1986_11_六本木純情派_荻野目洋子






今日の1曲セレクトは、「六本木純情派」荻野目洋子です。

まずは、データから

・タイトル     六本木純情派
・アーティスト   荻野目洋子
・作詞       売野雅勇
・作曲       吉実明宏
・編曲       新川博
・リリース日    1986年10月29日
・発売元      ビクター
・オリコン最高位  3位
・売上げ枚数    26.1万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 2位
・ベストテンランクイン期間:1986年11月17日〜1987年1月26日付

 このところ、暫くアイドルからは離れていたんでね。久々にアイドルを持ってきたりしました。
 この頃、1987年を中心に、いろいろ書いてきたけど、アイドルとなると、やっぱりその前の年、1986年がなんと言っても「宝庫」だよね。
 まあ、その中の何割かは、「おニャン子」なわけだけど、まだ、そのほかのアイドルもがんばっていたわけです。
 とはいうものの、そろそろ「80年代アイドル」って物に、「ほころび」が見えてた頃だわね。 86年の丁度今頃って。
 みんな疲れてたっていうかね。だんだん、オタク化が進んでいたんだよねぇ。

 例えば「オリコンウイークリー」(現Oricon Style)なんて、あのころは「完全」な「アイドル誌」だったもんね。
 チャートページ以外は、ほとんど、アイドルについてしか出てないって感じで・・・。しかもB級アイドルまで、しっかり載せてたかんね。
 なので、今でいうアイドルオタクが矢鱈と読者に多かったんだよね。 
 もう、オリコン持ってるだけで、まわりからは「アイドルオタクー」っていう目で見られちゃうって感じで・・。
(俺は、オタクの範疇までアイドルにのめりこんではなかったけど)
 そういうこともあって、純粋なチャートファンは徐々にオリコンから遠ざかっていったし、いわんや、音楽ファンは日本の音楽シーンに失望して、どんどん抜けて行ったし・・・
 まあ、そういう状況ものりこえて今日のワシがあるって感じですが・・(^^;;;;

 まあ、そんな感じで、オタク化していくアイドルのなかでも、逆に個性を発揮し、一般性を維持して、広く支持されたアイドルも、この時代はいるわけで・・。その一人が荻野目洋子ですね。
 まあ、デビューしてから、ブレイクまで、1年半以上もかかったし、決して早咲きのアイドルではなかったんだけど、その分、歌のウマさ、苦労してるだけ存在感はあったわな。

 ↑で個性って書いたけど、このヒトの場合は、80年代ディスコっていういい素材にめぐりあったよねぇ。「ダンシングヒーロー」はカバーだけど、まあ、このヒトに合ってたしね。
 
まあ、その辺は、のちのち書くとして、この「六本木純情派」ですが、最初はビックリしたんだよね。
 それまでの3作は、上であげたように基本、80年代ディスコサウンドだったわけジャン。それがいきなり、古くくせえサウンドになっちゃったんだもんね。
 ちょっと前に、サザンで、ビクターは、1曲当たると、同じサウンドを3曲続ける不文律があるってかいたけど、この場合、まさにその見本って感じだね。
 ダンシングヒーローから数えて3曲目が、この曲だけど、前の「Dace Beatは夜明けまで」が、今ひとつというところを見計らっての、路線変更だもなぁ。
まあ、この場合の路線変更はサウンド的な路線変更で、基本は変わってないけど・・。


 あ、↑で、古くせえっていうのは、アイドルとして古臭いんでなくて、サウンド的に古臭いんだよね。
 
 ちょうどこのころ、巷では、ネオGSってのが、一部で流行ってまして・・。うん、あのGSの再燃ですね。

 え? だれだ? GSを「ガソリンスタンド」って読んでるのは? (って誰もいないか・・・そんなヒト)
 グループサウンズですよね。

 で。86年から87年にかけて、ホントに一部なんだけど、ミニタリールックで、あの時代風な音楽をやるバンドが現れたりして、プラス当時のGSも再燃してた。
 ・・・・そういう時代だったんだよね。

 で、この「六本木純情派」は、まさに、その流れにのっかたんぢゃないかな・・と思えるような「一人GS」チックなサウンドでしたよねぇ。
 メロディラインもさることながら、サウンドなんですよ。音のつくりがGSというか、サイケチックっていうか、60年代っぽい音色なんだよね。

 それと、詞の意味が、いまいちよくわかんない世界なんですよ。私には。

 ♪ Who Are You 迷子たちの六本木 私 見掛け倒しでごめんね
   Who Are You 遊びなれた六本木 純情揺らすのよBoogie Woogie ♪

 しょっぱなの「Who Are You」って出た時点で、「え?」って感じでしたもんねぇ。
 それと、全体的にことはが古臭いっていうか、アナクロな雰囲気があるんだよね。
 少なくとも、86年当時でも、「Boogie Woogie」なんて言葉使わなかったよねぇ。

 いや、それが、逆に、この「ネオGS」が流行ってた時代では、時代を先取りしたような感覚があって「イマイ」(←死語)かったんだよねぇ。
 狙ったのかどうかはわかんないですけど、タイミングは、ほんと良かったよなぁ。


 ジャケットは、これが個人的には一番好きだな。 でも、ジャケ写見る限りでは、このテのサウンドっていうのは、ちょっと想像付かないよねぇ。
 全くもっての「アイドル」然としてるもんなぁ。

 「だまされた」って思ったヒトもいるのかなぁ。。。 




※2005年11月に書いたものの再掲載です。