1985_11_神様ヘルプ!_チェッカーズ






今回の1曲セレクトは、「神様ヘルプ!」チェッカーズです。

 まずはデータです。

・タイトル     神様ヘルプ!
・アーティスト   チェッカーズ
・作詞       康珍化
・作曲       芹澤廣明
・編曲       芹澤廣明
・リリース日    1985年11月1日
・発売元      キャニオン
・オリコン最高位  1位
・売上げ枚数    35.2万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 2位
・ベストテンランクイン期間:1985年11月11日〜12月23日付

 音楽ってさ、そもそも「音を楽しむ」ものなんだよね。なんて、わけのわからない出だしで始めちゃったんだけどさ、音楽って、音を楽しむと同時に、その時その時の感情を写し出す、鏡でもあるんだよね。

 うん、これが不思議なもんで、気持ちが心から楽しいときは、音も「楽しげ」になり、逆に、気持ちが荒んだ時は、音も「荒んで」しまう。

 プロのアーティストは、ライヴやステージでは大概は、ニコニコ、爽やかにしてるもんでしょ。

 これは、「ブスッ」としてると、音まで「ブスッ」としてしまうのが、アーティストは生理的に分っているからなんだよね。

 音が荒むと、それは聴いてる人・・・特にファンにはダイレクトに伝わり、やがてファンは離れていってしまう。
 ってことになるんだよね。誰も荒んだ音楽なんて聴きたいと思う人は居ないだろうから。
 どんなに大音響な音でも、心地いいからそのヒトの音楽を聴くわけでしょ? プロの評論家とかライターでもない限りは。


 あ、いや、これは、プロに限らないんですよ。アマチュアだって、同じことが言えるんだよね。音の「表情」にはプロもアマも関係ないんですよ。

 昔さ、中学校で、ブラスバンドを始めた時の顧問の先生、千葉では有名な先生だったんだけど、そのかわり、練習は厳しい人でさ。
 特に生活態度まで、厳しく言われたよ。
 「惰性で生きるな」って。惰性な生活してると、音楽も「惰性になるから」ってさ。最初は、意味がわかんなかったんだけど、2年もやってると自然と意味がわかってくるもんなんだよね。
 要は、中学生らしい「みずみずしい音」を出したかったら、普段の生活態度から、みずみずしくなきゃダメってことなんですよね。




 さてさて、今回ひっぱってきた、チェッカーズの「神様ヘルプ!」っていう曲。

 後日のチェッカーズのフミヤの談では、このころは、一番グループが荒んでたっていう時期だったらしいね。

 ゲーノー界全体、音楽に対しても、反抗してた時期だって。


・・・あ、やっぱそうなんだ!・・・・

って、すぐ思ったな。 だってさ、このころのチェッカーズの音って、荒んでるもの。荒い、っていうか、雑っていうかさ。
 フミヤのボーカルにしても怒ってるよね。それまでのグループとしての田舎育ち特有の明るさとか朗らかさ、・・・って言うのが、消えかかってたんじやないかな・・・って、すぐ感じましたよ。この曲聴いた時。

 いや、この曲の前の「俺たちのロカビリーナイト」あたりから、そういう兆しは見えたかな。

 うん、グループとしても、一時的に「ヤバイ」時期だったらしい。

 その辺は、ベースボーカルだった高杢氏の「チェッカーズ」っていう著書に詳しくでてるから、興味がある方は読んでみてくだされ。

 まあ、全然性格が違う、人格が違う大の大人、7人集まるわけだからねぇ、初めの1年、2年は楽しくやれても、3年、4年と続くと、だんだんと、メンバー間に溝が出来てくる、派閥も出来てくる・・・っていうことは自然なことなんだろうけどね。

 グループが長期間続かないって言うのは、まず、これが原因なのは、致し方ない所だろうし、必然なんだろうけどね。


 なんかさ、この曲の

♪ 神様ヘルプ! ヘルプ! ヘルプ! ヘルプ! ヘルプ! ヘルプ! ヘルプ! ♪

って叫んでる様は、歌詞の男の子の叫び・・・というよりも、彼ら自身の叫びに聴こえてきちったりするんだよね。

 もし、あのころ、明星ヤンソンの近田氏の新曲激評コーナーが続いてたら、どんな評になってただろう?

 きっと、「辞めたいんでしょ? じゃ辞めれば・・・」ってなってたような気がするなぁ。

 なんとなく、そこまでグループとして行っちゃってた気がする。特に高杢氏の「チェッカーズ」っていう著書を読んで、改めて曲を聴くとさ。

 その辺の心情は、チェッカーズの師匠である、作曲家の芹澤廣明氏にも重々伝わってたんだろうしね。
 だから、この時期に、まさに「神様ヘルプ!」なんて曲を書いたんだろうけど・・・。

結局さ、藤井兄弟が、芹澤氏に対抗するようになっていたらしいんだよね。このころから。

 つまりは、自作で曲を作りたくなってきてたってこと。

 もちろん、アルバムでは、それまでも、自作の曲を収録されていたけど、シングルのA面になった曲はない。

 全て、芹澤氏プロデュースの曲なわけで・・・。それに反感を覚えてきてた時期らしいんだよね、このころ。

結局さ、この1年後に、藤井兄弟の意見で、一方的に芹澤氏との縁を切って、自作の「NANA」って曲を出すことになるんだけどさ。

 でも、「NANA」を境に、一気に売上げが下がったのも、また事実。

 その辺の不満、焦り、奢り・・・・etc etcもあり、最終的には収集が着かないところまでになって、今に至る・・・ってことらしいね。

 もちろん、ドラムのクロベェ氏の若くしての夭折・・・っていうこともあり、オリジナルメンバーでの再結成は永遠に不可能になってしまったわけなんだけど、あまりにもメンバー間の亀裂が大きいだけに、これは、今後ともありえないだろうね。

 あるとしたら、まずは、高杢氏と藤井兄弟との「和解」からだろうけど、今となっては、それも不可能だろうな。

 そんな、不協和音が聴こえ始めてきたのが、今回ひっぱってきた、「神様ヘルプ!」ってわけですわ。




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