1981_10_キッスは目にして!_ザ・ヴィーナス






今回の1曲セレクトは、「キッスは目にして!」ザ・ヴィーナスです。

まずは、データだよん。

・タイトル    キッスは目にして!
・アーティスト  ザ・ヴィーナス
・作詞      阿木耀子
・作曲       Ludwig van Beethoven
・編曲      井上大輔
・リリース日   1981年7月25日
・発売元     徳間音工
・オリコン最高位 4位
・売上げ枚数   49.5万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 3位
・ベストテンランクイン期間:1981年9月28日〜11月30日付
・タイアップ:カネボウ81年秋のキャンペーンソング

 えー、またまた1980年代の曲です。
で、またまたまたって感じで、化粧品のキャンペーンソングです。
最近の化粧品のキャンペーンソングって、タイトルも格好いいのが多いですよね。・・というか、一般の曲と全く変わらないといったらいいのかな。

 でもさ、昔のキャンペーンソングってタイトルがものすごく濃いですわね。
 これも、一目でお客さんをガバーーッと捕まえようとした戦略なわけで・・・。だから、メチャクチャ、キャッチーだったりするわけです。

 たださ、あまりにもキャッチー過ぎて、いまとなっては「ギャグ」となりえない曲が多いことは、以前「君たちキウイ・パパイヤ・マンゴーだね」を書いたときに詳しく書いたとおりですわね。

 この傾向、特にカネボウ化粧品のキャンペーンソングに多く見られたような気がするなぁ。
 今日、引っ張ってきた「キッスは目にして!」。これなんかもそんな曲の1曲じゃなかんべかねぇ。

 キッスは目にして! ですよ。痛くはないんでしょうか・・・と思わずあげあしを取ったりして・・

 まあ、よく秋は「目元から」って言われたりて、化粧品もアイカラー的なものがおおいから、こんな感じになったんでしょうけどねぇ、いきなり「キッスは目にして」と言われても、現実的には「へ?」な世界であり・・・・


 曲は、だれでも知ってるベートーベンの「エリーゼのために」をアレンジしたものであります。
 でも、結構デフォルメはしてありますよね。途中で「ぽぉ」って入って来るのが、最初意味がわかんなかったりしてね。
 タイトル、正式には「キッスは目にして! ぽぉ」っていうんだよね。照れ隠しってところですか?

 サウンドは全体的に、60年代のアメリカンポップス的なノリ・・・・というか、完全にアメリカンポップス、オールディーズの世界ですよね。コニーフランシスとか、ドリスディあたりの。

 ボーカルの女の子は「コニー」って言うくらいだから、そういう雰囲気にマッチしてましたしね。
 
 これがこの曲とよく合うんですよね。「エリーゼのために」と歌謡曲っていうのは、比較的相性があうわけで、この曲以前
にも、ザ・ピーナッツの「情熱の花」もありましたしね。

 時にボーカルのコニーは、その昔、「スクールメイツ」だったことは、割と有名ですよね。
・・ということは、渡辺プロなわけで、ナベプロは、「エリーゼのために」が好きだったんですかねぇ。今考えるとね。


 まあ、ヴィーナスっていうバンド自体、オールディーズに傾倒しているところが大で、この曲の前は「ザ・ヒットパレード」(ナベプロそのままじゃんか・・・)っていう曲でオールディーズのメドレーっぽい曲をやってたりしてたしね。

 丁度あの時代、一時的だけど、沢田研二が「G.S I LOVE YOU」っていう、原点であるG.Sっぽい曲をやってたり、ワイルドワンズ、ジャガーズが復活したりとGSが復活しかけたり、それこそオールディーズっぽい雰囲気もあったしね。
 考えてみれば、全部ナベプロの仕掛けなんだけど・・・
 まあ、そういう時期だったからこそ、この曲なんかは大ヒットしたんぢゃないかなぁ。

 何分、いきなり50万枚セールスだからねぇ。化粧品キャンペーンソング恐るべし・・っていう時代だったんだよね。

 当のヴィーナスは、歴史が示すとおり、この曲だけが日の目に当たった・・・・いわいる一発屋・・・・わけでして・・。

 でも、いまでもたまに再結成して、小さなライヴハウスでやっているようですね。



えー、久々の「ザ・ベストテン」より。
ベストテンと「キッスは目にして!」っちゅうと、宮城からの中継で、田んぼの真ん中で、「稲穂」に囲まれてってのが有名だけど、それは、流石に落ちてなかったな。
 落ちてたら、リンクしようと思ったんだけどねぇ〜。