1975_02_私鉄沿線_野口五郎 






今回の1曲セレクトは「私鉄沿線」野口五郎です。

 まずはデータです。

・タイトル    私鉄沿線
・アーティスト  野口五郎
・作詞      山上路夫
・作曲      佐藤寛
・編曲      筒美京平
・リリース日   1975年1月20日
・発売元     ポリドール
・オリコン最高位 1位
・売上げ枚数   45.3万枚
・オリコンベストテンランクイン期間:1975年2月3日〜3月31日付

 歌謡曲の一番の特徴ってさ、世界の音楽の「ごった煮」状態な音楽であるってことだよねぇ。まあ、よく言われることだけど、世界の音楽の「おいしい部分」だけを取り出して、よく言えば「サンプリング」して、順列組み合わせしたものが歌謡曲だってさ。
 いわば一種の無国籍音楽。まあ、よく言えばだけど・・。 でもよくよく考えてみれば、これだけ無節操で、一種、へんちくりんな音楽っていうのも、世界広しといえど、こういう音楽って日本の歌謡曲くらいぢゃないですかねぇ。


 それが一番、「うまく」表現されていたのが、70年代ぢゃないかなぁ。いわば、歌謡曲が一番歌謡曲らしかった時代っちゅうわけですわ。特に、超おおげさな「カンツォーネ」と、四畳半フォークが組み合わさった、70年代中盤くらいの歌謡曲は、もっとも「歌謡曲」らしい時代だったんぢゃないですかねぇ。


 ・・・っちゅうわけで、今日は、野口五郎の「私鉄沿線」なんぞ、引っ張ってきたんだけどね。

 この曲にしたって、詩の内容からして、「私鉄沿線」といえど、どっちかといえば、「下町」っぽい情景が浮かんで来ません?

♪ 改札口で君のこと いつも待ったものでした 電車から降りてくる君を探すのが好きでした〜 ♪

っていうところから、少なくとも、渋谷とか新宿とか池袋とか・・いわいるターミナル駅ではないよなぁ・・・ってのが、まず浮かんできたりして。改札とホームくっついてて、すぐ、商店街があるような、「下町」っぽいところが浮かんで着そうだよなぁ。
 東武線沿線とか、京成線沿線とか・・ふらふら ま、山の手・・・といっても、東急池上線とか目蒲線とかの「庶民的」な匂いがするようなさ。

 そんな、今から考えると、もろ「神田川」的な匂いがする、内容なのに、大げさな盛り上げ方

♪ 僕の町で もう一度だけ あついコーヒー飲みませんか〜 ♪

 うん、なんで、これだけのことを伝えるのに、こんなにも、大げさに盛り上げなきゃいけんの? なんて、冷静に考えてみれば思っちゃうわけなんだけど、ココが歌謡曲が歌謡曲である所以なんですねぇ。

 こーんなちっちゃなことを、こーんな大きく大げさに表現するってやつさぁ。

 まあ、ちょうど、時代がフォークブームで、「四畳半フォーク」が時代を作っていたころなんで、歌謡曲もこんな感じになったんだろうけどさ。それでも、70年代前半の「夜」の匂いがプンプンする、一時代前の歌謡曲から比べると、ずいぶん「ポップ」になったわけで、完全に「歌謡ポップス」っていうのが確立したって感じはするわな。うん、「歌謡曲」っていう、もともと日本の音楽のジャンルだったわけだけど、ちょうどいい塩梅に「バタ臭く」なったっていう。


 ところで、新御三家のなかで、70年代中盤ごろは、野口五郎が一番、人気があったんだよね。 なんか、今となっては信じられないけどさぁ。それでも、この頃、もっとも安定して、ランキングの上位に定着してたのは、野口五郎だったわけだからさぁ。
 もっとロックよりだった西城秀樹でもなく、もっとアイドル的だった郷ひろみでもなく、一番「歌謡曲」的だった、野口五郎が、一番受けてた・・・っていうところからしても、やっぱ、この時代が、一番「歌謡曲」な時代だったってわけですよ。

 ちなみに、一見するとこの曲が、野口五郎の中で一番売れた曲って思われがちなんだけど・・、うん、今でも、ちょくちょくテレビでも歌われたりするからさあ。
 でも、実際は、この曲の一つ前の「甘い生活」の方なんだよね。これって意外ですかねぇ。
 うん、「甘い生活」と、この「私鉄沿線」が連続して、オリコンで1位をマーク。そのあと3曲連続で最高位2位っていうところから見ても、このころが、野口五郎最高時っていうのが、よくわかるわね。




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