1997_01_a walk in the park_安室奈美恵


今回の1曲セレクトは、「a walk in the park」安室奈美恵です。

まずはデータです。

・タイトル    a walk in the park
・作詞      小室哲哉
・作曲      小室哲哉
・編曲      小室哲哉
・リリース日   1996年11月27日
・発売元     エイベックストラックス
・オリコン最高位 1位
・売上げ枚数  106.7万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 1位
・ベストテンランクイン期間:1996年12月9日〜1997年2月10日付
・タイアップ:日立マクセル「maxell UD2」CM曲

先週のサプライズの一つで言ったら、金曜日。小室氏の突然な「引退」宣言でしょうかねぇ。
一体何なのよ・・・って感じだったし。
本人曰く「不倫疑惑」のケジメと言う事も理由の一つということなんだけどさ、これについては、別途Facebookに「友達」向けに書いて不評だったんで、ここでは割愛するけど・・・

もう一つの理由としては、「才能の枯渇」という点。 まあ、これについては分からないでもないんだけどね。
そりゃ、まあ、90年代あれだけ「馬車馬のごとく」作品を発表すれば、誰でも枯渇するってもんですわ。

本人曰く、「時代はもう小室哲哉を必要としなくなったんじゃないか」というのも引退の理由の一つらしいけど。
まあ、自分の曲が受けない時は、たれでもそう思うもんだよね。
90年代のあの飛ぶ鳥を落とす勢いの小室氏から考えれば、そんな事を考えるなんで想像も出来ない事だけど・・・。

同じ日本のヒットメーカーの巨人、筒美京平氏の昔のインタビュー記事にもこうある。

「ぼくのカラーじゃないヒトが元気な時ってある。でも、そう言う時って、元気なヒトの一生懸命マネをする訳。そうしているうちに、また自分のカラーが時代に必要とされてくる時がする訳」

つまりさ時代は常に動いている訳で、小室カラーが必要とされない時期もある。そりゃ時代と折り合わなくなる時期もあるのよ。

でも、そんな時元気なヒトに近づこうと頑張ってみる。 そうしているうちに、また時代は自分に近づいて事があるんだよ。

・・・って事。

恐らくこれは、70年代後半から終盤かけてニューミュージック全盛の頃、歌謡ポップス側である、さしもの筒美氏も苦戦していた頃と、80年代、見事なV字回復を見せた頃の事を振り返っての意見なんだけけどね。

それを鑑みてみるとさ、なんで、もうちょっとカンパれなかったのかなぁ・・・なんて思うのよ。
上の筒美氏の例で言えば、今、時代に受け入れらけないと感じるなら、今時代のメインストリームの音楽に近づこうとしなかったんだろうって事。

まあ、ここが小室氏ならではの「プライド」なんだろうけどさ。
なにせこれまで、「自分の音楽」が時代を動かしていたわけでさ。なかにし礼氏のコトバを借りると、自分の音楽こそが「時代の巫女」だったわけじゃん。そのプライドを曲げてまで音楽はしたくない・・・って事。

 結局さ、そこが「職業作家」の筒美京平氏と、「アーティスト」の小室氏との大きな違いなんだろうけどさ。

意地悪な言い方をすれば、時代を見極める柔軟な考えの筒美氏と、あくまで「自分の才能」にこだわる小室氏の違いって言うのかなぁ。
でも、そこで挫けて欲しくなかったよなぁ。まあ、これは第三者として言える意見なんだけどさぁ。

ちょっと考えを広ければ例えばアイドルへの曲提供なんかも出来た訳だし。 80年代はアイドルへの曲提供もしてた訳だしさ。
例えば「坂」グループに曲を提供してみるとかさ。やろうと思えば出来るわけじゃん。
どうしてそういう方向も模索しないで、引退というコトバを使ってしまったのか・・・っていうのは、やっぱ残念なんだよな。


あ〜、今回の1曲セレクト前置きがめちゃくちゃ長くなっちまった。。。  
小室氏への「提言」の場ぢやないよなぁ、1曲セレクト。

でもまあ、小室氏の引退をかけて、やっては、今回は小室氏の曲だろうな・・・ってことで、この曲を引っ張って来ましたわ。

安室奈美恵「a walk in the park」。

まあ、小室氏の音楽について、ここでは、これまでも何度も書いてるけど、個人的にはそんなに影響が無かったんだよね。引っかからなかったっていうのが正しいか。
このヒトのメロディって、感情むき出しっていう「喜怒哀楽」なところがあんまりないじゃん。 よく言えば「ドライ」。
無機質ってところだよね。
そこが個人的にはあんまり引っかからなかったんだと思う。

だから、当然、小室プロデュースになってからの安室さんの音楽も殆ど触手が伸びなかった。

うん、小室氏プロデュース以前、まだ「スーパーモンキーズ」の一員だった頃の安室さんには興味があったんだけどね。そそそ「TRY ME〜私を信じて〜」でブレイクしてきた頃の安室さん。

これは凄いヒトが出てきた・・・ってさ。 でも、そのすぐ後、東芝EMIからエイベックスに移籍して、小室氏プロデュースになったじゃん。 その途端に興味が無くなった・・・っちゅうかねぇ。。

あー、こんな書き方するから「敵」を作るんだよなぁ。 
でも、個人的な本音の部分であり、だから「天邪鬼」なんて言われるんだけどさ・・・。

いや、個人的に好きだった安室さんは、もっと「ストレート」なポップを歌う安室さんだったんだよな。
「TRY ME」なんてのはリズム体と複雑だけどユーロビートじゃん。ストレートなんですよノリが。いってみれは分かりやすい。 ココが良かったのよ。

でも、「TK」化されてからは分かんなくなったんだよな。
確かにエイベックスに移籍することで国民的なアーティストヘ大ブレイクしたことは間違いないんだけど・・・。

そんな安室さんの曲だったけど、エイベックスに移籍して以来、個人的に納得できたのが、今回の「a walk in the park」だったなぁ。

初めて聴いたのは、確か、ミュージックステーションだったかなぁ。

Aメロはいつもの小室節っぽくて、「あ、またか」・・・と思ったものの、2分音符を多用する、サビへのブリッジとなるBメロの ♪ 想いが届けば〜 ♪ のところから考えが変わったんだよな。

細かい譜割りが特徴的な小室メロディにあって、2分音符を多用するメロディって、あんまりなかったからさ。

で、そのまま、♪ A Walk in the Park〜♪っていうサビに入って行く。

この流れがね自然だっんたですよ。恐らくそんな所に反応したんだろうねぇ。

それにサビの♪ A Walk in the Park〜♪ ってところを中心に聴いてて絵が浮んで来るんだよな。 その浮かんでくる絵がね、シカゴの「Saturday in the park」だったりしてね。
つまりさあ、シカゴの「Saturday in the park」を彷彿させるくらいの自然な流れのポップスだったって事なんだよね。




ちなみに、97年の頭頃のミュージックステーションって「あ、これは」っていい意味で裏切られる曲に出会う事があったんだよな。 昔書いたけど河村隆一の「I love you」もそうだったもの。




ちなみ、この曲マクセルの「カセットテープ」のCM曲だったんだよね。
当時、音楽録音用メディアとしては「MD」が主流で「カセットテープ」なんて、すでに時代遅れの感じだったんだけどね。
そんなカセットのCMで使われていたのが、時代の「最先端」だった安室の曲っていうのも、なんかアンバランスな感じでしたよね。



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