スタンプ風に曲をシェア。LINE MUSICの新しい音楽体験
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150612-00000121-impress-ind



先日の「AWA」、一昨日は「LINE MUSIC」と、定額制音楽配信サイト、いわいるサブスクリプション型音楽配信サイトが、立て続けにサービスインして、音楽ジャンルのネットニュースが俄かににぎやかになってきてたりする今日この頃だけどさ。

そんな、マスコミ側の盛り上がりとはウラハラに、ユーザー側はどうも、今一つ盛り上がってないんだよなぁ。


・・・・そんなわけで、個人的に直に体験してみるか・・・と、AWAをスマホにダウンロードしてみた。

 正直、個人的に、こんな音楽を安易に「垂れ流し」にサービスは、音楽業界のためにはならない信じてるヒトなんで、内心は、別に要らないんじゃね?
 ・・・と思ってるんだけど、ま、頭でそう思っても実際に弄ってみてどうよ・・・と感じたかったんでね。

 アプリをダウンロード後、自宅のWi-Fi環境下で、自分の好みの曲でいくつかのプレイリストを作ってみた。


 その上で感じた事なんだけど・・・・。

まずね、楽曲ラインナップが薄い。 
確かに洋楽は、今の時点でもかなり揃ってると思う。でも、邦楽が薄いよな。
日本でサービスを行い、ある程度の大衆的なユーザーを確保するんだったら、邦楽を厚くするのは絶対的な条件。
 ただね、古い曲・・・例えば70年代〜80年代アイドルは変な曲の配信もあったりして、その部分は個人的には楽しめた。
でも、アクティブユーザー層に受けそうな「現代」と新曲のラインナップの薄さは致命的だと思うわ。

 邦楽の配信許諾を得るのは、洋楽のそれに比べて、めちゃくちゃ難しいことは承知の事実。
だけど、本気でサイト展開するんだったら、そのくらいは予めクリアするべき事項だよな。


それと、通信量だよね。まあ、この辺もネット上でも話題になってるけど、Wi-Fi環境下で、320kbpsで聴いてみた けど、1曲あたり10MB強の通信量は取られる。
 ま、通常、CDから、320kbpsでエンコしても、その程度のファイル容量になるわけだから、当たり前なんだけどさ。
 なので、高音質で聴きたいなら、Wi-fi環境下で聴かない限り無理。

 ただね。正直、曲によっては、高音質と言われている320kbpsでも、「音悪っ」と思える曲もあるな。
ましてや、モバイル通信のLTE環境下で聴く、ノーマルの96kpbsでは、ラジオ音質並の曲もあったりする。
 
果たしてね、これでお金払ってユーザーは満足するんだろうか・・・ってのは疑問。
ラジオ並の音質じゃ、radikoの無料放送でも変わんないじゃん・・って事になるわな。ま、むろんradikoじゃ自分の好みの曲ばかりかかるわけじゃないが。。。。

 ちなみに、96kbpsでの通信量は、1曲あたり3〜4MB程度。 

 それでも、それでもその程度の通信量はかかるわけだから、 いずれにしても、格安SIMユーザーには、聴き放題を歌っているこれらのサービスは無理。Wi-Hi環境下では使えるけど、常時Wi-Hi環境下で使うヒトなんかそれほどいるとも思えないわけで。


それよりなにより、使用料曲を毎月毎月ペイするほど、常時音楽を聴き続けているヒトがどれだけいるのか・・・ってことだろうだろうよ。 最大のネックの部分は。
  

海外ではサブスクプリションで聴かれている音楽回数がダウンロードを上回り、ましてやCDの売り上げ金額を凌駕していると言われている。
 なんで、日本もこのトレンドに乗り遅れるとガラパガコス化が進むとかで、何としても日本でもサブスクリプション化させたいと躍起になってる業界だけど、今のところは、サブスクリプションは日本にゃ必要ないと思っているワタシのわけです。


それよりも、「売れる」曲を増やすことに、もっと金を使えよ・・・って事の方が先ですよ。
CDが売れなくなり、配信もダウンロード型が鈍ってきたっていう原因を、世界的なサブスクリプションへの移行だからと、業界中、みんな口を揃えてそう言うけど、本当にそうなのか? 

 「みんな」が買いたくなるような曲が無くなってきたから、CDが売れなくなり、ダウンロードも鈍ってきてるんじゃないか・・・とは考えないんですかねぇ。


・・・と書くと、最近の曲はクオリティは高いですよ・・・と切り返すヒトがいるんだけど、「クオリティが高い曲」が必ず売れるとは限らないんだよね。

 よく、もう「最大公約数」的な曲は流行らない、だから、最初から切る・・・と、ニッチ市場に走る業界のヒトが多いんだけど、ニッチ市場にしか受けない曲は、結局売れる数量(枚数、DL数)も少ない。
 それを「数量」でカバーしようとしているのが、今の現状の業界。 でも、ニッチ市場は所詮は極小市場なんだよ。必ず当たるとは限らないわけだし、数量(曲数)でカバーしようとしても限界がある。
 
結局は、ニッチ市場よりも大衆市場の方が強いんですよ。 そこを、前向きに積極的に作ろうとしているヒトが減ってきたことが、結局は音楽市場の縮小の根源なんじゃないですかねぇ。