1990_12_サイレント・イヴ_辛島美登里


今回の1曲セレクトは、「サイレント・イヴ」辛島美登里です。

まずはデータですよ。

・タイトル    サイレント・イヴ
・アーティスト  辛島美登里
・作詞      辛島美登里
・作曲      辛島美登里
・編曲      若草恵
・リリース日   1990年11月7日
・発売元     ファンハウス
・オリコン最高位 1位
・売上げ枚数  80.0万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 1位
・ベストテンランクイン期間:1990年11月19日〜1991年1月28日付
・タイアップ:TBS系ドラマ「クリスマス・イブ」主題歌

前回書いたブリグリの「angel song」、あんまり響かなかったようだなぁ。クリスマスソングは、クリスマスソングでも、最近あんまり流れてないクリスマスソングってことで、引っ張ってきたんだけども、ちょっと変化球過ぎたかな。
 ・・・ということで、少し軌道修正。 クリスマスソングでも、今回はもうちょっとストレートに行ってみましょうかね。

辛島美登里 「サイレント・イヴ」。

他のヒトのブログを見ると、クリスマスシーズンの昨今、他にもこの曲書いてる方を結構見かけるんだよな。
なので、「いまさら〜ワタシが書くのも〜」とか思ったりもしたんだけども、まあ、たまには他のヒトと被ってもいいか・・・などと思ったりして引っ張って来ましたわ。

それ以前に・・・この間も、2005年にmixiで「1曲セレクト」を書き始めた時、2週間近くクリスマスソングばっかりセレクトしてたって書いたんだけども、その中にこの曲は無かったんだよな。

1990年のクリスマスシーズン、ヤマタツの「クリスマスイブ」と並んで、ダントツに人気があったこの曲だった訳でさ。
オリコン1位、80万枚もの大ヒットとなったこの曲なのに、書いてなかったんだよな。

なぜか?

最近の1曲セレクトの流れで行けば、個人的にあんまり好みじゃなかったから・・・・と言いたくなりそうなんだけども。。。

この曲の場合は、それ以前だったんだよね。

うん、当時、ほとんどこの曲聴いてなかったんだよね。
だから、個人的に好き、キライ・・・・って言う以前の話だったんだよね。
当然、この曲の音源は未だに持ってない。。。

80万枚セールスのこの曲の音源を持ってないとは・・・とか言われそうだけど、いままで、今一つ縁がなかったんだよなぁ、この曲とは。

この曲が大ヒットした背景として、TBSの「金ドラ」の主題歌っていうのも大きかったんだよな。
当時、TBSの金ドラの主題歌は、フジの月9主題歌と並んで、「大ヒット」はほぼ約束されたようなもんだったからね。
 
フジの月9は、あんまり見てなかったワタシだけども、TBSの金曜ドラマはずっと見てたんだよな。
月9はさあ、今一つリアリティを感じなかったからなぁ。いい女、いい男のカタログを見てるみたいだったしさあ。ドラマの内容自体は、それほど面白いとは思わなかった。それに比べると、TBS系の金ドラは内容的に面白かったからさ。

ただ、この「サイレント・イヴ」が主題歌になった、90年10月期の金ドラ「クリスマス・イブ」は見てなかったんだよな。

丁度、郵便局で深夜勤で仕分けのバイトを初めて頃でね。そそ、年末の超繁忙期に向けて、郵便局もバイトの数を増やしてた時なんだよな。だから、この当時、ほとんどテレビを見てなかったんだよ。

逆に、超繁忙期が一段落して、ちょっと余裕が出てきた1月終わり頃には、ドラマは終わっちゃってたし、この曲もチャートを下降してたからなぁ。

そそそ、すれ違いだったんだよ、ちょうど。それ以来、なんかずっとすれ違いだったんだよな、この曲とは。

確かに、パッと聴き、派手な曲では無いし、メロディアスではあるけどもジミな印象が強かったんで、積極的に触手を伸ばそうと思ってなかったところもあった。辛島美登里さん当人にしてもルックス的に華やかな感じでは無かったしね。

なので、丁度いい機会だから、真面目に聴いてみた。

確かに派手な曲ではなし、メロディにしてもどこかで聴いたような・・・っていう印象が強いけど、やっぱり染みるよね、心に。
アレンジは若草恵氏。

なるほど、どうりで「ニッポンの編曲家」(川瀬泰雄 他 著)の若草氏の項目で、辛島美登里さんがインタビューされていたんだ。。。

うん、なんで辛島さんがインタビューされているのか、よく分かんなかったんだけどね。いま謎が解けましたわ。

そもそも、この「サイレント・イヴ」が若草氏のアレンジっていうのも、今、知ったんだけどもね

若草氏というと、もう少し歌謡曲よりなアレンジャーっていう印象が強い訳で、このテの、思いっきりニューミュージック系っていう曲では珍しいとは思うんだけど、でも、この曲に関して言えば、まったく、そう言った歌謡曲の匂いは感じない。音色といい、完全にニューミュージックのそれなんだよね。
いや、それだけ、この曲に関して言えば、それまでの若草氏の歌謡曲にコミットした音楽ではないって事なんだけど。。

ま、完全にニューミュージックと書いたけど、ちょうど有線発のニューミュージック系が増えつつあった時代なんだよな、この頃。
 そう言った曲の共通項として、一つはメロディアスであること、一つはニューミュージック系といえど、下地の所で歌謡曲の匂いがする事、例えばストリングスを多用するとかね。

この曲は、そう言う、他の有線発のニューミュージック系楽曲に近い雰囲気はあったんだよな。 その辺が大ヒットに繋がったもう一つの要因だったかもしれない。

ま、この曲は有線発のヒットではなかったけどね。

ただね、よくよく考えてみれば、若草氏って、その昔、研ナオコの「かもめはかもめ」のアレンジで注目されたんだよな。
メロディラインには、あまり音数を入れないアレンジ。 それだけにダイレクトに詞もメロディも伝わってくるという。

そう言う意味で、この曲「かもめはかもめ」に近いんだ。

奇しくも、「かもめはかもめ」を作った、中島みゆきさんも、この辛島美登里さんも、元はといえばポプコンでグランプリ獲得っていう共通項もあったりするんだけどね。

そそそ、もしかするとあんまり知られてないかもしれないけど、辛島美登里さんって、ポプコン出身なんだよね。
調べてみたら1983年、第26回ポプコンでグランプリを獲得。

時代的に言えば、あみんの1年後、TOMCATの1年前って感じで、ポプコンとしてはかなり後期の時代に入るんだけども。
グランブリ獲得後、すぐデビュー。大ヒットを飛ばした、あみんやTOMCATと比べると、この曲で大ヒットを飛ばすまでには、かなり時間がかかったと言えますね。
ポプコングランプリ獲得後、84年にレコードデヒューしたものの、ずっと泣かず飛ばずで。。
でも、そう言う不遇の時代を経験し、ブレイクまで時間を要したからこそ、未だに「現役」シンガーでいられるってことはあるだろうな。

紆余曲折した経験があるからこそ、シンガーソングライターとしての深み、多様な引きだしって言う強みが備わったわけでさ。 やっぱり下積み時代って言うのは大事なんだよね。




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