1983_10_SWEET MEMRIES_松田聖子







今日の1曲セレクトは、「SWEET MEMORIES」松田聖子です。

まずは、データから

・タイトル    SWEET MEMORIES
・アーティスト  松田聖子
・作詞      松本隆
・作曲      大村雅朗
・編曲      大村雅朗
・リリース日   1983年8月1日
・発売元     CBSソニー
・オリコン最高位 1位 (但し「ガラスの林檎」共)
・売上げ枚数   85.7万枚(但し「ガラスの林檎」合算)
・THE HITCHART HOT30最高位 17位
・オリコンベストテンランクイン期間:1983年8月8日〜9月12日付 10月10日〜12月26日付
・タイアップ  サントリー「CANビール」CM曲


 例年、9月下旬っていうのは、リリースが多いんで、10月って言うのは、結構、ヒット曲が多いんだよね。
 なので、今月は、結構曲をセレクトするのも、先月にくらべりゃ楽ですね。
 でも、そのなかで、「9月リリースでない」、10月のヒット曲も当然あるわけで・・・。 まあ、、ヒットチャートの動きの遅かった70年代前半までは、これは、当たり前だったけ訳だけど、ヒットチャートの動きが「初動」で勝負・・となった、80年代に入ってもそういう曲はあったわけです。

 それが、アイドル・・・特にスーパーアイドルになると、そういう動きはきわめて珍しいわけですね。

 松田聖子は、80年代を代表するアイドル・・・っていうのは、まあ、ここで紹介するまでもないよね。
 でも、今日紹介する「SWEET MEMORIES」は、その珍しい曲の1曲というわけです。

 もともと、この曲、83年8月1日リリースの「ガラスの林檎」の「B面」だったわけです。
 たしか、当初はB面。
 今、当時のオリコン(1983年8月12号)のランキングを見ながら書いてるんですけど、「SWEET MEMORIES」の文字はどこにもないんですよね。なので、確かに「B面」だったわけです。
後に両A面に挿し変わるんですが、発売当初は、まったく注目もされていなかったのですよね。

 で、タイトル曲の「ガラスの林檎」ですが、これが、当時は評判があまりよくなくてねー。
 なにせ、初登場は、まさかの4位。次の週、なんとか1位を取ったものの、わずか1週でダウン。しかも、粘りもなく、9月19日付けでは、早くもベストテンから落ちちゃったんですよね。
 このときのセールス枚数が33万枚。このペースで落ちると、2月の「秘密の花園」の39万枚を下回り、最低セールスを記録する・・と思われたんだよね。
 
 ところがですねー。10月に入って、空気が一変したんですねー。
 そう、例の「ペンギン」さんのCMですよ。

 ・・・といっても、もう、32年前の話だから、分からない人もいるかなぁ。
 サントリーの「CANビール」のCMなんですね。このキャラクターの「ペンギン」さんが大人気となったんですよねぇ
このCMに使われてた曲が、「SWEET MEMORIES」だったんですよね。
 最初は、全くテロップも何もなかったわけで、これ、歌ってるのは「だれ?」・・というところから話題になりましたよね。
 ・・で、松田聖子と判明した時、かなりのインパクトがあったよなぁ。
 もちろん、ファンとか、それまでに「ガラスの林檎」のレコードを持ってたヒトなら、いざ知らず、何分、最低ヒットで終わるはずのレコードだったんで、ほとんど、見向きもそれなかったからねぇ。
 
 で、10月以降、CMに「唄 松田聖子」ってテロップが入るようになっんだよね。
 
 そこから、快進撃が加速するわけです。
 10月10日付オリコンで、ベストテン再登場し、10月31日付では、1位に返り咲いちゃうんですねぇ。
 もちろん、このときは、「ガラスの林檎」よりは、「SWEET MEMORIES」人気での返り咲きですね。 既にこのときには、B面扱いから、両A面扱いに変更になってましたけど・・。
 しかも、このときは、すでに次のシングル「瞳はダイヤモンド」はリリースした後で、次の週の11月7日付では、1位 瞳はダイヤモンド 2位 ガラスの林檎/SWEET MEMORIES というワンツーフィニッシュの快挙を達成しています。

 これは、たしか、この時点では、1970年6月1日付の藤圭子、1位 圭子の夢は夜ひらく 2位 女のブルース でワンツーフィニッシュを決めて以来じゃなかったかなぁ。
 もちろん、その後は、何人の方が達成してますけどね。

 ともあれ、最終的に85.7万枚っつう、96年に「あなたに逢いたくて」がミリオンを達成するまで、このレコードが松田聖子最大のヒットだったわけですよ。

 しかし、サントリーCANビールのCM恐れるべし。

コピーは「泣かせる味じゃん」でしたよね。ナレーションは、所ジョージさんでしたね。

その時のCMがコレ



 しかし、この曲は、たしかにCMの大ヒットというのもあったけど、曲自体、良かったよなぁ。
 最初、フルコーラス聴いた時、「トリハダ」でしたもん。
もちろん、いい意味で。

 イントロのシンセの音色聴いた瞬間、「ゾゾゾ」ってトリハダたって行ったのを覚えてるワ。
 とにかく、姿勢を正さないと聴けないっていうかね。
ワタシ、曲を聴く時、(安もんだけど)譜面みながら、「口笛」を吹きながらレコードを聴くっつうのが、昔からのスタイルなんですが、この曲は、腹の底からきちんと「口笛」を吹いてあげないと、絶対雰囲気が出ない。いいかげんな気持ちではダメって曲なんだよね。
 それだけステイタスが高いっていうかね。

 作曲は、今は亡き、大村雅朗さんです。 もともと、松田聖子は、ほとんどこのヒトがアレンジやってますが、この曲は作曲も手がけたんですよね。
 タイトル曲では、まずありえない取り合わせなんですが、だからこそ、力が抜けて、逆にすばらしい曲に仕上がったのかもしれないなぁ・・と思いますね。



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