かじやんのヒット曲&チャートレビュー

ヒット曲を聴き続けて40数年! かじやんがお送りする、「今」のヒット曲&ヒットチャートから、「あのころ」のヒット曲&ヒットチャートまで、ヒット曲について幅広くご紹介するブログ。 自主チャートサイト"THE HITCHART NOW AND THEN"の支店ページという位置づけにいたします。

ザ・ゴールデンカップス

長い髪の少女 / ザ・ゴールデン・カップス

1968_06_長い髪の少女_ザ・ゴールデンカップス


今回の1曲セレクトは、「長い髪の少女」ザ・ゴールデンカップスです。

まずはデータです。

・タイトル     長い髪の少女
・アーティスト   ザ・ゴールデンカップス
・作詞       橋本淳
・作曲       鈴木邦彦
・編曲       鈴木邦彦
・リリース日        1968年4月1日
・発売元      東芝音工
・オリコン最高位 14位
・売上げ枚数  19.2万枚

本来やりたいと音楽と、売れるための音楽のせめぎ合い。
プロのバンドマンにとっては、ここが一番頭が痛いところだろうね。本当はもっとマニアックな音楽をやりたいのに、「食うため」には、「大衆音楽」もやらなくちゃいけない・・・と。
 ま、最初から売れなくていいから自分たちのやりたい音楽を・・・と腹くくって、ずっとインディーズでやれる人たちはいいけど、こと、メジャーレーベルの「売れっ子」になればなるほど、その辺りがネックになってくるんじゃないかなぁ。
それは、今だけの話じゃなく、昔からある事なんだよね。 

今回は、そんな本当はやりたくなかったんだけど・・・・っていう、G.Sの曲をひとつ

ザ・ゴールデンカップス「長い髪の少女」。

G.Sでもっとも「硬派」なポジションに君臨し、こと、音楽についても「ホンモノ」を追求してきたカップスの、3枚目のシングルであり、一番売れたこの曲。。。

・・・だけど、本人たちは当初、かなり渋ったらしいですね。この曲をリリースするの。

なぜか・・・というと、最初に書いたように、本来自分たちがやりたかった音楽とのギャップが大きいから。

メンバーのほとんどがハーフであり、向こうの特にR&Bを得意とし、演奏テクニックも他のG.Sに比べ抜きんでてた「本物志向」の彼らにとっては、「歌謡曲」イズムなこの曲は、どうしても陳腐に映ったんだろうねぇ。

 当時、東芝音工の意向もあったのか、オリジナルのシングル曲は、基本、歌詞は日本語だったけど、どうも、それも陳腐に映る一つだったのかもね。

当時は、まだ、ロックに日本語は乗らない・・・って言うのが通説で、本物志向を目指すミュージシャンにとっては日本語ってたけで「ニセモノ」っぽん感じられたんだよね。
 だから、当のゴールデンカップスも、ステージではほとんどオリジナルのヒット曲はウタをなかったっていうんだからさ。

そそそ、シングルはあくまでTVなどのプロモーション用。本当の自分たちの音楽は別にあるって感じだったんだよね。


まあ、確かに聴いてみるとギャップを感じるんだよな。本来、このヒトたちのテクニックって、当時のレベルからすれば、超絶的だったんたけど、そんなテクニックも必要ない平坦な曲だし、なんと言っても歌謡曲テイストっていうのがね。。。バックにストリングが絡んでくる・・・っていうのは、R&Bをやってる彼らを聴いてると、ちょっと違うよなぁ・・・って思わずには居られないんだよね。
 
 どうも、当時のキャバレーとか、大衆酒場的な下世話な感じがしちゃってさあ。

でも、これが当時のウレセンだったからさあ、ウレセンを狙うとしたら、この路線に行くしかなかったんだろうなぁ。
だから当たった・・・って言うのもあるんだよね。

それでも、本来はメインボーカルだったはずのデイブ平尾氏は、どうしようもなく抵抗があったのか、この曲、メインボーカルじゃないんだよな。
 サビの部分で、 ♪ どうぞ〜 ♪ とか ♪ つらい〜 ♪とか掛け声的なコーラスを歌ってるだけ。
メインボーカルは、ドラムスのマモル・マヌー氏でしたね。

まあ、当たったと言っても、オリコンでベストテン内に入った訳じゃない訳で、超がつく程の大ヒットではなかったのは数字が表しているかな。
 
後の80年代アイドルと同じで、A級、B級、C級といった相対的な格付けがあるG.Sだけど、もちろんゴールデンカップスは、A級なG.Sな訳だよね。
 それでも、実際の売り上げ的には、こんなもんだったんだよね。 この曲がリリースされた1968年はG.Sブームの頂点の年だった訳だけども、相対的なレコード売り上げとしては、「歌謡曲」路線が絶対的だったけでさ、G.Sは、ほとんどが売り上げ枚数的には意外に少ないんだよね。

もっともアイドル的な人気だった、タイガースやテンプターズは別として。

ただ、カップスの場合、あくまで音楽的な本格志向として、こののち本格的にニューロック路線に移行。その後の日本のロック路線の礎となっている訳だよね。 


本当はヒット当時の映像があれば、リンクしたかったんだけど、なんせ50年近く前の曲だからなぁ、ある方が奇跡か。。。後年の再結成後の「オヤジ」になったころのは結構あるんだけどな。
でも、なんか違う・・・んで、レコード音源にリンク

http://www.dailymotion.com/video/x82qss_%E3%82%B6-%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%87%E3%83%B3-%E3%82%AB%E3%83%83%E3%83%97%E3%82%B9-%E9%95%B7%E3%81%84%E9%AB%AA%E3%81%AE%E5%B0%91%E5%A5%B3_music

やっぱりバックにストリングが絡んでくるアレンジは、彼らの曲としてはちょっと違うよなぁ・・・っていう感じがしますね。
まあ、だからこそ聴きやすいって言うのもあるし、60年代っていう時代背景的な匂いがするんだけど。。。


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いとしのジザベル / ザ・ゴールデン・カップス

1967_06_いとしのジザベル_ザ・ゴールデンカップス







今回の1曲セレクトは、「いとしのジザベル」ザ・ゴールデン・カップスです。

 まずはデータです。

・タイトル    いとしのジザベル
・アーティスト  ザ・ゴールデン・カップス
・作詞      なかにし礼
・作曲      鈴木邦彦
・編曲      鈴木邦彦
・リリース日   1967年6月15日
・発売元     東芝音工
・オリコン最高位 まだ創立してません。。。
・売上げ枚数   ? 枚


 今回の1曲セレクトは、一足飛びに時代を駆け上がりますぞ。
 「1曲セレクト」を書き始めて、初めてのオリコン創設前の曲だったりして・・・。

 ザ・ゴールデン・カップス 「いとしのジザベル」

・・・と書いて、果たして、どのくらいの方が「おお〜」と言ってくるかどうか、ちょっと不安。
うん、それも承知で書いていきますね。

 実際、初めは、ワタシと同年代の友達が多いmixiに書いたんで、この曲、どのくらいのヒトが知ってるかどうか不安だったんだけど、年代の境が無い、こちらのブログでは、ご存じの方は多いですよね。


 いや、もちろん、ワタシもタイムリーで聴いてたわけじゃないっすよ。1967年の曲でしょ。。。何分、まだ、生まれてないし。。。ふらふら

 この曲の存在を知ったのは、1980年代も後半の頃ですね。今まで何回か書いたけど、1986年〜1987年にかけて、一時期「ネオGS」っていうG.S回帰の兆しがあったんですよ。

 三多摩地区から火が付いた・・・って言われてるけど、それが新宿あたりに飛び火してたんだよね。

 丁度、テレビでも「テレビ探偵団」とか、「ナツカシ」モノが流行りだしてた頃で、丁度、ワタシも、時代を遡って、ヒット曲を掘り返してたことと一致して、GSモノの音源を物色してて、この曲に当たったんだよね、

 ちなみに、1987年に、とんねるず が「大きなお世話サマー」ってGSっぽい曲をリリースしてるけど、これは、この時の「ネオGS」ブームの影響なのよ。全くのぽっと出の曲ではないんだよね。その辺はあざとい、秋元康氏。。。あせあせ ・・・あ、ちがった・・・アルフィーの高見沢氏だ・・・。


 ところで、この「いとしのジザベル」を初めて聴いた時は、いい意味でショックだったねぇ・・・。
 タイトルがちょっと、こっぱずかしいけど・・・。いやいや、60年代は、これも「いかして」たんだよね。

 問題は、曲の中身ですわ。 いま聴くと、うわー、もろ「ガレージ」な入りなんだけどね。リバーブをいっぱい効かせた、スローな流れで・・・。典型的なGSな雰囲気の曲。


 BUT、Bメロ冒頭で、ドライブの効いたドラムスネアが入り、いきなりテンポアップになる、展開がドラマティック。
 プラスのメロディのウラでの、ディストーションの効いたエレキが刺激的・・・。
 ・・・というか、その前に、この時代、早くも、ディストーションペダルを使ってるあたりが、さすがにゴールデンカップスだよなって感じだよね。

 GSって、元々は、ビートルズorベンチャーズから派生したところが大きいから、バードロック系な音は、通常は使わない・・・っていうのが一般的だったんだよね。

 でも、ゴールデンカップスの出現によって、より「ロック」に近い音も出現してきて、GSの幅がより大きくさせてることに成功している。

 まあ、その辺から、日本のロックの起源は「ゴールデンカップス」から・・・っていわれる所以なんだけどね。
 (ヒトによっては、「はっぴいえんど」が日本のロックの起源ってなるヒトもいるけど、この辺は解釈の違いだね)

 とにかく、個人的には、ガーンと頭を打たれたような衝撃をうけた1曲ですねぇ。

 それから、カップス、かっちょいいなぁ・・・と、いろいろと追いかけるようになったんですよね。
10年前に上映された、「ザ・ゴールデンカップス・ワンモアタイム」も見ちゃったしね。

 兎に角、ワイルドな「不良性」がよい。

今の時代、音楽業界も品行方正になり、昔のようなモノホンの「不良」っていうバンドって、少なくなったよね。
でも、カップスは、やばい匂いがプンプンするじゃん。実際、その周辺も、かなりヤンチャなボーイズ&ガールズが集まっていた様だしさ。
 今の時代には無い、キケンな匂いっていうのかなぁ。なにか、そう言うのに憧れるんだよなぁ。個人的にも、幼少期の頃は、それに近い匂いがする周辺に居たんで。

蛇足だけど・・・・、作詞 なかにし礼  作曲 鈴木邦彦 って書くのなんとなく、恥ずかしいねぇ・・・。
 ワタシが出た、某S高校の校歌の作詞、作曲者のコンビなんですよねぇふらふらふらふら

 えー、そんなに有名なヒトが作ってんの? なんて、いわれそうだけど、そうなんですわ。。。
(ちなみに、なかにし礼氏の長男も卒業生だったな・・たしか・・・後輩になるんか。。)

 ちなみにちなみに、こんな風な「ヒット曲」な校歌ぢゃないっすよん。ふらふらふらふら  普通の校歌です。。。





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