Children







今日の1曲セレクトは「CROSS ROAD」Mr.Childrenです。

まずは、いつものようにデータです。

・タイトル    CROSS ROAD
・アーティスト  Mr.Children
・作詞      桜井和寿
・作曲      桜井和寿
・リリース日   1993年11月10日
・発売元     トイズファクトリー
・オリコン最高位 6位
・売上げ枚数   125.6万枚
・タイアップ :日本テレビ系ドラマ「同窓会」主題歌
・THE HITCHART HOT30最高位 5位
・ベストテンランクイン期間:1994年1月10日〜4月11日付

 久しぶりの1曲セレクトです。
 本当は、田原俊彦の「ラブシュプール」を書こうと思ってたんだけど、どうもね、このところの気持ちのありようが、あのころの気持ちとシンクロしないんだよねぇ。
 ここに来て、なんか、漠然とした不安のようなものを感じてる、今日この頃です。

 何が不安なのかがよくわからないんですよね。
 でも、考えてみれば、昔もこれと似たような不安の感触を味わったことがあるなぁ・・・
 と思って、いろいろ頭の中のテープレコーダー(←古い!)をグルグル逆回転させてみたら、1993年12月で止まったんですよね。
 
 そう、この「CROSS ROAD」がブレイクし始めたあの頃・・・の感触だ。

 あの時期、ワタシは、大学4年だったな。すでに就職は内定してたけど、なんか、割り切れない思いでいっぱいだったな。
 就職でよかったのか、大学院に進まないでよかったのかっていう割り切れなさと、翌年、社会人になる不安がグルグルと頭の中を駆け回っていた、あの時期の感触だ。

 そんなときに聴いた「CROSS ROAD」。最初はピンとこなかったな。この曲。
 なんかよくわかんなかった。まだ、Mr.Childrenっていうバンドもよくわかんなかった。

 いや、その年に既に聴いてはいたんだよね。この曲の前の「Replay」。大ヒットはしなかったけど、大好きな曲だったんだよね。
 でも、まだ、Mr.Childrenっていう名前はよく覚えてなかったんだよなぁ。同時にランクを上がってきた、「コルベッツ」っていうバンドと、ごっちゃになってたりしてて・・・。

 それに、この時期はまだ、「ビーイング系」が全盛の頃だ。すでにピークは過ぎてたけど、あの独特なキャッチーメロディが主流な頃だよね。
 もう、私の頭んなかは、あの路線で「洗脳」させていたから、ミスチルの「洗練された」メロディは、ピンとこなかったんだよね。

 でも、ブレイクして何度も聴くうちに、ジワジワと体の中に入ってきたというかね、理解できてきたなんだよね。
 
 よく聴くと、ビートルズなんだ。この曲。いや、よく聴かなくてもあの時代のテイストは、そのまま取り込まれているよね。
 イメージはどこまでも「セピア色」なんだよね。よくテレビのドキュメンタリーで流される、60年代後半のフィルムに映し出されるモノクロっぽいセピア色っていうかなぁ。
 兎に角、フルカラーっていうイメージはないんだよね。この曲は。

 いや、だからこそ、60年代っていうイメージはピッタリはまっていると思うんだけど・・。


 でも、そのころのビーイングとは、全く違うサウンドだったのは確か。
 あのころの小林武史氏のサウンドは、どっちかというと、同じ60年代終盤でも、この間のサザンの「CHRISTMAS TIME FOREVER」で紹介したように、サイケデリック的な曲が多かったのにたいして、この曲は、その匂いがほとんど感じられなかったんで、余計新鮮に感じたんだよね。きっと。

 だけど、ミスチルのメンバーが全員、ワタシと同い年、同級生って分かった時はショックだったなぁ。
 「あ、やられた!」って感じ・・とともに、ついに、同い年の「天才」が出てきちゃったか・・・って思ったなぁ。

 まだ、心のどこかで、「音楽家」に未練を感じて頃だったからさ。
 未練タラタラで、オールで「カラオケ」やってた頃だったし。 まあ、片方では、最初に書いたような「不安」を忘れたいがために・・ってところもあったんだけど・・。「現実逃避」ってやつですね。

でも、いまは、誇りですね。桜井には、どう転んでもかないっこないわ。根っからのメロディメーカー、天才だもんねぇ。


 あ。そうそう。ミスチルで覚えていることが、もう一つ。
 すでに、どっかで書いたかもしれないけど、あのころは、オリコンチャート研究会が一番、活動してる時期だったんだけど、メンバーの1人に、時代の先取りがすごくうまいヒトがいてね。
 ミスチルのブレイクを1年以上前から予言してたなぁ。
 そのヒトが「いい」って言う曲は、必ずブレイクするんだわ。時代の先見性を見る力がすごかったんだよね。
 今は、某大手CD卸会社に勤務しています。

 とにかく、ワタシにとっての影響はでかかったなぁ。あのヒトなくしては、いまのワタシ無しって言っても過言でないくらい。あのヒトに刺激されて、私もブレイクの法則っていうか、「匂い」は随分勉強したもんね。未だにかなわないけど・・。



※2005年12月に書いたものの再掲載です。