1984_06_悪戯NIGHT DOLL_柏原芳恵






今回の1曲セレクトは、「悪戯NIGHT DOLL」柏原芳恵です。

 まずはデータでーす。

・タイトル    悪戯NIGHT DOLL
・アーティスト  柏原芳恵
・作詞      銀色夏生
・作曲      筒美京平
・編曲      船山基紀
・リリース日   1984年5月31日
・発売元     フィリップス
・オリコン最高位 10位
・売上げ枚数   9.5万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 16位


えー、1曲セレクトで柏原芳恵って書くの、なんか久しぶりだなぁ。。。 
ま、これからいろいろ書いていきますよ、多分。。

 で、もって、「悪戯NIGHT DOLL」

 うーにゃ、このヒト、もっと売れた曲がいっぱいあるじゃん、なんで、この曲なの? と言われそうたけど、単純に、この時期のヒットだからってところかしらね。。。(爆)

 いやいや、曲的にも面白かったからなんだよね。

 正統派のボーカルと真っ直ぐなシンセとの組み合わせ イコール 意外と面白いじゃん って感じなんだよね。

 まあ、このヒトの場合、アイドルとは言え、歌はそれなりにうまいし、歌い方も正統派のストレートピッチャーの見本のようなアーティストだったからね。
 曲調も、それなりに、ストリングスがメインな正統派気味
の曲が多かったんだよね。

 その逆転の発想で、いちど遊んで見ましょう的に作られたのが、この曲の前の「トレモロ」ですね。
 さすがに筒美氏の発想はズルドイというかね、榊原郁恵の「ロボット」から派生した、筒美氏のテクノ歌謡路線を応用したつくり。

 ま、そのまえにアレンジャーの船山氏が、フェアライトCMIを持ち込んだんで、その実験として作られた曲というかね。それが「トレモロ」。

 たださ、それはそれで面白かったんだけど、個人的には、ちょっと実験的になりすぎちゃったんじゃないかなぁって思ったりするんだよね、「トレモロ」の場合。
 たしかに、ギター以外は全て打ちこみに作られた世界は、アイドル歌謡としては画期的だったけど、なんか、2次元的⇒のっぺらぼうな平面的な曲っていう、イメージが個人的には強くてさ、あんまり触手は伸びなかったんだよね。

それに比べて、この「悪戯NIGHT DOLL」は、「トレモロ」と全く同じく、全面的にフェアライトで作られてる、テクノ歌謡な曲だけど、さすがに2作目とあって、遊びが入ってる分、面白かったんだよねぇ。

 音色にしても、「トレモロ」で単色白色のなんか、冷たいようなそっけない感じがするんだけど、この曲は、もっとカラフルでいろんな表情が見えるんだよね。
 夏間近のこの季節のリリースということもあって、暖色系・・うーん、ジャケ写のような「黄色」をメインとした明るい色合いって言うかね。

 そういう部分が、この曲は好きだったなぁ。
 なにより、これだけ「遊び」がはいって、ラクに歌ってる柏原芳恵の曲って、意外と少ないからねぇ。

 本当は、もっとこのテの曲を歌って欲しかったんだけど、なぜか、この反動なのか、ここから、余計に「正統派」の道に行っちゃったんだよね。
 この曲の次が、中島みゆきの「最愛」だからねぇ。。。
まあ、曲としてはよかったとは思いますが。。。。なにぶん、このヒトには、中島みゆきの作品が似合いますかんね。


 それと、シンセに関しては、この年ごろから、アイドル歌謡などPOPSの世界でも、「普通」に使われるようになりましたね。
 中でも84年といったら、上記の船山氏が駆使してたフェアライトCMIと、 対抗馬として林哲司氏が得意としてた、ヤマハDX7だろうねぇ。

 これらの「音」が聴こえてきたら「84年」っていう感覚になるのは、ほとんどパブロフの犬⇒条件反射 ですよ、すでに。

フェアライトは、いかにもシンセっぽい機械的な音なんだよね、「悪戯NIGHT DOLL」のほかに、同じ時期にリリースされた、小泉今日子の「迷宮のアンドローラ」でも聴けますね。

対してヤマハDX7は、もっとソフトな音色でしたよね。84年といえば、上記の林哲司氏の、菊池桃子の一連の曲が一番分かりやすいけど、その他ありとあらゆるヒトが使ってたからなぁ。 あ、同じく小泉今日子の「半分少女」(83年)なんかは、イントロとかDX7のプリセット音をそのまま使ってましたよね。

 なんか、キョンキョンがいい対比になっちゃったけど。。。




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