今回の1曲セレクトは、「しあわせ未満」太田裕美です。
まずはデータでーす。
・タイトル しあわせ未満
・アーティスト 太田裕美
・作詞 松本隆
・作曲 筒美京平
・編曲 萩田光雄
・リリース日 1977年1月21日
・発売元 CBSソニー
・オリコン最高位 4位
・売上げ枚数 31.0万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 5位
・ベストテンランクイン期間:1977年2月7日〜4月4日付
最近、太田裕美さんってテレビでよく見かけるなぁ。ここのところ大瀧詠一氏のニューアルバムリリースもあって、大瀧詠一特集とか組まれてるし、去年は松本隆氏の作詞家生活45周年なんかもあったからなぁ。
で、このお二人というと、必ず太田裕美さんなんだよね。
まあ、大瀧詠一氏は例の「さらばシベリア鉄道」もあるし、いわんや松本隆氏は、初期の太田裕美さんの一連のヒット曲をずっと書いてたしね。切っても切れない縁というわけですわね。
で、そんな時歌う曲と言ったら、まあ、大体はほとんどが ♪ 恋人よ〜 僕は旅立つ〜 ♪ でしょ。そそそ「木綿のハンカチーフ」。 で、少し変化球な曲を持ってくるとしたら、「赤いハイヒール」か「九月の雨」って感じだよなぁ。
だからね、今回の1曲セレクトは、わざとらしく、これらの代表曲は、素通りして、別の曲を持ってきたりして。。
「しあわせ未満」
うーむ、太田裕美さんのヒット曲の中では、今となっては、ほぼ「死角」に入っちゃってる曲でしょう。
でもね、リリースされた1977年当時は、オリコン最高4位。売り上げも30万枚オーバーの大ヒット曲だったんだよね。
・・・と書いてるワタシもヒット当時は、良く覚えてないんだけど。。。
大学生の時、自分のランキングをシコシコ作っているときに、この曲にぶち当たって、なんか気になって音源を買ってみたのよ。
最初の感想。 わあ、めちゃくちゃ古い曲調。 もろ70年代・・・って感じだったなぁ。
太田裕美さんの曲って当時としては、意外と斬新な切り口の曲が多かったんだけどね。例えば「九月の雨」なんて、モロ、ポールモーリアを意識した、壮大なオーケストレーションが特徴だったし、いわんや「木綿のハンカチーフ」は、当時としては歌詞が長いのが特徴だったじゃないですか。
でも、この曲は、そういう特徴は、なーんも感じなかった。
ただ、もろ70年代って思わせる、今となっては古い曲調だよね、そこにダサさを感じたりしてね。 いやいやもろ77年当時のヒット歌謡ですよ。
それと、歌詞のシチュエーションだよね。 「しあわせ未満」って言うくらいだから、少なくともリッチな生活はしていない。この主人公は。
なんせ ♪あばら家に住むきみが哀しい〜♪ だもんね。
いやー、今や死語ですよ、「あばら家」なんていうコトバは。 ・・・っつうか、今の若いコに「あばら家」なんて言っても、なんのこっちゃ? ですよね。
まあ、ポロポロの家の事だよね。屋根は雨漏りしてそうだし、トイレと台所は共同だし・・・みたいなポロアパート。
でも、当時は、まだそういうボロアパートって結構あったんですよ。
ワタシ、当時7歳だったけど、記憶にあるなぁ。
当時、福島のいわきに住んでたんだけど、炭鉱が閉山したばかりの頃で、まだ炭鉱アパートって呼ばれる長屋があちこちに残ってる頃でさあ。いや、それこそあばら家ですよ。
そういう光景を見てきてるだけに、意外と、こういう曲のシチュエーションって脳裏に浮かぶんだよね。
そういうシチュエーションを絶対に経験してそうもない、「慶応」出のおぼっちゃま、松本隆氏が書くってのも面白かったりしてね。 なんかリアリティがありそうで、なさそうでさ。
ただ、そんな一見、哀しそうなシチュエーションだけと、曲は全く哀しそうじゃない、明るいポップスっていうのは救いだったりもするかもなぁ。
太田裕美さんも、当時の年齢相応の溌剌さを感じる曲だったりもするしね。
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