでくるのは・・。
 あ、それでも、最近はアコギ女子とか言ってさ、アコースティックギターの一昔、二昔前のフォークテイストな曲をやる女の子も増えてきたよね。
 まあ、みんなこの辺の流れから脈々と繋がって来ているわけですよ。


 時にシモンズのお二人、この曲がデビュー曲なんだけども、お二人とも当時19歳。
 大阪、毎日放送の「ヤングタウン」のオーディションから出てきた、人たちということで、流れから言えば、「関西フォーク」系の人たちということになるでしょうねぇ。
 当時は、昨年亡くなった、加藤和彦氏率いた、件の「フォーククルセダース」を筆頭とした、関西フォークが強かった頃だしね。おりしも加藤氏も「あの素晴らしい愛をもう一度」とか、ジローズの「戦争を知らない子供たち」・・・などなどが、ヤングの間でヒットしてた頃だし。

・・・っつうか「ヤング」っていうコトバ、死語だよなぁ。 最近の若いコに向かって「ヤング」なんて言わないしなぁ。。

 いまでも、70年代のコンピレーションっていうと、この曲、セレクトされることは多いけど、やっぱ、懐かしいんだろうねぇ、アラ還世代には。それほど売上げ枚数は出てないけど、当時は、まだまだレコードは歌謡曲が強かった頃だし、このテの「ヤング」向けの曲はなかなか売上げを伸ばすのは難しい時代だったわけで、だから、なまじ売上げだけでは、曲の浸透具合は図りづらいわけで、実際は、売上げの何十倍の支持はあったろうしね。

 で、まあ、デュオの強み・・・ハーモニーを生かしたメロディラインがさわやかなのですよ、この曲。
 今じゃ、絶対無くなったよな・・・って感じの、めっちゃ純朴なスタイルな。。
 どうして、このテの「純朴な」曲は、なくなっちゃったんでしょうねぇ・・。

 きっと、世の中それだけ変わっちゃったんでしょうな。逆を返せば、44年前の日本は、まだまだ、それだけ純朴だったわけですよねぇ。




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雪 / 猫

1973_01_雪_猫






関東地方も明日は、雪が降るかも・・・なんて予報が出てたりします。
今年も去年みたいに「ドカ雪」が降るんですかねぇ〜。雪かきはコリゴリですよ。
雪が降って喜ぶのは、子供と犬くらいかなぁ。。。

・・・ということで、突然、1曲セレクト、「雪」猫を持ってきたりして。


まずはデータです。

・タイトル     雪
・アーティスト   猫
・作詞       吉田拓郎
・作曲       吉田拓郎
・編曲       クレジットなし
・リリース日    1972年7月21日
・発売元      CBSソニー
・オリコン最高位   25位
・売上げ枚数    16.3万枚

 猫っていうグループをご存知でしょうかね。1曲セレクトのかなり初期に、一度「各駅停車」っていう曲を書いたんだけど、それ以来だからなぁ。
 もともと、吉田拓郎のバックバンドだった方々ですわ。

 この間、1966年からの曲を、時代を下ってずっと聴いてたんだけどね、この猫の「雪」になって、それまでの曲想とガラッと変わったんだ。うん、多分、誰でも気付くくらいの変化。

 まあ、根っこの部分は「フォーク」なんだけど、それまでのフォークとは明らかに違う。

 この曲がリリースされたのは1972年夏。夏に「雪」っていうタイトルの曲もおかしいんだけど、売れたのは、「冬」になってからですよ。

 だから、約半年間は、売れなかったの。まあ、タイトル見れば当たり前かな・・・とも思うんだけど・・・。

 で、最初に戻って、この曲以前と一番どこが違うかっていうと、サウンドですね。
 それまでのフォークって、まあ、一般的に言って社会派フォークが主流で、サウンドまではあんまり言及してなかったのよ。
 「自分は今、こう思う」って言うのを、各小節にいっぱいいっぱいに詰め込んだ歌詞・・・・まあ、吉田拓郎氏がそうだよね・・・が主流だったの。
 うーん、今で言えばね「HIPHOP」がそれに近いかもしれない。

 でも、この曲は、サウンド重視だったんだよねぇ。どちらかといえば、アメリカ南部っぽい骨太のサウンド。タイトルとは異なり、当時としてはかなり太い音ですよ。
 アコギぢゃなくエレキを使っていれば、サウスロックに近いかもしれない。そうね、後年のB'zの「Don't Leave Me」とか、イメージとしては、そこに近い。

確かに形態はまるで違いますけどね。あくまで音のイメージとして。
こういう形態なのは、時代的なもので、表面上アコースティックなものが日本では主流でしたからね。時代が時代だったら、エレキでもっと骨太な音楽をやってたかもしれないヒト達ですね。

 そう言う意味では、当時の「フォークグループ」としては、かなり異端なグループだったと思うな。たぶん、この辺から、後のニューミュージックの「一端」として発展して来るんだと思う。明らかに、その頃、一番のメインストリームだった、いわいる「四畳半フォーク」とはことなるんだよね。そそそ、フォークロックだね。

 そんな曲が「雪」なんていう柔らかなタイトルの曲って言うのも、面白いんだけどね。





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