1980_04_裸足の季節_松田聖子






今回の1曲セレクトは、「裸足の季節」松田聖子です。
まずはデータです。

・タイトル     裸足の季節
・アーティスト   松田聖子
・作詞       三浦徳子
・作曲       小田裕一郎
・編曲       信田かずお
・リリース日    1980年4月1日
・発売元      CBSソニー
・オリコン最高位  12位
・売上げ枚数    28.2万枚
・タイアップ:資生堂「エクボ」CM曲

 1980年4月1日。その後の「80年代」のヒット曲界に新たな歴史の1ページを開く曲がリリースされたんですよね。

 裸足の季節 /松田聖子

 そうです! 松田聖子のデビュー曲。今から35年前ですわね。

 ここから歴史が変わったんだよね。うーん、歴史が変わった・・・というより、楽曲の空気が変わった・・・って言った方が言いのかなぁ。

 この時、すでに80年代も「3ヶ月」過ぎてたわけですが、それまでの曲は、あくまで「70年代」のフォーマットな曲なんですよね。サウンド、イメージ、雰囲気・・っていうのかなぁ。

 まあ、単純に言葉で言い表すのは難しいんだけど、うーん、そうねぇ、サウンドのミキシングの仕方ってイウのかなぁ。

 プラス、楽器の使い方ですね。

 それまでの70年代のアイドルポップスって、ストリングスとブラス、この2つはほとんど必須なアイテム(楽器)だったんですよね。ミキシングもこの2つの楽器が全面に押し出しているミクシングで・・・。

 80年代も3ヶ月をすきで、このころになると、それに「古さ」を感じてたのは確か。

 BUTですよ、この「裸足の季節」は違ったんですねぇ。
まず、ブラスが全く入ってない。代わりにキーボードが全面に出てきている。
 ストリングスは普通に入ってるけど、ミクシング的に、全体に後ろに下がってる。
 キーボードと同レベルってかんじかなぁ。逆に全体的にキーボードの比率が高くなってるんだよね。

 そうすることによって、全体的に音の質感が軽くなってるんだよね。

 うん、これは、アイドルポップスというよりも、当時のニューミュージックの質感、サウンドに近いんだよね。

 だから、全体的なイメージが、それまでのアイドルポップスとは全く違った空気感を漂わせているんだよなぁ。

 兎に角、この曲を境に、はっきりと「80年代」のスタートを感じ取ったのは確かですねぇ。

 作り手としても、「大学生がカーステレオで聴いても恥ずかしくないサウンド作り」を標榜にしてたわけで、うえにかいたようなことは、当初のコンセプト通りだったともいえるわけで、プラス、それが当たったって言うことなんだろうね。

 まあ、当時はニューミュージックの全盛期だったわけで、そういう作り方は、曲を当てるという上でも道理にかなっていたとは思いますね。

 ただ、ターゲットをあくまで「大学生」まで広げたところが新しかったと思うんだよね。
 それまで、アイドルっていったら。あくまで中高生中心で、大学生は、標榜から外れていたわけだもん。

 逆にいうと、大学生ともなると、大半はアイドルからは卒業してたはずなんですよ。

 そこを敢えてターゲットに入れた・・・ってことは、まあ、それだけ当時のニューミューク勢がヒット曲界に与えていた景況がでかかった・・・って言うことだろうけどさぁ。



 それと、この曲は資生堂「エクボ」っていう洗顔フォームのCM曲でしたね。

 サビの

♪ エクボの秘密あげたいわ もぎたての青い風 〜 ♪

っていう部分は、これは、完全にCMを意識しての内容だよね。

 でもそ、全くの新人が、大手化粧品メーカー「資生堂」の商品のCM曲を歌う・・・ってことも当時としては、破格の扱いだったよなぁ。

 もう、何回も書いているように、当時、化粧品メーカーのキャンペーンソング華やかなころだったけど、タイアップが着くアーティストは、実績云々は別として、それなりにステイタスがあったアーティストが担当してましたよね。

 全くの新人、しかも「正統派アイドル」が起用されたのは、これが始めてぢゃなかったかしらん?

 たしから、商品の「エクボ」って、当時のティーンをターゲットにしたものだったから、新人の初々しいみずみずしさって言うのが欲しかったんだろうけどさ。

 それにしても、CBSソニーも、そのそろ所属してたサンミュージックも、めっちゃ期待して送り出した、秘蔵っこだったんでしょうね。

 いずれにしても、この曲をきっかけにして、80年代アイドルシーンが幕を開けた・・・っていうのは、今さらいうまでもありませんね。

 ちなみに、この曲はベストテン入りは逃してます。
オリコンでも最高12位止まり。

 これは、当時の「ベストテン」の壁の厚さを物語っているものなんだよね。
 通常1万枚後半がベストテン入りラインだったことが多かった当時のオリコンチャートだったけど、この曲がヒットしてたころのベストテン入りラインは2万5千枚程度。

 通常よりもハードルが高くなってたんですよ。この曲もピークでは週間売上げが2万3千枚ってこともあったんだけども、それでも12位だったわけです。

 まあ、チャート上のあや・・というかね。不運だったんだよね。ただ、そういう状況下だったので、累積売上げは28万枚強と、当時のアイドルのデビュー曲としては、かなり高レベルになっています。




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