1981_10_サヨナラ模様_伊藤敏博







今日の1曲セレクトは、「サヨナラ模様」伊藤敏博です。

まずはデータから〜

・タイトル    サヨナラ模様
・アーティスト  伊藤敏博
・作詞      伊藤敏博
・作曲      伊藤敏博
・編曲      大村雅朗
・リリース日   1981年8月25日
・発売元     フィリップス
・オリコン最高位 5位
・売上げ枚数   47.9万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 4位
・ベストテンランクイン期間:1981年10月19日〜11月9日
              11月23日〜1982年1月11日付

 この方。覚えていらっしゃるでしょうかねー? 伊藤敏博さん。 1981年5月の第21回ヤマハ ポプコンでグランプリを受賞。 8月にデビューした、れっきとした、ポプコン出身アーティストなんですよね。
 アーティストで居ながら、本職は、当時の「国鉄」に勤務する車掌さんでもありましたね。二束のわらじというかね。

 この曲、「サヨナラ模様」は、リリースから2ヶ月かけてベストテン入りしてきましたが、「ザ ベストテン」では、車掌の勤務の関係もあって、地元「富山」からの中継も多かったよなぁ。

 しかし、この曲、季節的にピッタリはまってたよなぁ。リリースは、8月末なんだけど、秋風が吹いてきた頃から、ランクが動き出し、木枯らしが吹く頃にピークだったもんね。
 まあ、曲調がね、そんな感じだったじゃん。イントロからして、重ーい雰囲気でさ。

 曲の出だしも ♪ ふるえてー いるのはー 寒いからじゃないの わかって ♪ ですからね。
 歌詞からして、重たい雰囲気でしたね。

で、サビで ♪だから・・・ネエネエネエネエ抱いてよ♪

と一気にテンポアップ。 ポプコン出身らしく、サビは、めちゃくちゃキャッチーですよね。聴き手をがっちり捕まえて、歌の世界にいやがおうにも引きずり込まれるって言うかさ。
 
 だけんどさぁ、♪ ねえねえねえねえねえねえ ♪と、一体、「ねえ」を何回言ってるんでしょう?

 まるで、円広志「夢想花」の「とんで とんで・・・」と同じっすよねぇ。
 
 あ、ちなみに、円広志もポプコン出身。こちらは、1978年10月 第16回ポプコングランプリでしたね。
 うーん、ポプコンってこういう、歌詞が好きだったんでしょうかねぇ。

 それと、ポプコン出身者の多いのが「一発屋」。 ご多分に漏れず、円広志も伊藤敏博もめでたく、一発屋とおなりになりましたね。 円広志なんて、「とんでとんでとんで・・どこに行ったんだー」とギャグにされる始末。これは、今でも使われてたりして・・・。

 やっぱし、キャッチーにメロディは、そうそう、作れる文字やないですよね。 ましてや、プロの職業作家ではなしに、一回のアマチュアに毛が生えたようなレベルの方たちですから・・。
 果たして、ヤマハ側も、長期間一線で活躍するようなアーティストの掘り起こしとして、ポプコンを開いていたかっていうと、いまとなっては、ちょっと疑問だよね。
 それでも、チャゲアス、中島みゆき、など息の長いアーティストも産出したわけで、それと、ニューミュージック界の発展には一応、寄与したわけで、一概に一発屋のための・・とか、悪口はいえないですけどね。

 
 でもさ、この年、1981年って、なよっとした感じの男のヒトの歌がはやりだったよなぁ
 堀江淳「メモリーグラス」でしょ。それと、この曲。
この曲は、男が歌ってるけど、女の立場の歌だからね。 そういう曲がヒットしやすいような環境だっんだね。あの時は。

 松山千春とか、さだまさし とか、「男っぽくない」、男のヒトの歌も流行ってたし。。。

 一言で言ってしまえば、叙情フォーク時代っていうかね。うーん、今ではチョッと考えられないようなヒット環境だったかなぁ?



※2005年10月に書いたものの再掲載です。