1986_09_青空のかけら_斉藤由貴







今日の1曲セレクトは、「青空のかけら」斉藤由貴です。

さてさて、いつものように、まずはデータから

・タイトル       青空のかけら
・アーティスト     斉藤由貴
・作詞         松本隆
・作曲         亀井登志夫
・編曲         武部聡志
・リリース日      1986年8月21日
・発売元        キャニオン
・オリコン最高位    1位
・売上げ枚数      16.6万枚
・THE HITCHART HOT30 最高位 4位
・ベストテンランクイン期間: 1986年9月1日〜9月22日付
・タイアップ:フジフィルム「AXIA」CM曲


 スクラッチ。 HIPHOPが一般的になった今では、全然珍しくもなんともなくなったけど、HIPHOPなんていうジャンルすら日本では確立されていなかった当時、最初、この曲のイントロ聴いたときは、「なんじゃこれ?」と思いましたねぇ。
 ♪シャカ シャカ シャカ ウイーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン♪(←イメージ)だけで、今となってはシロートがターンテーブル回してるような音だけなんだけど、当時は画期的だったんですよね。 しかも、それが、ラップでもなく、「アイドルポップス」の曲に起用されたのが、また新鮮でね。
 このスクラッチから、タップ調のハネ調のイントロに受け継がれてく・・・この一見何にも関係なさそうな展開が面白いんだよね。初めて聴いたら予想付かないもん。この展開。
 うん、曲自体も、HIPHOP調でもなんでもないんですよ。 ただ、タップダンスを踏むんで、ダンス調のハネものっぽいノリではあったけど。
 あ、それより、「斉藤由貴がタップを踏む」ってのが、話題になりましたよね。 だってさ、普通に考えたら、斉藤由貴がダンスを踊るっていうイメージもないのに、いきなりタップダンスですもんね。 なんか、それ見たさにテレビの前に座ったって記憶もあるな。
 本人はかなり嫌がってたみたいだけどね。

 あ、もっとその前に、この曲自体、今となっては、存在を知ってるヒトの方が少ないかな。斉藤由貴って言ったら、どうしてもデビュー曲の「卒業」か、アニメ「メゾン一刻」の主題歌になった「悲しみよこんにちは」ですもんね。
 でも、ですよ! 斉藤由貴でオリコン1位とったのって「唯一」この曲だけなんですねー。
 これってめちゃくちゃ意外でしょ。恐らく、みなさんの死角に完全に入っちゃっているような曲が、実は、オリコン1位獲得曲だったってこと。
 うーん、これだから、ヒットチャートと、ヒット曲の関係は奥が深い。 ちなみに、「卒業」は最高位6位、「悲しみよこんんにちは」は最高位3位です。 もちろん、どちらの曲も、この曲より売上げは上です(^^;;; まあ、そこがミソね。

 ただね、タップを踏んでるってこともあって、他の斉藤由貴の曲とは、印象がかなり違いましたよね。
↑でハネものっぽいと書きましたが、まさにその通りで、ヘダッとしていないんですよね。
 個人的には、曲の展開が面白かったな。この曲KeyはAで、てんかいとしては、Aメロ Bメロ サビの典型的な展開なんだけど、Bメロ ♪追いかけても もう it's too Late〜♪から、サビに入る♪Dancin' In The Sky〜♪でいきなりFコードに飛ぶ展開がおもしろかったな。まあ、今では、こういう変わった展開の曲も少なくないけど、当時はまだ、Key=Aだったら、それにそったオーソドックスなコード進行の曲が多かったですからね。
 いってみれば、展開が読めちゃうというか・・・。 だから、この曲は曲展開と音が面白かったんだよね。
 思わぬところで実験してるというか・・・。いやいや、でも、実験は大事ですよ。

 個人的には、もうちょっと売れて欲しかったな。 でも、佳曲なので、是非オススメしたいですね。聴いたことない方は、一度ぜひ、聴いてみる価値はありますよ。

 あー、それと、この曲も「イントロクイズ」という側面からみると、難問に入るだろうなぁ。超ウルトライントロで答えれたら、イントロクイズの実力は、かなりのもんですよ

さてさて、そんなイントロに注意して聴いてみてくだされ。



※2005年9月に書いたものの再掲載です。