1973_05_赤い風船_浅田美代子








今回の1曲セレクトは、「赤い風船」浅田美代子です。

まずはデータです。

・タイトル    赤い風船
・アーティスト  浅田美代子
・作詞      安井かずみ
・作曲      筒美京平
・編曲      筒美京平
・リリース日   1973年4月21日
・発売元     CBSソニー
・オリコン最高位 1位
・売上げ枚数 48.1万枚
・タイアップ:TBS系ドラマ「時間ですよ」劇中歌

今でこそアイドル全盛・・・っちゅうか1億総アイドル時代のような感じになっているけど、その源流を遡って行くと、70年代アイドルに行きつく訳ですわね。
まあ、それ以前にも今でいう「アイドル」に相当する歌手は居た訳だけどさ。
例えば60年代の弘田三枝子とか、当時のローティーン、ミルクティーンな歌い手は、今でいえばアイドルな訳だからさ。
でも、「呼称」として「アイドル」と言われたのが70年代に入ってからなんだよね。 南沙織、天地真理、小柳ルミ子の、いわいる「3人娘」が、その起源中の起源ですかねぇ。これが1971年だけど、本格的に70年代アイドルが花開いたのが1973年頃だろうな。

今回は、そんな1973年の今頃のアイドルヒットをセレクト。

浅田美代子「赤い風船」

歌い手はウタが上手くて当たり前・・・っていう常識を根底から覆して、しかもオリコン1位なんて「大ヒット」を飛ばしてたのが、このヒトのこの曲からだろうなぁ。
 アイドルはウタがヘタでも許される・・・っちゅう不文律がまかり通ったのが。 うん、少なくともそれ以前、小柳ルミ子は別格にしても、南沙織にしても、天地真理にしても、ウタはそれなりに歌えてましたからねぇ。

でも、このヒトは、「おんち」っていうのが、キャラクターになっちゃまして、しかも、それが受け入れけられたわけだからねぇ、これは、今からしてみれば画期的なことだったんだろうね。

画期的といえば、この曲、オリコンでは初登場から3週目で1位を獲得・・・っていうチャートアクションも画期的だったんだよな。

当時のチャートアクションをひも解いてみると 1973年4月30日付 32位初登場⇒2位⇒1位

・・・・と、初登場1位が当たり前の今では、全くなんてこたぁ無いチャートアクションに映るかもしれないけど、当時としてはこれは画期的なチャートアクションだったのですよ。
 
当時はロングヒットが当たり前の時代。チャートは、下の方がジワリと上昇しし、その末に1位になるって言うのがデフォルトなチャートアクションでしたからね。

まあ、物資流通も情報も今のように瞬時に日本全国に行きわたる訳ではなく、東京と地方では時間差があった時代だったわけでさ。これでもかなりのスピード1位獲得だったわけです。

ちなみに、wikipediaにも書いてあるけど、このチャートアクションが、80年12月にまっち先生の「スニーカーぶる~す」が初登場1位を獲得するまで、デビュー曲での最短1位獲得記録だったようですね。
(ただし、wikipediaでは「初登場2位」となっているけどこれは間違い。 初登場は↑で書いたように32位です)

売り上げ枚数の48.1万枚っていうのも、当時のアイドルの売り上げ水準から考えるとマックスに近い数字。
当時のアイドルは、50万枚が一つの「壁」になっていて、50万枚を突破した曲って少ないんだよね。
 それを考えると、この売り上げ枚数は、アイドルとしてはかなりのもんだったんだよね。それを考えると、人気あったんだよなぁ、この曲・・・ってのが良くわかりますねぇ。


ところで、この曲も昨日書いたC-C-B同様、筒美京平氏の作品だけど、今聴くと、アイドル曲っぽくないなぁ・・・っていう感じがするなぁ。
 京平氏の曲ってアイドルも、もっと垢ぬけている感じがするんだけど、この曲はアイドルポップスというよりも歌謡曲に近いイメージなんだよね。めっちゃ素朴だしね。

当時のアイドルの存在は、「アイドルはうんこしない」なんて言う都市伝説があったように、そのネーミングの通り「偶像」であったわけでさ、このヒトからだよね、となりの「○○ちゃん」っていう素朴さがまかり通ったのは。
 それが、そのまま曲にも出てきてる・・・・そんな感じの1曲だったよな。まあ、その辺の素朴さも人気あったんだろうけどね。

その辺はTBS系ドラマ「時間ですよ」っていう当時の国民的ドラマの劇中曲っていうこともあったんでしょうかねぇ。良く分かんないけど。。。

いずれにしても、この曲をきっかけにして、アイドルのイメージってがらっと変わったのは間違いないだろうなぁ。
そそそ、「アイドルは、かわいけりゃ、歌が下手でも許す」・・・っていう今に通じるフォーマットが出来上がったのも、このヒトのこの曲があったからだろうしね。




あー、これは73年の「歌謡大賞」の新人賞のときのだ。
でも、テロップが間違ってんだよね。 このヒトは、「東芝EMI」じゃなくて、「CBSソニー」だっちゅうの。
 
それにしても、このヒト「クリクリッ」とした目が良かったんだろうなぁ。
今の指原にも若干似てるかもしれん・・・・。 まあ、かなり譲歩してだけど。。。

↑でさんざん、ウタがヘタだ・・・って書いちゃったけど、最近はこの程度の歌唱力のヒトがいっぱいいるんで、そんなに違和感感じなかったりして。。。。 




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