1980_09_ジェニーはご機嫌ななめ_ジューシーフルーツ







今日の1曲セレクトは、「ジェニーはご機嫌ななめ」(ジューシーフルーツ)です。

まずはデータでーす。

・タイトル    ジェニーはご機嫌ななめ
・アーティスト  ジューシー・フルーツ
・作詞      沖山優司
・作曲      近田春夫
・編曲      ジューシー・フルーツ
・リリース日   1980年6月1日
・発売元     コロムビア
・オリコン最高位 5位
・売上げ枚数   36.9万枚
・THE HITCHART HOT30最高位 4位
・ベストテンランクイン期間:1980年9月29日〜11月10日付

 テクノポップ歌謡。80年代初頭YMOがもたらした、「テクノ」というジャンルを利用したポップス、歌謡曲がまずはじめに流行りだったのが、80年の今頃だよね。
 歌謡曲の世界では、実験好きな筒美京平氏が、榊原郁恵の「ロボット」でいち早く実験しているわけですけども、考えてみれば、細野晴臣氏や松本隆氏といった、ティンパン系とのつながりが深かった筒美氏だけに、テクノに関する情報っていうのは、かなり早い段階から伝わっていたんだろうねぇ。
 それとは、また、別個の路線で、テクノというものを押し出していったのが、近田氏のグループといえるかな。 
 まあ、近田氏と細野氏との関係もないことはないけれど、筒美氏よりはパイプは薄いよね。
 あ、それよか近田氏し筒美氏との関係が深いか・・・。 擬似師弟関係ってところもあるし・・。

で、ジューシーフルーツのメンバーは、もともと近田氏と同じグループに所属してたんだよね。で、まあ、流行に敏感な近田氏がテクノ方向に傾倒したため、テクノへの傾向を強めた・・と。

 で、もともとのグループを80年に散開して、あらたに「グループ」として結成したのが「ジューシーフルーツ」というわけです。 まあ、もともと、喧嘩別れの散開ではなかったので、プロデュースはそのまま、近田氏だったわけですね。

 だから、どうも、この曲って、ボーカルのイリヤの「素っ頓狂」な声だけクローズアップされて、安易に「いろもの」曲として扱われることがあるけど、これはこれはで、「テクノ」というジャンルを基盤としていたわけですね。まあ、もちろん、楽曲的には「ヒット狙い」の部分は多様にあったでしょうが・・・。


 最初に紹介したように、このころは「テクノ」といってもいろいろ亜流があっわけで、筒美氏を中心したグループは「テクノ歌謡」っていうグループ、これには、次の年のイモ欽トリオ「ハイスクールララバイ」なんかも入るかな。 それと「テクノポップ」って言うグループ。 これは、ちょうど同じ時期にヒットしてた岡崎友紀が「YUKU OKAZAKI」名義でリリースした「ドゥ ユー リメンバーミー」なんかが入るかな?
 この曲は、2001年にキタキマイがカバーしてヒットしたから、知ってるヒトも多いと思うんだけど、加藤和彦、安井かずみ 夫妻によりかかれた、優しくてわかりやすいテクノ系の一品ですわね。
 
まあ、人によっては、テクノ歌謡もテクノポップスも一つにまとめてらっしゃる方もいますが、ここでは敢えて別に分けてみます。

 で、もうひとつののブループが、ジューシーフルーツを中心とした、テクノロックなんじゃないかなぁ。
まあ、たしかに、テクノポップスに属させる傾向もありますが、この曲・・・というか、グループは、ポップスというよりも、ロックグループだよね。
 「ジェニーはご機嫌ななめ」・・・、うん、たしかに、全体的に無機的なメロディにモノフォリックシンセを絡ませて、テクノっぽい雰囲気をだしてるけど、間奏の柴矢氏の派手なギターソロは、完全にロックだよね。
 うん、人間身あふれる部分は、このソロの部分だけだけど、まあ、それがこの曲のミソね。

 そのほか、ボーカルのイリヤは、もともとガールズなどのバンドでバリバリのロックやってたし、ベースの沖山優司氏は、同じ頃「東京キケン野郎」なんていう、とってもファンキーなエレキサウンドを聴かせてくれたり・・。
 そうそう、この曲のポイントは、沖山氏のベースにもあるんじゃないかなと思うのね。 この曲のジッとしてないうにゃうにゃ動くベースラインが、個人的にはめっちゃ印象に残る。
 イントロは、メロディラインを刻んでるでしょ。それと、やっぱり、間奏での派手な動きだよね。これが、一番印象に残るんだよね。
 テクノらしく、「ドドドドド・・」と無機的なリズムを刻んでるの、Aメロの部分だけだし・・。
だから、トータル的にみると、バンドの根の部分は「テクノ」って言う感じではないんだけどね。
 まあ、最初にメジャーにしたYMOからして、根っこの部分はテクノではないんで、どっちもどっちですが・・。

 なんか、シンセが絡んでると、総称としてテクノに分類されてしまってた・・っていうキライもあるけどね。


 あ、ちなみに、ギターの柴矢俊彦氏は、後に南野陽子の「吐息でネット」とか、記憶に新しいところでは、2002年の「おさかな天国」のヒットで知られる、今では、作曲家に転向してます。




※2005年9月に書いたものの再掲載です。