今回の1曲セレクトは、「Woman〜Wの悲劇より〜」薬師丸ひろ子です。
まずはデータです。
・タイトル Woman〜Wの悲劇より〜
・アーティスト 薬師丸ひろ子
・作詞 松本隆
・作曲 呉田軽穂
・編曲 松任谷正隆
・リリース日 1984年10月24日
・発売元 東芝EMI
・オリコン最高位 1位
・売上げ枚数 37.3万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 1位
・ベストテンランクイン期間:1984年11月5日〜12月31日付
・タイアップ:映画「Wの悲劇」主題歌
え〜、今回のタイトルから、「フランク永井」の「Woman」だと思った方、ゴメンナサイ(⇒果たして類推する人が何人いるかしら。。。)。
今日の1曲セレクトは、薬師丸ひろ子の方の「Woman」です。
まあ、この曲は、角川映画「Wの悲劇」の主題歌だったわけだよね。
このころは、薬師丸ひろ子と原田知世っていったら、角川映画の2大看板女優でしたからねぇ。
このころは、必ず、この二人による主演映画の「併映」っていうパターンでしたよね。
今調べたら、この「Wの悲劇」は、原田知世主演の「天国にいちばん近い島」との併映。公開日は1984年12月15日。85年のお正月映画第一弾として、公開されたわけですね。
ちなみに、この前が、薬師丸ひろ子「メインテーマ」に対して、原田知世「愛情物語」(公開日84年7月14日)と、これまた、このお二人での併映・・・と。
83年〜85年くらいにかけては、角川映画は、この二人で持ってたようなもんでしたわね。
レコード売上げにしてもしかり。キチンと売れてたからねぇ、二人とも。さぞかしや儲かったでしょう、角川ホールディングスは。
何分、エンターテイメント、特に音楽、映画にかけて徹底的に「ビジネス」と成り立たせたのは「角川映画」からでしたからねぇ。
いまのaちゃんにしても、もとのビジネスモデルは全部、角川から来た流れなんだよね。
まあ、それが、いいかわるいか・・・・っていうのは、また、別個の機会に書くとして、薬師丸ひろ子の「Woman」ですよ。
当時の印象として、近田春夫氏の新曲論評ではないですけど、なんかもしょもしょしてて、ハッキリしない曲だな。・・・ということと、相変わらずオバちゃん声だよなぁ・・・っていう印象が強かったんだよね。
曲想もハッキリ言って暗ーい感じのイメージだし、妙に静寂感があるし、雪が降ってる日の夜・・・雪明りの中でもや〜〜っと流れてるイメージが強い。
はっきりいって、当時怖かったんだよね、この曲。 なんか、出てきたぞ〜 生首が〜、たたりじゃ〜 ヒェ〜・・・・っていうイメージがあってさ
角川映画でも「八つ墓村」だよね。それじゃ
「Woman」っていうタイトルからして、なんとなく、冷たいイメージがありません?
ワタシだけかなぁ・・・。
当時は、(高校)受験地獄の真っ最中。この間も書いたけど、10月〜12月は、「大殺界」の真っ只中ですからねぇ。
どこか、いつもより神経質になっていたのは確かですね。
うん、そういえば、机のスタンドライトの光だけの真っ暗な部屋と、石油ファンヒーターを焚いてる匂い・・・っていうイメージもあるんだよね、この曲聴くと。
受験勉強しながら、聴いてたからなぁ。当時は、夜はずっとニッポン放送にしてたけど、結構、頻繁にかかってたイメージがあるなぁ、この曲。
あれ? そういえば、この曲化粧品のイメージソングでもなかったっけ? ・・・と思って調べたら、ビンゴ! 資生堂84年冬のキャンペーンソングでもあったんだったっけ。
角川もやるね、徹底的にマスコミ使ってたんだよな、映画のイメージアップの為に。
でもさ、今聴くと、また、当時とは違ったイメージもあるのね。冷たいながらにも、仄かに感じるぬくもり・・・っていうのかな。日本的なぬくもりって言うのかな
特にサビからの
♪あー 時の川を流れる舟に オールはない 流されてく〜 ♪
ってところのメロディラインには、そんな印象を受ける。
この曲、作曲は、呉田軽穂⇒松任谷由実 なんだけど、当時の松任谷由実としては、結構珍しいメロディラインでもあったな。今考えると。
当時は、自分で歌う曲では、日本的な匂いがするメロディラインはほぼ皆無。どっちかというと、音の輪郭のハッキリした、シティポップスの先端をいってたけどね。
ただ、ずっと後年、94年になって「春よ来い」で同じような匂いをもった曲を自分でも歌うことになる。
なんか、その「雛形」にもなった曲のような感じもするんだよね、この曲。
プラス、この曲のベースラインの動きがまた、面白いんだよね。たんに開放の音をなぞっているだけでなく、自由自在に動くベースラインっていうのかな。松任谷正隆氏のアレンジとしても珍しいアレンジだとおもいますよ、この曲のベースラインは。
ちなみに、内容が無い・・・と酷評された原田知世の「天国に一番近い島」に対して、薬師丸のこの「Wの悲劇」は、評価が高かったよなぁ。女優開眼・・・とか言われて。
舞台女優を目指す物語だけど、実際の舞台シーンの演出は、鬼才・蜷川幸雄氏で、めちゃくちゃ扱かれた様ですからねぇ。薬師丸自身、体当たりの撮影だった、と振り返ってましたね。
ある意味、薬師丸が、今日、女優として生き残っているのは、この映画があったからじゃないかなぁ。
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